組み込みエンジニアはオワコンなのか?現役PMがやめとけと言われる理由を解説

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インターネット上では、組み込みエンジニアは「オワコン」「やめとけ」と一部でささやかれています。

しかし、組み込みエンジニアの将来性や需要は非常に高く、まったく「オワコン」ではありません。
オワコンと言われているのは「従来型IT人材」のことで、IoTやAIなどのスキルを持つ「先端IT人材」の将来性は明るいです。

本記事では、組み込みエンジニアが「オワコン」「やめとけ」と言われる理由やその特徴、今後も活躍する道筋について解説します。

これからもますます重要になっていく組み込みエンジニアですが、中には現在の業務やキャリアで悩みを抱えている人もいるかもしれません。転職を考えている方もいるでしょう。

弊社エイジレスでは組み込みエンジニアの皆様が抱える課題や悩みに真摯に向き合い、新たなキャリアのサポートをさせていただいています。

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  • 【この記事を読んでわかること】
  • 組み込みエンジニアは「オワコン」なのか?どちらかと言えば、「オワコン」とは無縁な状況である。
  • 組み込みエンジニアが「オワコン」「やめとけ」と言われている理由、実はIT人材の種類の違いに関係がある。
  • 組み込みエンジニアのうち、2030年にかけて衰退していく人材と需要が高まっていく人材に分かれ、それぞれには特徴の違いがある。
  • 組み込みエンジニアは、衰退していく人材から需要が高まる人材へとスキル転換する必要がある。

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結論:組み込みエンジニアはオワコンなのか?

組み込みエンジニアは「オワコン」なのか?

20年以上PMとして現場を見てきた私だからこそ言えるのですが、全くそうは思いません。

むしろ今は、「売り手市場」と呼ばれるほどITエンジニアが不足しており、引く手あまた状態です。

また、新型コロナの影響もあり、地方のフリーランスが首都圏の高単価案件をリモートワークで対応するケースが増えています。

ですので、どちらかと言えば、「オワコン」とは無縁な状況なのです。

そもそもなぜ組み込みエンジニアが「オワコン」「やめとけ」と言われているのでしょうか?

その理由について詳しく解説します。

組み込みエンジニアがオワコンと言われる理由

組み込みエンジニアが「オワコン」「やめとけ」と言われる理由について解説するにあたり、組み込みエンジニアの過去の需要のピークがいつだったのか、そして現在・将来がどうなっていくのかさまざまなデータをもとに考えてみましょう。

以下のグラフは、みずほ情報総研株式会社の『IT人材需給に関する調査』の新卒IT人材の推移グラフです。

:IT人材需給に関する調査|みずほ情報総研株式会社

上記グラフをもとに、以下の観点で見ていきましょう。

  • 過去に組み込みエンジニアの需要が高かった時期と採用状況
  • 過去と比べた現在の需要と採用状況
  • 2030年の需要と採用状況

それぞれ解説します。

過去に組み込みエンジニアの需要が高かった時期と採用状況

グラフからわかるように2008年までは、組み込みエンジニアのようなIT人材の需要が年々高まっていき新卒IT人材も増加傾向でしたが、2009年から2010年にかけて一気に減少しています。

その大きな要因が、「リーマンショック」です。

このリーマンショックによる不景気のあおりを受けることでIT企業がIT投資を一気に抑えたため、ITサービスを提供する企業は、IT人材の採用停止や社員のリストラなどに追い込まれました。

その後、景気の回復とともに、ITエンジニア人口も徐々に増加しています。

実際に、私の現場でもリーマンショックで半減し、その後クライアントの予算と共にエンジニアも増やして行きました。

それに対して、現在の需要と採用状況はどうでしょうか?

過去と比べた現在の需要と採用状況

東京ハローワークの『職種別有効求人・求職状況』によると、IT関連の有効求人倍率は2.01倍、そのうちエンジニアを含むIT技術関連の有効求人倍率は3.17倍です。

コロナの影響で一時的に落ち込んだものの、その後順調に増えていることから、IT人材の需要は今現在も高い水準と言えます。

職業別有効求人・求職状況(一般常用)|東京ハローワーク

今現在は、IT人材の需要は高い水準であることがわかりましたが、2030年にかけてどのようになっていくのか見てみましょう。

2030年の需要と採用状況

みずほ情報総研株式会社の『先端 IT 人材・従来型 IT 人材の需給の試算イメージ』によると、『従来型IT人材』が衰退傾向にあることがわかります。

一方で、『先端IT人材』が増加傾向にあり、2018年時点で『従来型IT人材』のほうが多かった状況から、2030年にかけて逆転しているのがわかります。

:IT人材需給に関する調査|みずほ情報総研株式会社

そもそも、『先端IT人材』『従来型IT人材』とは何でしょうか?

それぞれ解説します。

先端IT人材

AIや機械学習、IoTなどの最新デジタル技術を駆使して、企業や従業員に価値を提供できる人材を先端IT人材(デジタル人材)と呼びます。

先端IT人材は最新のAI技術、クラウド、ビッグデータなどを使いこなすスキルだけでなく、第4次産業革命に対応した新しいビジネスの担い手として、付加価値の創出や革新的な効率化等により生産性向上等に寄与できるIT人材です。

従来型IT人材

従来型IT人材とは、従来のシステムに対し、請負開発、運用・保守などに従事している人材を従来型IT人材と呼びます。

従来型IT人材の範疇があいまいとなっていますが、先端IT人材以外のIT人材が対象になると考えてよいでしょう。

また、その他にも『高度IT人材』と呼ばれている『先端IT人材』と同様に、より稀有な存在のIT人材が存在します。

高度IT人材

高度IT人材とは、従来のようにビジネスを効率化するだけでなく、システムに新たな付加価値となるような技術やスキルを持つIT人材です。

また、従来の技術でも専門性が高いスキルを持つ人材も高度IT人材として分類されます。

具体的には、以下のような人材が高度IT人材として分類されます。

  • ITストラテジスト
  • システムアーキテクト
  • プロジェクトマネージャー
  • テクニカルスペシャリスト
  • サービスマネージャー
  • クリエーター

これまで『先端IT人材』『従来型IT人材』『高度IT人材』について解説しました。

従来型IT人材は、2030年までに先端IT人材や高度IT人材に十分にスキル転換できなかった場合に、約10万人余る可能性があるとされています。

一方で、先端IT人材や高度IT人材は、2030年までに79万人の不足になると言われています。

つまり、組み込みエンジニアが「オワコン」と言われているのは、従来型IT人材のことだったのです。

そのほかにもオワコンと言われている理由については、以下の記事の『結論:組み込みエンジニアの将来性は非常に高い』を参照ください。

組み込みエンジニアの将来性を知りたい人は、組み込みエンジニアの年収事情にも関心をお持ちではないでしょうか。
以下の記事で詳しく解説していますので、興味がある人は読んでみてください。

それでは、組み込みエンジニアのうち、オワコンと言われている従来型IT人材は、どんな特徴があるでしょうか?

詳しく解説します。

現にオワコンと言える組み込みエンジニアの特徴

これまでの解説の中で、オワコンと言える組み込みエンジニアは、従来型IT人材のことであることがわかりました。

このままいけば従来型IT人材は供給過多で余ってしまうため、先端IT人材へのスキル転換が必須と考えられます。

その状況に対して、従来型IT人材の人の考えや行動はどう言う状況なのか、情報処理推進機構(IPA)の『DX推進に向けた企業とITの実態調査』により特徴が見えてきましたので解説します。

以下、3つの特徴があります。

  • スキルアップに対する意欲が低く、時間も費用も掛けていない
  • 新しいスキルを習得しても、それを活かす場がない
  • 絶対に転職したくない人が多い傾向にある

それぞれ解説します。

スキルアップに対する意欲が低く、時間も費用も掛けていない

以下のグラフから、先端IT人材(先端IT従事者)に比べ、IT人材のほとんどを占める従来型IT人材(先端IT非従事者)はスキルアップに時間も費用も掛けていないことがわかります。

また、業務以外の平均的な勉強時間も、従来型IT人材の方は「ほとんど勉強しない」と答えている人が半数近くいることからもそれがよくわかります。

:DX推進に向けた企業とITの実態調査|情報処理推進機構(IPA)

新しいスキルを習得しても、それを活かす場がない

以下のグラフは、先端IT領域のスキルアップに関する課題を示しています。

先端IT人材も従来型IT人材の人も、新しいスキルを習得しても活かす場がないと考えているようです。

それは、エンジニア自身の課題と言うより、企業側も最新技術を推進しようとする環境が整ってないことがうかがえます。

そのほかには、勉強時間の確保が難しいと考えている人や勉強の必要性すらあまり感じていない人もいるようです。

:DX推進に向けた企業とITの実態調査|情報処理推進機構(IPA)

絶対に転職したくない人が多い傾向にある

以下のグラフは、転職に対する考え方について調査した結果のグラフになります。

従来型IT人材の人は、先端IT人材の人より絶対に転職したくないと言う人が多いようです。

また、転職しない理由として先端IT人材の人と一番意見がわかれたのは、転職活動が面倒だからというう理由でした。

:DX推進に向けた企業とITの実態調査|情報処理推進機構(IPA)

以上のことから、従来型IT人材は、先端IT人材へのスキル転換には積極的な姿勢が見られないことがわかりました。

ただ、そのままいくと供給過多となり2030年には約10万人の人材が余ることになるため、企業側にとっても大きな課題であることを認識し、早期に対策が必要です。

次に、オワコンとは言えない組み込みエンジニア、つまり先端IT人材の特徴について見ていきたいと思います。

オワコンとは言えない組み込みエンジニアの特徴

まずは、先端IT人材(先端IT従事者)に求められるスキルについて、担当状況を見てみましょう。

以下のグラフからも分かるとおり、IoT、AI・人工知能・データサイエンスが、ほかと比べて経験としては多いようです。

また、2019年時点ではIT人材全体のうち先端IT人材が11.8%、従来型IT人材が88.2%の割合となっており、まだまだ先端IT人材が少ない状況ではあります。

:DX推進に向けた企業とITの実態調査|情報処理推進機構(IPA)

それでは、先端IT人材の特徴について見ていきましょう。

以下、3つの特徴があります。

  • スキル習得に対して積極的である
  • スキルアップのためにさまざまな取り組みを行っている
  • 先端IT人材を推奨している企業は比較的雰囲気が良い

それぞれ解説します。

スキル習得に対して積極的である

以下のグラフからも分かるとおり、先端IT人材(先端IT従事者)はどのスキルも半数以上は習得しているもしくは、習得予定のようです。

その中でも、特にAI・人工知能、IoT、データサイエンスが一番習得状況が進んでいることがわかります。

:DX推進に向けた企業とITの実態調査|情報処理推進機構(IPA)

スキルアップのためにさまざまな取り組みを行っている

以下のグラフは、スキルアップのために取り組んでいる内容を示しています。

先端IT人材の取り組み内容としては、特に『Web上での情報収集』『書籍・雑誌による学習』が多いようです。

また、『オンライン講座による学習』においては、先端IT人材(先端IT従事者)と従来型IT(先端IT非従事者)人材とで一番乖離が大きいようです。

それも踏まえ、研修やセミナー等への参加においても乖離が大きいことから、有料となるとより一層勉強意欲の差が出ていることがわかります。

:DX推進に向けた企業とITの実態調査|情報処理推進機構(IPA)

先端IT人材を推奨している企業は比較的雰囲気が良い

以下のグラフは、企業の雰囲気を、先端IT人材(デジタル人材)が充足している企業と不足している企業に分類したものです。

最も差が大きかったのが、『新しいスキルを磨くことが奨励されている』で12%差でした。

次に、『女性が活躍している(10%差)』『意思決定がボトムアップだ(8%差)』『意思決定スピードがはやい(7%差)』という結果になりました。

:デジタル人材に関する調査|ビジネスSNS「Wantedly」

以上のことから、先端IT人材は従来型IT人材よりスキルアップへの意識が高く、先端IT人材が充足している企業については比較的雰囲気が良いことがわかりました。

次に、組み込みエンジニアが今後も活躍する道筋について詳しく解説します。

組み込みエンジニアが今後も活躍する道筋

組み込みエンジニアが今後活躍していくには、やはり『先端IT人材』へのスキル転換が必須となるでしょう。

それを踏まえ、先端IT人材として今後も活躍するための重要ポイントを3つ挙げました。

  • 先端IT人材になるための必要なスキル
  • 先端IT人材を必要とする職種
  • 先端IT人材になるための活路

それぞれ解説します。

先端IT人材になるための必要なスキル

先端IT人材になるために必要なスキルは、以下の4つが挙げられます。

  • 課題設定力
  • 主体性・好奇心
  • コミュニケーション能力
  • 先端IT関連の知識・プログラミングスキル

それぞれ解説します。

課題設定力

課題設定力とは、解決すべき問題を見つけ仮説を立て、情報を収集してどの問題に取り組むべきかを特定する能力のことです。

AIやIoT技術を駆使しDXを推進するにあたり、まず現状のビジネスでの課題を見つけ出し、解決策を考えることから始まります。

そのため、問題が本質的に解決すべきものかどうかを詳細に検討し、ビジョンと現状をつなげるための施策を選択する課題設定力が重要となります。

主体性・好奇心

自分自身で問題を解決したり取り組んだりする意欲だけでなく、最新のデジタルトレンドや自社のビジネスに対する好奇心は、目まぐるしく進化するDXの実現においては、必要なスキルと言えます。

コミュニケーション能力

AIやIoT技術の活用には、ソフトウェアだけでなく必ずハードウェア部門との仕様調整やデザイン部門のような他部門との連携が必要となります。

そのため、認識の齟齬による手戻りが発生しないように、先端IT人材にはコミュニケーション能力が重要なスキルとなります。

これまでのような黙々と1人で作業を行うエンジニアとは大きく異なり、先端IT人材には幅広い能力が必用となるでしょう。

先端IT関連の知識・プログラミングスキル

開発の内容によって多少必要な知識は変わってくるものの、先端IT人材に共通として必要な知識やプログラミングスキルは、以下の5つが挙げられます。

  • IT関連の基礎知識
  • C、Java、Pythonのようなプログラミングスキル
  • 機械学習・深層学習の知識
  • ネットワークの知識
  • セキュリティの知識

以上が、先端IT人材になるための必要なスキルでした。

次に、どんな職種が先端IT人材を必要としているのか、見ていきましょう。

先端IT人材を必要とする職種

先端IT人材を必要としている職種は、以下の7つが挙げられます。

  • プロダクトマネージャー
  • ビジネスデザイナー
  • テックリード(エンジニアリングマネージャー、アーキテクト)
  • データサイエンティスト
  • 先端技術エンジニア
  • UI/UXデザイナー
  • エンジニア/プログラマ

それぞれ解説します。

プロダクトマネージャー

DXやデジタルビジネスを推進するリーダーとして、プロダクトマネージャーは製品やサービスのビジョンを具体化し、目標を立ててチームをマネジメントする職種です。

プロダクトに関連する多様な職種を統合するため、マネジメントスキルだけでなく、UI・UXビジネス、デザイン、ITに関する広範なスキルと知識が求められます。

ビジネスデザイナー

DXやデジタルビジネスの計画と推進を担当するビジネスデザイナーは、市場や顧客のニーズから新しいビジネスアイデアを創り出し、それを事業化するためにアイデアやコンセプトを具体的な企画に落とし込みます。

ビジネスデザイナーは、創造力、企画立案能力、そして調整能力が必要とされる職種です。

テックリード(エンジニアリングマネージャー、アーキテクト)

テックリード(エンジニアリングマネージャーやアーキテクトとも呼ばれる)は、DXにおけるシステムの設計から実装までを担当するチームのリーダーです。

『情報処理推進機構(IPA)』のDX人材の必要要件におけるテックリードの役割には、エンジニアチームの管理を行うエンジニアリングマネージャーや、ITシステムの企画・設計を主な業務とするアーキテクトの役割も含まれています。

テックリードは、チームを統合し、生産性を向上させ、品質を確保する責任があります。

データサイエンティスト

データサイエンティストは、ビジネスや業務に深い理解を持ち、ビジネスに必要なデータの分析・解析を行う人材です。

データサイエンティストは、データを分析・解析するための統計解析スキル、データ分析ソフトウェアの操作スキル、数学的知識、そしてITに関する広範な知識が求められます。

また、データベースやプログラミングの知識、さらにはビジネスへの理解も必要とされます。

先端技術エンジニア

先端技術エンジニアは、AIやブロックチェーンなどの最新のデジタル技術を扱う人材です。

最新技術への理解とスキルはもちろん、変化が激しい領域であるため、常に最新の情報をキャッチアップし、取り入れる能力も必要とされます。

UI/UXデザイナー

UI/UXデザイナーは、システムのユーザー向けのデザインを担当する人材で、デザインスキル、情報収集能力、コミュニケーションスキルなどが必要とされます。

特に重要なのは、「誰もが理解しやすいユーザー体験をデザインする」スキルセットです。

エンジニア/プログラマ

エンジニア/プログラマは、システムの実装、インフラの構築、システムの保守などを担当する人材で、新しいシステムだけでなく既存のシステムの運用や保守も行います。

エンジニア/プログラマは、ソフトウェアエンジニアリングから業務分析、プロジェクトマネジメント、知的資産の管理・活用まで、幅広い業務を担当します。

ソフトウェア開発などのエンジニアリングスキル、製品の設計図を作成する設計スキル、プロジェクトマネジメントスキルが必要です。

また、業務の一部を外部に委託する場合の調整能力も求められます。

以上が先端IT人材を必要としている職種でした。

次に、先端IT人材になるために、どのような環境で働くことが組み込みエンジニアにとっての活路になるのかを解説します。

先端IT人材になるための活路

先端IT人材になるために、重要な活路は以下の2つになります。

  • 先端IT人材が多く在籍する企業で働く
  • 先端IT人材育成支援制度を有効活用する

それぞれ解説します。

先端IT人材が多く在籍する企業で働く

以下の企業は、日本の企業の中でも特にDX推進に力を入れている企業になります。

先端IT人材として成長するためには、DXを推進している企業で働く方法が一番の活路と言えるでしょう。

企業名業務内容平均年収
(株)大塚商会営業活動を支援するAIシステムやMAの領域で、要件定義及びベンダーコントロール、システム要求内容の整理・見積もり等の上流工程メイン856万円
日鉄ソリューションズ(株)同社が力を入れている(成長が期待される)AS(アプリケーションサービス)やAI等のDX関連アプリケーション事業領域において、複数案件の企画・提案~開発844万円
中外製薬(株)臨床開発部門における業務効率化や高度化のための臨床開発関連システムやアプリケーション実装時の要求管理1214万円
(株)小松製作所鉱山・建設現場のDX化を推進する部署で、ソリューション開発にデータサイエンティストとしてご担当。車両の稼動データや映像、修理履歴を活用し、現場の生産性向上、ソリューションビジネス拡大を目指す780万円
トラスコ中山(株)デジタル戦略本部内の情報システム部員として、システム化企画や構築プロジェクトの運営、維持保守を一貫してご担当661万円

先端IT人材育成支援制度を有効活用する

国や自治体が先端IT人材の育成支援制度を設けているケースもあります。
経済産業省が実施している『第四次産業革命スキル習得講座認定制度』です。
IT・データを中心とした将来の成長が強く見込まれるかつ雇用創出に貢献する分野において、社会人が高度な専門性を身に付けてキャリアアップを図る専門的・実践的な教育訓練講座を経済産業大臣が認定する制度です。

なお、厚生労働省が定める一定の要件を満たし、厚生労働大臣の指定を受けた講座は「専門実践教育訓練給付」の対象となります。

先端IT人材の技術習得や育成において、受講者や企業への費用の負担軽減となるようですので、おすすめです。

以上の内容を参考にして、従来型IT人材から先端IT人材へスキル転換をする人が増えることを期待したいです。

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まとめ|オワコンと言われている従来型から先端IT人材へと早めにスキル転換すべき

この記事をとおして、以下の4つのことがわかりました。

  • 組み込みエンジニアは「オワコン」なのか?どちらかと言えば、「オワコン」とは無縁な状況である。 
  • 組み込みエンジニアが「オワコン」「やめとけ」と言われている理由、実はIT人材の種類の違いに関係がある。 
  • 組み込みエンジニアのうち、2030年にかけて衰退していく人材と需要が高まっていく人材に分かれ、それぞれには特徴の違いがある。 
  • 組み込みエンジニアは、衰退していく人材から需要が高まる人材へとスキル転換する必要がある。 

これまで解説したように、組み込みエンジニアは将来性のある職種で、今後もますます需要が高まっていくことでしょう。

ただ、組み込みエンジニアの中でも『従来型IT人材』は2030年にかけて需要が減っていくと考えられます。

一方で『先端IT人材』が今後重宝されることは間違いないため、現在『従来型IT人材』の人は早めに技術習得を行い、積極的にスキル転換を行うことをお勧めします。

転職の選択肢の一つとして組み込みエンジニアを考えるのであれば、ぜひこの記事を今後の転職活動に役立てて頂けると幸いです。

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弊社で取り扱う案件は、すべて年齢不問なので、年齢に不安がある人でも安心してご利用いただけます。

IT業界でのキャリア形成や年収事情でお悩みがある場合など、ぜひお気軽に「エイジレスフリーランス/エイジレスエージェント」までご相談ください。

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執筆者
かず
大手IT企業の九州・関東・札幌3拠点にて150名規模の現役プロジェクトマネージャー。大手ハード機器メーカ様の組込系開発と大手製造メーカー様の工場IoTプロジェクトのマネジメントを約16年行っており、ITシステム開発やDX関連などが得意ジャンル。