ERPエンジニアとは?仕事内容・年収・将来性などをまとめて解説
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おいとま
ERPエンジニアに興味を持っており、具体的にどのような職業なのか詳しく知りたいとお考えではないでしょうか。
この記事ではERPエンジニアの仕事内容からはじまり、平均年収や将来性、必要な知識やスキルなどをまとめて解説します。
- 【この記事を読んでわかること】
- ERPエンジニアとはERPを専門的に扱うエンジニアのことで、ERPシステムの導入から運用サポートを通じて企業が抱えるビジネス課題を改善するITエンジニア
- ERPエンジニアの平均年収は正社員で601万円、フリーランスで844万円、派遣社員で564万円と高収入
- ERPエンジニアの需要は安定しており、SAPの2027年問題の特需や、ERP導入を後押しするクラウドサービスの普及などにより将来性も明るい
- ERPエンジニアに必要な知識やスキルは「ERP製品の専門知識」「ERPを適用する領域の業務知識」「問題解決のスキル」「システム開発スキル」
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- ERPエンジニアとは|ERP製品を専門に扱うITエンジニア
- ERPエンジニアの仕事内容|ERPシステムの導入から運用
- ERPエンジニアの年収|IT関連職種の中でも高年収
- ERPエンジニアの需要は高く将来性も明るい
- ERPエンジニアに必要な知識・スキル
- ERPエンジニアの3つのキャリアパス
- ERPエンジニアにおすすめの4つの資格
- ERPエンジニアに向いている人の3つの特徴
- 未経験からERPエンジニアになるための3つのステップ
- ERPエンジニアが活躍する企業の実例3つ
- ERPエンジニアの独立や転職はエイジレスにお任せください
- ERPエンジニアに関するよくある質問
- まとめ|ERPエンジニアは責任が大きく高収入を得られる職種
ERPエンジニアとは|ERP製品を専門に扱うITエンジニア
じょう
yuko_tada
ERPエンジニアとはERPを専門的に扱うエンジニアのことで、ERPシステムの導入から運用サポートを行います。
ERPエンジニアの役割
ERP(Enterprise Resource Planning)は、企業の経営資源であるヒト・モノ・カネ・情報を一元管理して、部門内や部門をまたいだ業務の効率化によって組織全体の最適化を目指す仕組みです。
ERPエンジニアは技術者としてだけではなく、ERP製品の導入を通じて生産性の向上やコスト削減、内部統制などの企業が抱えるビジネス課題の改善が期待されています。
ERPエンジニアとERPコンサルタントの違い
ERPエンジニアとよく混同される職業がERPコンサルタントです。
両者はともにERP製品を扱う仕事ですが、おもな業務範囲が異なります。
ERPエンジニアは、ERP製品導入プロジェクトの設計や開発、テストや運用保守などの実作業を中心に担当します。
一方でERPコンサルタントは、顧客の企画作業や要件定義のサポートがメイン業務であり、ERP製品導入プロジェクトの実作業の上流工程が中心です。
企業やプロジェクトによっては、ERPエンジニアとERPコンサルタントの違いを明確に区別せず、どちらかの名称で一括りにしている場合もあるので注意が必要です。
ここまでは、ERPエンジニアの役割をお伝えしてきました。
次では、ERPエンジニアの仕事内容を詳しく解説します。
ERPエンジニアの仕事内容|ERPシステムの導入から運用
yuko_tada
ERPシステムの導入から運用までがERPエンジニアの主担当業務です。
ERPシステムには、システムベンダーが業務標準をシステム化したパッケージ製品と、すべてのシステムを開発するスクラッチ開発の2つのタイプがあります。
一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会によると、業務パッケージやクラウドの活用が2016年から2020年にかけて約2倍に増加しているとのことです。
ここでは、増加傾向にあるパッケージ製品の導入をベースに、ERPエンジニアの業務を各工程ごとに解説します。
- 要件定義
- 設計
- 構築・開発
- テスト
- トレーニング
- 移行
- 運用・保守
ひとつずつ解説します。
1.要件定義
要件定義工程では、ユーザーの現行業務とERP製品を比較して分析するFit & Gapという作業が中心です。
具体的には、ユーザーの現行業務をヒアリングし、ERP製品の標準仕様との適合度を業務プロセスごとに分析します。
標準仕様をそのまま適用できるFitのケースでは問題ありませんが、適用できないGapのケースでは、以下のいずれかの対応が必要です。
- 業務プロセスの変更:現行業務をERPシステムの標準仕様に合わせる
- ERPシステムのカスタマイズ機能を開発:ERPシステムを現行業務に合わせる
すべてのGapの対応方針が決まると、ERPシステム導入後の新しい業務プロセスをまとめることができます。
2.設計
おいとま
じょう
設計工程では、要件定義工程の成果物をもとに実施する「パッケージのパラメーター設計」と「カスタマイズ機能の設計」がメインの作業です。
パッケージのパラメーター設計では、各業務プロセスに必要な機能や選択できる設定内容を決定し、ユーザーの業務要件を満たしているかを確認します。
一方でカスタマイズ機能の設計では、パッケージ製品だけでは対応できない業務プロセスをヒアリングし、ゼロから設計します。
ユーザーは、パラメーター設計やカスタマイズ機能の設計内容が業務要件を満たしているか、ロジックが正しいかを確認する役割が中心です。
ERPは企業のヒト・モノ・カネ・情報に関する情報を統合的に管理するため設計項目が多く、さらにパッケージのパラメーター設計やカスタマイズ機能の設計には、ERPを適用する業界や業務知識が必要とされます。
そのため、ERPシステムの導入には高い専門性を持つERPエンジニアが不可欠です。
3.構築・開発
構築・開発工程では、設計工程の成果物をもとに「パッケージのパラメーター設定」と「カスタマイズ機能の開発」などの実作業を行います。
パッケージのパラメーター設定とは、サーバーにインストールした初期状態のERPパッケージに設計した内容のパラメーターを設定していく作業です。これにより、ERPシステムをユーザーの要件に合わせてカスタマイズできます。
カスタマイズ機能の開発は、コーディングやデータベース設定などの開発作業を進めて設計どおりのカスタマイズ機能をプログラミングして実装する作業です。これによって、ユーザーが求める追加機能をERPシステムに組み込むことができます。
4.テスト
テスト工程は、エンジニアが実施する「システム観点の検証」とユーザーがメインで行う「業務観点の検証」の2つに分けられます。
どちらのテストも、現行システムと新ERPシステムの処理結果を比較し、想定結果と一致するかの確認を行うことが一般的です。
システム観点の検証では、ERPパッケージに設定した内容の動作不具合の有無や、カスタマイズ開発した機能が設計したとおりに動作するかを検証します。
一方でユーザーがメインで行う業務観点の検証は、実際の業務シナリオに沿ってERPシステムを操作し、本稼働前の最終チェックとして問題なく業務が行えることを確認する作業です。
5.トレーニング
ERPシステムを本稼働する前には、ユーザーに新しい業務プロセスとERPシステムの操作方法を説明するためにレクチャーが行われます。
このレクチャーは、マニュアルの配布や説明会、動画配信などの方法で実施されることが一般的です。
レクチャーはERPシステムのベンダーが直接エンドユーザーに説明する場合と、ベンダーがクライアント担当者に対して説明し、その後クライアント担当者が各ユーザーに説明するケースの2つがあります。
6.移行
テストやトレーニングが終了した後、現行システムから新ERPシステムへデータを移行します。
データ移行やカスタマイズ機能のリリースなどシステム観点での移行が完了したら、新ERPシステムの本稼働です。
本稼働のタイミングで、新業務プロセスにしたがって実際の業務を移行します。
7.運用・保守
本稼働後はクライアントからの問い合わせ対応やトラブル対応、システム稼働状況のモニタリングやパッケージのアップデート対応などによりシステムの安定運用をサポートします。
また、追加の機能開発やほかの業務システムとの連携対応など、2次開発の依頼が発生する場合も多いです。
ここまでは、ERPエンジニアの仕事内容を要件定義工程から運用・保守まで工程ごとに説明してきました。
なお、要件定義工程のさらに上流に企画工程がありますが、企画工程はERPコンサルタントがメインで担当する工程です。
ERPコンサルタントに関しては以下の記事で詳細に解説しています。興味がある人は読んでみてください。
▼ERPコンサルタントを詳しく知りたい人はこちら
ERPコンサルタントとは?仕事内容・年収・将来性などを徹底解説!
ERPコンサルタントのキャリア興味を持っており、具体的にどのような職業なのか知りたいとお考えではないでしょうか。ERPコンサルタントは、ER
次では、ERPエンジニアの年収を解説していきます。
ERPエンジニアの年収|IT関連職種の中でも高年収
yuko_tada
ERPエンジニアはIT関連職種の中でも高年収の位置づけです。
この章では、ERPエンジニアの年収を以下の3つの観点から解説します。
- 正社員のERPエンジニアの平均年収は601万円
- フリーランスのERPエンジニアの平均年収は844万円(70万円/月)
- 派遣社員のERPエンジニアとして働く場合の平均年収は564万円(47万円/月)
それぞれ解説していきます。
正社員のERPエンジニアの平均年収は601万円
弊社が大手求人サイトを調査したところ、正社員求人のERPエンジニアの平均年収は601万円でした。
代表的なITエンジニアの平均年収と比較すると以下のとおりです。
職業 | 平均年収 |
---|---|
ERPエンジニア | 601万円 |
プロジェクトマネージャー | 646万円 |
インフラエンジニア | 548万円 |
システムエンジニア | 509万円 |
ERPエンジニアの平均年収は、プロジェクトマネージャーよりは低いものの、インフラエンジニア・システムエンジニアよりは高いという結果でした。
国税庁によると会社員の平均年収は443万円であることからITエンジニアは高収入な職種ですが、ERPエンジニアはITエンジニア職の中でも年収が高い位置づけであることがわかります。
フリーランスのERPエンジニアの平均年収は844万円(70万円/月)
弊社が大手フリーランスサイトを調査したところ、フリーランスのERPエンジニアの平均月収は70万円で、12ヶ月間稼働した場合の年収期待値は844万円でした。
フリーランスは収入が不安定などのデメリットがあるのは事実ですが、年収1,000万円を超える収入を得られる可能性もあります。
派遣社員のERPエンジニアとして働く場合の平均年収は564万円(47万円/月)
派遣社員としてERPエンジニアとして働く場合を調査したところ、平均月収は47万円で、12ヶ月間勤務した場合の年収期待値は564万円でした。
また、参考までに未経験から派遣社員として働く場合の収入を上記の7割ほどと仮定すると、平均月収は33万円で年収期待値は396万円となります。
※上記の正社員情報・フリーランス情報・派遣社員情報はそれぞれランダムに求人情報を20件抽出して平均値を算出しています(2023年8月時点の情報)。
ここまでは、ERPエンジニアの年収をお伝えしてきました。
次では、ERPエンジニアの需要と将来性を解説していきます。
ERPエンジニアの需要は高く将来性も明るい
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ERPエンジニアは需要が高く将来性も明るい職種です。
以下の3つの観点から解説していきます。
- 大手求人サイトでの募集数からみるERPエンジニアの需要
- SAP「2027年問題」による特需
- ERP導入を後押しするクラウドサービスの普及
大手求人サイトでの募集数からみるERPエンジニアの需要
大手の求人サイトでERPエンジニアの募集数を調べたところ、直近1週間の新着案件は2,800件を上回りました。
また、2022年5月と2023年6月を比較してみると募集数は変わらずに推移している状態です。
最近の1年間では急激な上昇は見られませんが、ERPエンジニアの需要は安定して続いていることがわかります。
※大手求人サイトが公開しているグラフデータや実際の求人数を数値化して算出
SAP「2027年問題」による特需
国内上位のシェアを持つSAPの既存製品「SAP ERP 6.0」が2027年に標準サポートを終了予定で、国内に約2,000社以上いると言われるユーザーが一斉に対応を迫られています。
上記はSAPの2027年問題と呼ばれており、対象企業はサポート終了までに以下いずれかの対応が必要です。
- 次期製品SAP S4/HANAへ移行
- 追加のサポート料金を支払って既存のSAP ERP 6.0を継続利用
- ほかのERP製品へ移行
2027年問題がきっかけとなり、ほかのERP製品へ乗り換える企業も出てくるでしょう。
これにともない、ERPエンジニアにとって特需が見込まれます。
SAPの2027年問題に関しては、以下の記事で詳しく解説していますので、興味がある人は読んでみてください。
SAP2025年(2027年)問題とは!保守終了時の企業の選択肢を解説
SAP 2025年問題は、多くの企業が直面する厳しい課題です。SAP ERP 6.0の保守終了にともない、企業は新しいシステムへの移行
ERP導入を後押しするクラウドサービスの普及
今後もERPの未来は明るいです。その理由は、クラウドサービスの普及によりERP導入のハードルが低くなったからです。
以前はERPパッケージの導入はおもにオンプレミスで行われ、高額な初期費用の課題がありました。
しかし、現在はクラウドサービスの普及により、初期費用を抑えてERPを導入する選択肢があります。
クラウドサービスはオンプレミスと比較して初期費用を低く抑えられるため、以前はERP導入が難しかった企業でも、今ではERPを導入できる状況になっています。
そのため、ERP市場は今後も活気づき、ERPエンジニアの将来性も明るいです。
ここまでは、ERPエンジニアの需要と将来性をお伝えしてきました。
次では、ERPエンジニアに必要なスキルや知識を解説していきます。
ERPエンジニアに必要な知識・スキル
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ERPエンジニアとして必要な知識やスキルは以下の4つです。
- ERP製品の専門知識
- ERPを適用する領域の業務知識
- 問題解決のスキル
- システム開発スキル
それぞれ解説していきます。
ERP製品の専門知識
ERPエンジニアはほかのITエンジニアと同じく幅広いITの知識が求められますが、その上で特にERP製品に関する高い専門性が必要です。
ERPシステムでカバーする業務プロセスは多岐にわたり、対応する機能も多岐にわたります。
そのためERP製品の知識やスキルがないと、ERPパッケージ標準機能の設定のみで対応できる内容をカスタマイズ開発してしまうなど、不必要な作業を行ってしまう可能性があります。
ERPエンジニアには、ERP製品の適用方法や仕様などの専門的な知識が不可欠です。
ERPを適用する領域の業務知識
ERPエンジニアはERPシステムを導入する技術者としての役割だけでなく、ERPシステムの導入や運用を通じて業務効率化やコスト削減、法制度対応など企業が抱えるビジネス課題の直接的な改善が期待されています。
たとえば要件定義工程で実施するFit & Gapや設計工程での仕様確認では、ユーザーの現行業務を理解しERPシステム導入の際に発生する課題の洗い出しや対応策を検討するうえで、ユーザー業務の知識がないと円滑にコミュニケーションがとれません。
このように、ERPを適用する領域の業務知識がないと企業が抱えるビジネス課題へのアプローチが難しくなるため、非常に重要な知識です。
問題解決のスキル
ERPエンジニアには、単にERP製品の専門知識やユーザー業務の知識だけでなく、ユーザーが抱える課題を適切に定義し改善策を提案するスキルが求められます。
課題解決のスキルが備わっていないと、ユーザーが抱える課題の本質的な部分に対処できず表面的な改善策を提示してしまうことになり、ユーザーからの信頼を失う可能性があります。
そのため、状況を整理して課題を正しく把握するための分析力や関係者を巻き込んで協力して問題を解決するスキルなど、問題解決に関する能力が非常に重要です。
システム開発スキル
ERPエンジニアにはシステム開発スキルも重要です。
要件定義工程で実施するFit & Gapで現行業務とのGapを洗い出し、カスタマイズ開発をする方針とした場合には開発作業が必要となります。
システム開発スキルがないと、カスタマイズが必要となる度にはほかの担当者のヘルプや協力会社へ開発作業を依頼しなければなりません。
カスタマイズ規模が大きいとヘルプを求めた方が良いこともありますが、ヘルプを依頼する際も依頼要件の整理や成果物の受け入れでシステム開発のスキルが必要です。
さらに、カスタマイズ規模が小規模な場合やスピードが求められる場合は、自身で対応することでスムーズにプロジェクトを推進できます。
このように、システム開発スキルもERPエンジニアには不可欠なスキルです。
ここまでは、ERPエンジニアに必要なスキルや知識をお伝えしてきました。
次では、ERPエンジニアのキャリアパスを解説していきます。
ERPエンジニアの3つのキャリアパス
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ERPエンジニアにはさまざまなキャリアパスがあります。
以下がERPエンジニアの代表的な3つのキャリアパスです。
- ERPエンジニアからプロジェクトマネージャーへ
- 転職してERPコンサルタントへ
- フリーランスのERPエンジニアとして独立
ひとつずつ解説していきます。
ERPエンジニアからプロジェクトマネージャーへ
ERPエンジニアとしてプロジェクトの経験を積み、さらにリーダーシップを発揮してメンバーを導ける人はプロジェクトマネージャーのキャリアパスがあります。
弊社が大手求人サイトを調査したところ、プロジェクトマネージャーの平均年収は646万円です。
また、経済産業省によるとプロジェクトマネージャーの平均年収は892万円との報告もあり、IT関連職種でも高年収に位置付けられます。
ERPエンジニアをリードするプロジェクトマネージャーは引く手あまたの状況なので、ERPエンジニアとしてキャリアがありプロジェクトマネジメントのスキルを磨く意欲がある人にとって実現性は高いキャリアです。
プロジェクトマネージャーになると設計やプログラミング、テストなどの実作業は行わず、プロジェクトの品質・納期・予算などの管理が主業務となります。
プロジェクトマネージャーの仕事は多岐にわたり難易度が高いため責任も重く感じることもありますが、プロジェクトを成功に導き、その成果を関係者と共有したいという価値観を持つ人にとって魅力的なキャリアです。
転職してERPコンサルタントへ
ERPエンジニアとしての実績を積み、コンサルティングファームやSIerに転職しERPコンサルタントとして活躍するキャリアパスもあります。
ITコンサルタントは、経済産業省の報告では平均年収929万円とIT関連職種の中でも特に高年収です。
近年では、コンサルティングファームが企画支援だけでなく導入までの工程を包括的にカバーするビジネスモデルを展開しています。
同様にSIerも要件定義以降だけでなく、企画支援から参加するケースが増えています。
このような動向から、実務経験を積んだERPエンジニアがERPコンサルタントとしてのキャリアを築く可能性は高いです。
ERPコンサルタントはERP製品の導入スキルや業務知識だけでなく、企業経営やクライアント業界の知識を持ち、高度なロジカルシンキングのスキルも求められます。
責任が大きく、高い年収を目指す人にとって適したキャリアです。
フリーランスのERPエンジニアとして独立
ERPエンジニアにはフリーランスとして独立するキャリアパスもあります。
前述したとおり、大手フリーランスサイトではERPエンジニアの平均月収は70万円で、年収期待値は844万円でした。
求人情報を調査した結果、ほぼすべての案件でシステム開発の経験を必須条件としており、さらに約半数の案件がERPエンジニアとしての実務経験を必須条件や歓迎条件として求めていました。
この背景から、ERPエンジニアとして2年から3年以上の実績がある人は、フリーランスとして独立する可能性が高まるでしょう。
フリーランスのERPエンジニアの案件は実績や担当する役割によって実務内容が変わりますが、自分が伸ばしたい分野の案件にチャレンジできるので主体的にキャリア形成できます。
フリーランスは、実績とスキルに自信を持ち、自己管理能力が高い人に向いた働き方です。
資金計画に不安ならFPへ相談を
資金計画に不安がある場合、プロであるFP(ファイナンシャルプランナー)への相談がおすすめです。
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漠然とした不安を抱えるのは辛いものです。まずは現状を把握し、どのような対策が必要なのかを相談してみましょう。
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ERPエンジニアにおすすめの4つの資格
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ERPエンジニアにおすすめの資格を、「未経験からERPエンジニアを目指す」「ERPエンジニアとして年収アップ目指す」という観点から4つ紹介します。
- 未経験に役立つ資格1|基本情報技術者試験
- 未経験に役立つ資格2|SAP認定コンサルタント
- 年収アップに役立つ資格1|応用情報技術者試験
- 年収アップに役立つ資格2|プロジェクトマネージャー
それぞれの内容は以下のとおりです。
未経験に役立つ資格1|基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITに関する幅広い基礎知識を問うITエンジニアの登竜門のような位置づけの国家資格です。
以前は年2回試験が実施されていましたが、2023年4月より通年の実施になりました。現在は全国各地の試験会場で受験できます。
合格率はおおよそ40%前後で、国家試験である情報技術者試験の試験区分1から4の4段階のうちレベル2に位置づけられます。
ITエンジニアとして経験が浅い人であれば、必要な勉強時間の目安は120時間ほどです。
ERPエンジニアはERPの専門家ですが、ITエンジニアとしての基礎知識を保持していることが大前提となっています。
基本情報技術者試験の合格はERPエンジニアになりたい人にとって有利に働くでしょう。
未経験に役立つ資格2|SAP認定コンサルタント
ERPエンジニアとして扱うソリューションがSAPであれば、SAP認定コンサルタントの取得を推奨します。
SAP認定コンサルタント資格は、SAP社がSAPに関する知識を有していることを公式に認定する資格制度です。
アソシエイト・スペシャリスト・プロフェッショナルの3分類が用意されており、アソシエイトが初心者向けです。
SAP認定コンサルタント資格は、以下の3分野に分かれておりそれぞれにアソシエイトの試験が用意されています。
- デベロップメントコンサルタント:開発スキルを問う試験
- アプリケーションコンサル:業務プロセスの効率化に関する知識を問う試験
- テクノロジーコンサルタント:SAPパッケージ構築スキルを問う試験
合格率は非公開ですが、7割程度の正解率が合格ラインと言われており、アソシエイト試験の合格には実務経験があれば必要な勉強時間の目安は40時間ほどです。
SAP認定コンサルタント資格を保持していると、SAP製品に関する基礎知識を有していることをアピールできるためSAPエンジニアとして働きたい人は保持しておくと良いでしょう。
年収アップに役立つ資格1|応用情報技術者試験
ERPエンジニアの収入をアップさせるためにおすすめな資格は、応用情報技術者試験です。
この試験は基本情報技術者試験の上位資格に位置づけられ、ITに関する基礎的な知識だけでなく経営や管理に関しても幅広い知識を身につけることができます。
合格率は約25%ほどで、情報技術者試験の試験区分4段階の中でも難易度はやや高いレベル3の位置づけです。
この資格を取得するためには、IT技術に関してある程度の知識がある人であれば約200時間ほどの勉強が必要と言われています。
ERPエンジニアに限らず、ITエンジニアはプログラミングやテストなどの下流工程よりも、要件定義や設計などの上流工程を担当することで年収が向上する傾向があります。
そのため、応用情報技術者試験はERPエンジニアの収入アップに役立つ資格として特におすすめです。
年収アップに役立つ資格2|プロジェクトマネージャー
ERPエンジニアとしての経験を積んで、プロジェクトマネージャーとしての道を目指す方には、プロジェクトマネージャー試験の受験をおすすめします。
この資格は、プロジェクトマネジメント業務を担う高度IT人材を認定する国家資格です。
合格率は約15%ほどで、情報技術者試験の試験区分4段階の中でも最も難易度の高いレベル4に位置しています。
この資格の取得には、実際のプロジェクトマネージャーとしての経験がある場合、おおよそ120時間ほどの勉強時間が必要です。
ERPエンジニアの需要は高く、さらにプロジェクトマネジメントのスキルを習得することで、収入アップが期待できます。
将来的により高度な役割を果たし、プロジェクトを成功に導く力を身につけるために、プロジェクトマネージャー試験の合格は価値のあるステップになるでしょう。
ここまでは、ERPエンジニアにおすすめの資格をお伝えしてきました。
次では、ERPエンジニアに向いている人の特徴を解説していきます。
ERPエンジニアに向いている人の3つの特徴
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ERPエンジニアに向いている人の特徴を3つ紹介します。
- クライアント業務への関心が高い
- 問題解決力が高い
- チームで働くことが得意
ひとつずつ解説します。
クライアント業務への関心が高い
ERPエンジニアに向いている人は、クライアント業務への関心が高いです。
ERPを導入する企業は、業務効率化やコスト削減などのビジネス課題を改善するためにERPシステムを導入することを期待しています。
そのため、ERPエンジニアはシステムの機能をクライアントの業務と結びつけて考えることも重要な仕事のひとつです。
クライアント業務に興味がない場合、ERPシステムと業務の紐づけが難しく、結果としてERP導入の効果を最大限に引き出せない可能性があります。
したがって、ERPエンジニアとして成功するためには、クライアント業務への興味や関心を持つことが非常に重要です。
論理的思考力が高い
ERPエンジニアには、クライアントの問題をしっかり把握し、改善方法を提案するスキルが必要です。
問題を正確に捉え、構造的に解決策を考えるには論理的な考え方が欠かせません。
論理的な思考がないと問題を適切に理解できず、適切でない解決策を提案してしまう可能性があり、その結果クライアントの信頼を損なってしまう可能性があります。
そのため、論理的思考力が高い人がERPエンジニアとして向いています。
チームで働くことが得意
ERPエンジニアはプロジェクトメンバーだけでなく、ERP製品提供ベンダーや協力会社、クライアントなど多くの人と関わりながら仕事を進める役割です。
チームでの協力が得意でない場合、要件や仕様が適切に伝わらず、結果として心身ともに疲れてしまうことがあります。
そのため、チームでの協力が得意な人がERPエンジニアとして適しています。
ここまでは、ERPエンジニアに向いている人の特徴をお伝えしてきました。
次では、未経験からERPエンジニアになるためのステップを解説していきます。
未経験からERPエンジニアになるための3つのステップ
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未経験からERPエンジニアを目指すステップを、以下の3ステップに分けて解説します。
- ITエンジニアとして経験を積む
- ERPがカバーする業務領域の専門性を高められるポジションに身を置く
- ERPを直接扱うポジションへ身を置く
ITエンジニアとして経験を積む
ERPエンジニアはERPのスペシャリストですが、ERPのスペシャリスト以前にITエンジニアとしての基礎的な知識やスキルを身につけておく必要があります。
たとえばプログラミングやデータベース、ネットワークやクラウド、セキュリティなどの基礎知識や使い方などです。
また要件定義や設計、開発やテスト、移行から運用まで幅広い工程に携わることでシステム導入の全体像を把握できます。
これらの基礎があることでERPシステムの仕組みや特徴を理解できます。
ERPがカバーする業務領域の専門性を高められるポジションに身を置く
ERPエンジニアになるためには、ERPシステムに関わる業務の専門知識を深めることが大切です。
そのため、ERPがカバーする業務を行なっている部署や、ERPでなくてもクライアントの基幹業務に携わる仕事を行えるポジションに身を置くことが重要です。
たとえば会計や販売管理、生産管理や購買管理などの基幹業務に理解があると、ERPシステムの導入に際してその知識を活かせます。
さらに製造業や建設業、小売業や食品業など異なる業界では慣習や専門用語が異なるため、クライアント企業の業界特有の事情に通じているとよりニーズに沿った提案が可能です。
ERPがカバーする業務領域の仕事をするポジションに身を置き、業務の専門性を身につけましょう。
ERPを直接扱うポジションへ身を置く
ITエンジニアとしての基本的なスキルやERPが対象とする業務分野の知識を持っている場合、あとはERPシステムの導入や運用を行う実務経験を積めばERPエンジニアとして活躍できるようになります。
ERP製品は企業の基幹システムを対象としているため、個人で知識やスキルを身につけるハードルが高いです。
そのため、ERP製品に関する知識を習得するためには、企業で働きながら実際の業務経験を積むことが効果的です。
現場での経験を通じて、理論だけでは得られない実践的なスキルを磨きERPエンジニアへのステップを踏みましょう。
ここまでは、ERPエンジニアになるためのステップをお伝えしてきました。
次では、ERPエンジニアが活躍する企業の実例を見ていきましょう。
ERPエンジニアが活躍する企業の実例3つ
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ERPエンジニアが活躍する企業の例を3つ紹介します。
ここでは、実際のERPエンジニアの求人情報からおすすめの企業を紹介します。
※2023年8月時点の求人情報より
- 株式会社ワークスアプリケーションズ
- デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
- カシオ計算機株式会社
株式会社ワークスアプリケーションズ
ワークスアプリケーションズはERPパッケージソフト「COMPANY」と「HUE」の開発やサポート、コンサルティングを行っている東京都千代田区に本社を置く企業です。
現在、自社のERP製品の機能向上とサポート強化を目指し、ERPエンジニアを募集しています。
提案や企画などの上流から設計や実装まで関われるため、ERPエンジニアとしてのスキルアップが期待できます。
年収は個人のスキルや実務経験に応じて異なり、500万円から800万円の範囲です。
ERP製品の開発に興味を持っている人にとって、ワークスアプリケーションズはおすすめの企業です。
自社製品に携わりながら成長し、新しいスキルを磨いていくチャンスが広がっています。
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
デロイトトーマツコンサルティング合同会社は世界最大級の経営コンサルティング会社のひとつで、ITやM&Aのアドバイザリー、経営コンサルティングが主要事業です。
最近のコンサルティングファームは上流工程だけでなく、実装までワンストップで対応するビジネスモデルを展開しており、コンサルタントと連携しながらソリューションの開発や導入を担うERPエンジニアを積極的に採用しています。
年収は500万円から1,200万円と幅が大きく、実務経験やスキルによって評価されます。
クライアントのデジタル化の推進を戦略策定から導入、運用まで幅広く支援できるので将来的にコンサルタントを目指す人にもおすすめの企業です。
カシオ計算機株式会社
カシオ計算機株式会社は、G-SHOCKを主力とした時計製品や電卓、電子楽器などを扱う日本の電気メーカーです。
現在、全社的なデジタル化推進を目指して業務プロセス改革に取り組んでおり、特に会計領域の業務システムの見直しをリードする人材を募集しています。
このポジションでは、年収が600万円から800万円ほどの予定です。
ひとつの企業で働きながら業務改革を推進したいと考えている人に適しています。
ここまでは、ERPエンジニアが活躍する企業の例をお伝えしてきました。
次では、ERPエンジニアのキャリア形成を支援するサービスを紹介します。
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弊社「エイジレス」では、現在ERPエンジニアとして働いている人や、これからERPエンジニアとして活躍したいと考えている人向けに転職や独立を支援するサービスを提供しています。
転職をサポートする「エイジレスエージェント」は、以下2つの特徴があります。
- 大手企業との信頼関係による高い面談・内定率
- 年収大幅アップでの内定実績多数
また、フリーランス向けの「エイジレスフリーランス」は、以下の2つがおすすめポイントです。
- 高単価案件が豊富
- ベテランIT人材の大幅年収アップ事例多数
紹介した2つのサービスはすべて年齢不問の案件のみを扱っているため、年齢に不安がある人でも安心してご利用いただけます。
ERPエンジニアに関するよくある質問
ERPエンジニアを目指している人や、現在ERPエンジニアとして働いている人からのよくある質問を紹介します。
Q1.ERPにはどのような機能がありますか?
ERPシステムのおもな機能は、「生産・在庫管理、購買・調達管理、財務・会計管理、人事・給与管理」などです。
ERPシステムを導入することで、業務プロセスの効率化・データの一言管理・リアルタイムな情報共有など、多くのメリットを享受できます。
以下の記事で、ERPシステム導入時の注意点なども踏まえて詳しく解説していますので、興味がある人は読んでみてください。
ERPの主な機能とは?種類やメリットと導入時の注意事項を解説
ERPシステムは、企業のさまざまな業務プロセスを統合し効率化を図るための管理システムです。この記事ではERPのおもな機能に焦点を当て、種類や
Q2.いろいろな種類のERPがあってよくわからない
ERPの種類として代表的なものに「オンプレミス型ERP」「クラウド型ERP」「ハイブリッド型ERP」「モジュール型ERP」「業種特化型ERP」「オープンソースERP」があります。
それぞれの特徴や、目的別にどのタイプのERPが向いているかを以下の記事で詳しく解説していますので読んでみてください。
業務改善のためにERP導入がおすすめな理由!メリットや成功例を解説
業務改善を目指す企業にとって、ERPの導入は強力な武器となります。 この記事では、ERPの基本概念から、メリット・成功例・さまざ
まとめ|ERPエンジニアは責任が大きく高収入を得られる職種
じょう
この記事をとおして、以下4つのことがわかりました。
- ERPエンジニアとはERPを専門的に扱うエンジニアのことで、ERPシステムの導入から運用サポートを通じて企業が抱えるビジネス課題を改善するITエンジニア
- ERPエンジニアの平均年収は正社員で601万円、フリーランスで844万円、派遣社員で564万円と高収入
- ERPエンジニアの需要は安定しており、SAPの2027年問題の特需や、ERP導入を後押しするクラウドサービスの普及などにより将来性も明るい
- ERPエンジニアに必要な知識やスキルは「ERP製品の専門知識」「ERPを適用する領域の業務知識」「問題解決のスキル」「システム開発スキル」
ERPエンジニアは単なる技術者ではなく、企業の経営課題や業務プロセスの改善など、ビジネス全般に貢献する役割が求められています。
求められる責任は大きいですが、それに見合った収入と達成感を得られる職種です。
ERPエンジニアとしてのキャリア形成に興味がある人は、ぜひ「エイジレス」にご相談ください。