早期退職制度とは?メリット・デメリットや注意点を紹介
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グローバル化や企業の若返りを目的に、早期退職制度を導入する企業が増えています。中堅からベテランに当たる40代以上の会社員には、早期退職を検討する人もいるのではないでしょうか。
この記事では、早期退職制度について紹介します。企業実例などを踏まえて紹介するので、早期退職を検討する方はぜひ参考にして下さい。
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グローバル化や企業の若返りを目的に、早期退職制度を導入する企業が増えています。中堅からベテランに当たる40代以上の会社員には、早期退職を検討する人もいるのではないでしょうか。
この記事では、早期退職制度について紹介します。企業実例などを踏まえて紹介するので、早期退職を検討する方はぜひ参考にして下さい。
- 【この記事を読んでわかること】
- 早期退職制度の内容
- 早期退職制度のメリット・デメリット
- 企業に導入されている早期退職の実例
- 早期退職制度を利用する際の注意点
早期退職制度とは
早期退職優遇制度とは、会社員が優遇措置を受けて定年前に退職する制度です。景気の影響を受けやすい上場企業や大手企業を中心に導入されています。
企業の福利厚生制度の一つとして位置付けられており、会社員自らが制度を利用して退職します。リストラ(整理解雇)ではありません。
新型コロナウイルスの発生後、早期退職制度を実施する企業は増えました。東京商工リサーチの調査によると、2020年と2021年の上場企業における早期・希望退職の実施数は、2年連続で年間80社以上、2年間の募集人数は3万4,527人となりました。
参考:今年上半期の早期・希望退職、半分が”黒字募集” 全体の社数・人数は前年比減 2022年(1-6月)上場企業「早期・希望退職」実施状況 : 東京商工リサーチ
ただし、同機関の2022年1〜9月の調査では、早期・希望退職者の募集が判明した上場企業は33社で、募集人数は5,000人にとどまっています。
参考:参考:1-9月の「早期・希望退職」募集は33社 コロナ前の水準まで減るものの5割超が「黒字企業」 2022年(1-9月)上場企業「早期・希望退職」実施状況 : 東京商工リサーチ
新型コロナウイルス対策の規制緩和により低迷していた業績が回復したことが上げられます。これにより、早期退職制度の実施数は以前の水準まで減りました。しかし、早期退職制度を実施するのが赤字企業よりも黒字企業の方が多いことを踏まえると、今後も実施する可能性は高いと予想されます。
早期退職制度の目的
早期退職制度は、社員のキャリア形成や自由な生き方を支援するために実施します。
以前は定年まで働く終身雇用制度が当たり前でしたが、早期退職制度の利用によって、社員の選択肢が広がります。
早期退職制度を利用して、セカンドキャリアを築くために他社へ転職したり、培ったノウハウを活かして起業したりできます。早期退職後、自由な時間を趣味に使うこともできます。
一方、企業は、従来のメンバーシップ型の組織からジョブ型などの新しい組織体制に転換しやすくなるというメリットがあります。ベテラン社員の退職によって、組織体制を立て直しやすくなるためです。
早期退職制度の条件や優遇措置は企業によって異なります。しかし、多くの企業では、社員のセカンドキャリアやセカンドライフを支援するため、優遇措置が導入されています。
早期退職制度と希望退職制度の違い
早期退職制度と希望退職制度は目的が異なります。
早期退職は社員のセカンドキャリアやセカンドライフの形成を目的に恒常的に実施する一方、希望退職制度は企業の経営リスクに備え、時期を限定して実施します。経営悪化による人員整理や組織の若返りなどを目的として実施するのが一般的です。
優遇措置を設け退職者を募集する点では同じですが、早期退職制度は自主的な退職として扱われ自己都合での退職となります。一方で、希望退職制度は会社都合での退職として扱われます。
そのため、リストラの前段階として希望退職制度を実施する企業も少なくありません。
早期退職制度の優遇措置
早期退職制度の利用によって受けられる優遇措置はさまざまです。この項目では、企業で設けられている主な優遇措置を紹介します。
- 退職金の割増
- 再就職支援
- 勤務の免除
退職金の割増
早期退職制度を利用した退職者は、割増された退職金を受け取れます。割増退職金は、社員に誠意を示し早期退職者の募集を促進するため、多くの企業が採用しています。
企業によって退職金の割増額は異なります。
年齢や勤続年数、役職などを考慮して上乗する場合もあれば、全員一律で同額の場合もあります。
割増され、通常よりも多い額の退職金を受け取ることによって、退職後のキャリア形成やセカンドライフの構築などさまざまな選択肢が広がるでしょう。
再就職支援
再就職先の紹介など、退職後の再就職に向けた支援を受けられます。社員の退職後の生活が安定するよう、企業が実施します。
再就職支援では、グループ企業での雇用や提携している職業紹介事業者を通して再就職先の紹介を受けられることが多いです。また、企業によってはキャリアカウンセリングや履歴書の添削、面接の練習などの支援を受けられます。
早期退職後、誰もが容易に再就職できるわけではありません。退職時の年齢や実績、スキルやキャリアなどによっては、転職がスムーズにいかない場合もあります。
例えば、定年退職の年齢まであと1〜2年しかない、即戦力として企業に貢献できるスキルがないというような場合、すんなりと転職できないことがあるでしょう。
そのような場合、再就職支援制度の利用によって、再就職先をスムーズに見つけられる可能性があります。
勤務の免除
早期退職する予定の社員の勤務を免除して、特別休暇を与えます。
転職活動や仕事でつながりがある企業、関係者へのあいさつをするための時間として使えます。
在職中に転職活動などを行うのは、時間が限られるため困難です。特別休暇を使って転職活動すれば、退職してから次の仕事に就くまでの期間が無駄にならずに済みます。ブランクのない現役の労働者として、採用されやすくもなるでしょう。
免除日数は実施企業によって異なりますが、早期退職承認日から退職日までの全日数、または退職準備に必要な日数などが一般的です。
早期退職制度のメリット3つ
前項で紹介した優遇措置以外にも、早期退職制度にはメリットはあります。
ここでは、次の3つのメリットについて紹介します。
- 新たなポジションでは働ける
- 開業や起業や独立を目指せる
- 新たな隅にチャレンジできる
1.新たなポジションで働ける
早期退職後に転職し、新たなポジションで働ける可能性があります。
転職先では、前職とは違った評価を得られることがあるからです。自分の知識やスキルを生かし、より良い条件の企業で働いたり、スタートアップ企業に転職し、新たな地位でプロジェクトに関わったりもできます。
60歳や65歳で定年退職した後にセカンドキャリア形成しようとしても、希望するような再就職先が見つからないこともあります。40代・50代で早期退職を選べば、心身共に充実しているため再就職先も見つけやすく、希望するような仕事につける可能性が広がります。
開業・起業や独立を目指せる
早期退職後、これまでのスキルや知識や経験、スキル、人脈などを活かし、開業や起業、独立を目指せます。
経理や会計に関する業務を担当しているなら、税理士や行政書士などの国家資格を取得し独立する道があります。プログラマーやエンジニア、デザイナーなどのクリエイティブ職の場合は、フリーランスとして独立するのも良いでしょう。
子どもの頃からの夢を叶えることもできます。レストランやカフェなどの飲食店を開業するのもいいでしょう。自分で考え生み出した商品やサービスを提供することによって、今までにない喜びを感じられるはずです。
新たな趣味にチャレンジできる
早期退職後の働き方によっては、たくさんの自由な時間が手に入ります。その時間を活用して、新しい趣味にチャレンジできます。
定年後にできる趣味も多くありますが、テニスやゴルフ、フィッシング、キャンプなど、若い年齢で始めた方が長く楽しめますし、年齢が若いうちに始めたほうが上達しやすいものも少なくありません。
また、写真や動画編集などの趣味は、仕事につながりやすいです。このように、早期退職によって時間に余裕を持つことによってさまざまな可能性が広がるでしょう。
早期退職制度のデメリット
早期退職にはメリットばかりではありません。次のようなデメリットがあります。
- 安定した収入がなくなる
- 再就職がうまくいかないこともある
- 年金の受給額が減る可能性がある
それぞれについて紹介します。
安定した収入がなくなる
早期退職後に再就職しない場合、安定した収入がなくなります。
貯蓄や退職金など退職後の生活費用を補える十分な資金がなければ、生活が苦しくなります。
早期退職後に転職できる保証はありません。転職できたとしても、転職前より給与が下がる場合もあるでしょう。また、早期退職は自己都合での退職として扱われるため、会社都合による退職に比べ、失業保険の受給できるまでの待機期間が長いです。
独立・開業する場合には、開業や運転にかかる資金、経費などに多くの資金がを考慮して計画を立てる必要があります。新たに始めた事業が成功する保証はありません。開業後の収支やリスクを把握して、プランを立てましょう。
再就職がうまくいかないこともある
早期退職後の就職活動が上手くいかない場合もあります。厚生労働省東京労働局の調査によると、年齢が上がるにつれて就職しづらいことがわかります。
年齢 | 有効求人倍率 |
24歳以下 | 1.05 |
25〜34歳 | 1.06 |
35〜44歳 | 1.20 |
45〜54歳 | 1.04 |
55歳以上 | 0.76 |
55〜59歳 | 0.62 |
60〜64歳 | 0.62 |
※有効求人倍率は数値が低いほど就職しにくくなる
参考:年齢別有効求人倍率の推移(19年4月分) | 東京労働局)
55歳以上は有効求人倍率は1倍を切ります。採用されるには、特殊なスキルやマネジメント経験、人脈など、転職活動の競合と差別化できる要素が必要です。中堅やベテランにあたる40代〜50代の社員には即戦力となるスキルが求められます。
市場のニーズと自身のスキルを見極め、早期退職を検討しましょう。
年金の受給額が減ることがある
早期退職してから再就職までの期間が長くなるほど、年金の受給額が減る可能性があります。加入期間や在職時の給与によって厚生年金の受給額が変わるからです。早期退職すれば、その分の受給額は減ります。
また、再就職後の給与次第で受給額が変わる点にも注意しておきましょう。退職金の割増金額や再就職先の給与などを詳しく確認し、計画的に早期退職を検討しましょう。
早期退職制度を利用する前に確認するべき2つのポイント
早期退職を選択する前には以下2つのポイントを確認しておきましょう。
- 貯蓄額
- 再就職先
それぞれについて解説します。
貯蓄額
早期退職制度を利用する前に、貯蓄額を確認しておきます。
退職した後にも家賃やローン、光熱費や食費などの生活資金が必要です。老後資金2,000万円などと言われますが、退職後の収入がなくなれば2,000万円では足りない可能性もあります。
総務省統計局によると、二人以上の世帯における2021年平均の1世帯当たり貯蓄現在高は、1880万円です。
参考:家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果:総務省統計局
毎月の積み立てなど貯蓄を計画的に行い、早期退職できる年齢になるまでにできるだけ貯蓄しておきましょう。
再就職先
早期退職制度を利用する前から再就職先を決めておくと良いでしょう。年齢だけでなく、ブランクが長くなるほど採用されにくくなります。
また、どんなに社内での評価が高くても社外から見たときの評価が低ければ、他の企業から良い評価を得られず、再就職が困難な場合もあります。そのため、早めに再就職先を決めておくと安心です。
とはいえ、再就職先の支援を実施する企業があれば、ない企業もあります。再就職支援があったとしても、自分が求める企業の紹介があるとは限りません。就職活動の成果がうまくいかなければ、再就職へのモチベーションを保つのが難しくなるため、早期退職後の再就職先は退職前から検討し、早いうちから活動しておきましょう。
再就職を有利に進めるための3つの方法
再就職を有利に進める方法は3つあります。
50代以降は、企業に採用されにくい傾向があります。2019年の厚生労働省のアンケート調査によると、転職希望者に対して実際に転職できた人の割合は、15〜39歳が平均48.7%ですが、40~59歳は36.6%と、低い傾向です。(参考:中途採用に係る現状等について – 厚生労働省)
この項目では、再就職を有利に進めるための3つの方法を紹介します。この3つを覚えておくと転職活動で評価されやすくなるでしょう。
- キャリアの棚卸し
- 資格の取得
- 需要の高い業界や職種を狙う
キャリアの棚卸し
これまでのキャリアの棚卸しをします。自分の経歴を整理し、経験や実績を把握することによって再就職活動に役立てます。
任されていた部署で管理したチームの人数や具体的な成果など、過去の実績を数値化すると、第三者に伝わりやすいです。直属の部下が昇進し重要なポジションに付いているなど、具体的なエピソードを盛り込むのもおすすめです。多くの実績を盛り込むと、対応できる業務の幅をアピールできます。
早期退職者の多くが社歴が長く、ベテランに該当します。就職活動を終えてから長いため、履歴書の記入や面接などで自分のことを上手くアピールできない場合もあるでしょう。
キャリアの棚卸しによってあぶり出した長所を上手くアピールできれば、採用されやすくなります。
資格を取得する
資格の取得は、客観的な評価につながります。
資格は、専門的なスキルや知識を保有していることを証明してくれます。希望する仕事や企業に求められる資格を取得しておけば、採用時に有利に働くでしょう。キャリアの棚卸しをした結果、再就職は難しいと感じた方でも、資格の取得によって再就職先の幅も広がります。
もし資格を持っていないなら、中小企業診断士やITパスポート、基本情報技術者、MOSなど、40代以降の再就職に有利になる資格の取得を目指すといいでしょう。
需要の高い業界・職種を狙う
再就職を有利に進めるには、人材不足の業界や職種を狙うのもおすすめです。
企業の求人は、年齢が上がるにつれて少なくなりますが、人材不足の企業は年齢にかかわらず募集している場合もあります。
経済産業省の2019年調査では、2030年にはIT起業の人材が最大で約79万人不足するとしわれています。
こうした人材不足が起きている企業であれば、採用されやすいです。ただし、希望する職種や企業の競争率が高い場合もあるため、事前に複数社に応募します。
待遇面も比較検討して最良の再就職先を見つけましょう。
おすすめの転職エージェント
転職エージェントは大手1社と、特化型1~2社の活用がおすすめです!
- 大手:業界や職種にこだわらず自分に合った転職先を幅広く探る
- 特化型:希望する業界や職種への転職を専門的にサポートしてもらう
さまざまな転職エージェントがありますが、結論として以下から選んでおくと、希望に沿った求人を逃すリスクを軽減できるでしょう。
大手転職エージェント
≫リクルートエージェント
支援実績No1の総合型。年代や職種を問わずまず登録しておくべきエージェントです。
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特化型エージェント
≫社内SE転職ナビ
社内SE特化。業界最大級の社内SE求人数を保有しています。
社内SEはホワイトな求人も多いためおすすめです。
【公式】https://se-navi.jp/
≫ウズカレIT
IT未経験からの転職に特化。就職/転職支援のみならずIT学習のサポートを無料で受けられます。
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≫エイジレスエージェント
年齢不問求人/ハイクラス転職に特化。SIer・コンサル・大手SESなどの求人を多数保有しています。
約80%が平均年収150万円アップの実績あり。
【公式】https://agent.ageless.co.jp
早期退職制度を利用してセカンドキャリアを形成しよう
早期退職制度を利用すれば、割増退職金や再就職支援などの優遇措置を受けられます。
定年より前に退職することによって、セカンドキャリアの形成や開業、独立など、人生の選択肢が増え、在職中ではできなかった旅行や趣味なども楽しめます。
ただし、安定した収入がなくなり、年金の受給額が減少する可能性もあることには注意しましょう。必ず再就職できる保証もないため、企業の再就職支援制度を確認し、なければ在職中に転職活動を始めます。
セカンドキャリアを形成したい方は、エイジレスにご相談ください。エイジレスでは、セカンドキャリアの形成をサポートします。主にミドルシニア層向けに自己理解やキャリア棚卸し、マネープランニングなどのキャリアコーチングを実施し、早期退職後の再就職を支援します。
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