日本で一番難しい資格とは?取得しやすい・フリーランスで活躍できる資格も解説!
資格取得を考えているフリーランスにとって、どの資格がどれくらい難しいか気になる方も多いのではないでしょうか?今回は日本で1番難しい資格について、取得しやすい資格や資格取得時のポイントなども解説します。
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- 【この記事を読んでわかること】
- 難しい資格は国家資格に多い
- 日本で1番難しい国家資格には弁護士(司法試験)や公認会計士などがあり、フリーランスでも活躍できる
- 取得しやすい国家資格の中でフリーランスに役立つものもある
難しい資格は国家資格に多い
国家資格とは政府や公的な機関が認定し、資格取得者の専門性や能力を保証する資格のことです。
文部科学省では、具体的に以下の文言で定義しています。
「国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明される資格」
法律によって一定の社会的地位が保証されるので社会からの信頼性は高く、取得難易度の高い資格が多い点が特徴です。
国家資格を取得することには、多くのメリットがあります。次では、難しいと言われている国家資格を取得することによって得られるメリットについて詳しく説明します。
国家資格を取得するメリット
国家資格取得するメリットは、おもに以下3点です。
- 有資格者のみおこなえる業務がある
- 就職・転職がしやすい
- 給与や報酬が高い
特に有資格者のみおこなえる業務がある点が、大きなメリットです。
たとえば、病院やクリニックで診察などの医療行為を行う場合、医師の国家資格を持っていなければ医療行為を行えません。そのため、有資格者のみに許される業務を行いたい場合は、該当する国家資格を取得する必要があります。
国家資格で行える業務は社会的に需要が高いものが多く、就職や転職などもしやすいでしょう。また、難易度が非常に高く国家資格取得者の数も限られるため、給与や報酬も高くなる傾向があります。
難しい国家資格の中でもフリーランスで活躍できる10選
日本で難しい国家資格として、おもに以下の12個が挙げられます。
- 司法試験
- 公認会計士
- 弁理士
- 税理士
- 医師
- 司法書士
- 中小企業診断士
- 不動産鑑定士
- 総合無線通信士1級
- 社会保険労務士
- システム監査技術者
- ITストラテジスト
など
上記資格を取得する場合は、資格取得のために多くの時間を勉強に費やす必要があり、入念な準備が必要です。
上記の資格の中でも、フリーランスで活躍してる人が多い国家資格を詳しく見ていきましょう。
司法試験
司法試験は日本で最も難しい国家資格の1つで、合格することで以下法曹三者として職務に従事できます。
- 裁判官:裁判所にて裁判業務を行う
- 検察官:刑事事件について公訴を提起する権限をもつ
- 弁護士:原告や被告の代わりに裁判の提起や主張を行う
上記の職業は、法律の専門家として社会に貢献する重要な役割を果たし、非常に厳しい試験を突破する必要があります。
司法試験は、広範囲の法律知識を問われる筆記試験と口述試験から構成されており、その難易度と合格率の低さが特徴です。
また司法試験合格後は、1年間の司法修習に従事する必要があり、資格取得までに多くの時間や労力を必要とします。
法曹の中でも、弁護士はフリーランスとして活躍する人が多い職種です。
公認会計士
公認会計士は、企業や個人の経理・財務に関する専門知識を持ち、会計監査を独占業務として担当できます。
会計監査以外にも、以下の業務を行う公認会計士もいます。
- 税務業務:税理士登録することで、税務書類の作成代行を担当できる
- コンサルティング業務:経営に関するコンサルティングを会計の視点から行う
公認会計士試験は、財務会計や管理会計、税法など幅広い分野の知識を要求される試験です。公認会計士試験に受験資格はなく、誰でも受験できます。
しかし、短答式と論文式の2試験に合格する必要があり、合格率も2022年で7.7%と非常に難易度の高い試験となっています。
公認会計士は会計士事務所に所属する場合もあれば、独立しフリーランスとして案件を請け負う人もいます。
参考:公認会計士・監査審査会「令和4年公認会計士試験(論文式試験)の合格点 及び合格率等について」
弁理士
弁理士は知的財産権に関する専門家であり、特許や商標などの出願や保護に関わる業務を担当します。
具体的な業務内容は、おもに以下の業務が挙げられます。
- 特許出願の代理手続き
- 知的財産権に関する各種コンサルティング
- 特許権侵害に対する訴訟代理
弁理士試験は知的財産法や特許法、実務手続きに関する知識を含む試験内容が特徴です。
短答式・論文式・口述の3試験をすべて合格する必要があり、広範囲の知識を求められるため非常に難易度の高い国家資格です。
フリーランスで業務を請け負っている人も増えています。
税理士
税理士は、税金や会計に関する専門知識を持ち、企業や個人の税務申告・税務相談を行う専門家です。
具体的には以下の3つを独占業務として行えます。
- 税務代行
- 税務書類の作成
- 税務相談
税理士試験は、法人税や所得税、消費税など幅広い税務分野の知識を要求される試験です。
税理士試験を受験するためには、以下4つの条件のうち1つを満たしている必要があります。
- 学識:以下5つの内いずれか1つを満たす者
- 大学、短大または高等専門学校を卒業した者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者
- 大学3年次以上で、社会科学に属する科目を1科目以上含む62単位以上を取得した者
- 一定の専修学校の専門課程を修了した者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者
- 司法試験合格者
- 公認会計士試験の短答式試験に合格した者
- 職歴条件:以下3つの内いずれか1つを満たす者
- 法人または事業行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
- 銀行、信託会社、保険会社等において、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上従事した者
- 税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者
- 資格:以下2つの内いずれか1つを満たす者
- 日商簿記検定1級合格者
- 全経簿記検定上級合格者
- 認定:以下2つの内いずれか1つを満たす者
- 海外の大学を社会科学に属する科目を履修した上で卒業した者について、日本の大学等の卒業者と同等であると認められる場合
- 商工会・青色申告会のおける記帳指導事務に2年以上従事した者
11科目の内5科目をクリアすることで合格できますが、2022年の5科目合格率は2.15%と非常に狭き門となっています。
なお、税理士は税理士事務所に所属する場合もあれば、フリーランスとして活動している人も多い職種です。
司法書士
司法書士法に基づく国家資格で、会社の登記手続き代行や法務局・裁判所に提出する書類の作成代行ができます。
司法書士試験は民法や登記法、相続法など法的な知識を幅広く学ぶ必要がある試験です。
司法書士は独立する人が多く、フリーランスで働きやすいと言われています。
中小企業診断士
中小企業診断士は中小企業の経営を診断し、経営全般についてのアドバイスをする専門家としてコンサルティング業務を行える国家資格です。
業務には経営戦略や財務分析、経営コンサルティングなど、幅広い知識と実務能力が求められます。
中小企業診断士試験は経営学や会計学、法律などの分野を網羅し、実務に即した問題解決力を評価します。
企業に就職せず独立する人や、企業に就職しながら副業として始める人もいます。エージェントを活用し、フリーランスで幅を広げていく人も多いです。
参考:中小企業診断協会「中小企業診断士試験 申込者数・合格率等の推移」
不動産鑑定士
不動産鑑定士は不動産の価格や適正な利用についての専門家で、取引や融資・課税などの対象として不動産の価値を判定し、適正に評価する不動産鑑定業務を行えます。
不動産鑑定士試験は、不動産鑑定の基礎知識や評価手法、法令などを問う試験です。
受験資格はなく誰でも受けられますが、短答式と論文式の2試験を合格する必要があり、難易度は非常に高いです。
資格取得後は企業で活躍する人もいれば、フリーランスで実績を積んでいく人もいます。
参考:国土交通省「令和4年不動産鑑定士試験論文式試験の結果について」
社会保険労務士
社会保険労務士は、労働社会保険の手続きや労務管理の相談指導業務など企業の労働・社会保険に関する業務を行えます。
社会保険労務士試験は、労働基準法や社会保険制度に関する幅広い知識と法令の解釈力を問われる試験です。
試験は択一式と選択式を組み合わせたマークシート形式で行われます。
覚える内容が広範囲に渡る上、法律の種類も多く試験対策が非常に難しい点が大きな特徴です。フリーランスとして活躍する人が多い職種でもあります。
システム監査技術者
システム監査技術者は、企業が使用するシステムの安全性などを点検・評価できる資格です。
システム監査技術者は、システムの障害や不正アクセスなどの事故を未然に防ぐ役割があり、IT機器の仕組みや構造を熟知している必要があります。
そのため、試験では非常に難度の高い問題が出題され、取得難易度の高い資格です。
システム監査技術者は、企業内の監査部門やセキュリティ担当として活躍する場合もあれば、フリーランスエンジニアがマネジメント寄りの案件を獲得する際にも役立ちます。
ITストラテジスト
ITストラテジストとは、IT戦略の策定やシステム開発のマネジメントなど、システム開発プロセスにおける上流工程を担当できる資格です。
ITストラテジストは業務レベルが高いため、ITに関する高度な知識やスキルを求められます。
取得難易度も高く、経済産業省が管轄する「情報処理技術者試験」の中でも、最もレベルの高い「レベル4」に属する資格です。
企業に所属するITストラテジストもいれば、フリーランスとして企業のシステム開発に携わるケースもあります。
難しい国家資格の中でも取得しやすい資格もある
国家資格は難しいものばかりではなく、以下のような比較的取得しやすい資格も存在します。
- 食品衛生責任者
- 防災管理者
- 安全衛生推進者
- ガス溶接技能者
- ITパスポート試験
- 情報セキュリティマネジメント試験
など
ここでは、取得しやすい国家資格の中でもフリーランスに役立つ「ITパスポート試験」「情報セキュリティマネジメント試験」の2つの資格を解説します。
ITパスポート試験
ITパスポート試験はITに関する基本的な知識があることを証明できる国家資格です。
IT系の国家試験では入門レベルに当たるもので、比較的取得しやすい取得となっています。
AIやビッグデータをはじめとしたデータ活用に関連する技術の知識が身に付くため、エンジニアだけでなく金融など幅広い業種で資格取得者がいます。
フリーランスエンジニアでも、IT知識やスキルの基礎固めとして活用したい資格です。
情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティマネジメント試験とは、情報セキュリティに関する基本的なスキルを証明できる資格です。
情報セキュリティ管理や対策に関する基本的な知識が試験問題の中心であるため、比較的取得しやすい資格となっています。
フリーランスエンジニアとして、情報セキュリティの評価や確認を案件として請け負う方におすすめです。
難しい国家資格を取得するポイント
難しい国家資格を取得するポイントとして、おもに以下2つが挙げられます。
- 資格取得後のキャリアを明確にする
- 各国家資格に特化した予備校や通信教育を活用する
難易度の高い国家資格を受験する場合は、上記ポイントを意識しましょう。
資格取得後のキャリアを明確にする
難しい国家資格を取得する際に重要なのは、資格取得後のキャリアを明確にすることです。資格はあくまで手段であり、資格を活用して該当する業務で活躍することが重要だからです。
具体的には、自分がどのような職業や業界で活躍したいのか、どのようなスキルや知識を身につけたいのかを考えましょう。
また、資格取得後のキャリアパスや就職先をリサーチし、市場ニーズや求人状況も把握しておくことが重要です。
明確な目標を持つことでモチベーションも高まり、より効果的な学習やキャリアプランニングが可能となります。
各国家資格に特化した予備校や通信教育を活用する
各国家資格に特化した予備校や通信教育を活用することは、資格取得のポイントとして重要です。予備校や通信教育では、試験対策に特化したカリキュラムや教材を提供しており、独学よりも合格に必要な知識・テクニックを効率的に習得できます。
また、模擬試験や過去問題の解説を通じて自己の弱点や改善点を把握し、効率的に学習を進められます。
各予備校・通信教育のカリキュラムや講師の質、料金などを比較検討し自分に合ったものを選択することが大切です。
まとめ
- 難易度の高い資格は国家資格に多い
- 日本で1番難しい国家資格には弁護士(司法試験)や公認会計士などがある
- 取得しやすい国家資格の中でフリーランスに役立つものもある
国家資格は、その分野における高い専門性と能力を証明する資格であり、取得には多大な努力と時間が必要です。
日本で最も難しい国家資格には、弁護士や医師などが挙げられますが、取得しやすい国家資格も存在します。
国家資格を取得するには、資格取得後のキャリアを明確にすることなどが重要です。
ただし、国家資格取得するだけでなく、実際にその資格を活かして成果をあげることが求められます。
国家資格を取得することで得られるスキルや知識を生かし、自分自身のキャリアアップに繋げましょう。
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