ヘルプデスクの将来性は低い?キャリアパスやおすすめ転職先を解説
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ヘルプデスクは、ITサービスに関わる問い合わせに応える仕事です。
IT未経験者でもチャレンジしやすい職種のひとつですが、専門性が身につかずキャリアアップにつながりにくい職種といわれます。
今回はそんなヘルプデスクの将来性やキャリアパスについて解説します。
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- 【この記事を読んでわかること】
- ヘルプデスクの給料水準は低くキャリアアップが難しい
- ヘルプデスクの将来性は、AIによる人員代替により需要の先細りが予想される
- ヘルプデスクのキャリアパスは、社内SEやインフラエンジニアなど経験が活かせるIT職がおすすめ
ヘルプデスクはキャリアアップしにくい?需要や将来性を解説
ヘルプデスクは「プリンターに接続できない」「ネットワークにつながらない」などのITに関する問い合わせに対応します。
ITサービス普及にともない不可欠な仕事となりましたが、需要や将来性は高いのでしょうか?
まずは求人動向・年収・将来性を説明します。
ヘルプデスクの求人数は増加傾向で需要は高い
結論としてヘルプデスクの求人数は増加しており、2023年時点の需要は高いです。
弊社が求人ボックスからヘルプデスクの求人数をリサーチしたところ、2023年9月時点の求人数は56,651件でした。
これは昨年同時期に比べ、求人数が約1.6倍に伸びています。
年収アップには繋がりにくい
一方ヘルプデスクは、年収アップにつながりにくい職種となっています。
dodaの調査によると、ヘルプデスクの平均年収は342万円となっており、IT業種のなかで最下位というのが現実です。
年収が低い理由として以下のものが考えられます。
- 企業が運用コストと捉えるから
- 参入障壁が低いから
- 専門スキルが身につきにくいから
ヘルプデスクは付加価値を生み出しにくい仕事であり、企業側にとって運用コストと見なされる傾向にあります。
運用コストとして扱われる場合、企業はAIなどの導入によってコスト削減を図ります。
よって企業側はヘルプデスクに高年収は提示しにくくなり、年収アップが難しくなります。
未経験でも就職可能で参入障壁が低いから
ヘルプデスクは未経験でも就くことが可能であり、比較的参入障壁が低い仕事です。
弊社が求人ボックスにて調査したところ、求人数56,651件のうち約44%にあたる24,780件が未経験歓迎の求人です。
SE職の未経験求人数が全体の25%であることを考えると、未経験でもチャレンジしやすい職種といえます。
この結果は未経験者でも代替が効きやすいことの裏付けであり、年収アップに繋がりにくいです。
専門スキルが身につきにくいから
ヘルプデスクは幅広いIT知識が求められ、ITの専門スキルが身につきにくい仕事です。
問い合わせ対応はマニュアルのなかで対応する場合が多く、高度なIT知識が問われるものはテクニカルサポートなどにエスカレーションします。
専門スキルが身につきにくい仕事は人員の代替が効きやすく、年収アップにつながりにくくなります。
AIなどのIT技術により中長期的な将来性も先細り
ヘルプデスクの中・長期的な将来性も、先細りが予想されます。
理由はAIなどのIT技術の進歩により、ヘルプデスクの必要性が低下する可能性が高いからです。
現在企業の間では、ユーザーからの問い合わせに対し、AIチャットボットを導入して対応するケースが増加しています。
AI×Designによると、現在チャットボットを導入する企業が増加しており、利用者の9割以上が継続利用する意向との調査結果がでています。
調査結果から問い合わせ対応業務は、IT技術によって代替される可能性が高いといえるでしょう。
以上ヘルプデスクの将来性を説明しました。
年収アップしたいヘルプデスクは管理職になるか別のIT職への転職を検討する必要があります。
次はヘルプデスクのキャリアパスをみていきましょう。
ヘルプデスクから目指せるキャリアパス11選
さてここまでヘルプデスクの平均年収や将来性を説明しました。
ヘルプデスクはIT未経験者でもチャレンジしやすい職種ですが、年収は低くなる傾向にあります。
年収をあげるためには、以下のキャリアパスの検討をおすすめします。
- スーパーバイザー(SV)になる
- 語学力を身につける
- フリーランスのヘルプデスクになる
- インフラエンジニアになる
- ネットワークエンジニアになる
- サーバエンジニアになる
- 社内SEになる
- プログラマーになる
- システムエンジニアになる
- フロントエンジニアになる
- バックエンドエンジニアになる
それぞれ詳しくみていきましょう。
①スーパーバイザー(SV)になる
まずはヘルプデスクのSVになるキャリアパスがあります。
SVとはヘルプデスクのスタッフを監督する管理職のことです。
おもな仕事内容はヘルプデスクオペレーターの採用や育成・勤怠管理などのマネジメントです。
マネジメント職であることから、一般的なヘルプデスクに比べ待遇は上がります。
必要スキル
SVを目指す場合、特に必要なスキルは以下のものです。
- リーダーシップ
- 問題解決能力
SVはヘルプデスクをまとめる管理職であり、リーダーシップが求められます。
またヘルプデスクスタッフが対応できないクレーム案件などに対応するため、高い問題解決能力も必要となります。
取得奨励資格
特になし
②語学力を身につける
次に英語などの語学力を身につけ、ヘルプデスクの単価を上げるキャリアパスがあります。
ヘルプデスクに問い合わせをするユーザーは日本人とは限らず、語学力を併せ持つ場合は報酬が高単価になるでしょう。
外資系のヘルプデスクや海外からの問い合わせ対応が可能になれば、年収は飛躍的に上がります。
必要スキル
語学力を身に着けてキャリアアップを目指す場合、特に必要なスキルは以下のものです。
- ビジネスレベルの語学力
語学力に関しては、ビジネスレベルが必要です。
取得奨励資格
- TOEIC800点以上
英語の場合はビジネスレベルの英語力の証明として、TOEIC800点以上があるといいでしょう。
③フリーランスのヘルプデスクになる
次にフリーランスのヘルプデスクになるキャリアパスがあります。
弊社がフリーランススタートにて調査したところ、2023年11月時点で711件のヘルプデスク求人があります。
待遇は月収30~40万円の求人が多く見受けられましたが、60万円を超える求人も見受けられました。
必要スキル
フリーランスのヘルプデスクとしてキャリアアップを目指す場合、特に必要なスキルは営業力です。
フリーランスの場合、自身の能力をアピールすることで、単価アップや継続的な仕事をもらうことができます。
よってフリーランスのヘルプデスクには、自身を売り込む営業力が必要です。
取得奨励資格
特になし
④インフラエンジニアになる
インフラエンジニアはネットワーク構築やサーバ構築など、会社の土台となるITインフラを整備する仕事です。
ヘルプデスクの仕事のなかに、ネットワークやサーバの運用に係わる業務がある場合は、担当を志願して運用経験を積みましょう。
インフラエンジニアへのキャリアチェンジが実現しやすくなります。
必要スキル
インフラエンジニアを目指す場合、特に必要なスキルは以下のものです。
- サーバーOSに関する知識(Windows・UNIX・LINUX)
- ネットワークに関する専門知識
- セキュリティ対策知識
サーバやネットワークなどのITインフラに対する知識は必須になります。
取得奨励資格
インフラエンジニアを目指す場合、取得をすすめる資格は以下のものです。
- Linux技術者認定
- Cisco技術者認定
サーバを管理する場合はLinuxを扱うことが多いため、LinuxサーバOSの知識取得が望ましいでしょう。
またネットワークの知識を証明するため、Cisco技術者認定の取得もおすすめします。
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⑤ネットワークエンジニアになる
ネットワークエンジニアはネットワークの設計・構築・運用・保守に携わります。
インフラエンジニアと重なる部分もありますが、ネットワークに特化し高度な技術力が必要となります。
ネットワーク系のヘルプデスクを担当している場合は経験が活かせるでしょう。
必要スキル
ネットワークエンジニアを目指す場合、特に必要なスキルは以下のものです。
- ネットワークに関する専門知識
- 各種IT機器類に関する知識
- セキュリティ対策知識
ネットワークを専門にするため、TCP/IPや各種機器類知識の取得は必須です。
取得奨励資格
ネットワークエンジニアを目指す場合、取得をすすめる資格は以下のものです。
- Cisco技術者認定
- Linux技術者認定
ネットワークの知識を証明するため、Cisco技術者認定を取得しているといいでしょう。
またネットワークを管理するうえで、サーバ知識も求められるためLinux技術者認定もおすすめします。
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⑥サーバエンジニアになる
サーバエンジニアはハードウェアの調達やサーバ構築・運用などを行います。
Webサーバやファイルサーバなどの構築をはじめ、サーバ監視やバックアップなどの保守業務を行います。
ヘルプデスクとしてサーバ側の操作を行っている場合、経験を活かすことが出来ます。
必要スキル
サーバエンジニアを目指す場合、特に必要なスキルは以下のものです。
- サーバOSに関する知識(Windows・UNIX・Linux)
- ネットワークの知識
- セキュリティ対策の知識
サーバOSの取り扱いスキルは必須になります。
またサーバエンジニアはファイアウォール・ログ管理・セキュリティパッチ適用などのセキュリティ対策知識も必要となります。
取得奨励資格
サーバエンジニアを目指す場合、取得をすすめる資格は以下のものです。
- マイクロソフト認定資格プログラム
- Linux技術者認定
- Cisco技術者認定
シェアの高いサーバOSとして、Windows・Linuxサーバの資格があるといいでしょう。
またネットワーク知識も求められるためCisco技術者認定もおすすめします。
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⑦社内SEになる
社内SEは会社内のIT業務全般を担う担当者であり、幅広いIT知識が求められます。
また社内SEはヘルプデスクを行ったり、トラブル対応を行うことがあります。
そのためヘルプデスクで培った能力をダイレクトに活かすことができ、ヘルプデスク経験を活かすには相性の良い職種です。
必要スキル
社内SEを目指す場合、特に必要なスキルは以下のものです。
- 幅広いITスキル
- プロジェクトマネジメントスキル
- セキュリティ対策スキル
社内SEは会社内のIT業務全般に対応するため、幅広いITスキルが求められます。
またシステム開発を行う際に、プロジェクト管理を行う必要があるため、プロジェクト
マネジメントスキルが必要となります。
取得奨励資格
社内SEを目指す場合、取得をすすめる資格は以下のものです。
- ITパスポート
- 基本情報技術者
幅広いIT業務に対応するため、ITパスポートや基本情報技術者の取得をおすすめします。
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⑧プログラマーになる
PG(プログラマー)は、設計書に従いプログラミング言語を駆使してシステム開発を行う仕事です。
後述するSE(システムエンジニア)と間違いやすいですが、SEはシステムの設計書をおもに作成するのに対し、PGは設計書にしたがってコーディングを行います。
PGは複数のプログラミング言語を使いこなすスキルが必要であり、日々学習が必要な仕事です。
プログラミング技術はITの土台であり、PGを経験すると幅広くIT業種へのキャリアパスが開けるでしょう。
必要スキル
プログラマーを目指す場合、特に必要なスキルはプログラミングスキルです。
プログラマーに求められる能力は、システムをプログラミングで実現する技術力です。
複数のプログラミング言語を取得し、開発力を高める必要があります。
取得奨励資格
- 各種言語に関わる資格(PHP技術者認定資格、Ruby技術者認定試験など)
プログラミング言語の仕様や基礎を固める目的で、プログラミングに関する各種資格の取得をオススメします。
⑨システムエンジニアになる
SE(システムエンジニア)はシステム開発において、要件定義や設計書作成を行う仕事です。
プログラミングを始めとしたIT技術への精通はもちろん、顧客の要望を聞き取るうえでコミュニケーションスキルも必要となります。
ヘルプデスクとしてシステム・ハードウェアに携わった経験やコミュニケーションスキルが活かせる仕事です。
必要スキル
SEを目指す場合、特に必要なスキルは以下のものです。
- プログラミングスキル
- マネジメントスキル
システム設計を行ううえで、自身もプログラミングスキルを身につける必要があります。
またシステム開発を行うにあたり、PGをまとめる必要があるため、マネジメントスキルも必要となります。
取得奨励資格
- 基本情報技術者
SEを目指す場合、幅広くIT知識を身につける必要があります。
そのためにまずは基本情報技術者を取得しているといいでしょう。
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システムエンジニアになるには?キャリアパスや転職方法を解説
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⑩フロントエンジニアになる
フロントエンジニアはWebサイトやアプリケーションのUI(ユーザーインターフェース)を設計・開発するエンジニアです。
UIとはデザインや操作性のことであり、システムの使い勝手や見た目を向上させる仕事を行います。
必要スキル
フロントエンジニアを目指す場合、特に必要なスキルは以下のものです。
- コーディングスキル
- UI/UX設計スキル
フロントエンジニアにはHTML・CSS・JavaScriptを用いたコーディングスキルが求められます。
またUI/UX設計スキルを取得し、ユーザーが使いやすいデザインを追及するスキルも必要です。
取得奨励資格
- HTML5 プロフェッショナル認定
- Web クリエイター能力認定
HTML・CSS・JavaScriptの知識が問われるHTML5 プロフェッショナル認定の取得をオススメします。
またデザイン知識を証明するため、Web クリエイター能力認定を取得しているといいでしょう。
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⑪バックエンドエンジニアになる
バックエンドエンジニアはサーバ側のプログラミングを担当する仕事です。
見た目をデザインするフロントエンジニアとは異なり、システムが動く裏でサーバプログラムの作成やデータベース設計などを行います。
必要スキル
バックエンドエンジニアを目指す場合、特に必要なスキルは以下のものです。
- プログラミング言語とフレームワーク
- データベース設計スキル
バックエンドエンジニアにはプログラミングやフレームワークに関する知識が必須です。
またデータベースも理解しておく必要があります。
取得奨励資格
- 各種言語に関わる資格(PHP技術者認定資格、Ruby技術者認定試験など)
- ORACLE MASTER Silver SQL
プログラミングに関する各種資格の取得をオススメします。
またデータベース知識を証明するため、ORACLE MASTER Silver SQLを取得しているといいでしょう。
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未経験からバックエンドエンジニアへのロードマップを徹底解説!
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まとめ|ヘルプデスクの将来性は低く、ほかIT職への転職がおすすめ
本記事をまとめると、以下のとおりです。
- ヘルプデスクの給料水準は低くキャリアアップが難しい
- ヘルプデスクの将来性はAIによる人員代替により需要の先細りが予想される
- ヘルプデスクのキャリアパスは、社内SEやインフラエンジニアなど経験が活かせるIT職がおすすめ
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