PMOの年収事情を徹底解説!年収アップの方法や役立つ資格も紹介
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PMOは、組織のプロジェクトマネジメントを統制・支援する役割を持つ部門および人材です。プロジェクト成功のカギを握るPMOは、高年収の職種として知られています。この記事では、PMOの年収相場・高年収の理由・年収アップの方法・役立つ資格などを詳しく解説していきます。
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- 【この記事を読んでわかること】
- PMOの正社員の年収相場は560万円〜900万円で一般的なITエンジニアと比べて高年収
- PMOの求人の最高年収は正社員・フリーランスとも2,500万円と高額(執筆時点)
- PMOが早く・大きく年収を上げるにはスキルアプして市場価値を高め転職・独立
PMOの仕事内容
PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)は、企業や組織のプロジェクトマネジメントを管理・支援する部門や人材を指します。
プロジェクトを直接的に管理・推進するプロジェクトマネージャー(PM)と違い、PMOはプロジェクトマネジメントの質や効率を高める役割を担う点が特徴です。
PMOの仕事は多岐にわたりますが、その中から代表的な3つを解説します。
- プロジェクトマネジメント方式の標準化
- プロジェクトマネジメント業務の支援
- プロジェクト間のリソースやコストの各種調整
▼プロジェクトマネージャー(PM)の仕事内容を詳しく知りたい人はこちら
プロジェクトマネージャーの仕事内容や必要スキルを徹底解説
ITエンジニアで経験を積み、キャリアアップとしてプロジェクトマネージャーを目指している方もいるでしょう。本記事では、システム開発案件
プロジェクトマネジメント業務の支援
1つ目は、PMのプロジェクト推進をサポートする、プロジェクトマネジメント業務の支援です。
具体的には、下記のような業務があります。
- 進捗や課題などの情報収集・整理
- プロジェクトメンバーへの情報展開
- 各種会議体の設定や進行
- 資料作成や管理のサポート
PMがよりマネジメントに集中できる環境を作り、プロジェクトの円滑な運営を支える重要な役割です。PMOは単にPMの作業を肩代わりするだけでなく、効率化・成果向上への寄与・ユニークな課題解決方法の提案など、付加価値を高めることが求められます。
プロジェクトマネジメント方式の標準化
組織全体のプロジェクトマネジメント方式の標準化も、PMOのおもな仕事の1つです。
具体的には、下記のような業務があります。
- プロジェクトの工程や承認プロセスの標準化
- 各工程で作成するドキュメントの標準化
- プロジェクト管理ツールの開発・標準化
- プロジェクトパフォーマンスの評価方法の標準化
こうした標準化は、プロジェクトの品質がPMのスキルに依存するのを防ぎ、組織全体のプロジェクトマネジメントのレベルを向上させます。
標準化にはプロジェクトマネジメントの知識だけでなく、各社の企業文化・業種の特性・組織構造・リソースの制約などへの理解も求められ、高度な知識とスキルが必要です。
プロジェクト間のリソースやコストなどの各種調整
PMOは、並行する複数のプロジェクト間でのさまざまな調整の役割も担います。
たとえば、下記のようなケースがあるでしょう。
- 人材・設備・予算などのリソースの競合
- プロジェクトの優先順位の調整
- コミュニケーション不備による課題の連携漏れ解消
お互いの利害が絡み合う問題は、各プロジェクトの当事者同士ではうまく解決できないケースも少なくありません。そうした場合に中立・公平な立場で円滑に解決を図ることがPMOの役割です。
プロジェクト間の調整では、組織全体を俯瞰する広い視野に加えて、調整役としての高度な交渉力や説得力などのソフトスキルも求められます。
ここまでは、PMOの仕事内容を解説してきました。
ここからは、PMOの具体的な年収相場を見ていきましょう。
PMOの正社員の年収相場は560万円〜900万円
弊社にて大手求人サイトで募集されているPMOの正社員の求人を調査したところ、年収のボリュームゾーンは「560万円〜900万円」でした。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査(令和4年版)」によると、プログラマー・システムエンジニアの平均年収は515.9万円、全職種の平均年収は462.6万円です。これらと比べると、PMOは非常に高年収であることがわかります。
参考:「賃金構造基本統計調査|厚生労働省」
PMOの求人では1,000万円を超える募集も多く、スキルと経験があれば年収1,000万円プレイヤーも現実的です。
ここからは、より詳しくPMOの年収を見ていきましょう。
- 未経験からPMOになる場合の年収相場は430万円程度
- フリーランスPMOは年収換算で平均1,000万円超え
- 派遣社員のPMOは年収換算で平均700万円程度
未経験からPMOになる場合の年収相場は430万円程度
未経験からPMOになる場合の年収はどうでしょうか。
同じく、大手求人サイトで正社員募集されている「未経験可」のPMOの求人を調査したところ、年収のボリュームゾーンは「430万円〜900万円」でした。未経験者の年収は、下限の430万円程度が目安となるでしょう。
未経験可の求人では、最初はPMの事務サポートやPMOメンバーのアシスタントなどから始める求人が目立ちました。まずはPMOの仕事を覚えて、ゆくゆくは一人前のPMOにキャリアアップして年収を高めていくことも可能です。
フリーランスPMOは年収換算で平均1,000万円超え
フリーランスの年収相場も見てみましょう。
弊社にて、大手フリーランスマッチングサイトの募集案件を調査したところ、フリーランス向けPMO案件の単価は年収換算で平均1,027万円でした。調査した案件の中では、もっとも単価の低い案件でも年収換算で780万円となっており、フリーランスPMOはかなりの高年収が期待できるでしょう。
ただし、高年収のフリーランス案件では、高いスキルと実績が求められます。将来的に独立して高年収を目指したいPMOは、多くのプロジェクト経験とスキルアップに励むことが重要です。
派遣社員のPMOは年収換算で平均700万円程度
次は、派遣社員のPMOの年収相場です。
同じく、大手求人サイトで募集されている派遣社員のPMOの求人を調査したところ、賃金は年収換算で平均700万円でした。
厚生労働省の労働者派遣事業報告書(令和2年版)によると、派遣労働者の年収換算の賃金はおよそ370万円(日給15,590円)です。これに比べると、派遣PMOの賃金はおよそ1.9倍と非常に高いことがわかります。
参考:「労働者派遣事業報告|厚生労働省」
派遣PMOの求人の中には年収換算で1,000万円を超える募集もあり、PMOなら派遣社員でも高年収を実現可能です。
PMOの属性ごとの年収
続いては、属性ごとの年収の傾向です。
ここでは、厚生労働省が毎年公表している「賃金構造基本統計調査(令和4年版)」の情報を紹介します。国の調査であるため、PMOに絞ったデータではありませんが、傾向は把握できるでしょう。
職種は、PMOにもっとも近い「情報処理プロジェクトマネージャー」を含む「システムコンサルタント・設計者」のデータを使用します。
同調査による「システムコンサルタント・設計者」の平均年収は620.6万円です。全職種の平均462.6万円と比べると160万円ほど高いことがわかります。
職種 | 平均年収(万円) |
---|---|
PMO
(システムコンサルタント・設計者) |
620.6 |
全職種 | 462.6 |
参考:「賃金構造基本統計調査|厚生労働省」
さらに、経験年数別・年代別・企業規模別の平均年収を見ていきましょう。
- 【経験年数別】10年目以降は平均年収が大幅増
- 【年代別】40代がもっとも高年収で平均700万円以上
- 【企業規模別】1,000人以上の大手企業は高年収
【経験年数別】10年目以降は平均年収が大幅増
まずは、経験年数別の平均年収です。
経験年数 | 平均年収(万円) |
---|---|
全体 | 620.6 |
0年 | 390.8 |
1〜4年 | 579.8 |
5〜9年 | 564.5 |
10〜14年 | 650.0 |
15年以上 | 685.8 |
経験年数1年から9年までは500万円台中盤ですが、10年目以降で650万円以上に大きく上がっています。PMOは豊富なプロジェクトマネジメント経験やリーダーシップ、ビジネス理解などが求められる職種です。そうした能力が十分にともなうまでには、10年程度の実務経験が必要でしょう。
【年代別】40代がもっとも高年収で平均700万円以上
次は、年代別の平均年収です。
年代 | 平均年収(万円) |
---|---|
全体 | 620.6 |
20代 | 438.7 |
30代 | 642.0 |
40代 | 708.1 |
50代 | 686.2 |
60代 | 654.7 |
30代から年収が大きく伸びて40代で700万円超のピークを迎えています。これは、さきほどの経験年数10年以上で年収がアップするという結果とも一致する傾向です。一方、50代で低下していることから、年功序列よりも能力・成果主義の傾向が読み取れます。
【企業規模別】1,000人以上の大手企業は高年収
最後は、企業規模別の平均年収を見てみましょう。
企業規模 | 平均年収(万円) |
---|---|
全体 | 620.6 |
10〜99人 | 562.4 |
100〜999人 | 569.4 |
1,000人以上 | 737.1 |
1,000人以上の大企業の平均年収は、999人以下の企業よりも170万円ほど高い737.1万円となっています。高年収のPMOを狙うなら、大企業を目指すと良いでしょう。
以上、PMOの年収相場でした。
次に、PMOで狙える最高年収を見ていきましょう。
PMOで狙える最高年収は2,500万円
ここまで紹介した年収事情から、PMOは年収1,000万円も現実的な職種であることがわかりました。
では、PMOを上り詰めていくと、最高でどのくらいの年収が狙えるのでしょうか?
正社員とフリーランスの求人の中から、それぞれの最高年収を見ていきましょう。
- 正社員で狙える最高年収は2,500万円
- フリーランスで狙える最高年収は2,520万円
正社員で狙える最高年収は2,500万円
まずは、正社員PMOの最高年収です。
大手求人サイトで正社員募集されているPMOの求人を調査したところ、最高年収は2,500万円でした。
最高年収は、執筆時点でPMOの平均年収が最も高かったエリア内の最高年収です。
ほかの地域にはさらに高い求人があるかもしれませんが、おおむねPMOの転職で目指せる最高水準と考えて良いでしょう。
このような高年収の求人では、非常に高度なスキルと経験が求められるため、採用されることは容易ではありません。しかし、正社員で年収2,500万円を狙えるPMOは、夢の広がる職種であることは間違いないでしょう。
フリーランスで狙える最高年収は2,520万円
続いて、フリーランスPMOの最高年収です。
大手フリーランスマッチングサイトで募集されているPMOの案件を調査したところ、最高単価の案件を年収換算すると2,520万円(単価210万円)でした。
同案件の人材要件では、PMOに必要なあらゆるスキルを最高レベルで持ち合わせていることが求められています。フリーランスPMOとしてスキルと経験を高めていけば、年収換算で2,000万円を超える案件の獲得も夢ではありません。
PMOは高年収が狙える職種であることがわかりました。
続いては、PMOの年収がこれほど高い理由を考えていきましょう。
PMOの年収が高い理由は需要と供給の不一致
ここまで解説してきたように、PMOの年収は一般的なITエンジニアと比べて高水準であることがわかりました。
PMOの年収が高い理由は、激務や残業が多いことだけではありません。
なぜPMOの年収が高いのか、その本質的な理由を考えてみましょう。
- ITプロジェクトが複雑化しPMOの需要が増加
- 高度なスキルを持つPMO人材は貴重
- プロジェクトやビジネスを左右する重要な役割を担う
ITプロジェクトが複雑化しPMOの需要が増加
PMOの年収が高い理由の1つに、高度なPMO人材に対する需要の増加が挙げられます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の広がりにより、企業のIT投資は増加傾向です。また、クラウド化やAI・IoT・ビッグデータなどIT技術の進歩は、プロジェクトの複雑さを高めています。
並行する複雑なプロジェクトを適切に管理するためには、標準化されたプロセスと組織的なアプローチが欠かせません。その役割を担う人材が、まさにPMOです。
PMOの需要が増加する中、高度なスキルと経験を持つ人材の獲得を狙う企業は、より魅力的な報酬を提示しています。こうした獲得競争が、PMOの年収が高い要因の1つです。
高度なスキルを持つPMO人材は貴重
PMOの年収が高い背景には、需要の高まりに加えて、高度なスキルを持つPMOが貴重であることも挙げられます。
高度なPMO人材には、プロジェクトマネジメントの知識はもちろん、分析力・ビジネス理解・対人スキルなど幅広いスキルが必要です。こうした能力を高いレベルで身につけるためには、多くの時間と労力を要します。
PMの業務を支援するだけの事務的な役割なら比較的人材は豊富ですが、標準化やプロジェクト間の調整、人材開発などを担える高度な人材は貴重です。
豊富な需要に対して、高度なPMO人材の供給は限られるため、年収も上昇する傾向があります。
プロジェクトやビジネスを左右する重要な役割を担う
PMOがプロジェクトやビジネスの成否に大きな影響力を持っている点も、年収が高い理由の1つです。
現代のITは、単に業務を効率化する道具ではなく、ビジネスの成功を左右する重要な役割を担っています。DXやクラウド化、最新技術の導入プロジェクトの成否が、企業の業績に大きな影響を与えることも少なくありません。
プロジェクトにどれだけ技術面で優れたメンバーがいても、彼らを組織として適切にマネジメントできなければ、プロジェクトの成功は見込めないでしょう。一方、たとえメンバーの技術力は平凡でも、プロジェクトマネジメントがうまく機能していれば問題に対処しながらプロジェクトを進められます。
このように、PMやPMOのプロジェクトへの責任と影響力は多大です。高年収は、その責任と影響力に対する報酬という捉え方もできるでしょう。
以上、PMOの年収が高いおもな理由を考察してきました。
次は、PMOが年収を上げるための具体的な方法を見ていきましょう。
PMOが年収を上げる方法はスキルアップと転職・独立
PMOが年収を上げていくためには、スキルアップしてみずからの市場価値を高めていくことが重要です。
スキルを高めたうえで、どのようなキャリアパスを選ぶかは年収アップの早さや大きさ、価値観などによって異なります。
ここでは、PMOが年収をあげる3つの方法を見ていきましょう。
- スキルアップや資格取得して企業内でキャリアアップする
- より年収の高い企業に転職する
- フリーランスのPMOとして高年収案件を獲得する
スキルアップや資格取得して企業内でキャリアアップする
企業内でのキャリアアップは、リスクが少なく、安定的に年収を上げる方法です。
PMOとしてのスキルを高め、業務成果を通じてリーダーや上司に認知させることで、より高度な役割や責任の重い仕事を任されるようになります。たとえば、PMの支援業務で効率化や品質向上などの成果を出し、より高度な標準化や人材開発に抜擢されるケースなどがあるでしょう。
また、企業によっては資格取得に対して手当を支給するケースもあり、直接年収アップも可能です。
ただし、企業内での年収アップは転職や独立に比べるとスピード感や上昇度合いの面で劣ります。長期的なスパンで、腰を据えてキャリアアップと年収アップを図りたい人に向いている方法です。
より年収の高い企業に転職する
よりスピード感を持って年収を高めたい人は、高年収の企業への転職を目指しましょう。
前述したとおりPMOへの需要は高く、大手企業やPMOコンサルティングを手掛ける企業では、高度なPMO人材を好条件で募集しています。PMOとしてのスキルや経験に自信があるなら、今の会社よりも高く評価してくれる転職先はきっと見つかるでしょう。
ただし転職には、企業文化や人間関係に馴染めなかったり、仕事内容が想定と違っていたりするリスクがあることも忘れてはいけません。
失敗を恐れずに新しい環境へ挑戦できる人にとっては、転職は年収アップの大きなチャンスになるでしょう。
▼PMOの転職事情を詳しく知りたい人はこちら
PMOの転職事情を詳しく解説|必要な経験・資格や失敗しないコツも
これからPMOを目指す人や、現役PMOとしてステップアップを図りたい人など、PMOへの転職を考えている人は多いでしょう。この記事では、
フリーランスのPMOとして高年収案件を獲得する
転職と同じく、早く大きく年収アップを狙える方法に、独立してフリーランスPMOになる道があります。
フリーランスは個人事業主として、企業などから直接案件を受託する働き方です。スキルと実績があれば、正社員よりも高い報酬が期待できます。
企業のPMO需要が増える中、プロジェクトマネジメントの強化や、不振なプロジェクトの立て直しなどフリーランスのPMOの募集は活発です。リモートの案件も多く、案件探しには困らないでしょう。
ただし、企業が求めるスキルに満たなければ案件は受託できません。また、会社員と違い、企業との交渉や手続きなどをすべて自分で行う必要があります。
フリーランスPMOには、豊富なスキルと実績が求められることはいうまでもありません。加えて、自己管理や案件獲得のための営業が得意な人に向いているでしょう。
以上、PMOが年収を上げる方法を解説しました。
では、今後の年収の展望はどうなのでしょうか?
PMOの平均年収は今後も上昇が見込まれる
平均年収は業界や職種、さらには経済状況によって大きく変わります。
IT分野は成長市場のため、全体的に平均年収は上昇傾向にあり、これはPMOにも当てはまる可能性が高いでしょう。
人材市場も、モノの価格と同じく需要と供給の関係で考えることが可能です。求人の数(需要)に対して条件を満たす人材(供給)が多ければ、平均年収は下がりやすく、人材が足りなければ平均年収は上がりやすくなります。
前述したとおり、ITプロジェクトの増加や複雑化にともない、PMOの求人は上昇傾向にあります。実際、大手求人サイトのPMOの求人件数は、執筆時点の直近1年間でおおむね右肩上がりです。
一方、PMOのスキルを身につけるには時間と労力が必要であり、即戦力となる人材は一気に増えません。
つまり、需要が多く供給が少ない状態が当面続くことが見込まれます。これらの要因を考慮すると、PMOの平均年収は今後も上がりやすいと考えられるでしょう。
以上、PMOの年収の展望でした。
最後に、PMOの年収アップに役立つ資格を紹介します。
PMOの年収アップに役立つ資格3選
PMOは、資格取得により転職やフリーランスの案件獲得を有利に進められます。年収アップを狙うなら、IT業界で認知度と評価の高い資格の取得を目指しましょう。
ここでは、プロジェクトマネジメント関連の資格の中から、IT業界で評価の高い3つを紹介します。
- プロジェクトマネージャ試験(PM)
- PMP
- PMS資格
※資格に関する情報は、2023年7月現在のものです。
※資格の難易度は、経済産業省が定めるITSS(ITスキル標準)のレベルに準じて記載しています。対象外の資格は独自評価です。
※目安勉強時間は初学者の一般的な勉強時間です。実際の時間は前提知識やスキル、1日の勉強量などによって異なります。
プロジェクトマネージャ試験(PM)
「プロジェクトマネージャ試験(PM)」は、独立行政法人「情報処理推進機構(IPA)」が主催する国家資格です。
国家資格だけにIT業界での認知度は非常に高く、取得者はプロジェクトマネジメントの高度な知識と実践力を持った人材として評価されます。
PMOの求人やフリーランス案件では、必須資格や歓迎資格として挙げられることも多い資格です。取得すれば、転職や案件獲得を有利に進められ、年収アップが近づくでしょう。
実施時期 | 秋期(10月)の年1回 |
---|---|
試験時間 | 午前Ⅰ:50分、午前Ⅱ:40分
午後Ⅰ:90分、午後Ⅱ:120分 |
出題形式 | 午前Ⅰ:4択式、午前Ⅱ:4択式
午後Ⅰ:記述式、午後Ⅱ:論述式 |
難易度 | 上級(ITSSレベル4) |
前提資格 | なし |
受験料 | 7,500円(税込) |
目安勉強時間
(初学者) |
9ヶ月〜1年程度 |
維持要件 | なし |
参考:「プロジェクトマネージャ試験(PM)|情報処理推進機構(IPA)」
PMP
「PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)」は、米国の非営利団体「PMI(Project Management Institute)」が認定する国際資格です。
プロジェクトマネージャ試験(PM)と並んで、プロジェクトマネジメント分野で高い評価を誇ります。国際資格のため、高年収の外資系企業や海外企業での活躍を考えている人は、積極的に取得を目指すと良いでしょう。
実施時期 | 随時 |
---|---|
試験時間 | 230分 |
出題形式 | CBT方式(選択式・マッチング問題・穴埋め問題など) |
難易度 | 中級(ITSSレベル3) |
前提資格 | 中卒・高卒:5年(60ヶ月)以上のPM実務経験
大卒:3年(36ヶ月)以上のPM実務経験 大学院卒:2年(24ヶ月)以上のPM実務経験 上記に加えて35時間以上の認定講座受講 |
受験料 | PMI会員:405ドル(再受験:275ドル)
一般:555ドル(再受験:375ドル) |
目安勉強時間
(初学者) |
半年〜9ヶ月程度 |
維持要件 | 3年ごとに講座受講などによる資格更新手続きが必要 |
参考:「PMP|PMI日本支部」
PMS資格
「PMS(プロジェクトマネジメント・スペシャリスト)資格」は、特定非営利活動法人「日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)」が主催する民間資格です。
PMSは、日本発のプロジェクトマネジメント管理標準「P2M」にもとづく資格の1つで、中級レベルと位置付けられています。前述の2つの資格とともに、プロジェクトマネジメント分野で評価の高い資格です。
さらに上位の資格として「PMR(プログラムマネジャー・レジスタード)資格」があります。ただし、PMRは2023年4月現在で取得者は105名と狭き門のため、まずはPMSを目指すと良いでしょう。
実施時期 | 2月・6月・10月の各1ヶ月間 |
---|---|
試験時間 | 150分 |
出題形式 | CBT方式(選択式・穴埋め問題) |
難易度 | 上級(ITSSレベル4相当) |
前提資格 | なし |
受験料 | 39,200円(税込) |
目安勉強時間
(初学者) |
9ヶ月〜1年程度 |
維持要件 | 3年ごとに講座受講などによる資格更新手続きが必要 |
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まとめ|PMOの年収1000万円以上は現実的な目標
本記事を通して、以下のことが分かりました。
- PMOの正社員の年収相場は560万円〜900万円で一般的なITエンジニアと比べて高年収
- PMOの求人の最高年収は正社員・フリーランスとも2,500万円と高額(執筆時点)
- PMOが早く・大きく年収を上げるにはスキルアプして市場価値を高め転職・独立
PMOにとって、一般に高年収とされる年収1,000万円は決して難しい目標ではありません。着実にスキルを高めてキャリアップしていけば、実現できるでしょう。
本記事で紹介した年収を上げる方法や役立つ資格を参考に、ぜひ年収アップに挑戦してみてください!
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