COBOL技術者が不足しているのはなぜ?|COBOLが使い続けられている理由も徹底解説!
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しーそー
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COBOL技術者として活躍している人の中には「COBOL技術者が不足しているのはなぜなのだろう?」と思う人もいるでしょう。
COBOL技術者は、高齢化によって開発現場からの引退が相次いでいるために、人材が不足しています。
この記事では、COBOL技術者が不足している原因やCOBOLが残り続ける理由を解説しています。
この記事を読んで、COBOLの現状を知るための参考にしてみてください。
- 【この記事を読んでわかること】
- COBOLの新規学習者が少ないのと技術者の開発現場からの引退が技術者不足の原因
- 技術者不足とシステムの複雑さから新システムへ移行できない状態が続く
- COBOLの知識やスキルだけでなくモダンな言語を習得しておくとよい
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COBOLとは
しーそー
COBOL(Common Business Oriented Language)は、高級プログラミング言語の一つです。
1959年に米国のデータ組織言語協会にて事務用の共通プログラミング言語として開発されたもので、60年以上使われている歴史ある言語です。
この言語の特徴である、安定性と信頼性の高い点が採用され、金融機関や政府機関など重要データを扱う業界で長年使われています。
ただ、近年新規開発に使われることはほぼなく、レガシーシステム(過去の技術や仕組みで構築されているシステム)の代名詞的な言語となっています。
COBOLの技術者は高齢化しており、このレガシーシステムの運用保守ができる人材が足らず、COBOL技術者の需要は高いです。
コロナ禍でCOBOL技術者不足が注目された
しーそー
2020年の4月、新型コロナの影響でCOBOLの技術者不足が話題になったことをご存じでしょうか?
アメリカにて、新型コロナの影響で失業保険の請求が倍増したことを受けて、COBOLで記述された古いシステムがダウンするという事象が起きました。
このニュースが物語っているのは、COBOL技術者の人材不足です。
COBOLの古いシステムの改修や維持管理のために、技術者を募集してもなかなか人が集まらないほど、COBOL技術者は人材が不足している状況です。
なぜCOBOL技術者が不足しているのか?3つの理由
しーそー
ここまでの解説で、COBOL技術者の人材不足が伝わったかと思います。
ですが、なぜこれほどまでにCOBOL技術者が不足しているのでしょうか。
ここでは、COBOL技術者が不足している理由を以下3つ解説します。
- COBOLは古い言語のため新規学習者が少ない
- COBOL技術者が高齢化し開発現場を退いている
- 技術者は減っている一方でCOBOLシステムは残り続けている
それぞれみていきます。
COBOLは古い言語のため新規学習者が少ない
COBOLは、古い言語であるために、新規学習者が少ないです。
記憶に新しいのは、2019年に基本情報技術者試験からCOBOLが廃止され、Pythonが追加となったことです。
基本情報技術者試験からCOBOLが外されたことから、COBOL学習者の少なさが想像できるでしょう。
COBOLでの開発には、新規開発がほとんどなく、レガシーシステムの運用保守がメインとなっています。
また、このレガシーシステムもオープンシステムへの移行が始まっているものが多く、COBOLの需要は下降傾向です。
このような背景から、COBOLの新規学習者は少なくなっています。
COBOL技術者が高齢化し開発現場を退いている
COBOL技術者の高齢化が進んでおり、開発現場を退いていることが、COBOL技術者が不足している理由の一つです。
COBOLのシステムは、レガシーシステムと呼ばれる昔からのシステムが多いため、そのシステムを支えてきた技術者も高齢化が進んでしまっています。
高齢化が進む問題の一例として、「2025年の崖」という問題があることです。
これは、経済産業省のレポートに使われている言葉で、DXを推進していくために既存システムの課題を解決しなければならないことが語られています。
このレポートで語られている既存システムには、COBOLで構築されたレガシーシステムも含まれます。
既存システムの課題を解決するためには技術者が必要ですが、COBOL技術者の高齢化による人材不足は深刻な問題です。
COBOL技術者の高齢化による人材不足の問題が解決できなければ、「2025年の崖」問題も解決できないでしょう。
技術者は減っている一方でCOBOLシステムは残り続けている
ここまで解説してきたように、COBOL技術者の減少は続いており、人材不足が深刻な問題となっています。
一方で、COBOLシステムは残り続けています。
これは、COBOL技術者が減ってしまったために、COBOLシステムのオープン化やほか言語への移行が進められず、新システムへの移行ができないからです。
COBOLシステムから新システムへの移行を進めるためには、COBOLに成熟した技術者が必要です。
COBOLに成熟した技術者でなければ、現行のシステムを理解した上での新システムへの移行は、できないでしょう。
COBOL技術者が不足していることで移行が進まず、COBOLシステムが残り続けてしまう課題は、今も解決できていません。
COBOLの新規学習者が少ないのと開発現場からの引退が技術者不足の原因
ここまで、COBOL技術者が不足している理由をみてきました。
COBOLは、新規学習者が少ないのと開発現場からの引退という2つの理由から、技術者不足が続いています。
さらに技術者が不足した結果、COBOLで構築されたシステムは残り続け、DX推進の妨げになってしまっています。
次に、COBOLがなくならない理由をみていきましょう。
時代遅れで技術者が減ってもCOBOLがなくならない3つの理由
しーそー
COBOL技術者の不足が続いていても、COBOLシステムがなくなることはありません。
一般的に、技術者がいないシステムはその需要が下がり廃れていくものですが、COBOLシステムは長年使われているものばかりです。
これは一体どういう理由があるのでしょうか。
ここでは、COBOLがなくならない以下3つの理由をみていきます。
- 安定稼働しているCOBOLをなくす積極的な理由がない
- ほかの言語に移行するリスクやコストが大きい
- COBOLシステムの全貌を把握できている技術者がいない
それぞれみていきます。
安定稼働しているCOBOLをなくす積極的な理由がない
COBOLで構築されたシステムは、安定稼働しているものが多いため、このようなシステムをなくす積極的な理由がありません。
COBOLの特徴として、高い安定性と信頼性があります。
このような特徴を評価され、金融機関や政府機関などの重要なデータを扱うシステムで、長年安定稼働中です。
安定稼働しているシステムをあえて別のシステムへ置き換える必要はなく、また、後述するリスクやコストも要因となって、COBOLシステムをなくせないでいる状況が続いています。
ほかの言語に移行するリスクやコストが大きい
COBOLからほか言語に移行するリスクやコストが大きいのも、COBOLをなくせないでいる理由の一つです。
COBOLで構築されたシステムは、その安定性から重要なデータを扱うシステムで採用されている場合が多いです。
このようなシステムを別の言語に移行する際は、大きなリスクがともないます。
大きなリスクを冒してまで、別システムへ移行する必要がないと判断する企業は多いでしょう。
COBOLで構築されたシステムは、その長い年月から何度も修正や改修が行われた結果、複雑なコードが絡み合ってシステムが構成されています。
この複雑なコードを読み解いて新システムへ移行するためには、大きなコストがかかるため、COBOLシステムをなくせないでいます。
COBOLシステムの全貌を把握できている技術者がいない
COBOLシステムの全貌を把握できている技術者がいないため、COBOLをなくせないでいる企業は多いです。
COBOLで構築されたシステムは、その長年の歴史から複雑化の一途をたどり、全貌が把握できないほど肥大化しています。
このようなシステムの全貌を把握できている技術者はおらず、新規システムへの移行ができない状態が続いています。
システムの全貌を把握できていなければ、新システムへの移行がうまくいかず、重要な問題が発生してしまう可能性があるでしょう。
このようなリスクを抱えて新システムへ移行するよりも、安定稼働している今のシステムを使い続ける選択をしている企業は多いです。
技術者不足とシステムの複雑さから新システムへ移行できない状態が続く
ここまで、COBOLがなくならない理由をみてきました。
COBOLで構築されたシステムは、その長年の歴史の中で複雑さが増しており、その全貌を理解できる技術者がいなくなっています。
安定稼働を長年続けられているため、新システムへ移行する必要性がなく、実行に移せていません。
この結果、COBOLシステムがなくならず、COBOLは今でも必要とされる言語となっています。
COBOL言語の将来性は低いがCOBOLスキルの価値は高まっている
しーそー
ここまで、COBOLがなくならない理由をみてきました。
COBOLの新規開発はほとんどなく、運用保守がメインとなる言語であるため、将来性は低いです。
COBOLで構築されたシステムは長年安定稼働し続けており、なくなることがないため、今でもCOBOLスキルの需要は高まっています。
このため、COBOLで新規開発に携わることはできませんが、さまざまなレガシーシステムでの運用保守に携わることができるでしょう。
COBOL技術者の年収相場は582万円
しーそー
大手求人サイトをいくつか検索し、それぞれ10件ほど選んで年収相場をリサーチしました。
その結果、COBOLの平均年収は582万円となりました。
一般的な給与所得者の平均年収が、433万円であることと比べると、若干の高水準であることがわかります。
ただ、人気の言語であるPythonはCOBOLよりも平均年収が高く、624万円となっています。
COBOL技術者の年収相場は、一般的な年収相場よりは若干高いですが、人気の言語よりは低い結果となりました。
COBOL技術者の求人動向と求人例
しーそー
大手求人サイトにて、直近1週間で募集掲載のあった案件をリサーチし、各言語ごとの求人数で以下の表にまとめました。
COBOL | PHP | JAVA | Python | |
---|---|---|---|---|
求人数(件) | 1,922 | 15,609 | 25,968 | 17,188 |
COBOLの求人件数は、JAVA・Python・PHPなどの人気のある言語よりも圧倒的に数が少ないですが、求人がまったくないわけではありません。
たくさんの案件の中から選べる、とまではいきませんが、相応の数で自身にあった案件を見つけることができるでしょう。
また、以下は大手求人サイトでの、COBOL技術者の募集案件の一例です。
案件タイトル | 年収相場(万円) | 案件概要 |
---|---|---|
在宅OK/COBOLエンジニア | 240~480 | COBOLを使用したシステムの開発に従事 |
未経験OK/COBOLプログラマー | 270〜420 | COBOLプログラマー(正社員) ◎実務未経験OK |
COBOLエンジニア | 380〜600 | 銀行・生保・損保、官公庁および物流系を中心に、多数の案件を受注 |
COBOL技術者の募集には、新規開発がなく運用保守のものが多いです。
また、実務経験がなくても応募できる案件もあるため、COBOLの知識がある人は積極的にCOBOL案件へ応募するとよいでしょう。
次に、COBOL技術者として重宝するスキルを解説します。
不足するCOBOL技術者の中でも重宝される3つのスキル
しーそー
COBOL技術者は不足しているため、COBOLスキルが扱えるだけでも重宝されますが、ほかにもスキルを身につけることでより活躍ができるでしょう。
ここでは、以下3つのスキルを解説します。
- 設計書も残っていないような古いコードを読み解く力
- オープン化やほかの言語への移行プロジェクトの経験
- COBOLに加えてモダンな言語を扱えるスキル
それぞれみていきましょう。
設計書も残っていないような古いコードを読み解く力
COBOLスキルのほかに、古いコードを読み解く力は、COBOL技術者として役立ちます。
COBOLで構築されたシステムは、長年使用し続けられた中で何度も改修が行われ、複雑化してしまっています。
このような複雑化したコードは、レガシーコードと呼ばれ、読み解くのが難解です。
レガシーコードを読み解くためには、プログラミングのスキルだけでなく、読解力が必要となります。
読解力を持ってCOBOLの古いコードを読み解ければ、改修が容易になったり、新規システムへの移行に役立てたりするでしょう。
オープン化やほかの言語への移行プロジェクトの経験
オープン化やほか言語への移行プロジェクトの経験があることは、COBOL技術者として役立ちます。
COBOLで構築されたシステムは、レガシーシステムと呼ばれ、長年使用し続けられています。
一方で、COBOL技術者の不足が課題としてあげられており、新システムへの移行が急務です。
COBOLの募集案件の中には、このようなオープン化やほか言語への移行プロジェクトの案件がいくつかあります。
そのような案件に対応するためには、COBOLの知識だけでなく、オープン化やほか言語への移行プロジェクトの経験が必要となるでしょう。
COBOLに加えてモダンな言語を扱えるスキル
COBOLに加えてモダンな言語を扱えるスキルは、COBOL技術者として有益です。
COBOLシステムからほか言語への移行の際、モダン言語が採用される場合が多いです。
このため、新システムへ移行を行う際は、COBOLだけでなく移行先言語のスキルや知識も必要です。
このようなモダンな言語を扱えると、システムの移行だけでなく、移行後の運用も難なくこなせるでしょう。
COBOLのスキルや知識に習熟している人は、ほかのモダンな言語を習得しておくことをおすすめします。
COBOLスキルだけでなくモダンな言語を習得しておくとよい
ここまで、COBOL以外に重宝されるスキルをみてきました。
COBOLスキルだけでも、COBOLで構築されたレガシーシステムの運用保守は十分にできます。
ただ、モダンな言語の知識を習得しておけば、COBOL技術者としてできることの幅が広がるでしょう。
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まとめ|COBOL技術者は不足しているもののシステムは今でも残り続けている
しーそー
今回は、COBOL技術者の不足している現状をみてきました。
- COBOLの新規学習者が少ないのと開発現場からの引退が技術者不足の原因
- 技術者不足とシステムの複雑さから新システムへ移行できない状態が続く
- COBOLの知識やスキルだけでなく移行先で採用されるであろうモダンな言語を習得しておくとよい
COBOLは新規開発がほとんどなく、レガシーシステムの運用保守がメインの作業となるため、新規学習者が増えていないのが現状です。
さらに、COBOL技術者の開発現場からの引退が技術者不足に拍車をかけています。
このようなCOBOL技術者の人材不足から、オープン化や新システムへの移行が困難な状態が続いています。
COBOL技術者は、オープン化やほか言語への移行へ対応するために、移行先で採用されるであろうモダンな言語を習得しておくとよいでしょう。
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