金融系SIerとは？特徴から年収・主要企業・スキルまで徹底解説

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金融系SIerとは、その名のとおり金融機関のシステム開発や保守を担う企業を指します。金融とITの両方に興味や知識がある人なら、就職先や転職先の候補にぴったりの企業でしょう。

この記事では、金融系SIerの特徴や業務内容・代表的な企業・必要なスキル・将来性などをわかりやすく解説していきます。

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金融系SIerとは

金融系SIer（エスアイヤー：システムインテグレーター）とは、金融業界に特化した、情報システムの設計・開発・運用などを行う企業です。

金融系SIerには金融機関のシステム部門から独立・子会社化した企業が多く、親会社のシステム開発をコアビジネスとする「ユーザー系SIer」のひとつに分類されます。

中には事業の拡大やグループ企業との統合により、リサーチ部門やコンサルティング部門を備えたシンクタンクとしての側面も持つ企業も少なくありません。こうしたシンクタンクや一部の金融系SIerは、グループ外の企業向けにも広くビジネス展開しています。

続いては、金融系SIerに共通する特徴を見ていきましょう。

金融系SIerの3つの特徴

金融機関を親会社に持ち、金融関連のシステムを中心に開発する金融系SIerには、下記のような特徴があります。

• システムに高い信頼性が求められるため責任が重い
• 大手資本の金融系SIerは比較的ホワイト色が強い
• 枯れた技術の採用が多いが新しい技術の導入も広がっている

システムに高い信頼性が求められるため責任が重い

金融系SIerの特徴の1つ目は、システム開発に対する責任の重さです。

顧客の大切なお金や資産を扱う金融機関のシステムでは、ほかの業界のシステムに増して高い堅牢性と信頼性が求められます。システム開発の過程で起こる些細な設計ミスやコーディングミスが、多くの顧客に影響する障害に発展するケースも少なくありません。

金融機関ではシステムの品質やセキュリティに対する要求が一際高く、金融系SIerで働くエンジニアにはあらゆる工程で緊張感を持って注意深く作業を進めることが求められます。

金融SEは、その責任の重さや激務のイメージから「つらい」「やばい」と言われることも多い職種です。確かに厳しい一面はありますが、一方で人々の経済活動に欠かせない金融機関を、システム面から支えるやりがいの大きさは計り知れません。

困難なプロジェクトを試行錯誤してやり遂げた、突発的なシステム障害に持ち前のスキルを駆使して対応した、こうした達成感に魅力を感じる金融SEは多いでしょう。

大手資本の金融系SIerは比較的ホワイト色が強い

2つ目は、大手金融グループの金融系SIerは比較的ホワイト色が強い点です。

大手金融機関はコンプライアンス意識が高く、福利厚生なども充実しています。グループ企業である金融系SIerも残業時間・残業代・休暇取得などの制度運用やハラスメント対策、福利厚生などが親会社に準じた形となっていることが一般的です。

下請けのSIerはIT土方と呼ばれることもあり、低賃金や残業過多が常態化しているブラック寄りの企業も少なくありません。一方、親会社の金融機関と一体で業務を行う金融系SIerは、労働環境の面ではホワイト色が強いと考えて良いでしょう。

ただし、決して仕事が楽という意味ではありません。金融機関のシステム開発を背負う責任は重く、プロジェクトの佳境やトラブル時などには残業や深夜・休日出勤を余儀なくされることも多いでしょう。ここで言うホワイト色が強いとは、残業時間が適切に管理されたうえで残業代が適正に支払われ、休日出勤の代休も取得できるなどの労務環境が整備されていることを指しています。

枯れた技術の採用が多いが新しい技術の導入も広がっている

金融機関のシステムに高い堅牢性と信頼性が求められるのは、先ほど述べたとおりです。そのため金融機関では、長年利用され不具合が出し尽くされた、いわゆる「枯れた技術」が広く利用されます。

基幹系システムでは、レガシーシステムの代名詞でもあるCOBOLがメインフレーム上で稼働しているケースも少なくありません。金融業務のコアを担うシステムでは、現在でもCOBOLやJava、C#などを使ったウォーターフォール型開発が主流です。

一方で、FinTech（フィンテック）と呼ばれる、ITを駆使した新たな金融サービスを提供する企業が台頭してきました。既存の金融機関もその競争に巻き込まれる形で、モダンな技術の導入・活用による新たなサービス提供の波が広がっています。

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古い言語の代名詞として使われることも多いCOBOL。 COBOLを採用するシステムが減っていく中で、将来に不安を抱えている現役C

ここまでは、金融系SIerの特徴を見てきました。次に、金融系SIerの業務内容を解説していきます。

金融系SIerの業務内容｜内販と外販に分けられる

金融系SIerの業務は、親会社やグループ企業向けにシステムを開発する「内販」と、グループ外の企業向けにシステム開発やソリューション提供する「外販」の2つに分けられます。それぞれの内容を見ていきましょう。

• 親会社やグループ企業向けのシステム開発（内販）
• グループ外の企業向けのシステム開発・ソリューション提供（外販）

親会社やグループ企業向けのシステム開発（内販）

金融機関のシステム部門をルーツとする金融系SIerは、その多くが親会社やグループ企業向けのシステム開発（内販）をビジネスの中心に据えています。小規模な金融系SIerでは、内販に特化した企業が主流です。

内販では、親会社やグループ企業から開発プロジェクトやシステムの運用・保守を受託します。金融系SIerのおもな業務は、金融機関の業務部門と連携した要件定義・設計などの上流工程や、プロジェクトマネジメントなどです。開発やテストなどの下流工程は、自社のエンジニアで内製するケースや、外部のSIerなどへ外注するケースがあります。

このように、金融機関のシステム開発の上流から下流までを担う金融系SIerで働くエンジニアには、ITのスキルに加えて金融業務の深い知識が必要です。

グループ外の企業向けのシステム開発・ソリューション提供（外販）

規模の大きな金融系SIerになると、親会社・グループ企業向けのシステム開発に加えて、外部の企業向けに外販ビジネスを行なっているケースもあります。

金融系SIerが親会社・グループ企業向けに開発したシステムを外部向けにカスタマイズして提供したり、内販で培った技術やノウハウを活用して外部向け専用のソリューションを提供したりします。

内販はグループ全体の視点で見れば、グループ内でお金が回っているに過ぎません。一方、外販ビジネスでは外部からの売上によるグループのビジネスへの貢献が可能です。

以上、金融系SIerの2つのおもな業務内容でした。続いては、金融系SIerの気になる年収事情を見てみましょう。

金融系SIerは高年収｜求人の平均年収は737万円

金融系のエンジニアは責任が重く激務である反面、高年収の職種と言われています。

大手転職サイト「求人ボックス」のデータによると、金融系SIerに該当する「金融系システム子会社」の求人の平均年収は737万円です。同サイトの「金融エンジニア」の平均年収574万円や、「システムエンジニア」全般の平均年収509万円と比べて高水準であることがわかるでしょう。

職種・企業	平均年収
金融SIer（金融系システム子会社）	737万円
金融エンジニア	574万円
システムエンジニア	509万円

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金融SEは高年収！経験者がその理由と収入アップのポイントを解説

「金融SEは激務でたいへんと聞くけど、それに見合う収入を得られるの？」金融SEに興味がある人の中には、こうした疑問を持っている人も多いのでは

ここからは、銀行・証券・保険の3業種で合計9社の代表的な金融系SIer企業を紹介していきます。

金融系SIerの代表的な企業9社を業種別に紹介

金融系SIerは親会社の業種によって、大きく以下の3つに分けられます。各業種から代表的な金融系Sier企業をそれぞれ3社ピックアップして、企業の特徴や概要を見ていきましょう。

• 銀行系
• 証券系
• 保険系

各社の売上高・従業員数・平均年収などの情報は、上場企業の場合は有価証券報告書、非上場企業の場合は各社HP・決算公告・OpenWoekを参考にしています。

代表的な金融系SIer一覧

まずは、全9社の概要を一覧にまとめました。

業種	金融系SIer	主要株主	売上高	従業員数	平均年収
銀行	三菱UFJインフォメーションテクノロジー	三菱UFJ銀行	992億円	2,007人	690万円
	みずほリサーチ&テクノロジーズ	みずほフィナンシャルグループ	1,404億円	4,294人	676万円
	日本総合研究所	三井住友フィナンシャルグループ	2,197億円	2,962人	698万円
証券	野村総合研究所（NRI）	野村ホールディングス ほか	6,921 億円	6,782人	1,242万円
	大和総研	大和証券グループ本社	852億	1,774人	748万円
	日興システムソリューションズ	SMBC日興証券	465億円	635人	700万円
保険	ニッセイ情報テクノロジー	日本生命	784億円	2,480人	570万円
	東京海上日動システムズ	東京海上日動火災保険	231億円	1,559人	609万円
	スミセイ情報システム	住友生命	340億円	1,461人	571万円

ここからは、1社ずつ紹介していきます。

銀行系

まずは銀行系SIerの代表的な3社を見ていきましょう。3大メガバンク系列の金融系SIer企業を紹介します。

• 三菱UFJインフォメーションテクノロジー
• みずほリサーチ&テクノロジーズ
• 日本総合研究所

三菱UFJインフォメーションテクノロジー

三菱UFJインフォメーションテクノロジーは、三菱UFJ銀行、および三菱UFJフィナンシャル・グループ（MUFG）の情報システム開発企業です。

三菱UFJ銀行の勘定系・情報系・チャネル系など各システムの企画・設計・開発はもちろん、MUFGグループの信託銀行・証券・カード会社などのシステム開発にも参画しています。

企業規模や平均年収は下記のとおりです。

上場市場	非上場
売上高	992億円
従業員数	2,007人
平均年収	690万円

みずほリサーチ&テクノロジーズ

みずほリサーチ&テクノロジーズは、みずほフィナンシャルグループのシンクタンクおよび情報システム開発の企業です。2021年にみずほ情報総研・みずほ総合研究所・みずほトラストシステムズの3社が統合してできました。

みずほフィナンシャルグループのシステム開発だけでなく、リサーチ・コンサルティング・技術研究などの事業を展開しています。

企業規模や平均年収は下記のとおりです。

上場市場	非上場
売上高	1,404億円
従業員数	4,294人
平均年収	676万円

日本総合研究所

日本総合研究所は、三井住友フィナンシャルグループのシンクタンク・コンサルティング・ITソリューションの3つの事業を行う企業です。ITソリューション事業では、三井住友銀行のミッションクリティカルな基幹業務システムの開発・運用を支え続けています。

また、三井住友カードや三井住友ファイナンス&リースなどグループ企業のシステム開発も事業領域の1つです。

企業規模や平均年収は下記のとおりです。

上場市場	非上場
売上高	2,197億円
従業員数	2,962人
平均年収	698万円

証券系

続いては、証券系のSIerを紹介します。3大証券の流れを汲む金融系SIer企業です。

• 野村総合研究所（NRI）
• 大和総研
• 日興システムソリューションズ

野村総合研究所（NRI）

野村総合研究所（NRI）は、野村證券と資本関係のあるシンクタンクおよび情報システム開発の企業です。野村證券向けのシステム開発はもちろん、国内外の証券会社向け共同システムも開発・運用しています。

そのほか、コンサルティングや流通業界向けシステム開発など、金融にとどまらず幅広い事業を展開しているコンサルティング・SIer企業です。国内でも上位の高年収企業としても知られています。

企業規模や平均年収は下記のとおりです。

上場市場	東証プライム
売上高	6,921 億円
従業員数	6,782人
平均年収	1,242万円

大和総研

大和総研は、大和証券グループのシンクタンクおよび情報システム開発の企業です。システム開発の事業では、証券会社向けのシステム開発・運用に加えて、社会保険・銀行・資産運用の基幹システムやDX・IT基盤などの分野のソリューションも提供しています。

企業規模や平均年収は下記のとおりです。

上場市場	非上場
売上高	852億
従業員数	1,774人
平均年収	748万円

日興システムソリューションズ

日興システムソリューションズは、SMBC日興証券グループの情報システム開発企業です。SMBC日興証券のシステム開発を中心に、そのほかの証券会社向け共同システムの開発・運用を行なっています。

また、銀行などに向けた投資信託の販売管理システムの提供も強みです。

企業規模や平均年収は下記のとおりです。

上場市場	非上場
売上高	465億円
従業員数	635人
平均年収	700万円

保険系

最後は保険系のSIerです。保険会社には生命保険会社と損害保険会社がありますが、各大手保険会社系列の金融系SIer企業を紹介します。

• ニッセイ情報テクノロジー
• 東京海上日動システムズ
• スミセイ情報システム

ニッセイ情報テクノロジー

ニッセイ情報テクノロジーは、大手生保の日本生命グループのIT戦略を担う企業です。

日本生命をはじめとした生命保険会社向けのシステム開発・運用のほか、日本生命グループへのシステム開発で培った経験をもとに、共済・年金・ヘルスケアなどの分野でもソリューションを提供しています。

企業規模や平均年収は下記のとおりです。

上場市場	非上場
売上高	784億円
従業員数	2,480人
平均年収	570万円

東京海上日動システムズ

東京海上日動システムズは、大手損保の東京海上グループの情報システム開発企業です。

東京海上日動火災保険、東京海上日動あんしん生命保険など東京海上グループの情報システムの企画・提案・設計・開発・保守・運用を担っています。

企業規模や平均年収は下記のとおりです。

上場市場	非上場
売上高	231億円
従業員数	1,559人
平均年収	609万円

スミセイ情報システム

スミセイ情報システムは、大手損保の住友生命グループの情報システム開発会社です。住友生命のシステム企画・開発・運用を担い、住友生命グループのIT戦略を支えています。

また、住友生命のシステム開発で培った技術・ノウハウを活かして、金融・ワークフロー・人事/ERP/CRMなど外部向けに幅広いソリューション提供も手掛けている企業です。

企業規模や平均年収は下記のとおりです。

上場市場	非上場
売上高	340億円
従業員数	1,461人
平均年収	571万円

ここまで、金融系SIerの代表的な企業を紹介してきました。続いては、金融系SIerで活躍するために求められる能力を見ていきましょう。

金融系SIerで活躍するために必要な知識・スキル・資質

金融機関のシステムを扱う金融系SIerで働くエンジニアには、一般的にエンジニアに求められる技術力に加えて、特有の能力が必要です。

金融系SIerで活躍するために重要な、代表的な知識・スキル・資質を1つずつ紹介します。

• 【知識】金融業務に関する専門知識
• 【スキル】業務部門や外部ベンダーとのコミュニケーション力
• 【資質】品質にこだわり細かな部分にも気を配れる力

【知識】金融業務に関する専門知識

金融系SIerで働くエンジニアには、金融機関の業務部門と対応に会話ができるレベルの金融業務知識が必要です。

金融系SIerが開発・保守する金融機関のシステムには、金融に関する法令・制度・計算・業務フローなど、あらゆる金融業務の要素が詰め込まれています。

新規にシステムを開発する場合には、業務部門と金融の専門知識を交えたやりとりを通してニーズを引き出し、要件定義やシステム設計に落とし込まなくてはなりません。また、稼働中のシステムを保守する場合でも、適切に改修するためには実装されている業務処理を理解する必要があります。

金融業務の専門知識を身につけるためには、携わる案件の業務的な背景や目的に関心を持ち、深く理解しようとする姿勢が重要です。

【スキル】業務部門や外部ベンダーとのコミュニケーション力

金融系SIerで活躍するためには、ITや金融の技術力・知識に加えて、さまざまな関係者とのコミュニケーション力が重要です。

金融系SIerがシステム開発を進める過程では、金融機関の業務部門や外注先の外部Sier・ベンダーとの調整・説明・議論・交渉など、さまざまなコミュニケーションが発生します。

業務部門の担当者はIT技術には詳しくない可能性が高いでしょう。

一方、外部SIerやITベンダーは、金融業務の知識が十分でないかもしれません。そうした場面では、金融系SIerは相手の知識に応じた適切なコミュニケーションで、金融とITの橋渡し役となることが求められます。

コミュニケーション力を高めるには、研修などでテクニックを学ぶことに加え、開発現場での実践を通じて経験値を積み重ねることが大切です。

【資質】品質にこだわり細かな部分にも気を配れる力

金融系SIerで働くエンジニアには、知識やスキルに加えて、品質に対する強いこだわりと細部への注意深さが必要です。

金融機関のシステムでは、わずかな考慮漏れやミスが顧客の金銭的損失や企業の信用低下につながりかねません。たとえば、下記のような状況は、エンジニアなら身に覚えがある人もいるでしょう。

• 要件に若干曖昧な部分があるが、業務担当者に何度も聞くのも悪いのでそのまま設計を進めた
• コーディング内容に気になることがあり、後で確認しようと思っていたが、失念してしまった
• 時間がないため、テストケースの一部を省略して完了にした

このような状況でも、特に何ごともなく終わるケースも多いでしょう。

しかし、その問題が顕在化した場合、大きな障害に発展する可能性があるのが金融機関のシステムの怖さです。金融系SIerで働くエンジニアは、こうした状況でも品質を追求し妥協しない姿勢が求められます。

以上、金融系SIerで活躍するために必要な知識・スキル・資質でした。次に、これから金融系SIerを目指す人におすすめの資格を紹介します。

金融系SIerへの転職に役立つ資格

金融とIT双方の専門性が求められる金融系SIerへの転職を有利に進めるためには、資格取得が効果的です。ここでは、金融系SEに特有の、金融業務に関連した役立つ資格を3つ紹介します。

銀行業務検定試験	銀行・保険・証券などの実務知識や技能応用力を確かめる資格
外務員資格試験	株式・債券・投資信託の証券を販売する外務員に求められる知識を確かめる資格
FP（ファイナンシャルプランナー）資格	家計に関わる金融・税制・保険・年金制度など幅広い専門知識を確かめる資格

IT系の資格は、一般的なシステムエンジニア向けのおすすめ資格と大きな違いはありません。詳しく知りたい人は下記の記事をご覧ください。

システムエンジニアのスキルアップにおすすめの資格10選

資格取得はシステムエンジニアのキャリアアップに有効です。しかし、たくさんある資格の中から、どれを目指せば良いか迷う人も多いでしょう。

最後は、金融系SIerの将来性を考察します。

金融系SIerの将来性は高い

金融機関はほかの業界と比べてIT投資の比率がひときわ高い業種です。

「一般社団法人 日本システム・ユーザー協会（JUAS）」の調査によると、金融・保険業の売上高に占めるIT予算比率は10%となっています。これは、全体平均の2.1%、金融・保険業の次に高いサービス業の2.84%と比べても突出して高いことがわかるでしょう。

さらに近年は、DX（デジタルトランスフォーメーション）の波や、最新技術を活用して新しい金融サービスを展開するFinTech（フィンテック）の台頭など、金融機関を取り巻くITの重要性はますます高まっています。

そんな金融機関のIT戦略を最前線で支える金融系SIerは、今後も業務の広がりが期待できる将来性の高い企業と見て良いでしょう。

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まとめ｜ITと金融に興味・知識があるなら金融系SIerがぴったり

この記事を読んで、以下のことがわかりました。

• 金融系SIerとは親会社の金融機関やグループ企業向けのシステム開発を中心に行う企業
• 金融系SIerには金融知識やコミュニケーション力、品質への高いこだわりが必要
• DXの波やFinTechの台頭で金融機関におけるITの重要性は高まる中、金融系SIerの将来は高い

ITと金融の両方に興味や知識がある人なら、金融系SIerは就職や転職にぴったりの企業でしょう。

ただし、本記事で解説したように、ミスが許されない金融機関のシステムを担うためには品質に対する強いこだわりと責任感が必要です。

厳しい面もある金融系SIerですが、整備された労働環境や年収の高さ、そして何より金融を支えるやりがいは大きな魅力でしょう。

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