AWSエンジニアを目指すべき?IT経験者が知りたい年収や将来性を解説
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企業のシステム開発にクラウドサービスのプラットフォームを利用するケースが増えています。AWSエンジニアは、シェア世界一の「AWS」を扱う人気の職種です。
この記事では、AWSエンジニアへの転職・転向を考えている方に向けて、仕事内容や年収相場、キャリアアップ方法、将来性などを詳しく解説します。AWSエンジニアへの転向や転職を検討している方は、ぜひご一読ください。
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- 【この記事を読んでわかること】
- AWSエンジニアの仕事は、AWS上でクラウドインフラ環境を設計・構築・運用すること
- AWSエンジニアの年収相場は、正社員で平均600万円で一般的なインフラエンジニアより高め
- キャリアアップには、資格取得やほかのクラウド知識、マネジメントスキル習得が有効
- クラウド市場は今後も成長が見込まれるため、高い専門知識を持つAWSエンジニアの将来性は高い
AWSエンジニアの仕事を知る
AWSエンジニアとは、AWS上でシステム開発する際の土台となる「クラウドインフラ」を構築する技術者です。まずは、AWSの特徴やAWSエンジニアの役割、求められるスキルを見てみましょう。
AWSの特徴
「AWS(Amazon Web Services)」は、ネット通販でおなじみのAmazonが提供するクラウドコンピューティングプラットフォームです。AWSでは、企業や個人がインターネットを介して、サーバー、ストレージ、データベース、ネットワーク、アプリケーションなどのさまざまなコンピューターリソースが利用できます。
AWSの主な特徴は下記のとおりです。
- リソースの使用量に応じて柔軟にスケーリングが可能
- 従量課金によりコスト削減が可能
- グローバルなインフラ分散による高い可用性
- データ分析や機械学習、仮想デスクトップなど多様なサービスを提供
クラウドコンピューティングプラットフォームにはMicrosoftが提供する「Azure」、Googleが提供する「Google Cloud」などがありますが、AWSは長年シェア1位を維持しているサービスです。
AWSは民間企業や政府機関、教育機関など幅広く利用されており、今やシステム開発に欠かせない重要なインフラとなっています
参考:Canalys
AWSエンジニアの役割と業務範囲
AWSエンジニアは、企業がAWSを利用してシステム開発する際に、その土台となるクラウドインフラ環境を設計・構築・運用するのが役割です。
それぞれの主な業務内容を見てみましょう。
- クラウドインフラ環境の設計
- クラウドインフラ環境の構築
- クラウドインフラ環境の運用
クラウドインフラ環境の設計
まずは、AWS上に開発するシステムの要件に合わせてクラウドインフラを設計します。可用性や拡張性、セキュリティなどの設計項目は一般的なインフラ構築と大きく変わりません。ただし、AWSでは提供されているサービスを組み合わせて作るため、AWSの機能への深い理解が求められます。
オンプレミスのシステムをAWSに移行する場合には、移行計画も必要です。また、用途によっては災害や大規模障害を考慮したBCP(業務継続計画)対策も踏まえた設計が必要になります。
設計が不十分だと、後続工程での手戻りや稼働後の障害・セキュリティ事故につながるため、必要な要素を洗い出し適切に設計することが大切です。
クラウドインフラ環境の構築
設計に基づいて、AWS上にクラウドインフラを構築していきます。構築といっても、自前でインフラ構築する場合のような、サーバー、ストレージ、ネットワークなどの物理的な機器の手配や設置はいりません。AWSで提供されている仮想サーバーやストレージ、ネットワークのサービスを組み合わせてインフラを構築していきます。
AWSの主なサービスには、下記のようなものがあります。
- 仮想サーバー:EC2(Elastic Compute Cloud)
- ストレージ:S3(Simple Storage Service)
- データベース:RDS(Relational Database Service)
- 負荷分散:ELB(Elastic Load Balancing)
- セキュリティ:IAM(Identity and Access Management)
- 運用監視:CloudWatch(Amazon CloudWatch)
など
これらを組み合わせて構築したインフラは、性能テストや障害復旧テスト、アプリケーションの稼働テストなどを行ったのち、本番稼働を迎えます。
クラウドインフラ環境の運用
AWSエンジニアの仕事は本番稼働を迎えて終わりではありません。AWS上でシステムが安定的に稼働できるように運用するのもAWSエンジニアの役割です。
主に下記のような作業があります。
- 稼働状況をモニタリングし、異常を検知した際にフォロー
- リソースの利用状況を監視し、必要に応じてスケーリング
- AWSの利用料金を監視し、不要なリソース削減などによりコストを最適化
- バックアップを管理し、障害や災害時にリストア
- OSやアプリケーションのアップデートやセキュリティパッチの管理・適用
本番稼働後の運用ではスピード感を持った対処が重要となるため、深い知識と豊富な経験が求められます。
AWSエンジニアに求められるスキル
AWSエンジニアが身につけるべき6つのスキルを解説します。
- AWSの知識・スキル
- ネットワークの知識・スキル
- モニタリングとトラブルシューティングの知識・スキル
- DevOpsの知識・スキル
- OSやプログラミング言語の知識・スキル
- セキュリティの知識・スキル
AWSの知識・スキル
AWSエンジニアにとって、AWSに関する知識とスキルは必須です。要件に合わせてリソースを用意するオンプレミスでのインフラ構築とは異なり、AWSでは、あらかじめ提供されているサービスを組み合わせてインフラを構築していきます。
そのため、AWSが提供する機能を深く理解することが重要です。機能のほかにも、性能や使い勝手、コストなどさまざまな要素を考慮しながら、最適なサービスを選定するスキルも求められます。
ネットワークの知識・スキル
AWSエンジニアは、AWS上でシステムを構築するためにネットワークの構成を理解している必要があります。ネットワークの知識は、セキュリティの確保やパフォーマンスの向上を図るうえでも重要です。
AWSのネットワークに関連するサービスには、下記のようなものがあります。
- Amazon VPC:仮想プライベートクラウドを構築
- Amazon Route 53:DNSサービスを提供
- Amazon Direct Connect:AWSとオンプレミス環境を高速・安全な方法で接続
モニタリングとトラブルシューティングの知識・スキル
AWS上に構築したシステムを安定運用するのもAWSエンジニアの役割です。そのためには、稼働中のシステムの異常を検知するモニタリングや、問題が発生した際に素早く対処するトラブルシューティングの知識・スキルが欠かせません。
AWSのモニタリングとトラブルシューティングに関するサービスには、下記のようなものがあります。
- Amazon CloudWatch:AWSのリソース状況を監視し異常時にアラート
- Amazon CloudTrail:アカウント作成時点から自動ですべての操作を記録
- Amazon SNS:モニタリングのアラートや、モバイルプッシュ通知などを通知するメッセージングサービス
DevOpsの知識・スキル
DevOpsとは、システムの品質やスピードを向上させるため、開発と運用を統合するアプローチを指します。AWSエンジニアは、AWS上で稼働するアプリケーション・サービスの頻繁なリリースやスムーズな運用・保守を実現するためにDevOpsの知識・スキルが必要です。
AWSのDevOpsに関するサービスには、下記のようなものがあります。
- AWS CodePipeline:ソフトウェアのCI/CDパイプラインを構築
- AWS CodeBuild:ソフトウェアのビルド、テスト、デプロイを自動化
- AWS CodeDeploy:ソフトウェアの自動デプロイと管理をサポート
OSやプログラミング言語の知識・スキル
多くのAWSサービスはLinux/UNIX上で動作するため、AWSエンジニアはこれらのOSに精通していることが求められます。加えて、Python、Java、Rubyなど、少なくとも一つのプログラミング言語に精通していると、タスクの自動化、スクリプト作成などができ、さまざまなタスクや開発プロジェクトに対応することが可能です。
セキュリティの知識・スキル
インターネットを介するクラウドサービスの利用では、セキュリティ対策がポイントになります。AWSを使って顧客情報などの重要情報を管理する場合には、特にセキュリティが重要です。
AWSは世界の大企業や政府機関も利用する信頼性の高いクラウドサービスですが、インフラ構築時に適切に設計しなければセキュリティリスクが生じます。AWSエンジニアは、一般的なセキュリティの知識に加えて、AWSが提供するセキュリティ機能についての理解や活用スキルも必要です。
AWSエンジニアの気になる収入事情
AWSエンジニアを目指すのであれば、収入はどのくらいなのかも知っておきたい情報です。「正社員」「フリーランス」「未経験」の3つに分けて紹介していきます。
正社員AWSエンジニアの年収相場は平均600万円程度
執筆時点(2023年1月)の「求人ボックス」の情報によると、AWSエンジニアの平均年収は602万円で、ボリュームゾーンは380万円〜780万円です。同サイトのインフラエンジニアの平均年収(535万円)と比べると、70万円ほど高いことがわかります。
国税庁による「民間給与実態統計調査」によると、全給与所得者の平均年収は443万円となっており、AWSエンジニアは世間一般と比べて高収入の職種といえます。
▼案件例
・システム開発エンジニア:517万円/年〜
【募集内容】ソフトウェア開発
・フロントエンジニア:600万円/年〜
【募集内容】自社プロダクトの開発
会員登録で非公開・新着案件も紹介可能です。
参考:求人ボックス
参考:国税庁「民間給与実態統計調査」
参考:エイジレスエージェント
フリーランスAWSエンジニアの月収相場は平均80万円程度
「ProEngineer(プロエンジニア)」の調査によると、フリーランスのAWSエンジニアの月収相場は平均80万円程度です。スキルによる月収の幅は大きく、30万円程度から最高では150万円となっています。
年収に換算すると平均でも1,000万円近くになり、高いスキルを持つフリーランスは会社員エンジニアより高い報酬が得られることがわかります。
▼案件例
・サーバーサイドエンジニア:800,000円/月
【募集内容】サービスサイト保守開発支援で開発リーダー経験のあるエンジニア
・インフラエンジニア:700,000円/月
【募集内容】ホームページ基盤、ネッティング基盤のOSおよびMWのバージョンアップ作業を担当できるエンジニア
会員登録で非公開・新着案件も紹介可能です。
参考:エイジレスフリーランス
参考:ProEngineer
未経験のAWSエンジニアの年収相場は350〜400万円程度
正社員とフリーランスのAWSエンジニアの収入範囲から推測すると、未経験のAWSエンジニアの年収相場は350〜400万円程度と見込まれます。
エンジニアは実績の積み重ねによって収入を増やしていくことが可能です。開発を経験しスキルを身につけることで、キャリアアップできるでしょう。
▼案件例
・ソフトウェア開発職:372万〜450万円/年
【募集内容】ソフトウェア開発業務
・開発エンジニア:301万〜378万/月
【募集内容】開発案件
会員登録で非公開・新着案件も紹介可能です。
AWSエンジニアとしての収入水準を知るためには
ここまでは統計的な数値をもとに紹介しました。具体的に、自身の経歴を踏まえた収入の目安を知りたい場合には以下のようなサービスを利用してみましょう。
- 手軽に知りたい|市場価値診断サービス
- 詳しく知りたい|転職エージェント
それぞれ詳しく解説します。
手軽に知りたい|市場価値診断サービス
市場価値診断サービスは、ネット上で自身のスキルや経験に関するいくつかの質問に答えると、適正年収などを提示してくれるサービスです。会員登録すると、より詳しい分析や企業からのオファーを受けられます。主なサービスに「ミイダス」「geechs job」「duda」などがあります。
詳しく知りたい|転職エージェント
より正確な自身の市場価値を知りたい方は、転職エージェントに登録すると良いでしょう。自身の詳しい経歴や希望の職種、働き方などを伝えると、豊富な企業情報の中から最適な転職先を紹介してくれます。実際の求人情報を知ることで、正確な収入水準を知ることが可能です。
収入水準は、弊社サービス「エイジレスフリーランス」でもご相談いただけます。
エイジレスフリーランスは、年齢不問の求人のみを扱い、キャリアコンサルタントがひとりひとりの経験やスキルに合わせて企業・案件を紹介するサービスです。
AWSエンジニアのキャリアを考える
AWSエンジニアになった場合、どのような働き方やキャリアアップが可能なのでしょうか?
転職ノウハウとあわせて紹介します。
AWSエンジニアの多様な働き方
AWSエンジニアは正社員として働く以外に、派遣エンジニアやフリーランス、副業として働く方法もあります。
正社員は収入が安定している反面、関われる仕事や働く場所・時間に制約があります。一方、派遣エンジニアやフリーランスは仕事内容や働く場所・時間を自身で選びやすいですが、収入は不安定です。フリーランスエンジニアは、高いスキルがあれば、正社員より高い収入を得ることも可能でしょう。
従来のインフラエンジニアは現場作業が多く、オフィス常駐が主流でした。しかし、AWSエンジニアは基本的にオンラインでの作業が可能なため、リモートワーク中心の働き方も可能になっています。また、副業としてリモートワークで退社後や土日にAWSエンジニアをすることも可能です。
AWSエンジニアがキャリアアップする手段
AWSエンジニアがキャリアアップするための、3つの手段を紹介します。
- 資格を取得する
- ほかのクラウドサービスやインフラの知識・スキルを高める
- マネジメントスキルを身につける
資格を取得する
資格取得のための勉強を通して、AWSやインフラに関する知識・スキルを向上させることが可能です。また、資格があれば、転職や案件獲得の際に有利に働き、希望のキャリアに近づける可能性もあります。
AWSエンジニアがぜひ持っておきたい資格は、AWSが主催する「AWS認定」資格です。役割別の資格として入門編から順に「FOUNDATIONAL」「ASSOCIATE」「PROFESSIONAL」の3つのレベルがあります。
さらに、より専門的な知識を問う試験として「SPECIALTY」資格が用意されています。自身の知識・経験や専門分野に合わせた資格取得を目指すと良いでしょう。
また、AWS認定のほかに、インフラエンジニアとしての知識を高めるには、下記の資格もおすすめです。
- シスコ技術者認定
- Linux技術者認定
- 情報処理技術者試験(ネットワークスペシャリスト/情報処理安全確保支援士)
ほかのクラウドサービスやインフラの知識・スキルを高める
AWSエンジニアとして活躍の幅を広げるには、AWSのスキルに加えてほかのクラウドサービスやインフラの知識・スキルを高めることが重要です。
AWS上に構築するシステムは、オンプレミスの自社システムや別のクラウドサービス上のシステムと連携することも少なくありません。その際、ネットワークや連携先システムの知識・スキルがあれば、より広い範囲で仕事ができるでしょう。
マネジメントスキルを身につける
AWSエンジニアのキャリアアップには、技術を高めるほかに、チームを取りまとめて案件を推進するリーダーにステップアップする方法もあります。転職市場やフリーランス市場でもリーダーの役割を担える人材は貴重です。
リーダーとして案件を推進するには、AWSの技術力に加えて、コミュニケーション力や課題解決力、リーダーシップといったマネジメントスキルが欠かせません。これらの能力は座学だけで習得できるものではないため、多くの開発を経験する中で身につけていく必要があります。
未経験のAWSエンジニアが技術を磨く方法
未経験のAWSエンジニアが案件開発できるようになるための、3つのポイントを紹介します。
- AWSの基礎知識を身につける
- 実際に手を動かしてみる
- 入門・初級レベルのAWS認定資格を取得する
AWSの基礎知識を身につける
AWSでは、公式サイトに無料で視聴できるトレーニング動画や、サービス別の解説資料などが揃っています。信頼性が高く、活用のポイントがわかりやすくまとめられているため、独学で学ぶのにはおすすめです。また、人気の高いAWSは書籍やオンライン教材も充実しているので、自分にあった教材を見つけて学習するのも良いでしょう。
実際に手を動かしてみる
AWSでは実際に触って学べる無料チュートリアルやトレーニング講座も用意されているため、学んだ知識を実際に手を動かして試すことも可能です。体系的に実践力を身につけたい方は、ハンズオンのオンライン講座や、プログラミングスクールを受講するのも良いでしょう。
入門・初級レベルのAWS認定資格を取得する
前述で紹介したとおり、AWSには公式の認定資格があります。AWS認定資格には3段階のレベルがあり、入門編の「FOUNDATIONAL」や初級レベルの「ASSOCIATE」は、未経験でも独学で勉強すれば取得可能です。
試験対策の書籍なども多く出ているため、身につけた知識を確認するために資格取得は効果的でしょう。資格を取得できれば、転職や案件獲得の際に、自身の知識やスキルの証明もできます。
AWSエンジニアの転職ノウハウ
転職市場では、多くの場合即戦力が求められます。すでにAWSエンジニアとしての経験と実績があれば、それを存分にアピールすれば良いでしょう。
ここでは、「インフラエンジニアとしての経験はあるが、AWSでの実績はない」という人が、AWSエンジニアに転職するための3つのポイントを紹介します。
- AWSの知識を向上させる
- アピールできる開発実績を積む
- 転職サイトや転職エージェントを活用する
AWSの知識を向上させる
上で述べたとおり、AWSは公式の解説資料やトレーニング講座に加えて、書籍やオンライン講座なども充実しているため、学習環境に困ることはありません。知識が身に付いてきたら、客観的に知識を証明するためにAWS認定資格に挑戦しましょう。高度な資格があれば、転職先へのアピールになります。
アピールできる開発実績を積む
転職には開発実績も重要です。所属している会社でAWSでのクラウドインフラ構築の機会がある場合には、積極的に参画しましょう。残念ながら会社では実績を積めない場合には、自身で実績を作るしかありません。
AWSは個人でも利用できますので、習得した知識を使って自分で環境構築し、アプリケーションを作ってみることも可能です。できあがった成果は、ポートフォリオとして転職時にスキルをアピールする材料になります。また、副業として初心者向けのリモート開発案件を受託して経験を積むことも可能です。
転職サイトや転職エージェントを活用する
知識と実績が積み上がったら、転職活動です。まずは転職サイトで自身の希望やスキルレベルに合う求人を探しましょう。履歴書の提出や面接の予約などもできるので便利です。
カウンセリングや自身に合った転職先の相談などをしたい場合には、転職エージェントを活用すると良いでしょう。一般には出回っていない求人情報も多く抱えているため、自身で探すよりも良い転職先に出会える可能性もあります。
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転職エージェントは大手1社と、特化型1~2社の活用がおすすめです!
- 大手:業界や職種にこだわらず自分に合った転職先を幅広く探る
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AWSエンジニアの求人や案件
AWSエンジニアを求める企業やプロジェクトの例を見てみましょう。
AWSエンジニアを求める企業
AWSは多くの企業で活用されており、AWSエンジニアの転職先候補も多様です。その中でも代表的なものを3つ紹介します。
- ソフトウェア開発会社
- 一般企業の社内インフラエンジニア
- コンサルティング会社
ソフトウェア開発会社
企業からAWS上でのシステム開発案件を請け負うソフトウェア開発会社には、AWSエンジニアへの多くの需要があります。受託する案件によって、さまざまな業種や業務のシステム構築を経験できます。システム開発の専門会社であるため、研修受講などスキルアップのためのサポートが充実しているのも魅力です。
一般企業の社内インフラエンジニア
AWSは幅広い企業のWEBサービスや社内システムのクラウドインフラとして活用されています。一般企業の社内インフラエンジニアとして、AWS上でのクラウドインフラ構築を担える人材の需要も豊富です。
他社のエンジニアと一緒にインフラ構築を進めることも多く、コミュニケーション力やベンダーコントロールといったマネジメントスキルも求められる場合もあります。
コンサルティング会社
コンサルティング会社では、クライアントのビジネスニーズに合わせて、AWS上でのインフラ構築やアプリケーション構築のアドバイスをします。コンサルティングを行うには、インフラ設計・構築・運用のスキルや、パフォーマンス・セキュリティなどの知識に精通した高い専門性が必要です。
AWSが使われる開発プロジェクト
AWSはさまざまな企業の開発プロジェクトで利用されています。ここでは、AWSの公式サイト上で公開されている導入事例の一部を紹介します。
- 任天堂・DeNAのモバイル向けゲーム配信基盤
- 東京海上日動火災の基幹システム基盤
- 経済産業省の法人情報検索データベース基盤
任天堂・DeNAのモバイル向けゲーム配信基盤
任天堂とDeNAは協業で、「Super Mario Run」「ファイアーエムブレム ヒーローズ」「どうぶつの森 ポケットキャンプ」といった人気のモバイル向けゲームアプリをAWS上で構築・運用しています。人気タイトルの「マリオカート ツアー」では、秒間最大30万件のクエリ処理がある中でもAWSは安定的に稼働しました。
東京海上日動火災の基幹システム基盤
国内損保大手の東京海上日動火災は、最新のITインフラの迅速な活用のためクラウドファーストを掲げ、クラウド基盤としてAWSを採用しています。顧客管理やデータ分析のシステムをクラウド化したのち、高い安定性やセキュリティが求められる基幹システムもAWSでクラウド化しました。
経済産業省の法人情報検索データベース基盤
経済産業省は、行政サービスのデジタル化推進の一環として、オープンデータの法人情報検索サービス「gBizINFO」の運用基盤にAWSを採用しました。AWS への移行によって信頼性、性能は大きく向上し、スケーラビリティや可用性など、運用をめぐるさまざまな課題を解消しています。
参考:AWS「お客様のクラウド導入事例」
AWSエンジニアが業務委託案件を見つける方法
フリーランスや副業で働くAWSエンジニアが業務委託案件を見つけるための、3つの方法を紹介します。
- フリーランスエージェント
- クラウドソーシング
- AWSのイベントやカンファレンス
フリーランスエージェント
フリーランスエージェントは、登録したプロフィールや希望条件に応じて、適したフリーランス向け案件を紹介してくれるサービスです。クラウドソーシングでは探せない好条件な案件を紹介してもらえる可能性もあります。
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エイジレスフリーランスは、年齢不問の求人のみを扱い、キャリアコンサルタントがひとりひとりの経験やスキルに合った企業・案件を紹介します。
クラウドソーシング
クラウドソーシングはインターネット上で、仕事を探す人と、ワーカーを探す企業をマッチングするサービスです。代表的なサービスに「クラウドワークス」や「ランサーズ」、「ココナラ」などがあります。時給制や固定報酬制、初心者向けや上級者向けなどさまざまな条件の案件があるため、自身の希望やスキルレベルにあった案件を探すことが可能です。
AWSのイベントやカンファレンス
AWSでは頻繁にイベントやカンファレンスが開催されています。多くの企業担当者やエンジニアが参加するため、そこで交流を持つことで案件獲得につながる場合があります。
その場で案件にならなくても、ほかのエンジニアとのコネクションを作ることで、その後の仕事の幅を広げることが可能です。
AWSエンジニアの将来性
最後に、AWSエンジニアの将来性を見てみましょう。
結論からいうと、幅広い分野で活用されているAWSのインフラ構築を担うAWSエンジニアには、今後も高い需要が見込まれます。
総務省の「令和4年版情報通信白書」によると、クラウドサービス市場は今後も高い成長が予測されています。特に企業がクラウド上にシステム構築する際に利用する、PaaS市場の成長が顕著です。
世界のパブリッククラウドサービス市場規模(売上高)の推移及び予測(億ドル)
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
---|---|---|---|---|---|---|
パブリッククラウド全体 | 2,513 | 3,281 | 4,208 | 5,115 | 5,919 | 6,589 |
うちPaaS | 389 | 533 | 715 | 876 | 1,015 | 1,126 |
※2021年以降は予測値
参考:総務省「令和4年版 情報通信白書」
成長するクラウドコンピューティングプラットフォーム市場の中でもAWSは高いシェアを持っており、ほかのクラウドエンジニアと比べてAWSエンジニアへの需要は豊富です。高い専門性を持ったAWSエンジニアに対する需要は、今後もますます増えていくでしょう。
これらのことから、AWSエンジニアの将来性は高いと考えられます。
今からAWSエンジニアを目指すべき?
下記の点から、AWSエンジニアへの転職や転向は将来性のある選択といえるでしょう。
- AWSは成長するクラウドコンピューティングプラットフォーム市場の中でもNo.1のシェアを誇る
- AWSを使ったシステム開発は活発で、AWSエンジニアの需要は豊富
- AWSエンジニアの収入水準は一般のインフラエンジニアに比べて高い
ただし、AWSエンジニアとして活躍するには、高い専門性を持っていなくてはなりません。常に最新のサービスやトレンドに追随し続けることが大切です。
まとめ
AWSエンジニアは、AWS上でのシステム開発のために、クラウドインフラを構築する職種です。
AWSエンジニアの正社員の年収相場は平均600万円で、一般的なインフラエンジニアに比べて70万円ほど高い傾向が見られます。
AWSエンジニアに求められる専門性は高く、スキルと経験を備えたエンジニアは高い報酬が期待できるでしょう。
キャリアアップのためには、AWSの知識・スキルに加えて、ほかのインフラ知識やマネジメントスキルを身につけ付加価値を高めることが重要です。
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