退職金に関する申告書はいつまで?提出先や記入例を解説

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退職をするときには申告書の提出が必要です。未提出の場合、退職金に税金がかかり源泉徴収されます。

この記事では退職金に関する申告書の提出方法や記入例などを解説します。 また提出を忘れてしまった場合の対処法も解説するためぜひ参考にしてみてください。

退職金や確定拠出年金など、定年前後のお金の仕組みは複雑です。
一人ひとりの状況によって最適な節税方法は変わるため、個人の判断で進めると大損しかねません。

そのため、お金を損しないポイントはおさえておきつつ、実際に退職するタイミングが近づいたら専門家であるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談することをおすすめします。

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  • 【この記事を読んでわかること】
  • 退職金に関する申告書は本人が記入し勤務先に提出する
  • 退職金に関する申告書は勤務先に提出する
  • 退職金に関する申告書が未提出だったときは確定申告をする
  • 退職金額によって税金が異なる

退職金に関する申告書とは

退職所得とは4つが箇条書きされた図

「退職金に関する申告書」とは、退職金を受け取る人が退職手当等を支払う勤務先に対して提出する申告書です。

退職金に関する申告書の正式名称は「退職所得の受給に関する申告書」です。

申告書を提出すると正しい退職所得額と所得税額が計算されたあと、源泉徴収されるため、退職金を受け取ったあとに税金が大幅に軽減されます。

また、退職金を受け取ったあとに、確定申告する必要もなくなります。

退職所得とはさまざまな退職手当を指す

退職所得とは退職金のほかにも、退職時に受け取れる以下の退職手当を指します。

  • 中小企業退職共済からの退職金
  • 小規模企業共済からの共済金または解約手当金
  • 特定退職金共済からの一時金
  • 確定拠出年金(企業型DC)
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)※など

※個人型確定拠出年金の一時金が、退職所得になる基準は以下のとおりです。

  • 年金受給開始前に一時金で支払われる場合
  • 年金受給開始後かつ、将来の年金給付の総額に代えて支払われる場合

上記に該当しない場合、退職所得ではなく一時所得となるため、確認しておくと安心です。

このような退職手当もそれぞれの支払い側に対して、退職金に関する申告書を提出する必要があります。

また、退職金を複数箇所から受け取る場合、手続き前に必ず退職金を受け取る順番を決めます。

退職金を受け取る順番によって手続き方法が異なるため、退職金の支払者に確認しましょう。

参考:国税庁「No.2725 退職所得となるもの」

申告書は基本的に会社が用意する

退職金に関する申告書は、基本的に勤務先の会社が用意してくれます。

しかし会社に用意してもらえなかったり、紛失してしまったりする場合もあるでしょう。

そのようなときは、国税庁のホームページでダウンロードが可能なため、自身で申告書の準備をしましょう。次項では申告書の記入例を紹介します。

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退職金に関する申告書の記入例

申請書を記入している画像

退職金に関する申告書は、退職する本人が記入します。また、押印は不要です。

退職金に関する申告書の各欄、それぞれの記入例を解説します。

A欄の記入例

A欄は、退職金を受け取る人全員が記入します。

項目1. 退職手当の支払いを受けることになった年月日

退職日を記入します。会社役員の退職手当などで、株主総会などの決議が必要な人は、支払い金額が決議によって決められた日となります。

項目2. 退職の区分

在職中に健康上の問題や障害を抱えることとなり、それが直接的な理由となって退職を余儀なくされた場合「障害」を〇で囲みます。

()内に障害の状態や身体障害者手帳の交付年月日などを記入しましょう。

それ以外の場合「一般」を〇で囲みます。

退職した年の1月1日時点で生活保護による生活扶助を受けている人は「生活扶助」の「有」を〇で囲み、該当しない人は「無」を〇で囲みます。

項目3. この申告書の提出先から受ける退職手当等についての勤続期間

勤務先から退職金を受け取る場合「勤続期間」を記入しましょう。

「自」の欄には入社日、「至」の欄には退職日をそれぞれ記入します。

勤続期間に1年未満の端数がある場合は切り上げて記入しましょう。

たとえば1年3ヶ月働いた場合でも、1年未満部分の3ヶ月を切り上げて「2年」と記入します。

また以前に同じ支払者から退職手当などを受け取っている場合、重複して同じ期間を計算しないようにするため、前回の退職金計算に使用された勤続期間の終了日までの期間は除外します。

B欄の記入例

B欄は、同年にほかにも退職金手当などの支払いを受けたことがある人が記入します。

項目4. 本年中に支払いを受けたほかの退職手当等についての勤続期間

退職した年に複数箇所から退職金の支払いを受けている場合、最初に受け取った退職所得の源泉徴収票や特別徴収票をもとに記入します。

項目5. 項目3と項目4の通算勤続期間

A欄の期間と重複しないように、通算した勤続期間を記入します。勤続年数は項目3と同様に、1年未満の端数は切り上げて記入しましょう。

また勤続期間には以下の期間も含まれます。

  • 病気やけがなどの理由で長期休職していた期間
  • 過去に同一の支払者のもとで働いていた期間

このような期間も申告書に必要となるため、あらかじめ確認しておくとスムーズに記入できるでしょう。

C欄の記入例

C欄は、前年以前から4年以内に退職手当など支払いを受けたことがある人が記入します。

項目6. 前年以前4年内の退職手当等についての勤続期間

前年以前から4年以内に退職手当などの退職所得がある場合、それらの所得に対応する勤続期間を記入します。

ただし確定拠出年金法に関しては2022年4月から課税ルールの変更が確定しており、確定拠出年金の一時金に限り、通常の退職金受け取りに適用される「4年内」ではなく「14年内」まで調整の対象です。

確定拠出年金の一時金は受給時期を選択できるため、多額の退職所得控除を受けることがないように14年内までが調整対象となっています。

項目7. 項目3または項目5の勤続期間のうち項目6の勤続期間と重複している期間

A欄項目3とB欄項目5の勤続期間と、C欄項目6の勤続期間が重複する場合は、その重複期間を記入します。

重複期間のうち、A欄項目3またはB欄項目5の特定役員等勤続期間と重複する期間があれば「有」を〇で囲み、該当しなければ「無」を〇で囲みましょう。

「有」を選択した場合、重複期間およびその年数を記入します。このとき1年未満の端数は切り捨てとなります。

A欄項目3とB欄項目5は切り上げでしたが、C欄項目7では「切り捨て」となるため注意しましょう。

D欄の記入例

D欄には、A欄とB欄で記録した勤続期間をもとに、以前に受け取った退職手当の一部または全部が含まれている期間を記入します。

項目8、9.勤続期間に通算された前の退職手当等についての勤続期間

A欄項目3またはB欄項目4の勤続していた期間で、前回退職時に受け取った退職手当が含まれる期間とその年数を記入します。通算期間は全部だけでなく、一部も記入しましょう。

また、勤続期間のうち特定役員勤続期間があれば「有」を〇で囲み、該当しなければ「無」を〇で囲みましょう。

なおD欄に記入する際、勤続年数に1年未満の端数がある場合は切り捨てます。

項目10. 項目3または項目5の勤続期間のうち、項目8または項目9の勤続期間だけからなる部分の期間

A欄項目3またはB欄項目5の勤続していた期間で、D欄項目8または項目9の勤続期間のみの期間と年数を記入します。勤続年数に1年未満の端数がある場合は切り捨てます。

項目11. 項目7と項目10の通算期間

C欄項目7とD欄項目10の勤続期間は、重複期間とならないように通算した勤続期間とその年数を記入します。勤続年数に1年未満の端数がある場合は切り捨てます。

E欄の記入例

E欄は、B欄もしくはC欄で退職手当などがある場合に記入します。

以前に受け取ったすべての退職手当の詳細を、「退職所得の源泉徴収票や特別徴収票」を参考にして記入し、そのコピーを一緒に提出します。

また「支払者の所在地(住所)・名称(氏名)」の欄には、B欄またはC欄で記入した支払者の所在地と名称を記入しましょう。

参考:国税庁「退職所得の受給に関する申告書 兼 退職所得申告書」

次では、提出方法を解説します。

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退職金に関する申告書の提出方法

生類を手渡ししている様子

退職金に関する申告書の記入が終わったあとは、申告書を速やかに提出しましょう。

退職金に関する申告書の提出方法を詳しく解説します。

提出先

退職金に関する申告書の提出先は基本的に「退職金の支払者」となります。

退職所得別の提出先は以下のとおりです。

退職所得 提出先
退職金 勤務先
個人型確定拠出年金(iDeCo) 掛金を払い込んでいる先
企業型確定拠出年金(DC) 勤務先または

DC資産管理機関

共済組合からの共済金など 該当する組合

なお、税務署長から提出を求められない限り、税務署へ直接提出する必要はありません。

提出する時期

退職金に関する申告書の提出は、退職金を受け取る前日までが提出期限となります。

支払者は退職金に関する申告書を受け取ったあとに、源泉徴収額の計算をします。

そのため、申告書に必要事項の記入ができたら速やかに退職金の支払者に提出しましょう。

申告書に添付する書類

申請者の状況に応じて、添付する書類が異なります。

退職金に関する申告書に添付する書類が必要なケースは以下のとおりです。

    【同じ年にほかの退職金を受け取っている場合】
  • 該当する退職手当の退職所得の源泉徴収票1部
  • 所定の退職一時金・解約一時金請求書
  • 先に支払いを受けた退職所得の源泉徴収票・特別徴収票(コピー可)
    【退職金に関する申告書のA欄で障害に該当する場合】
  • 障害者手帳のコピー
    【退職金に関する申告書のA欄で生活扶助に該当する場合】
  • 生活保護決定通知書のコピー
    【支払者がマイナンバーを記載した帳簿を作成していない場合】
  • マイナンバー(個人番号)

なお個人番号は、支払者が控除対象者のマイナンバーなどの事項を記載した帳簿を備えているときは提出不要の特例があります。ただし申告書の提出を受けて作成された帳簿に限ります。

このように申請者の状況に応じて必要書類が異なるため、事前に確認しておきましょう。

では、万一退職金に関する申告書が未提出だった場合はどのように対応すればよいのか、次項でみてみましょう。

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退職金に関する申告書が未提出の場合

パソコンの上に置かれた税金関連の書類とメガネ

「退職金に関する申告書が未提出の場合はどうしたらよいのか」「税金が多くとられてしまうのか」と疑問に思う人もいるでしょう。

退職金に関する申告書が未提出の場合、税金が多くとられてしまうのか、詳しく解説します。

退職所得控除が適用されず税金を払い過ぎてしまう

退職金に関する申告書が未提出だった場合、退職所得控除が適用されません。

退職所得控除が適用されない場合、退職所得等の金額に一律20.42%の所得税・復興特別所得税が源泉徴収されてしまうため、税金を払い過ぎてしまいます。

また申告書を提出しない場合、市区町村および道府県民税の延滞金を徴収される可能性もあります。

このように退職金に関する申告書が未提出の場合には、多くのデメリットがあるといえるでしょう。

申告書が未提出の人は確定申告が必要

退職金に関する申告書が未提出の人は、必ず確定申告をしましょう。

確定申告すると、納め過ぎた所得税の還付を受け取ることが可能です。

確定申告の際は、退職のときに支給される退職所得の源泉徴収票を提出する必要があるため、大切に保管しておきましょう。

また、退職金に関する申告書を提出しているにも関わらず、誤って確定申告をしてしまっても納税額に影響はありません。

退職金に関する申告書を提出したかわからない場合の確認方法

退職金に関する申告書は、勤務先の会社側で作成してしまう場合があります。

会社側で処理をしてしまうと申告書を提出したかどうか、わからない人もいるかもしれません。

そのようなときは、退職金を受け取ったあとに勤務先からもらう「退職所得の源泉徴収票」を見てみましょう。

源泉徴収票の「所得税法第201条第1項第1号並びに地方税法第50条の6第1項第1号及び第328条の6第1項第1号適用分」の欄に金額の記載があれば、申告書が提出されています。

一方、源泉徴収票の「所得税法第201条第3項並びに地方税法第50条の6第2項及び第328条の6第2項 適用分」の欄に金額の記載があると、申告書が提出されていません。

退職金に関する申告書を提出したかどうかわからないときには、源泉徴収票を確認し、未提出の場合であれば確定申告を忘れずにおこないましょう。

では最後に、退職金にかかる税金が気になる人も多いため、簡単に説明します。

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退職金にかかる税金

退職金の受け取り方3つが箇条書きされた図

退職金にかかる税金は、受け取り方で税金の計算方法が異なります。

おもな退職金の受け取り方は、以下のとおりです。

  • 一時金で受け取る
  • 年金として分割で受け取る
  • 一時金と分割を併用して受け取る

この記事では一時金として受け取る場合に絞って解説します。

退職所得の計算式と所得税率は以下のとおりです。

退職所得=(退職金-退職所得控除額)× 1 2
勤続年数 退職所得控除額
20年以下 40万円 × 勤続年数(最低80万円)
20年超 800万円 + 70万円 ×(勤続年数 – 20年)

出典:国税庁「退職金と税」

所得税率
課税退職所得金額 税率 控除額
1,000円から1,949,000円まで 5% 0円
1,950,000円から3,299,000円まで 10% 97,500円
3,300,000円から6,949,000円まで 20% 427,500円
6,950,000円から8,999,000円まで 23% 636,000円
9,000,000円から17,999,000円まで 33% 1,536,000円
18,000,000円から39,999,000円まで 40% 2,796,000円
40,000,000円以上 45% 4,796,000円

出典:国税庁「退職金と税」

上記をもとに勤続年数16年と38年の人が一時金で退職金を受け取った場合、金額別で税金がいくらかかるのか、例を紹介します。

退職金300万円の税金 退職金500万円の税金 退職金700万円の税金 退職金1000万円の税金
勤務年数16年の場合 0円 0円 所得税約1.5万円

住民税約3万円

所得税約9万円

住民税約18万円

勤続年数38年の場合 0円 0円 0円 0円

※住民税=退職所得×10%

このように退職金にかかる税金は勤続年数と退職金の金額によって異なることがわかります。

▼退職金の計算方法をもっと詳しく知りたい人はこちら

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まとめ

退職金に関する申告書は退職所得控除を受けるために必要な手続きとなるため、必要事項を記入し、提出しましょう。

申告書を提出すると、退職金にかかる税金を大幅な軽減が可能となり、確定申告する必要もなくなります。

万一申告書の提出を忘れてしまった場合は、確定申告すると払い過ぎた税金の還付を受け取れます。

確定申告には源泉徴収票が必要となるため、大切に保管しておきましょう。

CTACTA

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執筆者
エイジレスメディア編集部
エイジレス社会の専門誌として、すべての人が何歳でも豊かな暮らしを紡げるよう有益な情報を発信していきます。主に、エイジレスなビジョンを体現している人物や組織へのインタビュー記事を執筆しています。