ネットワークエンジニアにプログラミングが必要?理由と学ぶべき言語を解説
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じょう
今後ネットワークエンジニアとしてやっていくには、プログラミングスキルが必須なのでしょうか。
結論は、「現在は必須ではない」ですが「今後は必要になる可能性が高い」です。
この記事では、ネットワークエンジニアにプログラミングが必要な理由からはじまり、習得すべきプログラミング言語などをまとめて解説します。
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- 【この記事を読んでわかること】
- ネットワークエンジニアにプログラミングが必要な理由は「ネットワーク仮想化技術の普及」「IaCの浸透」「クラウド市場の拡大」「フルスタックエンジニア需要の高まり」
- ネットワークエンジニアが習得すべきプログラミング言語は「Python」「Java」「Ruby」「C言語」が挙げられる
- ネットワークエンジニアは「専門性を高めスキルの幅を広げる人」「単純作業を担う人」で市場価値の差が広がり続ける可能性がある
結論:ネットワークエンジニアにプログラミングは必須ではないが今後は必要
結論からお伝えすると、ネットワークエンジニアにプログラミングスキルは「現在は必須ではない」が「今後は必要になる可能性が高い」です。
現在、ネットワークエンジニアにプログラミングスキルはあったほうが良いですが、必須ではありません。
弊社が大手求人サイト・大手フリーランスマッチングサイトを調査したところ、ネットワークエンジニアの求人や案件でプログラミングスキルを必須条件や歓迎条件としているものは見受けられませんでした。
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しかし、IT業界は技術の進歩が著しい分野なので、新しい技術や市場のトレンドに合わせてスキルアップする必要があります。
ネットワークエンジニアも例外ではなく、従来のネットワーク技術に加えて、今後は対応業務の幅を広げ市場価値を上げるためにプログラミングスキルが必要になる可能性が高いです。
次の章で、ネットワークエンジニアがプログラミングスキルを身につけるべき理由を見ていきましょう。
ネットワークエンジニアがプログラミングスキルを身につけるべき4つの理由
ネットワークエンジニアがプログラミングスキルを身につけるべき理由は以下の4つです。
- ネットワーク仮想化技術の普及
- IaCの浸透
- クラウド市場の拡大
- フルスタックエンジニア需要の高まり
それぞれ解説します。
1.ネットワーク仮想化技術の普及
ネットワークエンジニアにプログラミングが必要な理由として、ネットワーク仮想化技術の普及が挙げられます。
従来のネットワーク構築は、物理的にネットワーク機器を配置し、サーバーや業務端末などが通信できる環境を整備していました。
現在は、SDN(Software Defined Networking:ソフトウェアでネットワークを制御する技術)の普及により、プログラミングスキル習得の必要性が高まってきています。
SDNを活用することで以下のようなメリットがあります。
- ネットワーク機器・製品ごとに個別設定が不要となり、作業負荷が軽減される
- 通信が集中する時期、時間帯に応じて迅速にネットワークを制御できる
- ネットワーク全体の一元管理により、運用が効率化できる
- 設定作業や運用作業の自動化により、コストが削減できる
SDNは、仮想化される点が強調されがちですが、プログラミングにより自動化・効率化できる点も大きな特徴です。
2.IaCの浸透
IaC(Infrastructure as Code)の考えかたが浸透していることも、ネットワークエンジニアにプログラミングが必要な要因となっています。
IaCは、ネットワークやサーバーなどのインフラの構築を、コードで行うことです。
現在ベースである手作業でのインフラ構築作業は、人的ミスや特定の人しか対応できない属人化の問題があります。
システムが高度化し複雑化していく現在では、これらの問題はさらに重大です。
一方で、IaCをうまく活用できると、以下のメリットがあります。
- 人的ミスが減り、システムの品質が安定する
- 構築作業が迅速化できる
- 設定作業の自動化により、コストが削減できる
IaCは、インフラ構築にプログラミングの原則を適用する考え方です。
そのため、ネットワークエンジニアもプログラミングスキルを身につける価値が高まるでしょう。
3.クラウド市場の拡大
クラウド市場の拡大も、大きく影響を与えている要因のひとつです。
IDC Japanによると、国内のクラウド市場の売り上げは2027年には2022年の市場規模の約2.3倍になると予測されており、順調に伸びてきています。
従来のオンプレミス環境は、物理的なネットワーク機器の構築がメインでしたが、クラウド環境ではソフトウェアを使用して仮想ネットワークを構築します。
仮想ネットワークの設定は、GUIだけでなくスクリプトも使えるため、設定作業を効率化するためにプログラミングスキルがあると重宝されるでしょう。
4.フルスタックエンジニア需要の高まり
現在はネットワーク案件においても、フルスタックエンジニアの需要が高まっています。
フルスタックエンジニアとは、いくつかの技術領域に高度な専門性を持ち、プロジェクトの上流から下流までを包括的に対応できるオールラウンダーなエンジニアのことです。
フルスタックエンジニアは、複数の技術領域をまたぐコミュニケーションコストが低いため、高品質で効率的な作業が可能です。
大手フリーランスマッチングサイトを調査したところ、高単価なネットワーク案件の過半数は、ネットワークだけでなくクラウドやセキュリティなど複数の技術領域にまたがるフルスタックエンジニアを求めていました。
幅広い技術領域の専門性を活かして自動化や効率化を図るためには、プログラミングスキルが重宝されます。
市場価値が高いネットワークエンジニアは、幅広い技術領域での高い専門性が求められており、その一部としてプログラミングスキルを習得していると役立つでしょう。
ここまでは、ネットワークエンジニアがプログラミングスキルを身につけるべき理由をお伝えしてきました。
次では、実際に習得すべきプログラミング言語を見ていきましょう。
ネットワークエンジニアが習得すべき4つのプログラミング言語
じょう
ネットワークエンジニアにおすすめのプログラミング言語を4つ紹介します。
ここで紹介するのは、SDNの実用技術として代表的な規格であるOpenflowのコントローラーが扱えるプログラミング言語です。
- Python
- Java
- Ruby
- C言語
ひとつずつ解説します。
Python
Pythonは、データ分析やAIなどの先進技術分野で活用されており、注目度が高いプログラミング言語です。PythonでOpenFlowコントローラーを実装できるフレームワークは、RyuやPOXがあります。
Pythonは、以下のような特徴があります。
- 文法がわかりやすく、少ないコード量でプログラミングできる
- 統計処理や自然言語処理をはじめとしてライブラリが幅広く豊富
理解しやすく効率的に開発できる部品も多いため、初心者も取り組みやすい言語です。
Pythonに関しては、以下の記事で詳しく書いているので興味がある人は読んでみてください。
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Pythonは人工知能(AI)やデータ分析などの最先端分野で活用される、いま注目のプログラミング言語です。Pythonエンジニアは、現
Java
Javaは長期にわたり、数多くあるプログラミング言語の中で人気のある言語です。
その理由は、Javaが非常に多用途に利用できるためです。
JavaはWebアプリケーションから業務システム、組み込みシステムなど幅広い用途で活用されています。
JavaでOpenFlowコントローラーを実装できるフレームワークとして、Floodlightなどがあります。
Javaはほかのプログラミング言語よりも学習難易度が高いと言われていますが、Javaをマスターすると幅広いシステム開発への対応力を身につけられるでしょう。
Javaに関しては、以下の記事で詳しく書いているので興味がある人は読んでみてください。
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Javaは数あるプログラミング言語の中でも、長い間、人気上位を維持している言語です。高い汎用性を持つJavaは、WEBアプリケーション
Ruby
Rubyは日本発祥のプログラミング言語で、Web系のシステム開発に利用されることが多いです。
ほかのプログラミング言語と比べて日本語の情報を集めやすいメリットがあるため、これからプログラミングスキルを磨くという人にもおすすめです。
RubyでOpenFlowコントローラーを実装できるフレームワークとしてTremaが挙げられ、日本国内で人気があります。
Rubyに関しては、以下の記事で詳しく書いているので興味がある人は読んでみてください。
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ITエンジニアとして経験を積んでいる中、スタートアップや自社サービスを展開している企業でよく用いられるRubyに関して、仕事内容や年収
C言語
組み込みや制御系のプログラミング言語としてよく使われるC言語は、SDN開発も可能です。
C言語は、処理速度が速く汎用性が高いという特徴がありますが、ハードウェアを制御するためのCPUやメモリ管理などを深く理解する必要があるため難易度は非常に高いです。
C言語は古いという意見もありますが、まだ幅広く活用されています。
IoTなどの組み込み系の先進技術分野に興味があるネットワークエンジニアは、チャレンジする価値があるでしょう。
ネットワークエンジニアがプログラミングスキルを駆使することで、たとえば以下のような仕組みを柔軟に構築できます。
- 異常な動作をする機器を自動的にネットワークから切り離す
- ネットワーク監視で異常を検知した際の自動電話通知
- ネットワーク機器のコンフィグを取得して自動バックアップ
新たなパッケージ製品を導入するコストはかけられないけど、効率化は行いたいという場合に、必要な仕組みを構築できるプログラミングスキルがある人材は重宝されます。
ここまでは、ネットワークエンジニアが習得すべきプログラミング言語をお伝えしてきました。
次では、ネットワークエンジニアの将来性を見ていきましょう。
ネットワークエンジニアの年収は今後上がっていくか?
じょう
ネットワークエンジニアの年収が今後上がっていくかは、「はい・いいえ」どちらともいえます。
オンプレミスをメインとした従来の働きかたや、単純な作業を担っていると年収を上げていくことは難しいです。
一方で、難易度が高い上流工程や、スキルの幅を広げて市場価値の高い仕事ができる人の年収は上がっていくでしょう。
以下の2つの視点から解説します。
- IT業界は全体的に人手不足
- クラウド・SDN・AIの普及についていける人の市場価値が高まる
それぞれ解説します。
IT業界は全体的に人手不足
ネットワークエンジニアの将来性を考える際の大前提として、そもそもIT業界は深刻な人手不足です。
経済産業省によると、2030年までに16万人から79万人ほどのIT人材の不足が懸念されています。
IT業界は成長産業であり、ネットワークはITシステムの生命線ともいえる重要なインフラです。
そのため、ネットワークエンジニアの需要が減退する可能性は非常に低いでしょう。
クラウド・SDN・AIの普及についていける人の市場価値が高まる
先進技術が普及するにしたがって、ネットワークエンジニアは、スキルが高い人と低い人で市場価値の差が広がる可能性があります。
クラウドの普及により、従来主流であったオンプレミスは減少傾向にあるものの、オンプレミスが適したシステムも存在するので今後も存在するでしょう。
近年では、クラウドとオンプレミスを組み合わせたハイブリッドクラウドという形態を選択する企業も増えてきています。
クラウドの普及は、企業のシステム利用形態の選択肢を増やしており、ネットワークの要件を複雑化させています。
またSDNが今後さらに広まると、仮想ネットワークを取り扱えずプログラミングスキルもないネットワークエンジニアが活躍できる場が減ってしまう見通しです。
さらに、AIの発展は監視業務を自動化し、運用保守がメイン業務であるネットワークエンジニアのポジションを奪ってしまうことも考えられます。
ネットワークエンジニアの将来性は全体的に明るいですが、IT技術の進歩は著しいため、学び続けて技術の進歩についていかなければなりません。
これまで構築作業や監視業務など、下流工程をメインとしていたネットワークエンジニアは、要件定義や設計などの上流工程へのシフトが求められます。
さらに、SDNやプログラミングなどスキルの幅を広げることも重要です。
このように、ネットワークエンジニアは専門性を高めスキルの幅を広げる人と、単純作業を担う人で市場価値や年収の差が広がり続けるでしょう。
ネットワークエンジニアの将来性は、以下の記事で詳しく解説しているので興味がある人は読んでみてください。
ネットワークエンジニアはオワコンなのか?需要や将来性を元超大手SIer勤務社員が真剣に答える
googleの検索で「ネットワークエンジニアオワコン」「ネットワークエンジニアやめとけ」などのキーワードをみて、この記事を読んでくださってい
次では、プログラミング言語を習得するための方法を見ていきましょう。
ネットワークエンジニアがプログラミング言語を習得するための4つの方法
プログラミングスキルを習得するためにおすすめの方法を4つ紹介します。
- 書籍で全体像を掴む
- 学習サイトで知識を身につける
- 実際に手を動かしてみる
- プログラミングスクールに通う
それぞれ解説します。
書籍で全体像を掴む
書籍で全体像を掴み、学習サイトで不明点やより具体的なスキルを学ぶ方法がおすすめです。
書籍は体系的な知識を学べるため、全体像を掴むのに適しています。
自分の知識レベルや、学習が必要な分野を選びながら学べるので効果的です。
さらに、学習した後もプロジェクト現場でリファレンスとして活用もできます。
学習サイトで知識を身につける
学習サイトは最新のトレンドや具体的な内容、事例を学ぶのに最適です。
多くの学習サイトでは、最新情報が素早く提供され、常に情報がアップデートされています。
また、実際の事例やプログラムソースを提供していることも多く、より実践的なスキルを身につけられます。
実際に手を動かしてみる
実際に手を動かすことは、もっとも重要です。
上司に相談して、プロジェクトの開発環境などでプログラミングに挑戦してみることをおすすめします。
生産性向上や効率化が目的である場合、上司から理解を得られる可能性があります。
もし職場でプログラミングを許可されない場合、プライベートで環境を整えて自己学習を進めましょう。
スキルが向上すると、副業としてプログラミングに挑戦することも有益です。
プログラミングスクールに通う
独学が苦手な人は、スクールに通う選択肢もあります。
スクールであればカリキュラムに沿って学習を進め、疑問点があれば講師に直接聞けるので学習スピードが早いです。
一方で、スクールに通う時間がかかる点や、高額な費用がかかるデメリットもあります。
プログラミングスクールに通うのであれば、現実的に時間が確保できそうか、費用は回収できるのかを考えて慎重に検討することをおすすめします。
おすすめのプログラミングスクール
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まとめ|ネットワークエンジニアがプログラミングできると将来性が明るい
この記事をとおして、以下の3つのことがわかりました。
- ネットワークエンジニアにプログラミングが必要な理由は「ネットワーク仮想化技術の普及」「IaCの浸透」「クラウド市場の拡大」「フルスタックエンジニア需要の高まり」
- ネットワークエンジニアが習得すべきプログラミング言語は「Python」「Java」「Ruby」「C言語」が挙げられる
- ネットワークエンジニアは「専門性を高めスキルの幅を広げる人」「単純作業を担う人」で市場価値の差が広がり続ける可能性がある
ネットワークエンジニアにプログラミングスキルは、現在は必須ではありません。
一方で、IT業界は進歩が著しく、新技術やトレンドについていく必要があります。
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