インフラエンジニアの上流工程とは?業務内容や求められるスキルを解説
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「インフラエンジニアの上流工程を担当してみたい」
あなたはこのように思ったことはありませんか?
インフラエンジニアとして上流工程を担当するためには、さまざまな経験とスキルが必要です。
この記事では、インフラエンジニアの上流工程について、業務内容や必要なスキルなどを詳しく解説します。
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- 【この記事を読んでわかること】
- インフラエンジニアが担当する上流工程の業務内容は設計以外にも多岐に渡る
- 上流工程を担当するにはコミュニケーション力などさまざまなスキルが必要
- 上流工程を担当したいときには転職エージェントの活用を選択肢に入れるとよい
インフラエンジニアの上流工程での業務内容
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インフラエンジニアの上流工程には共通して実施する業務があり、その業務内容は実施するプロジェクトによって若干異なります。
インフラエンジニアの上流工程で共通する業務内容
インフラエンジニアの上流工程において、おもに以下の共通した業務を行います。
- インフラ基盤の要件定義
- インフラ基盤全体の構成設計
- インフラ基盤構築に必要な資料作成
それぞれの業務内容を解説します。
インフラ基盤の要件定義
上流工程を行ううえで要件定義を行うことは、もっとも重要な業務のひとつです
要件定義では、システム全体の要件定義からインフラ基盤に必要な要件を抽出して、インフラ設計の要件定義を行います。要件定義が正確にできていない場合はシステムそのものに大きな影響を与えるため、課題点や問題点を整理して、インフラの要件としてマッピングする必要があります。
インフラ基盤全体の構成設計
要件定義にもとづきインフラ基盤全体の構成設計を行います。
設計は、ネットワーク・サーバー・OS・データベース・ミドルウェアなど多岐に渡ります。そのほか、導入機器の評価や検証結果にもとづき、最適な構成・機器の配置を決定しなければなりません。インフラ基盤はシステムの安定稼働に深く関係するため、この業務は大変重要です。
インフラ基盤構築に必要な資料作成
インフラ基盤に関する資料や文書を作成することも、上流工程では重要な業務のひとつです。
要件定義書や設計書だけではなく、説明資料・検証結果報告書など上流工程の成果物として、さまざまなドキュメントを作らなければなりません。資料作成は意外と工数を要する場合が多く、わかりやすいドキュメントをいかに効率的に作成するか、この点も上流工程を行ううえでは重要です。
インフラエンジニアの業務内容は、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
インフラエンジニアとは?業務・スキル・資格・年収の詳細解説
クラウドやネットワークを含む現代の技術インフラを支えるインフラエンジニアへのキャリアチェンジに興味がある方へ。本記事では、業務内容や
プロジェクトによって変わる上流工程の内容
さきほど解説した業務内容は上流工程全体をとおした共通作業である一方で、プロジェクトによっても業務内容は変わります。おもなプロジェクトは以下の3種類に分かれます。
- 構築/設計プロジェクトの上流工程
- 移行/導入プロジェクトの上流工程
- 運用保守プロジェクトの上流工程
それぞれのプロジェクトを解説します。
構築/設計プロジェクトの上流工程
新規インフラの構築を行うために行う業務です。
新たに基盤を構築するため、要件定義からサイジングを行い、適切な設計を行わなければなりません。新たに構築する基盤がオンプレミスかクラウドかによって設計は大きく変わります。ハイブリッドでシステムを構築する場合もあり、その場合はネットワークの構成や通信帯域、セキュリティに関する高度な知識も求められます。
移行/導入プロジェクトの上流工程
既存システムを新しいプラットフォームに移行するための設計業務です。
たとえば、オンプレミス保守切れによるシステム基盤の公開などが該当します。各プロダクトのライフサイクルが終了する、もしくは後継機種がリリースされない場合は、新たな製品の評価も行う必要があります。
運用保守プロジェクトの上流工程
保守・運用を効率化するために設計を行う業務です。
この場合、既存環境の運用で発生している課題や問題点を整理して、運用フローや既存オペレーションの見直しを行います。新たに運用ツールを導入する場合は、ツールの評価も行う必要があります。さらに、手順書の整備・既存ドキュメントの更新なども必要です。
上流工程を担当するインフラエンジニアに求められるスキル
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インフラエンジニアにはさまざまなスキルが求められます。その中でも、特に上流工程を任されるときに求められるスキルには次のようなものがあります。
なお、これらのスキルを習得するためには、少なくとも5~7年程度はかかるものと想定しましょう。もちろん、どのような案件を担当するのかによって年数は変わります。しかし、最低でも5~7年かけてじっくりとスキルと経験を積む必要があります。
- 要件を整理して設計に落とし込むスキル
- 疑問点や不明点を能動的に調査して解決するスキル
- 上流工程を遂行するうえでのコミュニケーションスキル
- 文書・資料作成スキル
それぞれのスキルを解説します。
要件を整理して設計に落とし込むスキル
1つめのスキルは要件の整理と設計書に落とし込むスキルです。
上流工程を行ううえでもっとも重要なスキルのひとつで、このスキルがなければ上流工程には携われないといっても過言ではありません。具体的な業務内容は先ほど解説したとおりで、要件のヒアリングから始まり、要件の整理・検証作業・設計などすべてのスキルが求められます。
スキルを上げるためには実務経験を積むことがもっとも重要です。そのほかに資格を取得する方法も助けになります。具体的な方法については後ほど解説します。
疑問点や不明点を能動的に調査して解決するスキル
2つめのスキルは問題解決スキルです。
設計を行ううえでさまざまな疑問点や不明点が出ます。その際に、自分で調査して不明点を明確にすることが設計において欠かせません。
不明点をわからないままにした場合、正確な設計ができず、想定したとおりにシステムを構築できないといった状況に陥ります。そういったことを防ぐためにも、能動的に問題点や疑問点を明確にする能力が求められます。
上流工程を遂行するうえでのコミュニケーションスキル
3つめのスキルはコミュニケーションスキルです。
上流工程を担当する場合、さまざまな関係者とコミュニケーションをとらなければなりません。たとえば、要件を確認する際には業務担当者や開発チームのメンバーとの会話が必要です。作業担当者への指示出し・ベンダーとの調整・プロジェクトマネージャへの報告など、コミュニケーションをとる場面は数多くあります。
コミュニケーションスキルは、上流工程を行ううえで必須のスキルです。日頃から円滑にコミュニケーションがとれる関係性を構築することが重要です。
文書・資料作成スキル
4つめのスキルは文書作成スキルです。
このスキルは意外と見過ごされそうですが、実は非常に重要です。いくら設計がすぐれていても、ほかの人に伝わらなければまったく意味がありません。そのため、Word・PowerPoint・Excelといったオフィスソフトを問題なく使えるだけのスキルが必要です。
さらに、文書や資料作成時には表現力や国語力も必要です。要件定義書や基本設計書を作成するうえでの「わかりやすい文章を書く力」、説明資料を作成するうえでの「効果的な作図を描く力」が求められます。
インフラエンジニアの上流工程と下流工程で年収はどのくらい違う?
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インフラエンジニアの上流工程と下流工程でどの程度年収に差があるのか、求人情報をもとに算出したものをご紹介します。あわせて正社員・派遣社員・フリーランス、それぞれの年収を比較しています。参考にしてみてください。
インフラエンジニアの上流工程と下流工程の年収差
上流工程と下流工程の年収差は以下のとおりです
工程 | 正社員 | 派遣社員 | フリーランス |
---|---|---|---|
上流工程 | 699万円 | 554万円 | 972万円 |
下流工程 | 492万円 | 494万円 | 769万円 |
調査方法:indeed、求人ボックスで「インフラエンジニア 上流工程」「インフラエンジニア 下流工程」と検索し、正社員・派遣社員・フリーランスごとにそれぞれ十数件ずつピックアップ。上流工程と下流工程に分けて平均年収を算出。なお、派遣社員の場合は月間160時間労働として計算。千円単位は四捨五入。2024年1月9日現在の情報にもとづく。
インフラエンジニアの平均年収は660.4万円
厚生労働省の調査によると、インフラエンジニアの平均年収は660.4万円との報告があります。今回調査した結果の差異は38.6万円(月間約3.2万円。1日あたり約1,600円)であることから、大きな乖離はありません。
インフラエンジニアの年収事情は、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
インフラエンジニアの年収は?収入アップ方法などをまとめて徹底解説
インフラエンジニアへの転職に興味があるものの、収入面に不安を感じている人もいるのではないでしょうか。 本記事では、インフラエンジニア
インフラエンジニアが上流工程を担当しやすくなる資格
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インフラエンジニアが上流工程を担当するのに助けとなる資格は以下のとおりです。
資格名 | 資格概要 | 資格難易度 |
---|---|---|
システムアーキテクト試験(SA) | システムアーキテクチャの要件定義や設計に関する全般的な知識 | 高 |
AWS Certified Solutions Architect – Professional(SAP-C02) | AWSサービス全般のアーキテクチャ(応用レベル) | 中 |
Cisco Certified Internetwork Expert (CCIE) | 企業向けネットワークの設計・構築・運用 | 高 |
Oracle Master Platinum | Oracleデータベースの企業向け設計・開発 | 高 |
情報処理安全確保支援士試験(SC) | システム全体に関するセキュリティ技術 | 高 |
それぞれの資格をご紹介します。
システムアーキテクト試験(SA)
システムアーキテクト試験(SA)は独立行政法人情報処理推進機構(以下IPA)が提供する資格で、高度情報試験に位置づけられています。試験内容は、システムを構築する際のアーキテクチャに関するもので、実務経験から得られる知識をもとに出題されています。
試験項目 | 内容 |
---|---|
試験時期 | 年1回(春期(4月)) |
試験時間 | 午前Ⅰ:9:30~10:20(50分) 午前Ⅱ:10:50~11:30(40分) 午後Ⅰ:12:30~14:00(90分) 午後Ⅱ:14:30~16:30(120分) |
出題形式 | 午前Ⅰ:多肢選択式(四肢択一) 午前Ⅱ:多肢選択式(四肢択一) 午後Ⅰ:記述式 午後Ⅱ:論述式 |
出題数 | 午前Ⅰ:30問(解答数30問) 午前Ⅱ:25問(解答数25問) 午後Ⅰ:3問(解答数2問) 午後Ⅱ:2問(解答数1問) |
受験料 | 7,500円(税込) |
AWS Certified Solution Architected Professional(SAP-C02)
AWS Certified Solution Architected Professional(SAP-C02)はAWSのアーキテクチャに関する資格試験です。AWSサービスの特性とユースケースにもとづく試験内容で、難易度は高く、応用力が問われます。
試験項目 | 内容 |
---|---|
試験時期 | 随時 |
試験時間 | 180分 |
出題形式 | 択一または多肢選択式 |
出題数 | 75 問 |
受験料 | 30,000円(税抜)(300USD) |
Cisco Certified Internetwork Expert (CCIE)
Cisco Certified Internetwork Expert(CCIE)はCisco Systemsから提供されている資格で、企業向けネットワークに関する設計を問われる高度な資格です。CCIEはいくつかのカテゴリーに分かれていて、いずれも高難易度を誇る最高位の資格です。
試験項目 | 内容 |
---|---|
試験時期 | 随時(筆記)*筆記はCBT方式 事前予約(ラボ試験) |
試験時間 | 120分(筆記) 480分(ラボ試験) |
出題形式 | 筆記・実技 |
出題数 | 90~110問(筆記) 未公開(ラボ試験) |
受験料 | 44,800円(税抜)(筆記) 1,600USD(税抜)(ラボ試験) |
Oracle Master Platinum
Oracle Master PlatinumはOracle社が提供するデータベースに関する資格です。Platinumは企業向けデータベースの設計に関する知識を問われます。
試験項目 | 内容 |
---|---|
試験時期 | 事前に決められたスケジュールに則る |
試験時間 | 480分 |
出題形式 | 実技 |
出題数 | 未公開 |
受験料 | 231,000円(税込) |
情報処理安全確保支援士試験(SC)
情報処理安全確保支援士試験(SC)は、IPAが実施するセキュリティに関する資格試験です。セキュリティに関する基礎知識のほか、事例を交えた記述式の問題も出題され、実務経験にもとづく総合的な知識とスキルを問われる難易度の高い試験です。
試験項目 | 内容 |
---|---|
試験時期 | 年2回(春期(4月)、秋期(10月)) |
試験時間 | 午前Ⅰ:9:30~10:20(50分) 午前Ⅱ:10:50~11:30(40分) 午後:12:30~15:00(150分) |
出題形式 | 午前Ⅰ:多肢選択式(四肢択一) 午前Ⅱ:多肢選択式(四肢択一) 午後:記述式 |
出題数 | 午前Ⅰ:30問(解答数30問) 午前Ⅱ:25問(解答数25問) 午後:4問(解答数2問) |
受験料 | 7,500円(税込) |
インフラエンジニアに必要な資格はこちらの記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
インフラエンジニアにおすすめな資格9選!取得メリットや勉強法も解説
インフラエンジニアとしてキャリアアップするために、どんな資格が必要か知りたい人は多いのではないでしょうか。 本記事では、インフラエン
インフラエンジニアが上流を多く担当できる企業
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インフラエンジニアが上流工程を任される機会が多そうな企業を、求人募集からいくつかピックアップしました。あらためてご紹介します。
なお、今回ここで取りあげる企業は求人情報にもとづくものです。上流工程にアサインされることを保証するものではありません。あらかじめご了承ください。
調査方法:indeedで「インフラエンジニア 上流工程」と検索し、記載内容で上流工程に触れている企業をピックアップ(2024年1月9日現在)
その1:AKKODiSコンサルティング株式会社
AKKODiSコンサルティング株式会社は、世界30ヶ国に展開するシステムコンサルティング会社です。幅広い業種の案件を取り扱い、上流工程から下流工程まで総合的なサービスを展開しています。
その2:三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社
三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社は、三菱UFJ銀行・三菱UFJファイナンシャルグループ向けに、システム企画・設計・受託開発・保守運用を行う会社です。金融システムに関する数多くの上流工程に携われます。
その3:株式会社電通総研(株式会社電通国際情報サービス(ISID))
株式会社電通総研は、株式会社電通国際情報サービス(ISID)として知られるシステム会社です。シンクタンク・コンサルティング・システムインテグレーションを柱としているため、業種を問わず数多くの上流工程案件を取り扱っていることが予想されます。
このように求人情報を見ても、数多くの企業がインフラエンジニア向けの上流工程案件を取り扱っていることがわかります。
しかしながら、取り扱う案件は状況に応じて変わるため、あくまで上流工程に関わるチャンスが広がるものと理解することが重要です。重要なことは自分にスキルがあるかどうかです。企業ありきで上流工程につけるわけではない点に注意しましょう。
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まとめ|インフラエンジニアで上流工程の業務を担当するには経験とスキルが必要
この記事をとおして以下のことがわかりました。
- インフラエンジニアが担当する上流工程の業務内容は設計以外にも多岐に渡る
- 上流工程を担当するにはコミュニケーション力などさまざまなスキルが必要
- 上流工程を担当したいときには転職エージェントの活用を選択肢に入れるとよい
インフラエンジニアの上流工程には、設計だけではなく要件定義・検証・資料作成などさまざまな業務があります。そのため、必要とされるスキルも、問題解決能力・分析力・コミュニケーション力など多岐に渡ります。
上流工程を担当するには、ある程度の年月を重ねて実務経験を積むことがもっとも重要です。そのうえで、資格取得など計画を立てて実行することが効果的です。
上流工程の業務を担当したいと思ったときには、スキルを上げるとともに、転職エージェントの活用も視野に入れてみましょう。その際には、ぜひエイジレスのサービスをご活用ください。
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- 大手:業界や職種にこだわらず自分に合った転職先を幅広く探る
- 特化型:希望する業界や職種への転職を専門的にサポートしてもらう
さまざまな転職エージェントがありますが、結論として以下から選んでおくと、希望に沿った求人を逃すリスクを軽減できるでしょう。
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支援実績No1の総合型。年代や職種を問わずまず登録しておくべきエージェントです。
【公式】https://www.r-agent.com/
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社内SEはホワイトな求人も多いためおすすめです。
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≫ウズカレIT
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