COBOLしかできないとどうなる?リスクや生き残るための戦略とは
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しーそー
「COBOLしかできないけど、将来は大丈夫?」
こんな不安を抱えるCOBOLエンジニアは多いのではないでしょうか?
この記事では、COBOLの現状・求人動向・COBOLしかできないことのリスクなどを解説していきます。
身につけるべきスキルも紹介するので、将来を考える参考にしてください!
- 【この記事を読んでわかること】
- 新規システム開発でのCOBOLの採用はほぼなく、COBOL案件は既存システムの維持保守や移行が大半
- COBOLしかできないエンジニアは年収が低い傾向があり、キャリアの選択肢も狭い
- COBOLしかできないエンジニアは、キャリアの終盤であればCOBOL1本で乗り切れる可能性がある
- 一方、まだエンジニア人生の序盤から中盤なら、COBOLに依存しないスキルを身につけることが重要
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【結論】COBOLしかできないエンジニアの将来は残りのキャリアによる
しーそー
COBOLしかできないエンジニアの将来は、残りのキャリアによって異なります。
もし、エンジニアとしてのキャリアが終盤に差し掛かっているなら、COBOLのスキル1本でも乗り切れる可能性は高いでしょう。COBOLは「古い」「時代遅れ」「なくなる」と言われ続けながらも、今でも多くの企業で稼働し続けています。
大規模かつ複雑なレガシーシステムの移行は容易ではなく、当面のあいだはCOBOLエンジニアへの需要はなくならないでしょう。
一方で、まだエンジニア人生の序盤から中盤という人は、COBOLの需要が激減する未来を見越したキャリア設計をおすすめします。長い目で見ると、COBOLシステムが減り、需要が先細っていくことはほぼ確実です。
ほかのプログラミング言語・環境の知識や、COBOLに依存しないスキルを計画的に身につけていきましょう。
以上が、COBOLしかできないエンジニアの将来に関する、本記事の結論でした。ここからは、その結論に至るCOBOLの現状や求人動向、COBOLしかできないリスクなどを解説していきます。
COBOLの現状|将来性は高くないがエンジニアの需要は底堅い
しーそー
COBOLのプログラミング言語としての将来性は、残念ながら高くはありません。一方で、COBOLエンジニアの希少性は高まっており、COBOLしかできなくても近い将来に仕事がなくなることはないでしょう。
そのように考えられる3つの理由を解説します。
- COBOL言語の新規開発への採用はほぼない
- 既存のCOBOLシステムの保守や移行の需要はある
- COBOLを扱える人材の減少によりスキルの希少性は上昇
COBOL言語の新規開発への採用はほぼない
現状、COBOLが新規のシステム開発に採用されるケースはほぼありません。
COBOLは1959年の誕生以来、企業の基幹システムや事務システム向けの言語として長く採用されてきました。しかし現代では、基幹システムなどを新規に構築する際の言語はJavaやC#、C++などに置き換わっています。
また、COBOLで作られた既存のシステムも保守効率の低下やエンジニア不足などを背景に、ほかの言語への移行が進んでいるのが現状です。
このように、COBOLシステムが今後増えていく可能性はきわめて低く、プログラミング言語としての将来性は低いと言わざるを得ません。
既存のCOBOLシステムの保守や移行の需要はある
COBOLの新規開発がほぼ期待できない一方で、既存システムの保守や移行の需要はあります。
情報処理推進機構(IPA)が実施した調査によると、COBOLは、ソフトウェア開発で使われているプログラミング言語の割合がJavaに次ぐ第2位です。
言語 | 比率 |
---|---|
Java | 42.40% |
COBOL | 16.30% |
Visual Basic.NET | 9.30% |
C# | 7.60% |
C | 5.60% |
これは、過去に構築された既存のCOBOLシステムがまだまだ残っており、維持保守がたくさんあることを表しています。DX(デジタルトランスフォーメーション)がさけばれる中、さまざまな業界でレガシーシステムの刷新も進んでおり、オープン化やほかの言語へ移行するためのCOBOL人材需要も旺盛です。
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COBOLエンジニアを続けるべき?気になる将来性や年収相場を解説
古い言語の代名詞として使われることも多いCOBOL。 COBOLを採用するシステムが減っていく中で、将来に不安を抱えている現役C
COBOL人材の減少でスキルの希少性は上昇
COBOLは、スキルを持ったエンジニアの高齢化と、若手エンジニアのCOBOL離れによる人材不足が深刻です。
2019年には、エンジニアの入門資格である「基本情報技術者試験」の出題言語からCOBOLが外されたことは、その象徴的な出来事の1つでしょう。また、経済産業省の2018年に公表した「DXレポート」では、「古いプログラミング言語を知る人材が供給不可」となる未来が懸念されています。
このようにCOBOLを知る人材は減少していく一方で、先に述べたようにCOBOLシステムはまだまだ現役です。近い将来にCOBOLシステムがなくなることは考えにくく、数少ないCOBOLエンジニアの希少性は今後も高まっていくでしょう。
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COBOL技術者が不足しているのはなぜ?|COBOLが使い続けられている理由も徹底解説!
COBOL技術者として活躍している人の中には「COBOL技術者が不足しているのはなぜなのだろう?」と思う人もいるでしょう。COBOL技術者は
以上、COBOLの将来性を考えてきました。次に、COBOLの求人数と求人例を見ていきましょう。
COBOLエンジニアを募集する求人数と求人例
しーそー
実際にCOBOLエンジニアへの需要はどのくらいあるのでしょうか。
求人数と求人例を見ていきましょう。
- COBOLエンジニアの求人数はJavaの10分の1以下
- COBOLエンジニアの求人例を紹介
COBOLエンジニアの求人数はJavaの10分の1以下
大手転職サイトで調査したところ、COBOLエンジニアの求人数は正社員がおよそ7,000件、フリーランスがおよそ6,000件でした。人気言語のJava、Pythonと比べると下記のとおりです。
言語 | 正社員 | フリーランス |
---|---|---|
COBOLエンジニア | 7,083件 | 6,128件 |
Javaエンジニア | 91,306件 | 22,175件 |
Pythonエンジニア | 49,806件 | 20,040件 |
正社員の求人数では、Javaエンジニアの10分の1以下とかなり少ないことがわかります。人気言語に比べると見劣りはするものの、7,000件という件数自体は極端に少ないものではなく、自分に合った求人を探す選択肢はあるでしょう。
COBOLエンジニアの求人例を紹介
続いて、弊社サービス「エイジレスフリーランス」に執筆時点で掲載されている案件例を紹介します。
案件 | 概要 | 単価 | 年収換算 |
---|---|---|---|
【COBOL/SQL】 銀行向けデータ移管支援エンジニア | 銀行向けデータ移管プロジェクトで、汎用系エンジニアとして詳細設計から製造、テストまでを担当 | 55万円 | 660万円 |
【COBOLエンジニア】 AIXへのマイグレーション案件リード | COBOL資産をAIXにマイグレーションするプロジェクトで、チームメンバーの管理・課題解決の支援や設計・開発を担当 | 85万円 | 1,020万円 |
【COBOL/DB2】 既存システムの保守・改修+APM業務支援対応 | 生損保向けのCOBOLシステムの保守・改修を担当 | 65万円 | 780万円 |
エイジレスフリーランスに限らず、大手求人サイトを見てもCOBOLの求人・案件のほぼすべてが既存システムの保守や移行です。先に述べたとおり、COBOLでの新規システム開発は望めませんが、COBOLエンジニアを必要とする企業は決して少なくありません。
COBOLエンジニアの求人数と求人例を見てきました。続いては、COBOLしかできないことのリスクやデメリットを見ていきましょう。
COBOLしかできないとどうなる?3つのリスク・デメリット
しーそー
COBOLしかできないエンジニアは、キャリアの行く末をCOBOLに委ねている状態です。COBOLしかできないエンジニアの、3つのリスクやデメリットを解説します。
- 長期的にはCOBOLエンジニアの需要は先細っていく
- 人気言語に比べて年収が低い傾向
- 技術やトレンドの変化についていけずキャリアの選択肢が限定される
COBOLエンジニアの需要は長期的には先細っていく
ここまで見てきたように、新規システム開発でCOBOLが採用されるケースはほぼありません。今はまだ、過去に構築されたCOBOLシステムが多く残っており、人材不足も相まってCOBOLエンジニアの需要は堅調です。
しかし、DXの号令の元でほかの言語への移行が進むと、COBOLエンジニアの需要は先細っていくでしょう。
COBOLを採用するシステムが完全になくなり、COBOLエンジニアの仕事が消えるまでには、まだ長い時間がかかるかもしれません。しかし、需要が先細っていく環境に積極的に身を置くことはリスクです。
今後のエンジニア人生が長い人ほど、COBOLに依存しないスキルを身につけて、活躍の幅を広げておくことをおすすめします。
人気言語に比べて年収が低い傾向
COBOLエンジニアの年収は、人気言語のJavaやPython などに比べて低い傾向にあります。
日経XTECHが2019年に実施した調査によると、正社員のCOBOLエンジニアの平均年収は525万円でした。また、大手フリーランスマッチングサイトでのCOBOL案件の平均単価は年収換算で720万円となっています。人気言語のJava・Pythonと比較した結果は下記のとおりです。
言語 | 正社員 | フリーランス |
---|---|---|
COBOLエンジニア | 525万円 | 720万円 |
Javaエンジニア | 573万円 | 816万円 |
Pythonエンジニア | 608万円 | 912万円 |
COBOLエンジニアの年収525万円は、国税庁の調査による全給与所得者の平均年収443万円に比べると高いものの、JavaやPythonに比べると低いことが分かります。特にフリーランスではその傾向が顕著です。
エンジニアとして高年収を目指すなら、COBOLしかできないことはデメリットとなるでしょう。
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Javaは数あるプログラミング言語の中でも、長い間、人気上位を維持している言語です。高い汎用性を持つJavaは、WEBアプリケーション
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Pythonは人工知能(AI)やデータ分析などの最先端分野で活用される、いま注目のプログラミング言語です。Pythonエンジニアは、現
技術やトレンドの変化についていけずキャリアの選択肢が限定される
COBOL開発は現在でも、昔ながらのツールや手法で行われていることが大半です。
COBOLしかできないエンジニアは、現代的な開発手法や環境を身につける機会がありません。たとえば、下記のようなものが挙げられます。
- オブジェクト指向
- アジャイル開発
- CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)
- コンテナ化
- クラウド技術
主流となっている技術やトレンドを知らないと、将来のキャリアの選択肢を狭めることにつながります。将来的にはCOBOL以外も視野に、と考えているエンジニアは、今のうちから現代的な開発手法や環境にも関心を持って学んでいくと良いでしょう。
以上、COBOLしかできないエンジニアが抱えるリスクやデメリットでした。最後に、COBOLしかできないエンジニアが身につけるべきスキルを紹介します。
COBOLしかできないエンジニアが身につけるべき3つのスキル
しーそー
COBOLしかできないエンジニアが、将来に備えて身につけておくと役立つ3つのスキルを紹介します。
- プログラミング言語に依存しないスキル
- レガシーシステムの移行経験と移行先のスキル
- クラウド技術
プログラミング言語に依存しないスキル
COBOLしかできないエンジニアでも、プログラミング言語に依存しないスキルがあれば、COBOL以外の開発プロジェクトで活躍できる可能性が高まるでしょう。具体的には、下記のようなスキルが挙げられます。
- 業務知識
- マネジメントスキル
- 要件定義・設計スキル
- ドキュメンテーション能力
COBOLしかできないエンジニアには経験豊富な中高年が多いでしょう。COBOLしかできないと思っていても、長年にわたるCOBOL開発の中で、業務知識やチームを率いた経験が蓄積されているはずです。
こうしたスキルをより磨いていくことで、COBOL以外の開発現場でも必要とされる人材にステップアップできるでしょう。
レガシーシステムの移行経験と移行先のスキル
先に述べたとおり、現在のCOBOLの開発案件は既存システムの保守、もしくはオープン化や現代的な言語・環境への移行が大半です。
オープン化や移行は、単に右から左へシステムを移すだけと簡単に考えられがちですが、そんなことはありません。特にレガシーシステムは、設計書が整備されていないケースや、長年のメンテナンスで処理が複雑化し容易に読み解けないケースもあたり前です。
こうした移行の事情をよく理解し、実際に多くの成功体験を持つエンジニアはたいへん貴重で価値があります。さらに移行先の技術知識も兼ね備えていれば、双方のブリッジ役もこなせます。そして、移行後には新システムの保守も担える人材として重宝されるでしょう。
クラウド技術
近年のIT業界でクラウド化の波は無視できません。
メインフレームや自社サーバー上で稼働するCOBOLシステムを保守しているエンジニアの中には、クラウドは無縁と考えている人も多いでしょう。しかし、現在では、レガシーシステムのクラウド上への移植も不可能ではありません。
2021年、クラウドプラットフォームのAWSは、メインフレームからクラウドへの移行を容易にする「AWS Mainframe Modernization」を発表しました。
今後は、メインフレームからクラウドへ、一気にシステムを現代化するケースも増えるでしょう。そのときには、クラウド技術を備えたCOBOLエンジニアが重要な役割を果たすことになります。
おすすめのプログラミングスクール
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エイジレスにはCOBOLエンジニアを求める企業の求人や案件が多数
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まとめ|COBOLに依存しないスキルを身につけキャリアの幅を広げよう
しーそー
本記事を通して、以下のことがわかりました。
- 新規システム開発でのCOBOLの採用はほぼなく、COBOL案件は既存システムの維持保守や移行が大半
- COBOLしかできないエンジニアは年収が低い傾向があり、キャリアの選択肢も狭い
- COBOLしかできないエンジニアは、キャリアの終盤であればCOBOL1本で乗り切れる可能性がある
- 一方、まだエンジニア人生の序盤から中盤なら、COBOLに依存しないスキルを身につけることが重要
近年、さまざまな業界でDXの取り組みが加速し、COBOLをはじめとしたレガシーシステムをモダンなシステムに移行する動きが盛んです。COBOLシステムがすぐになくなることはありませんが、長い目で見れば衰退の道は避けられないでしょう。
COBOLしかできないエンジニアは、言語に依存しないスキルを身につけ、キャリアの選択肢を広げておくことが重要です。