セキュリティエンジニアのキャリアパス5例|検討のポイントも解説
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現役のセキュリティエンジニアとして活躍している人の中には、次にどのようなキャリアパスを選ぶべきかお悩みの人も多いでしょう。 この記事では、セキュリティエンジニアのおもなキャリアパスと、キャリアパスを考えるうえで重要なことを解説します。
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- 【この記事を読んでわかること】
- セキュリティエンジニアには、セキュリティ分野を進む道・管理職の道・フリーランスの道など多様なキャリアパスがある
- どのキャリアパスを目指す場合でも、自己分析やセキュリティエンジニアの将来性を考えることが重要
- 変化の激しいセキュリティ分野では、継続的なスキル強化がキャリアアップのカギ
セキュリティエンジニアのおもな5つのキャリアパス
現代のIT人材に欠かせないセキュリティの専門知識を持つセキュリティエンジニアは、さまざまなキャリアパスを歩むことが可能です。
ここでは、代表的な5つのキャリアパスを解説します。
- そのままセキュリティエンジニアとして上り詰める
- セキュリティアーキテクトにキャリアアップする
- セキュリティコンサルタントにキャリアチェンジする
- セキュリティ部門の管理職や経営層(CISOなど)として組織を率いる
- フリーランスとして独立する
そのままセキュリティエンジニアとして上り詰める
キャリアパスの1つ目は、専門知識とスキルを磨き続けて、セキュリティエンジニアのスペシャリストとして活躍を続ける道です。
開発現場でほかのエンジニアを主導していくためには、最新の脅威とその対策に関する深い理解や、問題発生時のインシデント対応など高い専門性が求められます。
セキュリティエンジニアとして実績を積んでいけば、収入アップも期待できるでしょう。
下記は、厚生労働省による「賃金構造基本統計調査」の、情報セキュリティ技術者を含む「その他の情報処理・通信技術者」の経験年数別年収です。経験を積めば、比例して年収も高くなっていくことがわかります。
経験年数 | 平均年収(万円) |
---|---|
全体 | 495.0 |
0年 | 349.2 |
1〜4年 | 385.5 |
5〜9年 | 473.8 |
10〜14年 | 533.7 |
15年以上 | 612.6 |
ただし、セキュリティ対策の最前線は、責任が重くストレスの大きな仕事です。
それでもスキルを極限まで磨き、企業のセキュリティを守る使命感を持つ人には、たいへんやりがいのあるキャリアパスでしょう。
▼セキュリティエンジニアの年収を詳しく知りたい人はこちら
セキュリティエンジニアの年収はどのくらい?年収アップの方法も紹介
近年、企業のセキュリティ対策の強化にともないセキュリティエンジニアの需要が高まっています。そのため、セキュリティエンジニアの年収は比
セキュリティアーキテクトにキャリアアップする
セキュリティエンジニアとして培った専門知識・スキルを活かして、セキュリティアーキテクトにキャリアアップする道もあります。
セキュリティエンジニアが個別システムのセキュリティ対策を担うのに対し、セキュリティアーキテクトは企業全体のセキュリティ戦略立案やアーキテクチャ設計を担うのが役割です。セキュリティアーキテクトには、より広い視野で企業システム全体のアーキテクチャやビジネス目標・戦略に対する理解が求められます。
下記は経済産業省の調査による、ITアーキテクトを含む「高度SE・ITエンジニア」と、セキュリティエンジニアを含む「IT技術スペシャリスト」の平均年収です。セキュリティ分野に絞った統計ではありませんが、アーキテクト職のほうが年収がやや高いことがわかります。
職種 | 平均年収(万円) |
---|---|
高度SE・ITエンジニア
(ITアーキテクトなど) |
778.2 |
IT技術スペシャリスト
(セキュリティなど) |
758.2 |
参考:「経済産業省|IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」
セキュリティアーキテクトは、組織全体のセキュリティ戦略に影響をもつ責任の重い役割です。企業のセキュリティ強化に大きく貢献できれば、将来的にCISO(最高情報セキュリティ責任者)などの経営層を目指す道も開けるでしょう。
セキュリティコンサルタントにキャリアチェンジする
セキュリティエンジニアで身につけた高度な知見を、クライアント企業のために活用するのがセキュリティコンサルタントへのキャリアチェンジです。
セキュリティコンサルタントとして活躍するためには、クライアントのビジネスニーズを理解し、適切なセキュリティ戦略・対策を策定し提案する能力が求められます。そのため、エンジニア以上に問題解決力やコミュニケーション力などのソフトスキルが重要になるでしょう。
下記は経済産業省の調査による、コンサルタントと、セキュリティエンジニアなどの「IT技術スペシャリスト」の平均年収です。セキュリティ分野に絞った統計ではありませんが、コンサルタントの年収は技術者に比べて高いことがわかります。
職種 | 平均年収(万円) |
---|---|
コンサルタント | 928.5 |
IT技術スペシャリスト
(セキュリティなど) |
758.2 |
参考:「経済産業省|IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」
高年収であることは、それだけクライアントが求める成果も高いことを意味します。常に最新の知識を学ぶ姿勢を持ち、クライアントのビジネスへの貢献にやりがいを感じる人に向いているキャリアパスです。
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セキュリティ部門の管理職や経営層(CISOなど)として組織を率いる
企業に所属するセキュリティエンジニアの場合、セキュリティ部門の管理職や、CISO(Chief Information Security Officer:最高情報セキュリティ責任者)などの経営層を目指す道も自然なキャリアパスです。
管理職は「課長」「部長」「事業部長」などの役職に就いて、それぞれの組織を管理・運営します。CISOは、経営層の一員として、企業全体のセキュリティ戦略を統括する役職です。
管理職や経営層では、技術力よりも組織運営のためのビジネススキルやリーダーシップなどの比重が高くなり、責任やプレッシャーも大きくなります。しかしその分、高い年収も期待できます。
職種 | 平均年収(万円) |
---|---|
管理的職業従事者 | 852.8 |
その他の情報処理・通信技術者
(セキュリティなど) |
495.0 |
ただし、管理職や経営層になるとプロジェクトの現場での活躍は難しくなります。組織運営や後進の育成にやりがいを感じる人に適したキャリアパスです。
フリーランスとして独立する
最後は、ここまでのような企業に所属するキャリアではなく、独立してフリーランスとして働くキャリアパスです。
フリーランスのセキュリティエンジニアとして活躍するためには、セキュリティに関する卓越した知識・スキルはもちろん、顧客獲得のための営業力・コミュニケーション力・タスク管理能力などが求められます。
フリーランスは高度なスキルと実績があれば、自分で仕事を選べ、かつ高収入を得ることも可能です。
下記の弊社サービス「エイジレスフリーランス」で募集されている案件の年収データからも、フリーランスの収入の高さがおわかりいただけるでしょう。
職種 | 最低年収(万円) | 最高年収(万円) | 平均年収(万円) |
---|---|---|---|
システムエンジニア | 732 | 1,080 | 862 |
フロントエンジニア | 732 | 960 | 862 |
サーバーサイドエンジニア | 660 | 960 | 862 |
インフラエンジニア | 780 | 1,200 | 973 |
PM /PMO | 1,080 | 1,620 | 1,358 |
ITコンサルタント | 1,080 | 2,220 | 1,536 |
ただし、フリーランスは会社員と違い、実力が足りなければ仕事を得られず収入が途絶える可能性もある厳しい世界です。また、税金・保険・年金などの手続きもすべて自己責任で行う必要があるため、自己管理能力も求められます。
こうしたフリーランスの注意点も理解したうえで、自由度が高く実力次第で高収入が得られる働き方に魅力を感じる人は、フリーランスの道を目指すのも良いでしょう。
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セキュリティエンジニアのキャリアパスを考える上での2つのポイント
ここまで紹介したセキュリティエンジニアの多様なキャリアパスの中から、自分に最適な道を見つけるための、2つのポイントを見ていきましょう。
- 自己分析をして自分に合った道を探す
- セキュリティエンジニアの将来性を考える
自己分析をして自分に合った道を探す
セキュリティエンジニアがキャリアパスを考える際にもっとも大切なことは、自己分析による自身のスキルや興味、価値観の理解です。
自己分析が不十分だと自分に合わない道に進んでしまい、将来、キャリアの軌道修正を余儀なくされる人もいるでしょう。貴重な時間を無駄にしないよう、事前にしっかりと自己分析して自分に合った道を探すことが重要です。
自己分析では、過去の参画プロジェクトやインシデント対応履歴などから、自身のスキルや知識の強み・弱みを洗い出します。また、セキュリティ人材として、どのような仕事や分野に興味があり楽しいと感じるかも把握しましょう。さらに、上司や同僚などにフィードバックをもらうと、第三者の客観的な視点も得られて自己分析に厚みが出ます。
このようにして行った自己分析の結果をもとに、多様なキャリアパスのうちどれが自分に合っているかを見極めましょう。
セキュリティエンジニアの将来性を考える
セキュリティエンジニアがキャリアパスを検討する上で、セキュリティ人材に将来性があるのかを考えることも重要です。
結論としては、世界のセキュリティ需要は伸び続けており、セキュリティ人材の重要性はますます高まっていくと見込まれます。下記の図のとおり、世界のサイバーセキュリティ市場規模の推移からも、需要は右肩上がりです。
出典:「総務省|情報通信白書(令和4年版) 世界のサイバーセキュリティ市場規模の推移及び予測」
今後もサイバー攻撃との戦いがなくなることはありません。むしろ、DXの進展やAI・IoTなどの普及にともない、サイバーセキュリティの重要性は高まっていきます。高度な専門知識・スキルを持ったセキュリティ人材の活躍の場は、ますます広がっていくでしょう。
一方で、セキュリティエンジニアは責任が重く多忙であるため、「やめとけ」という声も少なくありません。しかし、それはセキュリティの重要性の裏返しでもあります。自身の働きによって、さまざまな脅威から企業を守る役割にやりがいを感じられる人にとっては魅力的な職種ではないでしょうか。
参考:「総務省|情報通信白書(令和4年版) サイバーセキュリティ政策の動向」
▼そもそもセキュリティエンジニアの仕事内容を詳しく知りたい人はこちら
セキュリティエンジニアとは?仕事内容・必要なスキル・なるための方法を解説
近年、コンピュータシステムの障害・情報漏洩・サイバー攻撃などが多発しています。そんな中、トラブルを未然に防ぎ、システムを安全に稼働さ
セキュリティエンジニアとしてキャリアアップするにはスキル強化が重要
セキュリティエンジニアがキャリアアップを実現するためには、継続的なスキル強化が欠かせません。
サイバーセキュリティの世界は絶えず変化し、新たな脅威が日々生まれているからです。攻撃者の手口が巧妙化する中、技術面で後れをとれば対応が難しくなり、企業のセキュリティを守ることが困難になります。
スキル強化のためには、最新のトレンドをキャッチし、新たな技術の習得と実践を通じて経験値を高めることが大切です。
また、資格取得も知識の整理や希望のキャリアパス実現に役立ちます。セキュリティに関連した国家資格やベンダー資格は複数あるため、自身のスキルレベルや専門分野に適した資格の取得を目指しましょう。
▼セキュリティエンジニアにおすすめの資格を詳しく知りたい人はこちら
セキュリティエンジニアにおすすめの資格ランキング5選|難易度も解説
セキュリティエンジニアの転職やキャリアアップに役立つ資格を知らない人も多いのではないでしょうか。 国家資格の「情報
セキュリティエンジニアの転職/フリーランスにはエイジレス
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まとめ|セキュリティエンジニアの多様なキャリアパスから自分に合った道を選ぼう
本記事を通して、以下のことが分かりました。
- セキュリティエンジニアには、セキュリティ分野を進む道・管理職の道・フリーランスの道など多様なキャリアパスがある
- どのキャリアパスを目指す場合でも、自己分析やセキュリティエンジニアの将来性を考えることが重要
- 変化の激しいセキュリティ分野では、継続的なスキル強化がキャリアアップのカギ
セキュリティエンジニアは、自身のスキル・興味・価値観に応じて、さまざまなキャリアパスを選択できます。キャリアの選択肢を広げるためには、常にスキルアップを続ける姿勢が欠かせません。
本記事を参考に、ぜひ最適なキャリアパスを見つけてください。
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