インフラエンジニアとネットワークエンジニアの仕事内容・資格・適性を詳しく解説

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インフラエンジニア・ネットワークエンジニアはシステムのインフラを支える重要な役割を担っています。

この記事ではインフラエンジニア・ネットワークエンジニアについてご紹介し、両者の違いやインフラ担当に向いている人について解説します。

この記事を読めば、インフラ担当エンジニアについて理解が深まり、エンジニアになるときの助けとなることでしょう。

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インフラエンジニアとネットワークエンジニアの違いとは

そもそも、インフラエンジニア・ネットワークエンジニアとはどのような職種なのでしょうか。

ここでは、インフラエンジニア・ネットワークエンジニアについて解説し、その違いを比較します。

インフラエンジニアとは

インフラエンジニアはネットワーク、サーバー、OS、ミドルウェアといったシステム基盤の設計・構築・運用を行うエンジニアです。インフラの領域は幅が広く、厳密に言えばネットワークエンジニアとサーバーエンジニアに分かれますが、インフラエンジニアは両方を担当します。

インフラエンジニアの仕事内容

先ほど説明したとおり、インフラエンジニアの仕事はインフラの設計・構築・運用です。

具体的には以下のような仕事があります。

• 基本設計
• 詳細設計
• 構築作業
• 構築後の試験
• テスト支援
• 移行作業
• 定常運用
• トラブルシューティング

経験の浅いエンジニアは運用や構築作業を行うことが多く、経験を積むことで上流工程である設計を任されます。ただ、運用時のトラブルシューティングに関しては知識と経験を必要とされるため、ベテランのエンジニアが対応するケースが多いです。

インフラエンジニアに必要なスキル

インフラエンジニアに必要とされるスキルには次のようなものがあります。

• ネットワークに関する知識
• サーバーに関する知識
• OSに関する知識
• ミドルウェアに関する知識
• コマンドを使った実機操作

これ以外にもプログラミングのスキルが求められることがあります。具体的にはシェルスクリプトを作成するスキルです。特に、運用に関してはオーバーヘッドを減らすために自動化する場合が多く、シェルスクリプトを使用するケースが多くなるからです。

インフラエンジニアに必要な資格

インフラエンジニアが持つべき資格は次のようなものがあります。

• CCNA
• CCNP
• LPIC
• LinuC
• AWS 認定資格
• Microsoft Azure認定資格
• Google Cloud認定資格

ネットワークに関する資格からLinuxに関する資格まで幅広いことがわかります。

▼インフラエンジニアにおすすめの資格を詳しく知りたい人はこちら

インフラエンジニアにおすすめな資格9選！取得メリットや勉強法も解説

インフラエンジニアとしてキャリアアップするために、どんな資格が必要か知りたい人は多いのではないでしょうか。 本記事では、インフラエン

ネットワークエンジニアとは

ネットワークエンジニアはインフラ領域の中でネットワークに特化したエンジニアです。具体的には、ネットワークの設計、構築、運用を担当します。インフラエンジニアに比べると担当する領域は狭くなりますが、その分専門性を求められます。

ネットワークは小さな設計ミスや設定の違いが重大なトラブルにつながるため、深い知識と細心の注意を払わなければなりません。その意味ではネットワークエンジニアはまさにプロフェッショナルだといえます。

ネットワークエンジニアの仕事内容

ネットワークエンジニアの仕事は、システムの基盤となるネットワークの設計、構築、運用です。

具体的には以下のような仕事があります。

• 概要設計
• 基本設計
• 詳細設計
• 構築作業
• テスト支援
• 定常運用
• トラブルシューティング

ネットワークエンジニアはネットワークに特化した仕事を担当するため、サーバーエンジニアやアプリケーションエンジニアが実現したい要件について、明確に拒否をするケースが時折見られます。その意味では頑固者とみられがちな面もあります。

しかし、これは確固たるネットワーク基盤を堅持し、イレギュラーな設定によるセキュリティホールをなくすためには受け入れられないという確固たる信念にもとづいているからです。それだけネットワークエンジニアは自分の知識や経験に誇りを持って仕事をしているのです。

ネットワークエンジニアに必要なスキル

ネットワークエンジニアに必要なスキルには次のようなものがあります。

• プロトコルに関する知識
• 通信方式に関する知識
• ルーティングに関する知識
• ネットワーク機器の操作方法
• ネットワーク機器の設定
• ネットワークログの解析

ネットワークエンジニアには、ネットワーク全般に関する深い知識と経験が求められます。インフラエンジニアとは違い、狭く深い知識が必要です。

そのためトラブルシューティングの際にはネットワークの観点から適切な解決策を導き出せる一方で、サーバーやOSの領域が絡む問題が発生した場合には、インフラエンジニアやサーバーエンジニアとの連携が不可欠です。

ネットワークエンジニアに必要な資格

ネットワークエンジニアが持つべき資格は次のようなものがあります。

• CCNA
• CCNP
• CCIE

このように、ネットワークエンジニアが持つべき資格はCiscoの資格が中心です。

このほかにもIPA（独立行政法人情報処理推進機構）が推進するネットワークスペシャリスト試験もありますが、取得するのであれば実務により近いCiscoの提供する資格をおすすめします。ネットワーク機器については、Ciscoが圧倒的なシェアを占めているからです。

数あるネットワーク機器が存在する中で、Ciscoは業界標準としての地位を築き上げ続けています。そのため、常にCiscoの技術動向を押さえておくことはネットワークエンジニアにとって重要です。

▼ネットワークエンジニアにおすすめの資格を詳しく知りたい人はこちら

ネットワークエンジニアにおすすめなスキルアップできる資格を紹介！

ネットワークエンジニアは、インターネットや企業内ネットワークの設計・構築・運用を担当するエンジニアです。 この記事ではネットワーク

インフラエンジニア・ネットワークエンジニアの比較

ここまでインフラエンジニア・ネットワークエンジニア、それぞれの仕事内容などについて解説しました。

ここでは、以下の点について両者の違いを比較します。

• 仕事内容の違い
• 年収の違い
• 将来性の違い

仕事内容の違い

インフラエンジニア・ネットワークエンジニアの違いについて改めて考えてみると、以下の違いがあります。

• インフラエンジニアの担当領域は幅が広い
• ネットワークエンジニアの担当は特化している
• インフラエンジニアには広い知識と経験が求められる

いずれの点もインフラエンジニア・ネットワークエンジニアの担当領域の違いによるもので、同じインフラ基盤を担当するとはいえ、その業務内容には大きな違いがあることがわかります。

年収の違い

つぎに、年収の違いについて比較します。

年収で比較するとインフラエンジニアが約520万円であるのに対し、ネットワークエンジニアは約451万円です。

ネットワークエンジニアの方が年収は低いように思えますが、職歴が長くなれば年収は高くなりインフラエンジニアの平均年収を超えることも十分に可能でしょう。

どちらのエンジニアになるのか難しいところではありますが、今後を見据えるとインフラエンジニアの方がやや優勢です。クラウドの利用が増え、ネットワークからサーバーまでインフラ基盤全般の知見を持つエンジニアの需要が高まっているからです。

とはいうものの、ネットワークに関する深い知見を持つエンジニアの存在は欠かすことができず、ネットワーク基盤もインターネットの利用を前提とした流れが進みつつあることから最新技術の知見を持ち合わせたネットワークエンジニアは必要不可欠な存在といえます。

将来性の違い

最後に、インフラエンジニア・ネットワークエンジニアの将来性について比較します。

インフラエンジニアは担当領域が広いことから、ジェネラリストとしてのキャリアアップを目指せます。

具体的にはクラウドエンジニアとしてキャリアアップするとよいでしょう。クラウドエンジニアはインフラ基盤全般の知識が求められるからです。クラウドエンジニアの経験を積むことで、ソリューションアーキテクトへの道も開けます。

一方、ネットワークエンジニアはスペシャリストとしてキャリアを積むことが考えられます。ネットワークに関する深い知見をもとにネットワーク基盤の設計業務に従事し、最終的にはネットワーク基盤全体の管理者として各エンジニアからの申請の承認者やアドバイスを行う立場を目指しましょう。

このように、インフラエンジニア・ネットワークエンジニアともに知識と経験を蓄えることにより、スペシャリストとして進む道が見えてきます。

インフラエンジニアとネットワークエンジニアのそれぞれに向いている人とは？

インフラ領域の仕事には特徴があり、エンジニアとして向いている人、向いていない人がいます。

ここでは、インフラエンジニア・ネットワークエンジニアに必要な特徴を解説するとともに、インフラ基盤を担当するのに向いている人、向いていない人について解説します。

 インフラエンジニア・ネットワークエンジニア双方に向いている人

インフラエンジニア・ネットワークエンジニアともにインフラ基盤を担当するエンジニアとして共通の特徴があります。

両者に共通する特徴は以下のとおりです。

• 責任感が強い
• 地道な作業でも抵抗感がない
• 探求心が強い
• 細かい作業が好き
• 堅実にものが進められる

責任感が強い

インフラ基盤はシステムを支えるうえで重要です。インフラは水と空気と同じで、あって当たり前と表現する人もいます。そのため担当するには強い責任感が伴います。サービスの中断や停止は許されず24時間365日稼働し続けなければなりません。

そのためには、インフラを提供し続けるという強い責任感を持つことが重要です。

地道な作業でも抵抗感がない

インフラ担当者は地道な作業の連続です。

例えば、リソース状況のモニタリング、ログの監視など定常的な作業をし続けなければなりません。設定作業についても手順書やマニュアルに従い、淡々と作業することが求められます。

これはアプリケーションを担当するエンジニアに比べて実に地道な作業です。こうした作業を苦にせず、黙々と続けられる人がインフラエンジニア・ネットワークエンジニアに向いています。

探求心が強い

インフラ系のエンジニアは地道な作業が多いものの、最新の技術動向には常に目を光らせている必要があります。インフラ技術は移り変わりが激しく、現在主流になっている技術もすぐに廃れてしまう可能性があるからです。

そのためには、常に探求心を持ち続けることが重要です。新しい技術に対する探求心だけではなく、「この仕組みはどうなっているのだろう」「なぜこうやって動くのだろう」といった現在自分が受け持っている仕事についても、より深く知り検証を行うといった探求心が求められます。

細かい作業が好き

インフラエンジニア・ネットワークエンジニアは細かい作業が求められます。

インフラを止めることが許されないため、作業の際には細心の注意が必要で、設定を行う際にも一字一句間違いがないように入力しなければなりません。

そのため、細かい作業に抵抗がない人はインフラを担当するエンジニアに向いています。

堅実にものが進められる

インフラを担当する場合、堅実に物事が進められることも重要です。

例えば、コマンドを打った後でプロンプトが戻ってきたことを確認し、表示された結果がエラーでないことを目視したうえで次のコマンドを打つ、こうした堅実さが必要です。

ひとつひとつの作業を丁寧に行い、指差し確認しながら進められる人はインフラエンジニア・ネットワークエンジニアに向いています。

インフラエンジニア・ネットワークエンジニアに向いていない人

逆に、インフラエンジニア・ネットワークエンジニアに向かない人にはこのような特徴があります。

• 細かいことに気がつけない
• 単調な作業が苦手
• 手順書やマニュアルを読むのが苦手
• 不規則な業務が苦手
• 思いつきで行動する

それぞれの特徴について解説します。

細かいことに気がつけない

先ほど解説したとおり、インフラを担当するエンジニアは細かな作業をし続けなければなりません。この点において、細かなことに気づけない人はインフラエンジニア・ネットワークエンジニアには不向きです。

例えば、「このコマンドは打っても大丈夫なのか」「この設定値は許容範囲を超えているのではないのか」といった具合に、作業そのものに対して細かな部分に気がつけるかどうかがインフラ担当者には必要です。

単調な作業が苦手

単調な作業が苦手な人、これもインフラ担当には不向きです。

この点についても先ほど解説したとおりで、インフラエンジニア・ネットワークエンジニアともに単調な作業の繰り返しだからです。単調な作業に飽きてしまいやすい人は独自の操作をしてしまいがちで、結果としてトラブルを起こす可能性が高くなります。

そのため、単調な作業をコツコツ続けられない人はインフラ担当には向いていません。

手順書やマニュアルを読むのが苦手

単調な作業が苦手という点に関連しますが、手順書やマニュアルを読むのが苦手な人はインフラエンジニア・ネットワークエンジニアには向いていません。インフラ担当の作業は手順書に従って作業することが基本だからです。

手順書をよく読まずに作業する、もしくは手順書に記載されていない作業をする、こういった人はインフラ担当には向いていません。

不規則な業務が苦手

インフラ基盤にはトラブルがつきものです。いつ何時トラブルが発生するかもしれず、発生したトラブルがいつ収束するのかわかりません。

たとえ夜中にトラブルが発生したとしても、システムは稼働させ続ける必要があります。システムにトラブルが発生すると、処理が滞るばかりか関連するシステムにも影響が波及し、ビジネスを継続できなくなるからです。

このようなトラブルに対して、インフラ担当のエンジニアは即座に対応することが求められます。

そのため就業時間は不規則になりやすく、時によっては夜中に呼び出される可能性もあります。不規則な就業が苦手だったり抵抗感があったりする人はインフラエンジニア・ネットワークエンジニアには不向きです。

思いつきで行動する

インフラ基盤を運用する際には、ひとつひとつの手順をよく考えたうえで実行しなければなりません。ひとつのミスが重大なトラブルにつながりかねないからです。

こうした点を考えると、よく考えずに思いつきで行動する人はインフラ担当には不向きです。何となく知っているから、多分こうなるだろうといった不確実な推測にもとづく行動はリスクが高く、堅実に作業を行う人の方がインフラ担当のエンジニアには向いています。

インフラエンジニアに向いている人

特にインフラエンジニアに向いている人には、このような特徴があります。

• サーバーやOSに興味がある
• コマンドで操作するのが好き

サーバーやOSに興味がある

インフラエンジニアの主な担当領域はサーバーのため、サーバーやOSについて興味を持つことがインフラエンジニアの大前提です。興味を持つことはもちろんですが、単に知っているだけではなく、仕組みそのものを深く理解することが重要です。

コマンドで操作するのが好き

サーバーの操作は基本的にコマンドベースで行うことが多く、コマンドで操作することが好きな人はインフラエンジニアに向いています。GUIでの操作もできるようにはなっていますが、細かな指示を与えるためにはコマンドが必要になるからです。コマンドについてすべてを暗記できないため、必要に応じて自分で調べることも必要です。

こうした作業が好きな人はインフラエンジニアに向いています。

 ネットワークエンジニアに向いている人

一方、ネットワークエンジニアに向いている人には、このような特徴があります。

• ネットワークに興味がある
• 論理的に考えられる

ネットワークに興味がある

まず、ネットワークエンジニアになるためにはネットワークそのものに興味が無ければなりません。

ネットワークは論理的な要素が多く理解が難しい領域ですが、このような点を苦にしない人はネットワークエンジニアに向いています。そのうえで、ネットワーク構成やネットワーク機器の操作にも興味を持てば一流のネットワークエンジニアになれるでしょう。

論理的に考えられる

ネットワークは論理的な要素が多いため、論理的な思考ができる人はネットワークエンジニアに向いています。

知識の面での論理性の他にも、

「なぜこの通信が発生するのだろう」
「このプロトコルは何のデータを伝送するのだろう」
「この設定をすると通信にどのような影響を与えるのだろう」

といった思考も求められます。

こうした論理的思考ができれば、ネットワークに関する知識も体系化され、ネットワークエンジニアとしてさらにステップアップできます。

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まとめ｜インフラエンジニア・ネットワークエンジニアのどちらもITインフラ基盤を支える重要な職種

この記事をとおして、以下の点についてわかりました。

• インフラエンジニアは担当領域が広い
• ネットワークエンジニアはネットワークに特化している
• 収入はネットワークエンジニアのほうが高い
• 将来性ではインフラエンジニアのほうが優勢
• 両者とも責任感が強く堅実な人のほうが向いている

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