人売りIT派遣には要注意!デメリットから見分け方・脱却方法まで

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エンジニアを企業に派遣してIT人材不足を補う役割を持つIT派遣会社。その中には、「人売り」と呼ばれるブラックな企業が存在するため、派遣会社選びには注意が必要です。

この記事では、人売りIT派遣の特徴やなくならない理由から、デメリット・見分け方・脱却後の選択肢までを詳しく解説していきます。

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  • 【この記事を読んでわかること】
  • IT派遣の「人売り」とは、エンジニアを単なる労働力として利用する派遣会社の実態のこと
  • 人売りIT派遣は派遣先の都合を優先しエンジニアの権利を軽視するため待遇や労働環境が悪い
  • 人売りIT派遣を見分けるには口コミや給与水準、面談時の対応などから判断する
  • 人売りIT派遣から抜け出したいなら転職エージェントへの相談がおすすめ
CTACTA

IT派遣の「人売り」とは

IT派遣の「人売り」とは、エンジニアを人材ではなく単なる労働力として、希望やスキルマッチングを無視して派遣先へ送り込む実態を表す言葉です。簡単に言えば「ブラックな派遣会社」と言い換えても良いでしょう。

多くの場合、長時間労働や低報酬、キャリアアップの機会の欠如などが常態化していることが問題視されます。IT業界の経験がない就活生・転職者や、経験の浅い若手エンジニアは、無自覚にこうした問題に巻き込まれるリスクがあるため注意が必要です。

もちろん、すべてのIT派遣会社が「人売り」なわけではありません。中にはエンジニアとWin-Winの関係を築いている優良な派遣会社も存在します。しかし、依然として人売りIT派遣会社が多いことも、残念ながら事実です。

このあとに解説する人売りIT派遣の特徴や見分け方、脱却方法などをよく理解して、自分のキャリアをしっかりと守りましょう!

人売りIT派遣によくみられる3つの特徴

まずは、人売りのIT派遣企業にはどのような特徴があるかを見ていきましょう。よくみられる3つの特徴を解説します。

  • エンジニアを人材ではなく労働力として扱う
  • エンジニアよりも派遣先企業の都合を優先する
  • エンジニアの権利や待遇が軽視される

エンジニアを人材ではなく労働力として扱う

エンジニアが単なる労働力として扱われることは、人売りIT派遣によくみられる特徴の1つです。

こうした企業では、エンジニアのスキルや経験よりも、どれだけ作業量をこなせるかが重視され派遣先に送り込まれます。エンジニアの個々のスキルやキャリアの成長を無視し、単純作業の実行者としての価値しか見出されません。

人売りIT派遣のこうした姿勢は、エンジニアのモチベーション低下やキャリアの停滞を引き起こすことにつながります。こうした状況はエンジニアにとってはもちろん、派遣会社やクライアント企業にとっても良い環境とは言えないでしょう。

エンジニアよりも派遣先企業の都合を優先する

人売りIT派遣の特徴の1つに、派遣先企業の都合が優先される点も挙げられます。

これは、派遣会社が派遣先企業との関係維持を第一に考え、エンジニアのキャリアアップや業務の希望を軽視・無視することです。派遣会社にとって派遣先企業との関係が重要であることは間違いありません。また、エンジニアの希望にすべて応えることもできないため、一定程度はやむを得ないでしょう。しかし、エンジニアの要望を汲み取らず派遣先のニーズに合わせて望まない現場への派遣を繰り返す企業も存在します。

望まない現場へ派遣されたエンジニアにとってはフラストレーションが溜まり、成長を阻害する要因になるでしょう。

エンジニアの権利や待遇が軽視される

人売りIT派遣の3つの特徴は、エンジニアの権利や待遇が軽視される点です。

派遣で働くエンジニアの多くは、正社員に比べて低い給料、限られた福利厚生、不安定な雇用条件などの待遇の悩みに直面しています。また、派遣元企業が派遣先の扱いの悪さから守ってくれない場合、過剰な残業や休暇取得の制限などのトラブルが起こることも少なくありません。

こうした状況が放置されると、エンジニアは仕事への熱意やスキルアップの意欲をなくし、将来のキャリアアップのチャンスも失うことにつながります。

以上、人売りIT派遣の3つの特徴を紹介してきました。次は、人売りIT派遣はなぜなくならないのかを見ていきましょう。

人売りIT派遣はなぜ存在する?|派遣会社が果たしている役割

エンジニアの成長や待遇を軽視する人売りIT派遣はなぜなくならないのでしょうか?派遣会社がIT業界の中で果たしている役割を解説します。

  • 派遣先企業のエンジニア不足を解消する
  • エンジニアの流動性を高める
  • 未経験者にエンジニアとしての経験を積ませる

派遣先企業のエンジニア不足を解消する

IT派遣会社の役割は、派遣先企業のエンジニア不足の解消です。

多くの企業はすべての開発やプロジェクトを担えるだけのIT人材を抱えていません。ITベンダー・SIerへの外注や、SES・派遣会社からの人材調達で補うのが一般的です。IT派遣会社はこうした企業の短期的なニーズへの迅速な対応によって、多くの企業のシステム開発を陰で支える役割を担っています。

一方、エンジニアにとっては希望と異なる現場への派遣や、頻繁な派遣先の移動などが安定したキャリア形成やスキルアップを阻害する要因の1つです。

エンジニアの流動性を高める

IT派遣会社にはエンジニアの流動性を高める役割もあります。

エンジニアの中には正社員としての働き方が合わない人や、正社員になれなかった人もいるでしょう。IT派遣会社はこうしたエンジニアたちの受け皿となり、人手不足が深刻なIT人材市場からの退場を防ぐ役割も担っています。IT派遣会社でさまざまな企業の開発プロジェクトに貢献する中で、人によってはスキルを活かした正社員登用の道も開けるでしょう。

一方で、IT派遣を長く続けていると、年齢相応のキャリアが身に付かず転職が難しくなるケースもあるため注意が必要です。

未経験者にエンジニアとしての経験を積ませる

IT派遣会社は、IT業界未経験の転職者に対してエンジニアとしてのキャリアのスタートの場を与える役割も担っています。

IT業界は転職が盛んな業界であるとはいえ、完全な未経験者が正社員に採用されるにはハードルがあることは否めません。いくら自己学習で得た知識や資格をアピールしても、難しいケースが多いでしょう。

その点、IT派遣は未経験からでもチャレンジしやすい働き方です。優良な派遣会社であればスキルアップのサポートも受けられるため、現場で開発経験を積みながらステップアップのチャンスを得ることもできるでしょう。

一方、正社員と違い、派遣先企業は未経験者を優しく育てることはしてくれません。期待に応えられなければ、契約解除の可能性もあることを理解する必要があります。

このように、IT派遣会社はIT業界で一定の役割を担っていることは間違いありません。次は、IT派遣で働くことのデメリットを解説していきます。

エンジニアが人売りIT派遣で働くことのデメリット

ここまで見てきたように、IT派遣会社すべてが悪いわけではなく、その中でもエンジニアを軽視する「人売り」と呼ばれる企業に問題があります。人売りIT派遣で働くエンジニアが被る3つのデメリットを見ていきましょう。

  • 正社員に比べて待遇が悪い
  • 労働環境が悪い
  • キャリアアップできない

▼IT派遣は「やめとけ」と言われる理由や実態を詳しく知りたい人はこちら

正社員に比べて待遇が悪い

IT派遣で働くことの代表的なデメリットは、待遇の悪さです。

正社員と比べると、IT派遣は給料・福利構成・雇用の安定性など多くの待遇面で見劣りします。下記は、大手転職サイト「求人ボックス」の「システムエンジニア」の平均年収です。派遣社員の平均時給は2,181円で、年収に換算すると418万円相当となり、正社員より100万円程度低い水準であることがわかります。

出典:システムエンジニアの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)|求人ボックス 給料ナビ

時給1,500円〜2,000円(年収280〜380万円相当)にも大きなボリュームがあるように、人売りと言われるような派遣会社ではさらに待遇が悪いのが実情です。加えて、IT派遣はプロジェクトが終了すると次の仕事が保証されません。経済的な不安定さが常について回る点もデメリットの1つでしょう。

労働環境が悪い

IT人材を労働力と見做して軽視するような人売りIT派遣では、現場のエンジニアが労働環境の悪さに苦しむケースも少なくありません。

派遣先が派遣エンジニアに対して不当な残業や休日出勤、サポートの欠如などの扱いがあった場合、本来は派遣元企業が守る必要があります。しかし、エンジニアの権利よりも派遣先企業との関係を重視する人売りIT派遣の場合、派遣先の都合を優先し強く言うことはできません。その結果、劣悪な労働環境が放置され、現場で働くエンジニアが苦しむ結果になります。

こうした労働環境の悪さはエンジニアの心身に問題を引き起こしたり、離職率を高めたりする要因です。個々のエンジニアだけでなく、派遣元・派遣先企業、ひいてはIT業界全体にとっても深刻な問題といえるでしょう。

キャリアアップできない

人売りIT派遣で働くエンジニアは、キャリアアップの機会がきわめて限られる点もデメリットの1つでしょう。

正社員の場合、たとえば最初はプログラマーとしてキャリアをスタートし、SE・リーダー・PM・管理職とステップアップしていくのが一般的です。企業は開発現場での経験やトレーニングを積ませて、自社の大切な人材であるエンジニアを育てます。

一方、人売りIT派遣のエンジニアは短期的なニーズに応えるために利用されがちで、個々のキャリアの成長は二の次です。いつまでたっても手持ちのスキルの中からできる仕事に送り込まれるため、長期的なキャリアプランに沿った成長は見込めません。

その結果、IT派遣で働くエンジニアは正社員に比べて年齢に見合ったキャリアを積み重ねられず、転職市場でも不利になることも多々あります。

以上、人売りIT派遣で働くことのデメリットを紹介してきました。次に、実際に人売りIT派遣で働いているエンジニアの生の声を紹介します。

【体験談】人売りIT派遣を経験したエンジニアたちの声

ここでは、X(旧Twitter)から人売りIT派遣を経験した人たちの声をいくつか紹介します。

人売りIT派遣では派遣先企業の都合が優先されて、エンジニアの希望や権利が軽視されることがよくわかる事例ですね。

人売りIT派遣はエンジニアを人材ではなく、極力コストをかけずに利益を上げる道具として見ているということでしょう。

人売りIT派遣にハマってしまうと抜け出すことが難しい理由の一端がわかります。

人売りIT派遣の実態が垣間見えたのではないでしょうか。続いては、こうした人売りIT派遣に引っかからないために、見分けるポイントを紹介していきます。

人売りIT派遣を見分けるポイント|こんな会社は要注意

IT派遣で働くにしても、エンジニアにさまざまな不利益をもたらす悪質な「人売り」企業にはお世話にならないようにしたいですね。ここでは、そんな人売りIT派遣を見分ける方法を、派遣会社への登録前と登録後に分けて解説していきます。

  • 登録前に見分けるポイント
  • 登録後に見分けるポイント

登録前に見分けるポイント

まずは、派遣会社に登録する前に、「人売り」の可能性が高いIT派遣会社を見分ける3つのポイントを紹介します。

  • 利用者の口コミや評判が悪い
  • 給与水準が低い
  • スキルアップをサポートする制度が充実していない

利用者の口コミや評判が悪い

IT派遣会社を選ぶ際、利用者の口コミや評判は必ずチェックしましょう。

企業の口コミ投稿サイトやSNSなどで情報収集が可能です。企業側がどんなに素晴らしいPRをしていても、現場の実態は違うことは少なくありません。それを知るには、実際に働いたことのあるエンジニアの口コミ・評判が役立ちます。

1つ1つの意見は個人の感想なので参考にする程度で良いですが、口コミ・評判が全体的にネガティブで「ブラック」との指摘が多い場合には要注意です。SNSなら発信者とコミュニケーションも可能なので、より詳しい情報を聞くこともできるでしょう。

人生で大きな比重を占める仕事のことを委ねる企業選びは、自分の目で情報を確かめ、慎重に判断することが大切です。

給与水準が低い

給与の水準は、派遣会社の質を判断する重要な指標の1つです。

派遣会社のサイトに掲載されている求人例や、転職サイトで募集されている「派遣社員」の求人情報から、派遣会社の時給や月給を把握できます。市場平均や同様の案件を扱う他社との比較で、給料がどの程度の水準かを確認しましょう。

もし、極端に低い場合には、会社が多く搾取しエンジニアへの支給額が減らされている可能性があります。1件や2件では案件ごとの事情もあるため、全体的な傾向をチェックすると良いでしょう。

待遇面で不満を感じると、モチベーションの低下やキャリアの停滞につながります。給料が不当に低い人売りIT派遣は避けるべきです。

スキルアップをサポートする制度が充実していない

派遣会社選びでは、スキルアップのサポート制度が充実しているかも重要なチェックポイントです。

会社のホームページや口コミ、直接の問い合わせなどで確認しましょう。人売りIT派遣会社は、エンジニアの教育にコストをかけずに、できるだけ短期間で派遣先へ送り出したいと考えます。そのため、研修期間が短い、内容が浅いなどの特徴が見られる場合には気をつけましょう。

こうした人売りIT派遣ではエンジニアのスキルアップは二の次で、今できる仕事にアサインされ続ける傾向があります。その結果、いつまでも同じ仕事を続けることになり、キャリアアップが望めずに人売りIT派遣から抜け出せないという悪循環に注意が必要です。

登録後に見分けるポイント

続いて、派遣登録したあとに人売りIT派遣を見極める3つのポイントを紹介します。担当者との面談や派遣先の調整を進める中で、この気配を感じたら注意してその後の交渉に臨むのが良いでしょう。

  • 早く派遣先を決めるように促される
  • 残業が多いことを匂わされる
  • 契約書や就業規則が曖昧

早く派遣先を決めるように促される

登録後、派遣会社から急かされて早期に派遣先を決めるよう圧力を感じたら要注意です。

このような急かしは、会社がエンジニアのキャリアやスキルよりも、自社の利益を優先している可能性があります。促されるままに、十分な検討をせずに派遣先を決めてしまうと、スキルのアンマッチや過酷な現場であとから後悔することになりかねません。

派遣先の決定を急がされる場合には、提案に対して自分の条件や期待する案件をしっかりと伝えることが重要です。嫌な顔をされるようなら、いよいよ人売りIT派遣の可能性が高いため、別の派遣会社を探すことも視野に入れましょう。

残業が多いことを匂わされる

派遣先を決める面談で、具体的な時間などに触れられずに残業が多いことを匂わされる場合には注意が必要です。

派遣社員の残業時間は、派遣元と派遣先の契約によって定められます。派遣先は本来、契約の時間を超えて派遣社員に残業させることはできません。

しかし人売りIT派遣の場合、派遣先との関係維持や自社の利益を優先し、あいまいな契約や不当な残業指示を見過ごすことがあります。こうした企業では、正当な残業代が支払われない可能性もあるため、注意が必要です。

もし残業時間に不透明な点がある場合にはしっかりと確認し、不当な扱いを受けるようなら派遣会社を移ることも考えましょう。

契約書や就業規則が曖昧

人売りIT派遣は、エンジニアの権利を守ることをあまり重視しません。そのため、契約書や就業規則などがあいまいなケースが多い点が特徴です。

登録時や派遣先を決める際に内容をよくチェックして、理解するようにしましょう。特に、業務内容・労働時間・給与・休暇・解約条件などの重要事項は、細部まで確認が必要です。

不透明な部分があれば、意味や記載の意図をしっかりと説明してもらいましょう。誠意のある対応がなされない場合は、あいまいな契約でエンジニアを都合良く使おうとしている可能性があるため注意が必要です。

契約書や就業規則が納得のできる内容でなければ、その派遣会社や派遣先は避けるべきでしょう。

以上、数ある派遣会社の中から人売りIT派遣を見分けるポイントでした。続いては、人売りIT派遣の世界にどっぷりとつかってしまったエンジニアが、そこから脱却するための方法を紹介します。

【タイプ別】人売りIT派遣から脱却する方法

ここまで見てきたように、人売りIT派遣に長くいるとエンジニアとしての成長が阻害され、ますます抜け出しにくい状況になります。負の連鎖から抜け出し、エンジニアとしてステップアップしていくための4つの方法をタイプ別に紹介します。

  • 【派遣は続けたい人】優良なIT派遣会社に登録する
  • 【幅広い開発に関わりたい人】SIerに転職する
  • 【腰を据えてキャリアアップしたい人】自社開発企業や社内SEに転職する
  • 【自由度高く高年収を目指したい人】フリーランスとして独立する

【派遣は続けたい人】優良なIT派遣会社に登録する

派遣の働き方は続けたいが、現在の環境に不満がある人は、信頼できる優良なIT派遣会社に登録することが大切です。

優良なIT派遣会社なら、人売りIT派遣に比べてエンジニアの権利や希望が尊重され、スキルアップの機会も多くあります。そこで力を蓄えれば、さらに次のステップに踏み出す土台を作ることもできるでしょう。

優良なIT派遣会社を探すためには、厚生労働省の委託事業である「優良派遣事業者認定制度」に認定されている企業のチェックがおすすめです。執筆時点の認定企業はわずかに150社ほどで、そのうちIT技術・クリエイティブ系は47社と狭き門となっています。

これに加えて、先に紹介した人売りIT派遣を見分けるポイントも参考に、ご自身の判断基準で見極めましょう。

【幅広い開発に関わりたい人】SIerに転職する

IT派遣からは抜け出したいが、幅広い企業の開発に関わる仕事を続けたいなら、SIer(システムインテグレーター)への転職が適しています。

SIerはクライアント企業から開発案件を受託開発する企業です。SIerでは、IT派遣と同じような客先常駐や自社への持ち帰り開発などで、さまざまな業界の企業の開発にかかわれます。

ただし、転職先のSIer企業を選ぶ際には注意が必要です。SIer業界は多重下請け構造になっており、2次請け・3次請けなど下流に位置する企業ほど待遇や労働環境が悪い傾向があります。場合によっては人売りIT派遣とそれほど変わらないケースもあるでしょう。

SIerを選ぶなら元請けの大手SIerや、それに近い上流の仕事を受託しているSIerに転職するのが理想です。

▼SIer企業の売上高や年収のランキングを知りたい人はこちら

【腰を据えてキャリアアップしたい人】自社開発企業や社内SEに転職する

客先を転々とするのではなく、自社で腰を据えてキャリアアップしたいエンジニアは、自社開発企業や社内SEへの転職が適しています。

自社開発および社内SEは、自社製品・サービスや自社の業務部門が利用するシステムの開発・保守を担う職種です。プロジェクトにスポットで参画する派遣エンジニアと異なり、立ち上げから開発・リリース、その後の保守・運用まで一貫して関われる点が魅力でしょう。正社員としての安定した環境の中で、専門性を高めながらキャリアアップしていくことが可能です。

自社開発企業や社内SEとして活躍するためには、技術的なスキルに加えて、強い責任感やチームワーク・問題解決力などが求められます。

▼自社開発に転職するメリット・デメリットを詳しく知りたい人はこちら

▼社内SEの業務内容や年収相場、やりがいなどを詳しく知りたい人はこちら

【自由な働き方で高年収を目指したい人】フリーランスとして独立する

人売りIT派遣から脱却し、自由な働き方で高年収を目指したいエンジニアは、フリーランスとして独立する道もあります。

フリーランスエンジニアは個人で企業などから案件を受託する働き方です。仕事選びや働き方の自由度が高く、スキルと実績によっては会社員では手が届かないような高年収も目指せます。

ただし、当然実力がなければ低単価な案件しか受託できず、IT派遣より稼げないことも少なくありません。また、案件探しから交渉・契約・税金の処理などをすべて自分で行う必要があるため、営業力や高い自己管理能力も必要です。

そのため、人売りIT派遣から抜け出したいからと安易にフリーランスの道を選ぶことはおすすめできません。ほかの脱却方法でスキルや実績を積み重ねてからでも遅くはないでしょう。

▼フリーランスエンジニアの魅力や必要なスキルを詳しく知りたい人はこちら

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まとめ|人売りIT派遣に注意して自分のキャリアを切り開こう!

この記事を通して、以下のことがわかりました。

  • IT派遣の「人売り」とは、エンジニアを単なる労働力として利用する派遣会社の実態のこと
  • 人売りIT派遣は派遣先の都合を優先しエンジニアの権利を軽視するため待遇や労働環境が悪い
  • 人売りIT派遣を見分けるには口コミや給与水準、面談時の対応などから判断する
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IT派遣には、柔軟な働き方や多様なプロジェクト経験、未経験者のIT業界への入り口などのメリットがあります。ただし、これらのメリットを享受するためには、適切な派遣会社選びが重要です。

中には自社の利益を優先してエンジニアを搾取する、「人売り」と呼ばれるIT派遣会社が多数紛れています。人売りIT派遣ではエンジニアとしてスキルアップ・キャリアアップできないため、長く居続けると抜け出すことが困難です。

本記事を参考に悪質な人売りIT派遣をしっかりと見極め、エンジニアとしてのキャリアを自分自身で切り開きましょう!

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執筆者
しーそー
大手証券系システム会社での20年間のシステムエンジニア(SE)歴を経て、2022年4月よりライターの道へ。前職では主に設計・要件定義などの上流工程やプロジェクトマネジメントを経験。職歴を活かしたIT・金融関係の記事や、趣味と実益を兼ねた資産運用・仮想通貨などが得意ジャンル。2児の父として子育てにも奮闘中