退職金が振り込まれるのはいつ?受け取り方による支給時期の違いを解説

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退職金がいつ入金されるか、ご存知ですか?

退職金制度のある企業に勤めていても、退職金に関する具体的な情報は案外入ってこないものです。

退職後のライフプランのために、退職金がいつ振り込まれるか知っておきたい方は多いはずです。
この記事では、退職金の振り込み時期や受け取り方、振り込まれない時の対処法について説明します。

退職金や確定拠出年金など、定年前後のお金の仕組みは複雑です。
一人ひとりの状況によって最適な節税方法は変わるため、個人の判断で進めると大損しかねません。

そのため、お金を損しないポイントはおさえておきつつ、実際に退職するタイミングが近づいたら専門家であるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談することをおすすめします。

多くのFP相談サービスがありますが、迷った場合は大手リクルートが運営する『保険チャンネル』への相談がおすすめです。

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  • 【この記事を読んでわかること】
  • 退職金が口座に振り込まれるタイミングは会社の規程による
  • 退職金の受給タイミングは受け取り方にもよる
  • 退職金は受け取り方で税金の額が変わることにも注意

退職金が口座に振り込まれる時期 

ATMで暗証番号を入力している様子

退職金が退職した社員に振り込まれる時期は、勤務先によって異なります。

一般的には、退職金の振り込みは退職後1〜2ヶ月後であることが多いです。ただし、退職金の支給時期について法律上の決まりはなく、企業が各自で定めています。

退職金の振り込み時期は就業規則で確認

退職金制度のある企業では、退職金の支払い方法や支払時期を自社の規定で定めており、内容を就業規則で確認できます。退職金についての規定は就業規則に記載するよう労働基準法にて定められており、必ず記載しなければならない事項に「退職手当の支払いの時期」も含まれます。

参考:退職金制度と就業規則の基礎知識|公益財団法人 私立大学退職金財団

退職金制度の有無や受給資格は会社によって異なる

退職金制度は法律上の義務ではなく、企業が任意に設けている制度です。企業によっては退職金制度がなかったり、退職金がもらえる労働者が限定されていたりする場合もあります。

自社の退職金制度とその詳細については、退職の前に十分確認しておきましょう。

退職金に関する業務を外部機関に委託している場合

勤務先が中小企業退職金共済(中退共)などの外部機関に退職金の管理や支払いに関する業務を委託している場合、退職金の振り込み時期はその機関のルールに基づきます。

例に挙げた中小企業退職金共済(中退共)は、中小企業が多く利用する国の退職金共済制度です。退職金を中退共から受け取る場合は、原則として請求から約4週間後に支払われます。

退職金の受給に関する手続きも、機関によって異なります。中退共の退職金は、退職金を受け取る本人が郵送で請求手続きを行って初めて支給手続きが開始されます。勤務先が退職金に関する業務を外部機関に委託している場合は、勤務先の案内に従って手続きを取りましょう。

参考:退職金請求手続きの流れ(従業員)|中小企業退職金共済事業本部HP

中小企業退職金共済制度(中退共)については、こちらの記事で詳しく解説しています。

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退職金の受け取り方法によって支給時期が変わる

お金を受け取る様子

会社や管理機関によっては退職金の受け取り方法が複数あります。受け取り方法によっても退職金の支給時期が変わります。

受け取り方法には下記3種類があります。

  • 退職金を一度に全てもらう「一括型」
  • 退職金を分割で毎月少額ずつもらう「分割型」
  • 一括型と分割型を併用する「併用型」

それぞれについて説明します。

「一括型」は退職後2ヶ月後以内の受給が一般的

退職金を全額、一度にもらうスタイルで、多くの企業がこの制度を導入しています。支払いの時期は各企業の定めによりますが、退職後2ヶ月以内に個人の口座に振り込まれることが多いです。

一括で支払われる退職金には税金の優遇制度があります。「分割型」で受け取る場合に比べ、課税額を抑えられる可能性が高いことがメリットです。

「分割型」は退職後、指定の分割方法で受給する

退職金を年金のように分割して受給するスタイルで「年金型」とも呼ばれます。分割型での受給を希望する場合、退職金の総額などの諸条件がある場合があります。

分割型では、受け取る頻度(月々型や年4回型など)と受け取る期間(5年・10年など)を選択する事で、受給のタイミングと1回にもらえる金額が変わります。分割方法の選択の幅は企業や管理機関によって異なります。

退職金を分割で受け取る場合は、まとまった額となる退職金を老後の生活資金として計画的に使用できる点がメリットです。

「併用型」は一括型と分割型それぞれで受給する

一括型と分割型を併用するスタイルです。ある程度のまとまった金額を退職後に受給し、残った額を分割でもらいます。受け取るタイミングは、会社や管理機関の定めによります。

併用型で退職金を受給する場合は「一括型」・「分割型」どちらのメリットも得られます。退職後、必要な額を一括受給してローンの返済に充て、残った分は退職後の生活費に回すなど、自分に合った使い方ができます。

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退職金には税金がかかることも考慮しよう

退職金にかかる税金

退職後のライフプランを考える上で、退職金にかかる税金を考慮することは非常に重要です。

退職金にかかる税金は「所得税」「復興特別所得税」と「住民税」です。退職金の受け取り方によって課税額が変わりますので、実際にもらう退職金の額を考える際は注意しましょう。

  • 退職金を「一括」でもらう場合
  • 退職金を「分割」でもらう場合

それぞれについて、課税方法の特徴を説明します。

退職金を一括でもらう場合の課税方法

退職金を一括でもらう場合は、下記のような税法上の優遇措置を受けることができ、課税額を抑えることができます。

①「退職所得控除」を受けられる

「退職所得控除」は、一括支給の退職金にのみ適用される控除額です。退職金にかかる税金は、退職金の額から退職所得控除額を差し引いた額に税率を乗じて求めます。「退職所得控除」は、給与所得などと比べ控除額が大きいため、課税額を抑えることができます。

②「分離課税」の適用を受けられる

「分離課税」とは、そのほかの収入と別に税額を計算し、納めることができる制度です。
退職金が「分離課税」となることで他の収入とは別に考えることができ、その年のうちに清算が完了します。翌年の住民税に反映されることもなく、安心です。

また、一括でもらう退職金は社会保険料の額の計算に影響しないため、負担額が増えることもありません。

退職金を分割でもらう場合の課税方法

退職金を分割でもらう場合は、一括でもらう場合と異なり、前述した退職所得控除や分離課税などの優遇措置は受けられません。

分割でもらう退職金は税法上の区分で「雑所得」に該当するため、「公的年金等控除」の対象となります。また、「総合課税」となり、公的年金や家賃収入など他の収入との合計金額から控除額を引いた額に対して課税されます。

また、退職金を分割でもらう場合、合計所得が増えることにより健康保険料などの社会保険料の負担が増える可能性がある点にも注意しましょう。

退職金の受け取り方法は、それぞれにメリット・デメリットがあります。退職後のプランに合った受け取り方法を、受け取り時期や税金面を考慮して検討しましょう。

退職金にかかる税金については、こちらの記事で詳しく解説しています。

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退職金の支給が遅れる場合

お金を数えている女性の様子

退職金支給は実務の事情で遅れることも

退職金の支給時期が、実務上の事情により遅れることがあります。年度末のように、退職の時期によっては書類の確認や経理処理に時間がかかり、退職金の支払いが遅れるケースがあります。

規定にある支給時期を過ぎても入金がない場合は、勤務先の担当者に確認してみましょう。支給時期の遅延の事情や、退職者の手続き漏れなどがわかるかもしれません。

退職金が支払われない場合は外部に相談を

所定の請求手続きを行ったにもかかわらず、期日を大幅に過ぎても会社から退職金が支払われない場合、専門機関に相談できます。

専門機関には、労働基準監督署、都道府県労働局や弁護士事務所などがあります。国の機関である労働基準監督署では、専門の相談員が労働者からの相談を無料で受け付けています。法律に基づくアドバイスのほか、労働局へのあっせんなども受けられます。

また、もらえるはずの退職金が不当に減額されたケースなどのように、会社の対応に違法性が認められる場合には請求できる可能性があります。勤務先との話し合いで折り合いがつかない場合は、専門機関に相談してみましょう。

参考:退職(退職金を含む)に関する相談|長野労働局
参考:全国労働基準監督署の所在案内|厚生労働省

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まとめ:退職金は社内規程の事前確認で退職後に備えよう

退職金がいつもらえるかは、退職後のライフプランを考える際のポイントになります。受給額や手続き方法などと一緒に事前に調べておけば、もらい方の検討や運用の計画が立てられて安心です。

退職金は人生で何度も受け取るものではありません。受け取り時期になって慌てることのないように、前もって自社の規程を確認しておくことをおすすめします。

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執筆者
阿部雅子
人事/キャリアコンサルタント
人事担当として約12年強、採用から人事管理、退職までをサポート。業界はIT系スタートアップ/ブライダル/政府系研究機関等。国家資格キャリアコンサルタント。中小企業での各種雇用調整助成金の受給やコンプライアンスのための規程整備等の経験が豊富。