経理を辞めたいと思ったあなたに。おもな原因と対処法を解説

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「経理を辞めたいけどどうしたらいいか分からない」「本当に辞めてしまっていいのか」とお悩みの人もおおいのではないでしょうか。 この記事では、経理を辞めたいと思う原因を整理し、さらにその解決策などについて解説していきます。

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  • 【この記事を読んでわかること】
  • 経理を辞めたいと思う原因は、「経理」か「会社」に分類できる
  • 経理に原因があるケース|「繁忙期の業務量が多い」「同じ作業の繰り返し」「ミスが許されない」「覚えることが多い」
  • 会社に原因があるケース|「業務内容に変化がない」「経理以外の仕事が多い」「人間関係が悪い」「給料が低い」
  • 経理の経験を活かしてさまざまな職種に転職できる
CTACTA

まずは辞めたい原因が「経理」と「会社」どちらにあるのかを考える

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経理を辞めたいと思った時、まずはそもそもその原因が「経理」にあるのか「会社」にあるのか考えましょう。

実は、辞めたいと思う原因は「会社」にある可能性もあります。

もし「経理」に原因がある場合は、部署移動などの選択肢も考えられますが、「会社」に原因がある場合は、転職という選択肢も考えられます。自身はどちらが原因で辞めたいと思っているのかを明確にすることで、後悔のない決断をしましょう。

次項では「経理」に原因がある例を紹介します。

経理を辞めたい4つの理由と対処法

経理を辞めたい理由4つが箇条書きされた図

以下の理由があてはまる場合は「経理」自体に原因があります。

  • 繁忙期の業務量が多すぎる
  • 同じ作業のルーティンワークでやりがいを感じられない
  • ミスが許されない細かい作業が多い
  • 覚えることが多い

経理を辞める前に実践できる対処法も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

繁忙期の業務量が多すぎる

経理の繁忙期(3月〜7月および10月、12月〜1月)は処理しなければならない業務が多くなります。決算期前後や従業員の保険関係や年末調整など、1年間のうち多忙となる月が多いといえるでしょう。繁忙期は残業が多くなり、特に忙しい場合には月20〜30時間程の残業となることもあります。

経理を辞める前の対策として、閑散期に前もって業務を進めておくことが挙げられます。繁忙期に向けての資料の準備や従業員への声掛けなどを閑散期にしておくことで、繁忙期の忙しさを軽減できるでしょう。

また、Excelのマクロや関数などを利用して効率化することも業務の軽減につながります。

同じ作業のルーティンワークでやりがいを感じられない

経理業務の大半は同じ作業のルーティンワークであるため、やりがいを感じられない人もいます。

そのようなときは、ルーティンワークの中で効率化できそうな作業を発見し、実際に効率化に取り組むと良いです。作業自体を効率化できるほか、普段とは違う頭の使い方をできるため、自身のスキルアップにもつながりやりがいを感じられます。

作業全体の効率化は上司へのアピール材料となるため、責任のある仕事を任されることや昇進などの可能性も高まります。

ミスが許されない細かい作業が多い

経理業務は、以下のような細かいミスも許されない業務が多いです。

  • 伝票の紛失
  • 仕分けの貸借が逆
  • 得意先への振込金額のミス
  • 経費精算で社員への入金金額でミスなど

入力ミスで1円の誤差があれば一からやり直しとなりますが、人がおこなう作業なので、ミスを100%無くすことは困難です。

この問題も、できるだけExcelのマクロや関数を利用し、自分で計算しないようにするなどの工夫が挙げられます。

覚えることが多い

経理は難しい会計用語を専門的に覚えなければなりません。

たとえば税法や会計基準に関する知識が必要なことはもちろん、これらは毎年のように改正されます。

このように経理担当は、難しい会計用語を学び続けなければならないため「難しい」「わからない」と思う人も多いでしょう。

もし学び続けることが苦痛に感じてしまう人は、会社や同期との勉強会への参加や、改正時に要点のみがまとめられたサイトの確認などを実践するとよいでしょう。

ここまで経理を辞めたい理由と対策を紹介しましたが、次項では会社に辞めたい理由があるケースを紹介します。

経理を辞めたいのではなく会社に理由がある4つのケース

辞めたい理由が会社にあるケース4つが箇条書きされた図

以下の理由があてはまる場合は、辞めたい理由が会社にあるケースが多くあります。

  • 業務内容に変化がなくスキルアップできない
  • 経理の仕事以外をしなくてはならない
  • 社内の人間関係が悪い
  • 給料が低い

それぞれ詳しく紹介します。

業務内容に変化がなくスキルアップできない

通常、経理の実務年数によって任される業務内容がステップアップしていき、スキルアップしていきます。

しかし企業によっては、業務内容が変化せず、新しいことを任せられないため、スキルアップが難しい状況もあるでしょう。 

実務年数に応じて、責任のある業務を任せてもらえる環境で働きたいと思う人もいるため、スキルアップしたい理由で経理を辞めたいと思う人もいます。このような場合は、辞める前に現在と異なる業務を任せてもらえないか上司に相談してみましょう。

自身が今の業務以外にできることや、どのような業務に携わりたいかを明確に伝えると、上司に理解してもらいやすくなります。

経理の仕事以外をしなくてはならない

企業規模の小さな会社は、経理業務のほかに総務事務や営業事務を任される会社も少なくありません。このような業務体制の場合、経理の仕事が好きでもほかの業務が嫌になり、辞めたくなってしまうこともあります。

このようなケースでは、経理以外の業務担当から外してもらい、その分経理業務に集中できないか上司に相談すると良いです。

経理業務において、最も成果を発揮できることを伝えると、上司を説得できる可能性が高まります。

社内の人間関係が悪い

経理は個人で坦々と業務をこなす以外に、ほか部署などとのコミュニケーションも必要です。

経理は、ほかの部署や従業員に仕事を依頼することが多くなるため、嫌われることやうるさいと思われてしまうこともあるでしょう。

このような立場から社内の人間関係がうまくいかないと思う人もいます。

また上司やマネージャーとの関係がうまくいかず、ストレスに感じてしまう人も少なくありません。

このような場合は、コミュニケーション術を上げることも1つの方法です。

ほかの部署への依頼時の声のかけ方や会話の受け流し方などのスキルを上げると、ストレスも軽減し、働きやすくなる可能性が高まります。

給料が低い

一般的な経理の給料で満足しているものの、現在勤めている企業の経理職の給料がまわりと比較して低い場合、不満に思う人もいるでしょう。

現在の給料に満足できない人は上司に昇格の相談をしてみましょう。

自身のスキルを誇示し、今より上の役職でも貢献できることを上司にアピールすることで、昇格・昇給のチャンスに繋がります。

上記のような場合は転職もひとつの選択肢です。転職する場合、まったくの別業種に転職するのもよいですが、経理の経験を活かせる職種も多くあります。

次項では経理の経験を活かせる職種を説明します。

経理を辞めたあと経験を活かせる9つの職種

経理を辞めたあと経験を活かせる職種5つが箇条書きされた図

経理の経験は、以下9つの職種に活かせます。

  • 管理会計部門
  • 財務部門
  • 内部監査部門
  • 会計事務所
  • 会計コンサル会社
  • 事務職全般
  • 営業職
  • 企画
  • 税理士事務所・税理士法人

ここでは、経理の経験を活かせる職種をそれぞれ解説します。経理を辞めたあと経験を活かした転職がしたい場合、今までの経験・スキル・挑戦したいことを棚卸しすることが大切です。どのような強みがあるかを明確にし、経験を活かせる職種を選択しましょう。

また転職エージェントを利用し、プロの意見を聞くことも理想の転職先を見つける1つの方法です。

エイジレスエージェント」では経理職も取り扱いがあります。エージェントがあなたの経験やスキルを丁寧にヒアリングし、転職をサポートするためぜひ活用してみてください。

管理会計部門

管理会計部門とは会社の収益性やコスト効率を分析し、経営判断に必要な情報を提供する役割を果たす部門です。また、予算作成や業績評価などにも関与します。

経理の経験は予算作成・コスト分析・業績評価などの管理会計タスクに役立つため、数字に強い経理の経験が活かせます。

財務部門

財務部門とは資金繰りを管理し、財務報告や資本政策について策定する部門です。

資金調達や投資判断などにも関与します。

財務報告や予算策定、資金調達などの財務管理業務は、経理経験を持つ人にとって直感的なものであり、財務状況の理解といった観点から経理の知識が必要です。

内部監査部門

内部監査部門は、組織が健全な運営をおこなうことやリスク管理、コントロールプロセスの効率性と有効性を評価し、企業の不正防止や改善を推進します。

内部監査は、財務報告プロセスや内部コントロールの評価に関与するため、経理の専門知識と経験を活用できます。

会計事務所

会計事務所はおもに以下6つのような業務をおこないます。

  • 法人・個人の税務相談
  • 企業の財務状況の把握
  • 税務申告
  • 監査業務
  • 記帳代行
  • 会計に関する助言など

経理の経験は、企業の財務状況を理解し、正確な会計処理をするために必要なため、経験を活かせます。

会計コンサル会社

会計コンサル会社とは企業の財務・経営状況を分析し、経営改善やリスク管理の策定をサポートし、会計に関するコンサルティングをする仕事です。

経理の経験は、財務状況の分析や助言の提供に役立ちます。

また経理のバックグラウンドは、企業の会計システムやプロセス改善の提案に役立ちます。

事務職全般

事務職全般は、社内のさまざまな管理業務を担当する仕事です。電話対応やデータ入力、スケジュール管理などをおこないます。

経理の経験はデータ管理や予算管理、コスト分析など、事務職全般の業務に活かせます。

営業職

営業職は、新規顧客の開拓や既存顧客との関係を深めるため、製品やサービスの提案をする仕事です。経理は、役職によっては経営者に近いポジションで業務をおこない、経営者の意見を傾聴できるスキルを培えています。

営業では、顧客の改善点や困りごとを聞き出すスキルが必要なため、経理で培った傾聴力が役立つでしょう。

企画

企画は新しいプロジェクトや商品の企画、マーケティング戦略の策定などをする仕事です。経理の経験は、企画開発や予算設定の際に、事業の財務的な側面を理解し、考慮する能力を提供できます。

税理士事務所・税理士法人

たとえば、請求書・領収書を帳簿につけるなどの会計業務は、税理士事務所・税理士法人の業務に活かせます。

「税理士事務所」は税理士が個人事業主として1人で運営している事務所です。2人以上の税理士がいる場合「税理士法人」といいます。

税理士事務所とは企業の税務計算や税務申告を支援し、税務に関するアドバイスを提供する仕事です。

一方税理士法人は、税理士が個人で行ってきた税理士業務について、新たに法人形態でも行えるようにしたものです。

税理士法人の業務内容は、税理士事務所と同様に税理業務の基本的な業務に加えて、定款でさだめることによって、税理士法条第2項の業務、そのほかこれに準ずるものとして財務省令で定める業務の全部または一部をおこなえます。

税理士事務所は従業員の数が少なく、担当業務の幅が広い傾向があります。対して、税理士法人は従業員の数が多く、担当業務の幅が狭い傾向があります。

税理士法人も規模に差があり、従業員が十数人のところもあれば、数千人にのぼる大手もあるため、自身が働きたい規模によって検討するとよいでしょう。

まとめ|経理を辞めたいと思ったら後悔しない道を考える

この記事では以下のことがわかりました。

  • 経理を辞めたいと思う原因は、「経理」か「会社」に分類できる
  • 経理に原因があるケース|「繁忙期の業務量が多い」「同じ作業の繰り返し」「ミスが許されない」「覚えることが多い」
  • 会社に原因があるケース|「業務内容に変化がない」「経理以外の仕事が多い」「人間関係が悪い」「給料が低い」
  • 経理の経験を活かしてさまざまな職種に転職できる

経理を辞めたい場合と会社が原因で辞めたい場合では、対処法が異なります。

経理を辞めたい場合であれば効率化する、または上司に相談してみるなど、辞める前に行動してみることで、また前向きな気持ちで経理の仕事ができるかもしれません。

また会社が原因で辞めたい場合は、転職も視野に入れながらよく考えてみましょう。

ただし、精神的に辛い状況が続いているときには、無理をせずすぐに退職したほうがよい場合もあります。

このようなときには、状況に応じて適切な行動をとることが大切です。

後悔しない道が見つかれば、それはあなたにとって正しい道といえるのではないでしょうか。

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執筆者
エイジレスメディア編集部
エイジレス社会の専門誌として、すべての人が何歳でも豊かな暮らしを紡げるよう有益な情報を発信していきます。主に、エイジレスなビジョンを体現している人物や組織へのインタビュー記事を執筆しています。