退職金の年末調整は不要!退職金と年末調整の関連について詳しく解説

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年に一度、1年間の収入をもとに所得税額を決定する「年末調整」。退職金が支給された場合、その取り扱いについて判断に迷う人も多いでしょう。

結論からいうと、退職金は「退職所得」となり年末調整の対象外です。ただし場合によって、年末調整ではなく確定申告をした方が良いケースも。年末調整の仕組みや確定申告との違いを解説します。

退職金や確定拠出年金など、定年前後のお金の仕組みは複雑です。
一人ひとりの状況によって最適な節税方法は変わるため、個人の判断で進めると大損しかねません。

そのため、お金を損しないポイントはおさえておきつつ、実際に退職するタイミングが近づいたら専門家であるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談することをおすすめします。

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  • 【この記事を読んでわかること】
  • 退職金は年末調整の対象外
  • 「年末調整」とは、その所得税額を決定する手続き
  • 退職金が支給された後に確定申告が必要となるケースがある
  • 年末調整と確定申告の違いは申告時期や手続内容など

退職金は年末調整に含められない

退職金は年末調整に含まれないという新しい知識のひらめき

退職金は税法上、「退職所得」とされており、年末調整に含めることができません。

退職所得は、法律によって分離課税方式という制度で課税されることになっています。退職金を支給する際、一定の計算方法に則って所得税や住民税といった税金を算出したうえで控除することで、課税関係を終了する仕組みです。

つまり、退職金にかかる所得税については、退職金が支給されている時点で税金額の計算や納税が済んでいる状態のため、退職した年の年末調整において改めて手続きをする必要がないのです。

年末調整はその年の所得税額を決定する手続き

そもそも「年末調整」とは、1年の所得税額を決定する手続きのことを指します。企業や団体等に勤める給与所得者が対象で、例年1月末日までが期限とされています。

通常、企業では毎年10月下旬から11月頃より年末調整のための準備が始まり、在籍する社員に必要書類の提出を求めたり、給与と徴収税額を集計したりします。

これらの内容をもとに、1月から12月までの給与や徴収税額を確定させたのち、翌年1月末日までに所得税額を計算、過不足額を精算するのです。

このように1年間の所得税額を決定するのが年末調整の役割のため、すでに分離課税方式で所得税が納税済みとなっている退職金は、年末調整の対象外となっています。

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退職金を受け取った年は年末調整・確定申告ともに原則不要

退職金を受け取った年は年末調整、確定進行区が不要であることを表すシーン

前章では退職金は年末調整の対象外であり、年末調整にあたって特別な対応はいらないことがわかりました。本章では年末調整とよく混同される確定申告と退職金の関係について述べます。
結論からいうと、原則、退職金の受給に関しては確定申告も不要です。

以下で詳しく解説します。

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退職金は原則確定申告も不要

年末調整の対象外である退職金ですが、確定申告についても原則不要です。

年末調整の章で説明した背景と同様、退職所得は分離課税方式が取られており、退職金が支給される時点で納税額が計算され、源泉徴収により課税関係が終了していることが理由として挙げられます。

退職金は、長年の勤労に対する報償的な給与としての意味合いを持つことから、税の負担を少しでも軽減しようと配慮されている結果、このような措置が取られているのです。

ただし、退職所得についてこの原則が適用されるためには、退職金を受け取る際に「退職所得の受給に関する申告書」という書類を企業側に提出している必要があります。

同書類が未提出の場合は注意が必要です。

▼退職金と確定申告について詳しく知りたい方はこちら

退職金について確定申告が必要なケース

前項で、「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば、確定申告の際も退職金に関する申告は不要である旨を説明しました。

一般的な企業であれば、退職金の支給手続きの際に社員に対してこちらの申告書の記載、提出を求めてくるケースが大半です。

しかし、何かしらの事情により本申告書が未提出の場合は、確定申告の際に退職金(=退職所得)についての申告が必要となります。

確定申告の際は、企業から発行される「退職所得の源泉徴収票」に記載された内容をもとに手続きを行うとよいでしょう。

年末調整と確定申告の違いを解説

年末調整とは前章で述べたように、毎年1月末日までに前年の1月から12月の給与所得に応じた所得税を計算し、過不足を精算する手続きです。

年末調整の主体は給与支払者(企業・団体等)であり、社員は、企業から求められる書類の記入や提出に対応すればよく、手続きそのものは企業側で完結します。

一方、確定申告は毎年2月から3月の定められた期間内に、納税者自身が税務署に申告手続きを行うものです。

フリーランスや個人事業主など会社員ではない人や副業で他に所得がある場合などが主な申告ケースです。

また、退職後に再就職をせず年末調整をしていない人も、確定申告をすることで税金が還付される場合があるので、自身の状況に応じて申告を行いましょう。

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年末調整と確定申告の違いを把握しておこう

年末調整と確定振興区の二つがあること

退職金は、分離課税制度によって支給される時点で所得税や住民税といった税金が控除されているため、年末調整の対象外です。年末調整と間違われやすいものに確定申告がありますが、確定申告については「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば、退職金に関する確定申告は必要ありません。ただし、自身の状況によって確定申告が必要になるケースがあるので注意しましょう。

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執筆者
エイジレスメディア編集部
エイジレス社会の専門誌として、すべての人が何歳でも豊かな暮らしを紡げるよう有益な情報を発信していきます。主に、エイジレスなビジョンを体現している人物や組織へのインタビュー記事を執筆しています。