システムエンジニアになるには?キャリアパスや転職方法を解説

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システムエンジニアは、システム開発をおもに技術面から支える専門家です。IT未経験や別分野からシステムエンジニアになるには、どうすれば良いのでしょうか。 この記事では、システムエンジニアになるためのキャリアパスや転職方法、人気の資格などを詳しく解説していきます。

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  • 【この記事を読んでわかること】
  • システムエンジニアには技術力に加えて、業務知識やヒューマンスキルなど幅広い知識とスキルが必要
  • IT未経験者や別分野のエンジニアでも、システムエンジニアへの転職・キャリアチェンジは可能
  • 資格取得はシステムエンジニアのキャリアアップのための武器になる
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未経験からシステムエンジニアになるのは難しい

パソコンの前で仕事をしている女性の様子

システムエンジニアになることは未経験者だけでなく、ほかのエンジニア経験者にとっても簡単な道ではありません。その理由は、システムエンジニアには技術力に加えて、業務知識やチーム開発のためのヒューマンスキルなど幅広い知識とスキルが求められる点にあります。システム開発プロジェクトやシステム維持・保守の中心として、技術面およびビジネスとテクノロジーの橋渡しを一手に引き受けるのがシステムエンジニアの役割です。

しかし、心配はいりません。これからステップ別にシステムエンジニアになるための道のりを解説します。未経験者にとっては、始めは難しいかもしれませんが、着実に進めばシステムエンジニアへの道が見えてくるはずです。

▼未経験からシステムエンジニアになる方法を詳しく知りたい人は、下記の記事をご覧ください。

次からは、システムエンジニアになるためのステップを順を追ってみていきましょう。

システムエンジニアになる前に知っておきたいこと

システムエンジニアの仕事内容4つが箇条書きされた図

システムエンジニアを目指すなら、その仕事内容や必要な知識・スキルの理解が欠かせません。まずは、システムエンジニアの基礎知識として下記の3つを解説します。

  • システムエンジニアとは
  • システムエンジニアの業務内容
  • システムエンジニアに必要な知識・スキル

システムエンジニアとは

システムエンジニアとは、企業や官公庁などのITシステムを設計・開発・運用する技術者です。システムエンジニアには、ユーザーの要求やビジネス目標を理解し、システム開発を通じて技術的な解決を図る高い専門知識・スキルが求められます。

IT業界で働いた経験のない人は、「プログラマーやプロジェクトマネージャーとは何が違うの?」という疑問を持つかもしれません。プログラマーはおもにコードの記述とデバッグを専門に行うのに対して、システムエンジニアはより広範な視野でシステムの要件定義から設計・導入・運用までを担います。また、プロジェクトマネージャーがプロジェクトのスコープ・スケジュール・リソースなどを管理してプロジェクトを推進するのに対し、システムエンジニアは技術的な視点からプロジェクトに寄与し、設計や問題解決を図るのが役割です。

システムエンジニアの役割は多岐にわたるため、複雑なITシステムを構築・運用するための技術・業務双方の深い知識・スキルが求められます。システムエンジニアは、企業のIT戦略の中心を担う重要な職種です。

システムエンジニアの仕事内容

続いて、システムエンジニアの仕事内容を理解していきましょう。システムエンジニアが担う幅広い業務の中から、代表的な4つを解説します。

  • 要件定義・分析
  • システム設計
  • システムテスト計画・実行
  • トラブルシューティング・保守

要求分析・要件定義

要求分析・要件定義は、システム開発プロジェクトでシステムエンジニアが最初に行う業務です。要求分析・要件定義では、顧客のビジネス目標や問題点を深く理解し、それを具体的なシステムの要件へと落とし込みます。

要求分析は、顧客から出された情報をもとに、システムが果たすべき役割や求められる機能・性能などを洗い出す工程です。要件定義では、その結果をもとにシステムが実現すべき機能や性能を明確に定めます。

最初につまずくと使い物にならないシステムが出来上がったり、プロジェクトが途中で頓挫し、失敗したプロジェクトにつながったりするため、システムエンジニアのスキルが問われるたいへん重要な工程です。

システム設計

システム設計は、要件定義の結果をもとに具体的なシステムの構造や動作を決定する工程です。システムエンジニアは、設計工程でシステムの全体像を描き、それを細部まで落とし込んでいきます。

システム設計は、外部設計から内部設計の流れで進められるのが一般的です。外部設計では、システム全体のアーキテクチャ・ユーザーインタフェース・システム間インタフェースなど、おもに外から見える部分を設計します。一方、内部設計はプログラム構造・データレイアウト・チェック仕様など、外部設計を実装可能なレベルに具体化する工程です。

設計品質はシステム全体の品質に直結するため、システムエンジニアには業務要件の理解とそれを実現する技術力が求められます。

システムテスト計画・実行

システムテスト計画・実行は、プログラマーが開発したプログラムを連結して、設計や要件定義で定めた機能・性能が予定どおりに実現されていることを確認するステップです。

計画フェーズでは、テストの範囲・手法・日程・体制などを定め、テストケースを作成します。そして、作成したケースにもとづいてシステム操作やデータ投入を行い、予定どおりの動作を確認するのが実行フェーズです。

不具合を検知した場合には、内容に応じて関係者と対応策を協議し、影響調査や類似調査を実施したうえで必要な対策を講じます。システムテスト計画・実行は、品質を確保し顧客の要求を満たすための重要なプロセスです。

トラブルシューティング・保守

システムの運用が開始されると、必ず何らかの問題が発生します。そうした問題を解消し、システムを安定稼働させるトラブルシューティング・保守もシステムエンジニアの重要な役割の一つです。

トラブルシューティングでは、エラーログ解析や事象の再現により問題箇所を特定し、対応策を検討・実装して解消を図ります。保守は、システムを最新の状態に保ち、高い安全性と信頼性を維持するための活動です。保守にはパフォーマンスの監視・ソフトウェア更新・システム機能の改善などが含まれます。

トラブルシューティング・保守はシステムの安定稼働をとおして、ビジネスの成功に貢献する大切な役割です。

システムエンジニアに必要な知識・スキル

上記で解説したシステムエンジニアの仕事をプロとしてこなしていくには、どのような知識やスキルを身につければ良いのでしょうか。多岐にわたる知識・スキルの中から、特に重要な4つを解説します。

  • プログラミングのスキル
  • システムアーキテクチャの理解
  • 問題解決のスキル
  • コミュニケーションスキル

プログラミングのスキル

システムエンジニアとプログラマーが分業されている場合、システムエンジニアがプログラムを書く機会は多くありません。しかし、プロジェクトを円滑に進めるには、システムエンジニアにもプログラミングスキルが求められます。

たとえば要件定義や設計の際、プログラミングスキルがあると技術的な制約や開発難易度を把握し、適切な提案や設計が可能です。また、開発やテストの工程でプログラマーと技術的なコミュニケーションをとれるため、円滑な推進や問題の早期発見が期待できるでしょう。

このように、プログラム自体を書くことがない場合でも、システムエンジニアがプログラミングスキルを持つことでプロジェクトの成功に大きく役立ちます。

システムアーキテクチャの理解

システムエンジニアには、システムに求められる要件を理解し、それを具体的なソリューションに落とし込む能力が求められます。そこで必要とされるのが、システム全体の青写真を描き、システムを構成する要素と要素間の連携を定義するシステムアーキテクチャの理解です。

システムアーキテクチャには、モノリシックアーキテクチャ・マイクロサービスアーキテクチャ・イベント駆動アーキテクチャなど多くの種類があります。適切なアーキテクチャはシステムの目的・要件・制約などによって決まるため、システムエンジニアは要件とアーキテクチャに関する深い理解が必要です。適切なアーキテクチャの採用は、将来の変更や拡張への柔軟な対応にもつながるでしょう。

問題解決のスキル

システム開発プロジェクトは、問題の発生と解決の連続です。問題は予期せぬエラーやシステム障害だけではありません。顧客からの新たな要望やシステムの改善点など、さまざまな形で現れます。システムエンジニアには、問題を発見し原因を突き止め、適切な解決策を考察して実行する問題解決スキルが必要です。

具体的には、論理的思考力・トラブルシューティングスキル・実行力などがあります。こうしたスキルを高めることで、プロジェクトの円滑な推進やシステムの安定的な運用の実現が可能です。

問題解決のスキルは書籍や研修などで理論を学ぶこともできますが、実務経験で身に付く部分も多いため、積極的に現場の問題に取り組み実践力を身につけていきましょう。

コミュニケーションスキル

チームで進めるシステム開発では、顧客やプロジェクトマネージャー、チームメンバーなどとのコミュニケーションがたいへん重要です。要件定義や進捗報告、問題解決のための議論など、日々の業務でさまざまなコミュニケーションが発生します。コミュニケーションスキルが高ければ、他者の意見を聞き、自身の考えを的確に伝えることが可能です。

具体的には、傾聴力・表現力・説明力・交渉力などが挙げられます。これにより、顧客ニーズの的確な把握・メンバー間の円滑な合意形成・認識相違に起因するミスの防止など、プロジェクトをスムーズに進めることが可能です。問題解決のスキルと同様に、コミュニケーションスキルでも理論の習得に加え、実務経験による能力の向上が欠かせません。

ここまでは、システムエンジニアになる前に知っておきたいことを解説してきました。

ここからは、システムエンジニアになるためのキャリアパスを紹介します。

システムエンジニアになる4つのキャリアパス

システムエンジニアになるキャリアパス4つが箇条書きされた図

社会人がシステムエンジニアになるための代表的な4つのキャリアパスを紹介します。なお、システムエンジニアになるための決められたキャリアパスはありませんので、これ以外のルートでもシステムエンジニアとしての活躍は可能です。

  • IT企業でのキャリアアップ
  • プログラマーからのキャリアチェンジ
  • インフラエンジニアからのキャリアチェンジ
  • IT関連以外の職種からの転職

IT企業でのキャリアアップ

すでにIT企業に身を置いている場合には、企業内での着実なステップアップによりシステムエンジニアへの道が開けるでしょう。企業に勤めるIT技術者のキャリアパスは、まず開発やテストなどの下流工程で開発経験を積み、徐々に上流工程へシフトしていくのが一般的です。

企業内でのキャリアアップの利点は、継続的かつ段階的なプロジェクトの経験を通じて、技術力・業務知識・プロジェクト管理などの幅広いスキルを身につけられる点にあります。一方、特定のプロジェクトや技術領域に長期間止まる場合には視野が狭くなることもあるため、自己啓発や自己学習も欠かさないようにしましょう。

プログラマーからのキャリアチェンジ

すでにコーディングスキルを持つプログラマーにとって、システムエンジニアへの移行は自然なステップです。プログラマーとしてのコーディングやテストの経験は、システム設計や問題解決などシステムエンジニアの仕事にも大いに役立つでしょう。

しかし、システムエンジニアにはビジネス要件の理解・顧客とのコミュニケーション・チーム管理など、プログラマーとは異なる役割も求められます。そのため、キャリアチェンジを考える場合には、新たな知識やスキルを身につける強い意志を持つことが大切です。

高度なプログラミングスキルを持つシステムエンジニアになると、多くのプロジェクトで貴重な戦力として重宝されることでしょう。

インフラエンジニアからのキャリアチェンジ

同じく別分野のIT技術者からの移行として、インフラエンジニアからのキャリアチェンジもあります。インフラエンジニアには、すでにネットワーク・サーバー・データベースなどシステム基盤の専門知識があるため、システムエンジニアでのキャリアにも役立つでしょう。

たとえば、インフラの知識を活用した効率的なシステム設計や、問題発生時の迅速な原因特定などが期待できます。ただし、システムエンジニアにはプログラミングスキル・業務知識・顧客とのコミュニケーションなど、インフラエンジニアとは異なる知識・スキルも必要です。

キャリアチェンジの際には、インフラのスキルを最大限に活かしつつ、新たな知識を身につけていく姿勢が求められます。

IT関連以外の職種からの転職

この記事の最初に述べたように、IT未経験からシステムエンジニアへの転職は、IT経験者のキャリアチェンジに比べるとチャレンジングです。しかし不可能ではありません。重要なのは、もとの職種の経験をシステムエンジニアの仕事に活かす視点を持つことです。

たとえば営業経験があれば、そのコミュニケーション能力や顧客対応力は、ITプロジェクトのマネジメントに役立つでしょう。エンジニア一筋の人にはない知見で、ビジネスとITの橋渡し役として活躍する道もあります。

ただし、システム開発の知識やスキルの習得はIT経験者よりも重要になります。早くシステムエンジニアとして成長したいなら、教育や研修が充実した企業へ転職すると良いでしょう。

以上、システムエンジニアになる4つのキャリアパスを紹介しました。

次は、実際にシステムエンジニアに転職する方法を紹介していきます。

システムエンジニアへの転職方法

システムエンジニアへの転職方法・転職エージェント・求人サイト・企業の採用ページ・ネットワーキング

システムエンジニアへの転職を決意したあとは、転職先企業を探さなくてはなりません。ここでは、希望にあった転職先を見つけるための4つの方法を紹介します。

  • 転職エージェントを活用する
  • 求人サイトで探す
  • 企業の採用ページから応募する
  • ネットワーキング

転職エージェントを活用する

システムエンジニアへの転職でもっともおすすめの方法は、転職エージェントの活用です。転職エージェントは自身のスキルや実績を登録すると、専門のコンサルタントが適した企業の紹介から日程調整・手続き代行まで、転職活動のさまざまなシーンをサポートしてくれます。今や、忙しく働きながら転職活動する人には欠かせないサービスです。

システムエンジニアへの転職をお考えなら、弊社サービス「エイジレスエージェント」をご活用ください。

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特化型エージェント
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社内SE特化。業界最大級の社内SE求人数を保有しています。
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IT未経験からの転職に特化。就職/転職支援のみならずIT学習のサポートを無料で受けられます。
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▼システムエンジニアの転職事情は下記の記事で詳しく解説しています。

求人サイトで探す

大量の求人情報の中から手軽に企業探しをしたい人には、求人サイトの利用がおすすめです。求人サイトの利点は、インターネットさえあればいつでもどこでもチェックできる利便性にあります。システムエンジニアを求める多様な業種・地域・規模の企業が掲載されているため、複数のサイトをチェックすれば、希望の企業が見つかる可能性が高まるでしょう。

求人サイトは自分で積極的に情報を集め、分析し、行動できる人に向いています。利便性と自由度の高さを活かして、幅広い選択肢から自分に合った企業を見つけ、キャリアアップを実現しましょう。

企業の採用ページから応募する

求人サイトへの掲載以外に、自社サイトに採用ページを用意している企業もあります。企業サイトでは、企業理念・事業内容・財務状況など求人サイトだけでは分からない詳細な情報を把握できるのが利点です。

目的の企業がある程度定まっている場合には、企業の採用ページから直接応募するのも良いでしょう。一方、希望の企業が明確になっていない場合には、一社ずつ企業サイトを見て回る必要があり時間がかかる点には注意が必要です。特定の企業に強い関心がある人、キャリアパスを具体的に描いている人は、企業の採用サイトから直接応募して熱意をアピールしてみましょう。

ネットワーキング

ネットワーキングは、個人の人脈を活用して転職活動を行う方法です。同業の友人や、セミナー・勉強会などの交流で知り合ったエンジニア仲間などの紹介で転職先企業を見つけます。

ネットワーキング成功の鍵は、相手に自分のスキル・実績・人柄をしっかりと知ってもらい、信頼関係を築くことです。信頼関係を築くには時間と労力がかかるため、短期間で転職先を探したい場合には向きません。日頃から将来のキャリアアップを見据えて、積極的に人脈を広げておくことが重要です。

ここまでは、システムエンジニアへの転職方法を紹介してきました。

続いては、システムエンジニアを目指す人に人気の資格を見ていきましょう。

システムエンジニアを目指す人に人気の資格

システムエンジニアを目指す人に人気の資格4つが箇条書きされた図

資格の取得は、システムエンジニアになるための必須条件ではありません。資格がなくても、十分なスキルがあればシステムエンジニアとしての活躍は可能です。

一方で資格取得には、客観的に知識・スキルを証明でき、収入アップや転職に有利になるメリットもあります。

システムエンジニアに人気の資格を、国家資格とベンダー資格に分けて、代表的な資格を紹介します。

▼システムエンジニアにおすすめの資格をさらに詳しく知りたい人は、下記の記事をご覧ください。

国家資格

国家資格は国が認定する資格です。IT関連の国家資格に、経済産業省のIT政策実施機関であるIPA(情報処理推進機構)が主催する「情報処理技術者試験」があります。初級者向けから高い専門性を要するものまで、13区分の試験から自身のスキルや専門分野に合わせて受験可能です。ここでは、システムエンジニアの初級者向け・中級者向け・上級者向けの3つの試験を紹介します。

  • 基本情報技術者(FE)
  • 応用情報技術者(AP)
  • システムアーキテクト(SA)

基本情報技術者(FE)

IT未経験からシステムエンジニアを目指す場合、まず取り組むべき資格が基本情報技術者(FE)です。基本情報技術者は、IT技術者の入門資格的な位置付けで、システム開発や運用に関する基本的な知識を問われます。

試験はCBT方式で随時実施されており、四択式の科目Aと多肢選択式の科目Bの2部構成です。難易度はそれほど高くありませんが、範囲が広いため初学者は十分な準備が必要でしょう。

初級者向けの基本情報技術者は保有者も多いため、転職市場などでのアピール材料としては期待できません。しかし、しっかりと基礎を身につけることにより、その後の応用力が高まるでしょう。

応用情報技術者(AP)

システムエンジニアのキャリアをスタートし、さらにレベルアップを図りたい人には、応用情報技術者がおすすめです。応用情報技術者は、基本情報技術者の次のステップとして受験するのに適しています。

試験は春と秋の年2回開催され、多肢選択式の午前試験と記述式の午後試験の2部構成です。技術から管理・経営まで、幅広い知識と応用力が求められるため、IT経験者でも十分な準備が必要です。

応用情報技術者は、基本情報技術者と比べると転職市場などでの一定の評価が期待できます。また、合格から2年間は、高度試験を受験する際の午前試験が一部免除になる点もメリットです。

システムアーキテクト(SA)

システムエンジニアとしてのさらなるステップアップを目指すなら、難関試験の一つに位置付けられるシステムアーキテクトに挑戦しましょう。

試験は年1回春期に開催され、多肢選択式の午前Ⅰと午前Ⅱ、記述式の午後Ⅰ、論述式の午後Ⅱの2部構成です。おもにシステム開発の上流工程に関する専門的で幅広い知識が要求され、短時間でテーマに沿った数千字の論文を記述する力も求められます。

システム開発で豊富な経験を積み、上級エンジニアを目指す人に適しています。システムアーキテクトを保有していれば、転職市場でも高度な専門知識を持つ人材として高い評価が期待できるでしょう。

ベンダー資格

続いてはベンダー資格です。ベンダー資格は、IT製品を販売する企業や業界団体が主催する資格を指します。特定の製品や言語、技術などに特化した専門知識を証明するのが特徴です。多くの種類があるため、自身の専門分野や目指す領域に合わせた資格取得を目指しましょう。

ここでは、データベース・クラウド・プログラミング言語の各分野から代表的な資格を紹介します。

  • オラクルマスター
  • AWS認定資格
  • Oracle認定Javaプログラマ

オラクルマスター

オラクルマスターは、Oracle社が提供する「Oracle Database」の専門知識を証明する資格です。データベース利用者からエキスパートまで、Bronze・Silver・Gold・Platinumの4レベルが設定されており、自身のスキルレベルや役割に合わせて選べます。

オラクルマスターはデータベーススキルの証明として高く評価されているため、業務でOracleを利用している人はもちろん、ほかのデータベースの利用者にも有効な資格です。BronzeやSilverを保有していると、データベースの基礎知識も持ち合わせたシステムエンジニアとして評価されるでしょう。

AWS認定資格

AWS認定資格は、クラウドプラットフォームであるAmazon Web Service(AWS)の専門知識を証明する資格です。近年のIT業界では、クラウド技術の知識は必要不可欠になりつつあります。中でも世界中で広く利用されているAWSの認定資格は、価値の高いクラウド関連資格の一つです。

AWS認定資格はいくつかのレベルと専門領域に分けられており、スキルレベルや専門分野に合わせた資格を選べます。初級者は、AWS認定クラウドプラクティショナーから始めるのがおすすめです。AWS認定資格の取得により、クラウドの知見も備えたシステムエンジニアとして評価されるでしょう。

▼AWSエンジニアの仕事内容や年収はこちらの記事をご覧ください。

Oracle認定Javaプログラマ

Oracle認定Javaプログラマは、Javaの開発元であるOracle社が主催する、Javaによるプログラミングスキルを証明する資格です。Javaは汎用性が高く、企業システム・Webアプリケーション・モバイルアプリ・ゲームなどさまざまな分野で広く活用されています。Javaの習得により、システムエンジニアとしての活躍の幅は大きく広がるでしょう。

Oracle認定Javaプログラマは、初学者向けから順にBronze・Silver・Goldの3つのレベルがあります。最上位のGoldでも中上級者向けとされているため、比較的取得しやすい資格です。

▼Javaエンジニアの仕事内容や年収はこちらの記事をご覧ください。

以上、システムエンジニアを目指す人に人気の資格を見てきました。

最後に、システムエンジニアになるための実務経験の必要性を解説します。

システムエンジニアになるには経験を積む必要がある

タブレットを使い作業をしている様子

システムエンジニアになるためには、実務経験の積み重ねが不可欠です。理論だけを学んでも、開発現場で発生するさまざまな問題に対して適切な対応はできません。実際の開発プロジェクトに参加し、問題に直面して失敗と成功を繰り返すことで初めて、理論が現実のスキルと結びつきます。

たとえば、プロジェクト経験がないと、実際のシステム開発の流れやチームで働くことの難しさの理解は難しいでしょう。また、問題解決の経験がなければ、予期せぬトラブルに対して迅速に対応し、解決へと導く能力が身につきません。

このような実務経験の積み重ねにより、理論だけでは得られない深い理解と現実の問題に対応できる実践力が身につき、システムエンジニアとしての活躍レベルを向上できるでしょう。

まとめ|システムエンジニアへの第一歩を踏み出そう

  • システムエンジニアには技術力に加えて、業務知識やヒューマンスキルなど幅広い知識とスキルが必要
  • IT未経験者や別分野のエンジニアでも、システムエンジニアへの転職・キャリアチェンジは可能
  • 資格取得はシステムエンジニアのキャリアアップのための武器になる

システムエンジニアへの転職・キャリアチェンジに対する興味が高まった人は、本記事を参考に行動に移してみてはいかがでしょうか。

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執筆者
しーそー
大手証券系システム会社での20年間のシステムエンジニア(SE)歴を経て、2022年4月よりライターの道へ。前職では主に設計・要件定義などの上流工程やプロジェクトマネジメントを経験。職歴を活かしたIT・金融関係の記事や、趣味と実益を兼ねた資産運用・仮想通貨などが得意ジャンル。2児の父として子育てにも奮闘中