フリーランスの経費の適正な割合は?知って得する計上できる項目も解説

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フリーランスとして所得の計算をする場合、仕事のためにかかった支出は必要経費として収入から差し引くことが認められています。差し引ける経費をもれなく活用すれば同じ収入でも所得が減り、支払う税金も少なくてすみます。今回はフリーランスの経費として認められている項目や、経費の適正な割合について解説します。

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  • 【この記事を読んでわかること】
  • フリーランスの経費の適正な割合は50%といわれているが、正しい申告が大前提
  • 経費は基本的に仕事にかかった費用なら認められる
  • 減価償却は出費なしで費用を計上できるので節税効果が期待できる
CTACTA

フリーランスの経費の割合はどのくらいが適正か

計算機を使い支出を計算している画像

フリーランス所得は会社員の給与所得と違い、事業所得となります。事業所得の所得金額とは事業で得た金額そのものでなく、仕事のためにかかった費用を差し引いた「儲け」に相当する部分です。

フリーランスの経費と税金の関係

フリーランスを含む個人事業主の所得税の計算方法は、以下のとおりです。

所得金額=収入金額-必要経費
所得税額=(所得金額-各種所得控除額)×税率-控除額

仕事で得た収入から、仕事のためにかかった経費を差し引き、所得金額を求めます。所得金額から各種所得控除額を差し引いた金額が、課税所得金額です。

各種所得控除には以下のようなものがあります。

  • 雑損控除
  • 医療費控除
  • 社会保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 生命保険料控除
  • 寄附金控除
  • 基礎控除

所得税の税率と控除額は課税所得金額ごとに、以下のとおりです。

課税所得金額 税率 控除額
1,000円~194万9,000円 5% 0円
195万円~ 329万9,000円 10% 9万7,500円
3300,000円 ~ 694万9,000円 20% 42万7,500円
695万円 ~ 899万9,000円 23% 63万6,000円
900万円 ~ 1,799万9,000円 33% 153万6,000円
1,800万円 ~ 3,999万9,000円 40% 279万6,000円
40000,000円 以上 45% 479万6,000円

参考:国税庁「所得税の税率」

課税所得金額が増えるとかかる税率が上がり、税額も多くなります。認められている経費はもれなく計上し、かかる税金を抑えるようにしましょう。

フリーランスの経費の割合の目安

フリーランスが計上する経費には、上限が決められているわけではありません。経費のかけ過ぎで赤字になって納める税金がゼロになっても適正な申告であれば問題にはなりません。

収入に占める経費の割合を「経費率」といいます。

経費率(%)=経費÷収入×100

経費率の目安は、業種にもよりますが50%といわれています。ただし、50%以下であれば絶対に問題にならないのではなく、適正に経費計上していることが前提です。

フリーランスが経費に計上できるもの

フリーランスが経費に計上できるもの

フリーランスの支出の全額が経費として認められるわけではありません。業務上のお金であり、売上を立てるために必要な出費でなければなりません。ここでは、経費として認められる項目を解説します。

計上できる経費の種類

フリーランスの所得税計算で経費にできる項目には、以下のようなものがあります。

消耗品費

業務上で使用するペンやホチキスなどの文房具、プリンターのインクやコピー用紙などは消耗品費として計上できます。10万円未満のPCは購入した年の経費で一括計上可能です。

通信費

インターネット代・携帯電話代・サーバー代・切手代なども業務使用分は、通信費として計上します。

新聞図書費

業務上必要な情報収集やスキルアップのために購入した書籍や新聞、雑誌の代金は新聞図書費として費用計上できます。

広告宣伝費

インターネット公告費やパンフレット印刷代、名刺代などは広告宣伝費として計上できます。

接待交際費

取引先との打ち合わせの食事代、香典、お歳暮などは、業務上必要な範囲で接待交際費として認められます。食事代は私的なものと区別するため、レシートなどに同席した人の氏名などを記録しておきましょう。

旅費交通費

客先へ行くための電車代や、高速代など自動車での移動費、ガソリン代は旅費交通費として計上できます。業務利用であることを証明できるよう、行き先や目的を控えておきましょう。

雑費

他の勘定科目に該当しない少額の経費は、事業用であれば雑費として計上します。レシートなどに目的を記録しておきましょう。

家内労働者等の必要経費の特例について

フリーランスの1年間の必要経費の合計が55万円未満の場合、「家内労働者等の必要経費の特例」を利用できる場合があります。

「家内労働者等の必要経費の特例」とは家内労働者等に該当する事業所得または雑所得のある人が、収入から最大55万円を経費として差し引ける特例です。実際に支払った経費が55万円未満でも、55万円分は経費に算入できます。

青色申告特別控除と併用すると、最大で120万円までの控除が利用できるので、計上できる経費の少ないフリーランスにはメリットの大きい制度です。

家内労働者等

この特例の適用を受けるには「家内労働者等」に該当することが条件です。家内労働者等とは、家内労働法に規定する家内労働者(内職)や外交員(生命保険や損害保険の外交員など)、集金人、電力量計の検針人など、職業として特定の人に対して継続的な人的役務を提供している人のことです。
参考:国税庁「家内労働者等の必要経費の特例」

仕事内容が「特定の人に対して継続的な人的役務を提供している」に該当していれば、家内労働者等にあたると考えられます。個々のケースが該当するかについては、税務署などで確認するとよいでしょう。

減価償却について

減価償却とは長期に渡って使用する資産を取得したときに、その費用を一括で計上せずに資産の種類ごとに決められた耐用年数で按分して計上することです。

30万円(白色申告では10万円)以上のパソコンや車などは、減価償却費として分割して計上します。

車とPCの減価償却の法定耐用年数は以下のとおりです。

  • 新車(軽自動車): 6年
  • 新車(普通車):4年
  • 中古車:法定耐用年数-経過年数+経過年数×0.2(法定耐用年数を過ぎている場合は2年)
  • PC(サーバー用でないもの):4年
  • PC(サーバー用):5年

家事按分について

自宅で仕事をするフリーランスの場合、家賃や電気代の一部を業務上の経費にできます。私的な生活費と事業の経費が混在している状況で、事業に使用した分を分けることを「家事按分」といいます。

家事按分の対象となるおもな経費には以下のようなものがあります。

  • 家賃
  • 水道光熱費
  • 通信費
  • 自動車関連費

家事按分の比率は、家賃なら使用する空間の面積で按分するなどの合理的な基準が必要となります。

領収書の保管期間

領収書は、代金の支払いをしたことを証明する書類です。税務調査などの際に提出を求められる可能性があるため、確定申告後も保管が義務づけられています。保管期間は青色申告で7年間(前々年度の所得が300万円以下の場合は5年間)、白色申告の場合は5年間です。

フリーランスが経費に計上できないもの

フリーランスが経費に計上できないもの

フリーランスの支出のうち、私的なもの、仕事に関係ないものは経費として認められません。

自分だけの食事代

取引先とのミーティングや接待での飲食代は交際費や会議費として計上が認められますが、自分ひとりの食事代は経費にできません。経費にする食事代は同席した相手や目的をレシートや領収書に記録しておきましょう。

小規模共済やiDeCoの掛金

フリーランスが老後対策や節税目的で加入する小規模企業共済やiDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金は、経費の対象にはなりません。課税所得金額を計算する際の所得控除の対象になるため、節税にはつながります。

所得税・住民税

フリーランスが支払う税金の中には、個人事業税や事業用資産の固定資産税など租税公課として経費にできるものがあります。しかし、所得税・住民税は経費計上はできません。

生命保険料(自分が被保険者の契約)

自分自身が被保険者となる場合の保険料は、事業保障が目的でも経費にはできません。個人の生命保険料控除の対象にはなります。ただし、雇っている従業員を被保険者とする生命保険の保険料は経費にできます。

健康診断の費用

自分自身が受ける健康診断や人間ドックの費用は経費として認められません。従業員が受ける健康診断の費用は経費計上できます。

まとめ:自分の事業で経費にできる項目を押さえて節税しよう

フリーランスが経費にできるのは業務上使用のPCや通信費、客先を訪問するための交通費などです。私的な支出であることが疑われる場合、税務署から指摘を受ける可能性があります。しかし、適正な経理処理をしていれば、過度に心配する必要はありません。自分の事業で経費にできる項目はもれなく計上し、節税につなげましょう。

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執筆者
松田聡子
ファイナンシャルプランナー
明治大学法学部卒業後、証券システムのITエンジニア、国内生保の法人コンサルティング営業を経て2007年よりファイナンシャル・プランナーとして独立。コンサルティングのほか、主な活動は企業型確定拠出年金導入企業へのセミナー講師、マネーサイトへの執筆など。年金・資産運用・保険などに精通、iDeCoやNISAなどの制度を活用した人生100年時代の資産形成をアドバイスしている。