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Swiftエンジニアの仕事とは？IT経験者が知りたい年収も解説

Swiftエンジニアの仕事とは？IT経験者が知りたい年収も解説

2023.03.08

※当サイトは人材関連サービスを展開する株式会社エイジレスが運営しています。本ページは自社および提携先のPRを含む場合があります。

Swiftは、おもにiPhoneやMacなどのApple社製品向けのアプリ開発で利用されるプログラミング言語です。
本記事では、Swiftエンジニアの仕事内容や必要なスキル、年収、将来性などを詳しく解説していきます。Swiftエンジニアへの転職や転向に興味のある方は、ぜひご一読ください。

Swiftエンジニアの仕事を知る

Swiftエンジニアは、Swift言語を使っておもにApple社製品向けのアプリ開発を行う技術者です。まずは、Swiftの特徴やSwiftエンジニアの役割、求められるスキルを見ていきましょう。

Swiftの特徴

Swiftは2014年にApple社がリリースした新しいプログラミング言語です。おもに、iOS、macOS、watchOS、tvOSなどを搭載したApple社製品のネイティブアプリ開発に使用されています。
ネイティブアプリとは、App StoreやGoogle Playストアなどから端末へ直接インストールするアプリのことです。WEBブラウザで使用するWEBアプリケーションとは異なり、OSに特化して開発されるため、OSの機能をフル活用できます。

従来、Apple社製品向けのアプリ開発には、Objective-Cというプログラミング言語が使われていました。しかし、Objective-Cは記述方法の古さや開発効率の悪さが目立つようになります。
そこで、アプリ開発者をより惹きつけるために新しい技術や機能を備えた言語として開発したのがSwiftです。

そのため、Swiftはさまざまなプログラミング言語の利点を取り入れた、開発者にとって扱いやすいモダン（現代風）な言語に仕上がっています。

では、Swiftの主な特徴を簡単に見てみましょう。

Apple社製品向け
シンプルな文法
高速かつ安全

Apple社製品向け

前述のとおり、SwiftはApple社製品向けのプログラミング言語です。中でもiPhoneやiPadなどのネイティブアプリ開発でおもに活用されています。
ハードウェアに直接アクセスすることによる高いパフォーマンスや、通知センター・カメラ・マイクなどOS機能と連携した高機能なアプリが簡単に開発可能です。
Apple社製品向け開発にほぼ特化した言語と聞くと、一企業への依存度の高さに懸念を抱く方も多いかもしれません。しかし、日本は世界の中でも特にiPhoneの人気が高い傾向にあります。スマホの代名詞としての地位を確立しているため、今後もSwiftエンジニアに対する需要は高いでしょう。

	iOS	Android	その他
日本	67.0%	32.9%	0.1%
世界	27.6%	71.7%	0.6%

参考：StatCounter（日本のシェア）/（世界のシェア）

シンプルな文法

Swiftはほかの言語に比べて文法がシンプルで、初心者から上級者まで幅広い開発者が利用しやすい点が特徴です。不要な記述を省略した必要最小限の構文で、コードの読み書きのしやすさを実現しています。
また、Apple社から「Swift Playgrounds」という公式の学習用ツールも提供されており、初心者が簡単なアプリやゲームを開発しながらSwiftの基礎スキルを学べるのも魅力です。

高速かつ安全

Swiftはシンプルな文法で素早く開発できるのに加えて、処理も高速です。Apple社公式の検証によると、Objective-Cの2.6倍、Pythonの8.4倍という速さを実現しています。迅速・速いという意味を持つ「Swift」と命名したことからも、高速性へのApple社のこだわりがわかるでしょう。

また、Swiftは安全なコードを書くための機能も多く備わっています。例えば、Swiftでは、変数の型の明示による記述ミス防止や、メモリの自動管理による不正な動作の防止が可能です。
このように、Swiftは高速かつ安全なアプリ開発を実現しています。

参考：Swift公式サイト

Swiftエンジニアの役割と業務範囲

Swiftエンジニアの役割は、Swiftを用いて下記のようなアプリケーションを開発することです。

iPhoneやiPadなどのモバイル端末向けのアプリ開発
Mac向けアプリ開発
Apple WatchやAppleTV向けアプリ開発
サーバーサイドのWEBアプリケーション開発

Swiftエンジニアの主な活動領域は、Apple製品向けのアプリ開発です。しかし近年では、Swiftの高速かつ安全な言語という点が評価され、サーバーサイドのWEBアプリケーション開発での利用も増えています。Swiftエンジニアの活躍の場は広がっているといえるでしょう。

また、一言でアプリ開発といっても、その内容はゲームやSNS、メディア、Eコマース、金融サービスなどその分野はさまざまです。高いスキルを持ったSwiftエンジニアは、業界を問わず幅広い分野で活躍できます。

Swiftエンジニアは、これらの開発プロジェクトでプログラミングはもちろん、設計やテスト、リリースといった工程を担います。開発経験を積み、上級エンジニアになると、要求分析や要件定義といったアプリの方向性を決める上流工程から参画することも可能です。
自分のスキルがアプリの出来を左右するというのは、エンジニアの醍醐味ではないでしょうか。

Swiftエンジニアに求められるスキル

Swiftエンジニアとして開発を行うのに欠かせない3つのスキルを紹介します。

Swiftを使ったプログラミングの知識
Xcodeの活用スキル
モバイルアプリ開発のスキル

Swiftを使ったプログラミングの知識

Swiftは、読み書きしやすく扱いやすい文法を持つ、高機能なプログラミング言語です。Swiftエンジニアとして開発実務を行うためには、まずは基礎的な文法学習から始め、様々な関数や処理の流れなどを理解していきましょう。

また、Swiftではさまざまな機能を持ったオープンソースライブラリが提供されています。使い方を習得すれば、高機能なアプリを効率的に開発可能です。

Xcodeの活用スキル

XcodeはApple社が提供する、iOSやmacOS向けアプリ開発用の機能をまとめたIDE（統合開発環境）です。
Xcodeには下記のような特徴があります。

ドラッグ&ドロップだけでUIを直感的に実装できるストーリーボード機能
コードを効率的に書くための高度な自動補完
バージョン管理システム「Git」との連携でソース管理が容易
入力したコードをリアルタイムにテスト可能

Xcodeを自在に使いこなせるようになると、開発効率が格段にアップするでしょう。

モバイルアプリ開発のスキル

おもにiPhoneやiPad向けのアプリ開発を行うSwiftエンジニアは、モバイルアプリ開発に必要なスキルも身につけておく必要があります。モバイルアプリ開発では、通常のソフトウェア開発スキルに加えてモバイル端末での利用に適したUIの設計や、端末のリソース制限に合わせたパフォーマンスの最適化といったスキルも重要です。

Swiftエンジニアの気になる収入事情

Swiftエンジニアへの転職・転向を考えるなら、収入の目安を知ることが大切です。
「正社員」「フリーランス」「未経験」とそれぞれの年収相場を見ていきましょう。

正社員Swiftエンジニアの年収相場は400万円〜600万円

「TECH Street（テックストリート）」が2020年に実施した調査によると、Swiftエンジニアの年代別の平均年収は下記のとおりです。

20代：398万円（8位）
30代：479万円（20位）
40代：599万円（10位）
50代：447万円（19位）

※カッコ内は調査対象の全21言語の中での順位

20代・40代では、上位半分に入っているものの、30代・50代では下位という結果でした。2014年に誕生した新しい言語で、モバイルアプリという比較的新しい分野向けのため、ベテラン技術者の層は薄いものと推測されます。逆にいうと、Swiftのスキルに加えて、ほか言語での豊富な開発経験や、マネジメントスキルを有したベテランエンジニアは今後重宝される可能性があります。

続いて、Android向けのKotlinエンジニアとの年収を比較するために、少し古いデータですが「求人検索エンジン「スタンバイ」調べ」の言語別年収ランキングも見てみましょう。Swift、Kotlinともにベスト10にランクインしており、年収の中央値はKotlinのほうがやや高いという結果でした。
一方求人数はSwiftがKotlinの3倍ほどあり、需要の高さはSwiftに分があることがわかります。

順位	言語	年収中央値	最高提示年収	求人数
4	Kotlin	575万円	1,200万円	961件
8	Swift	550万円	1,200万円	3,353件

▼案件例
・ソフトウェアエンジニア：400万〜600万円/年
【募集内容】ソフトウェア開発を担うエンジニア
・PM/PL：600万〜800万円/年
【募集内容】自社パッケージ開発のPM・PL担当
会員登録で非公開・新着案件も紹介可能です。

参考：エイジレスエージェント
参考：TECH Street（テックストリート）
参考：スタンバイ

フリーランスSwiftエンジニアの月収相場は40万円台〜100万円以上

「レバテックフリーランス」の調査によると、フリーランスのSwiftエンジニアの月収相場は平均79万円です。スキルによる月収の幅は大きく、40万円台から最高125万円と3倍以上の差があります。

ほかのモバイルアプリ開発言語と比べてみましょう。

言語	平均月収	最高月収
Swift	79万円	125万円
Objective-C	76万円	115万円
Kotlin	81万円	125万円
Java	69万円	165万円
C#	67万円	165万円

Swiftエンジニアの平均月収は、モバイルアプリ向け言語の中では、Objective-Cよりは高くKotlinよりは低いという結果です。ただし、求人数ではSwiftが3つの中で最も多くなっています。

また、Swift、Objective-C、Kotlinのモバイルアプリ向け言語は、JavaやC#といった汎用的な言語よりも平均月収が高い傾向です。一方、最高月収はJavaやC#より低くなっています。

▼案件例
・アプリエンジニア：810,000円/月
【募集内容】スマホアプリ開発案件
・アプリエンジニア：450,000円/月
【募集内容】アプリ開発
会員登録で非公開・新着案件も紹介可能です。

参考：エイジレスフリーランス
参考：レバテックフリーランス

未経験のSwiftエンジニアの年収相場は300万円〜400万円

正社員やフリーランスのSwiftエンジニアの収入水準を見ると、未経験のSwiftエンジニアの年収相場は300万円〜400万円程度と推測されます。エンジニアの世界では、実務経験の年数でスキルを評価されるのが一般的です。
Swiftでの開発は未経験でも、ほかの言語で十分な開発実績があれば、年収のスタート地点はもう少し高くなるでしょう。フリーランスのSwiftエンジニアの平均月収は79万円と、ほかの言語に比べて高くなっていることからも、Swiftでの開発実績を積めば高年収が期待できます。

▼案件例
・ソフトウェア開発職：372万〜450万円/年
【募集内容】ソフトウェア開発業務
・開発エンジニア：301万〜378万/年
【募集内容】開発案件
会員登録で非公開・新着案件も紹介可能です。

Swiftエンジニアとしての収入水準を知るためには

ここまでは統計的な数値をもとに紹介しました。具体的に、自身の経歴を踏まえた収入の目安を知りたい場合には以下のようなサービスを利用してみましょう。

手軽に知りたい｜市場価値診断サービス
詳しく知りたい｜転職エージェント

それぞれ詳しく解説します。

手軽に知りたい｜市場価値診断サービス

市場価値診断サービスは、ネット上で自身のスキルや経験に関するいくつかの質問に答えると、適正年収などを提示してくれるサービスです。会員登録すると、より詳しい分析や企業からのオファーを受けられます。

詳しく知りたい｜転職エージェント

より正確な自身の市場価値を知りたい方は、転職エージェントに登録すると良いでしょう。自身の詳しい経歴や希望の職種、働き方などを伝えると、豊富な企業情報の中から最適な転職先を紹介してくれます。実際の求人情報を知ることで、正確な収入水準を知ることが可能です。

収入水準は、弊社サービス「エイジレスフリーランス」でもご相談いただけます。
エイジレスフリーランスは、年齢不問の求人のみを扱い、キャリアコンサルタントがひとりひとりの経験やスキルに合わせて企業・案件を紹介するサービスです。

Swiftエンジニアのキャリアを考える

Swiftエンジニアへの転職を考える際に知っておきたい、働き方やキャリアアップの方法などを見てみましょう。

Swiftエンジニアの多様な働き方

Swiftは人気のApple製品向けアプリ開発には必須といえる言語のため、Swiftエンジニアには幅広い企業や案件の需要があります。そのため、Swiftエンジニアは下記のような多様な働き方が可能です。

企業の正社員として働く
派遣エンジニアとして働く
フリーランスで働く
副業で働く

安定した環境で働きたいなら正社員が良いでしょう。ただし、収入の伸びは緩やかで、働く時間や場所には制約があります。
派遣エンジニアやフリーランスなら選べる仕事の自由度は高い反面、収入は不安定です。一方、十分なスキルと実績があれば、正社員よりも高収入を得ることもできます。

iOS向けアプリ開発が中心のSwiftは、比較的小規模な案件が多いのが特徴です。多数のエンジニアが関わる大規模な開発と比べ、リモートワークを導入しやすいメリットがあります。退社後や週末にリモートワークによる副業でSwiftエンジニアとして働き、副収入を得ることも可能です。

Swiftエンジニアがキャリアアップする手段

Swiftエンジニアが市場価値を高めキャリアアップするためには、どうすれば良いのでしょうか？

主な方法を3つ紹介します。

ほかの言語の知識習得
UI/UX向上のスキル習得
新しい技術や知識にフレキシブルに対応する

ほかの言語の知識習得

Swiftエンジニアがキャリアアップするには、ほかのプログラミング言語の知識を習得することが大切です。例えば、Swiftの前身であるObjective-Cも扱えれば、Objective-Cで作られたアプリのSwiftへの移行プロジェクトに参画できます。

また、Android開発で使われるKotlinの開発スキルを持っていれば、iOS向けに開発したアプリのAndroid版構築プロジェクトでも重宝されるでしょう。このように、ほかの言語を学ぶことで、仕事の幅を広げることが可能になります。

UI/UX向上のスキル習得

より使いやすさが求められるモバイルアプリの開発では、UI/UXが非常に重要です。Swiftエンジニアがキャリアアップするには、UI/UXを向上するためのスキルも欠かせません。
例えば、デザインのスキルやUXリサーチやテストの手法などを知ることで、ユーザーの期待に応えるアプリ開発につながります。設計・開発したアプリの評価が高まれば、キャリアアップにつながるでしょう。

新しい技術や知識へのフレキシブルな対応

モバイルアプリ開発業界は急速に進化しており、次々に新しい技術やツールが登場しています。Swiftエンジニアがキャリアアップするには、新しい技術やツールにフレキシブルに対応していくことが大切です。

例えば、最新のフレームワークやAPIを学ぶことで、より高速で安全なアプリ開発ができるようになります。企業も、情報がアップデートされないエンジニアよりも、常に新たな技術を学び続けるエンジニアを求めるでしょう。
多くのプロジェクトで必要とされるSwiftエンジニアになるためには、常に技術や知識をアップデートしていく姿勢が大切です。

未経験のSwiftエンジニアが技術を磨く方法

Swiftで開発経験のない方が、Swiftエンジニアとして働くために必要な技術を身につける3つの方法を紹介します。

「Swift Playgrounds」や書籍、動画教材などで基礎知識を習得する
実際に手を動かしてみる
初級者向けの案件で開発実績を積む

「Swift Playgrounds」や書籍、動画教材などで基礎知識を習得する

「Swift Playgrounds」は、Appleが提供しているSwiftの学習ツールです。Swiftプログラミングを手軽に学べるように設計されており、初心者が楽しく学ぶのにおすすめです。

基礎を学んだら、書籍やネットの学習サイトなどで深い知識を習得しましょう。Udemyやドットインストールなどの動画教材なら、動画と音声でよりわかりやすく学ぶことも可能です。
Swiftは新しい言語なので、JavaやC言語などと比べると情報は多くありませんが、徐々に充実してきています。

実際に手を動かしてみる

Swiftの基礎的な知識を学んだら、実際にアプリ開発をして理解を深めましょう。Appleが提供するIDE「Xcode」をインストールすれば、誰でもSwiftを使ったアプリ開発が可能です。
Xcodeには多くの機能があるため、書籍や解説サイトで使い方を学習しましょう。実際の開発現場でも使われるXcodeを使いこなせるようになれば、実務でも役立ちます。

初級者向けの案件で開発実績を積む

Swiftの基礎知識やXcodeでの開発方法を学んだら、実際の開発案件を経験してみましょう。クラウドソーシングサイトなどで、初心者や初級者向けの案件を探すのがおすすめです。
個人で自由にプログラミングするのと違い、実際の開発はチームで行われ、ルールに沿ってソース管理やテストなどが進められます。実務経験を積むことで、Swiftを使ったアプリ開発がどのように進められるのかを体験し、実践力を高めていくことが可能です。

Swiftエンジニアの転職ノウハウ

Swiftエンジニアへの転職を成功させるための3つのポイントを紹介します。

転職サイトや転職エージェントを活用する
Swiftの開発スキルをアピールする
過去に担当した案件実績を整理する

転職サイトや転職エージェントを活用する

Swiftエンジニアへの転職活動をする場合には、転職サイトや転職エージェントのサービスを活用するのがおすすめです。
転職サイトは膨大な企業の求人の中から、自身の希望にあった企業を効率的に探せます。応募や面接の予約などもサイト上で行えて便利です。

転職エージェントは、転職のプロがカウンセリングから適した企業の紹介、各種手続きまでをサポートしてくれます。自身で企業探しをしなくて良いので、忙しくて時間がないという方にもぴったりです。

Swiftの開発スキルをアピールする

Swiftエンジニアへの転職でもっとも重要なのはモバイルアプリの開発スキルです。過去にSwiftでの開発プロジェクトに参画した経験があれば、実際に開発したアプリについて、自身が担当した部分をアピールしましょう。

Swiftでの実務経験がない場合には、Swiftのスキルを習得する際に、Xcodeを使って作成したアプリをポートフォリオとしてまとめ、開発スキルの証明に活用すると良いでしょう。

過去に担当した案件実績を整理する

即戦力を求める求人では、案件実績が重視されます。過去に担当した案件の内容や規模、開発言語やフレームワークなど、できるだけ詳細な情報を整理しておきましょう。
Swiftでの開発経験がない場合でも、ほかの言語でのモバイルアプリ開発経験や、プロジェクトを率いた経験などがあれば評価される場合もあります。

Swiftエンジニアの求人や案件

Swiftエンジニアを求める企業や開発プロジェクトを紹介します。

Swiftエンジニアを求める企業

Swiftエンジニアには、Apple社製品向けアプリを作るさまざまな企業から需要があります。代表的な3つの企業を見てみましょう。

ITサービス企業
ゲーム開発会社
システムインテグレーター（SIer）

ITサービス企業

ITサービス企業は、インターネットを介してさまざまなサービスを提供する企業です。ITサービス企業が自社サービスをモバイルアプリ化する場合、Swiftエンジニアが必要になります。SNS、メディア、Eコマース、金融サービスなど分野は多岐にわたり、新規開発から機能追加、維持保守など業務も多様です。

ゲーム開発会社

ゲームはモバイルアプリの大きな市場の一つです。ゲーム開発を専門に行う企業でも、iOS向けアプリ開発のためのSwiftエンジニアに対する豊富な需要があります。
高度なゲームを開発するには、Swiftに加えてC#やJavaなどの言語が扱えることも重要です。また、ゲーム開発には、ゲームエンジンやグラフィック処理といった専門知識も求められます。

システムインテグレーター（SIer）

システムインテグレーターは、顧客から案件を受託して開発を請け負うシステム開発専門の会社です。自前ではアプリ開発できない企業を助けるプロ集団といえるでしょう。

大手SIerなら、さまざまな企業の開発案件に参画できるので、Swiftエンジニアとしての経験・スキルを高められます。また、エンジニアの質を高めるための研修などが充実しているのも魅力です。

Swiftが使われる開発プロジェクト

Swiftが使われる開発プロジェクトの3つの例を紹介します。

自社サービスのモバイルアプリ化
Mac向けのアプリ開発
WEBアプリケーション開発

自社サービスのモバイルアプリ化

まずは、WEBアプリケーションやソフトウェアとして提供している自社サービスを、モバイルアプリ化して展開するプロジェクトがあげられます。
モバイルアプリでは小さな画面でも使いやすいことが求められるため、WEBアプリケーションやPC向けのソフトウェアとは異なったUIデザインが必要です。UIのスキルを持ったSwiftエンジニアは重宝されるでしょう。また、iOS向けと同時にAndroid向けアプリを開発することも多いため、KotlinやJavaのスキルも持っていると活躍の幅が広がります。

Mac向けのアプリ開発

SwiftはApple社のパソコンであるMacシリーズ向けのアプリ開発も可能です。iOS向けに提供しているアプリを、macOS向けにも提供するケースも多くあります。
Macシリーズはディスプレイサイズが大きくより多くの情報を表示できるうえ、キーボードやトラックパッドでの操作となるため、スマホ向けアプリとは異なるUI/UXのスキルが必要です。また、Macは処理性能も高く、よりハイスペックなアプリを構築できます。

WEBアプリケーション開発

近年では、サーバーサイドのWEBアプリケーション開発にSwiftを活用するケースが増えています。SwiftでのWEBアプリ開発では、以下のようなフレームワークが使われます。

Perfect
Swifton
Kitura
Vapor

これらのフレームワークの活用スキルを身につけておけば、フロントエンド（iOSアプリ）開発に加えて、サーバーサイドの開発も可能となり、対応できる案件の幅が広がるでしょう。

Swiftエンジニアが業務委託案件を見つける方法

Swiftエンジニアとして独立する場合、会社員と違って自身で開発案件を獲得していく必要があります。Swiftエンジニアが業務委託案件を見つける3つの方法を見てみましょう。

フリーランスエージェントを活用する
求人サイトやクラウドソーシングサイトで探す
自身の人脈を使って案件を獲得する

フリーランスエージェントを活用する

フリーランスエージェントは、スキルや希望の条件を登録すると、専門のエージェントが適した企業や案件を紹介してくれるサービスです。自身で案件を探す必要がないため、時間や手間を省けます。企業・案件の紹介だけでなく、カウンセリングや事務手続きの代行サービスも受けられるのも魅力です。

フリーランスエージェントは、弊社のサービス「エイジレスフリーランス」をご利用ください。
エイジレスフリーランスでは、年齢不問の求人のみを取り扱っているため、ベテランエンジニアの方も活躍できる案件を豊富に取り揃えています。

求人サイトやクラウドソーシングサイトで探す

求人サイトやクラウドソーシングサイトのSwiftエンジニアを募集する案件に応募する方法です。求人サイトの中には、転職だけでなくフリーランスエンジニアの求人が充実したサイトもあります。

クラウドソーシングサイトは、案件を依頼したい企業などと、受託したいフリーランスなどをマッチングするサービスです。多くの案件の中から自身のスキルや希望の働き方にあった案件を探し、ネット上で簡単に応募できるのが魅力です。

自身の人脈を使って案件を獲得する

上記のようなサービスを利用せずに、自身の人脈の中から案件を獲得する方法もあります。元勤め先から案件を受託したり、元同僚や友人から企業の紹介を受けたりするのが一般的です。

また、近年ではSNSやエンジニアのコミュニティなどでのネットワーキングから案件を獲得するケースも増えています。
さまざまな企業がモバイルアプリを提供している昨今、Swiftエンジニア向けの案件は意外に身近にあるかもしれません。チャンスを逃さないためには、常にアンテナを張り巡らせることが大切です。

Swiftエンジニアの将来性

最後に、Swiftエンジニアの将来性を考えてみましょう。

Swiftは2014年に誕生した比較的新しい言語です。そのため、扱えるエンジニアの数も、JavaやCといった従来からある言語と比べると少ない傾向にあります。

一方で、人気の高いiPhone向けのアプリを開発できるSwiftエンジニアへの需要は旺盛です。
つまり、多くの需要がありながら、エンジニアの数が少ないSwiftはチャンスの大きい言語といえるでしょう。

では、Swiftの高い需要は今後も続くのでしょうか？
OSシェアなどの統計データサイト「statcounter」のデータによると、2014年からのモバイル向けOSの国内シェアの推移は下記のとおりです。

	2014年	2015年	2016年	2017年	2018年	2019年	2020年	2021年	2022年	2023年
iOS	64.1%	66.0%	69.8%	67.4%	68.8%	69.3%	63.5%	66.5%	65.9%	67.2%
Android	35.0%	33.2%	29.2%	31.7%	30.8%	30.4%	36.3%	33.3%	34.0%	32.2%
その他	0.9%	0.8%	0.9%	0.9%	0.4%	0.3%	0.2%	0.2%	0.1%	0.7%

過去10年ではiOSがAndroidにおよそ2倍近い差をつけて、シェアNo1を続けているのがわかります。この状況が将来も続く確証はありませんが、近い将来iOSとAndroidの2強状態が崩れると考えるのは現実的ではないでしょう。
つまり、今後も、iOS版とAndroid版のアプリをリリースしていくという状況は続くものと考えられ、Swiftへの需要も高いと見込まれます。

参考：StatCounter

今からSwiftエンジニアを目指すべき？

下記の点から、Swiftエンジニアへの転職や転向は将来性のある選択肢といえるでしょう。

Swiftは新しい言語のため扱えるエンジニアがまだ少ない
国内のiPhone人気は高く、iOSアプリ開発への需要は旺盛
Swiftは比較的習得難易度が低く、それでいてエンジニア不足により高収入が期待できる

モバイルファーストの広がりで、Swiftを使ったアプリ開発には今後も高い需要が見込まれます。一方、扱えるエンジニアの数が増えていけば競争も厳しくなっていくでしょう。
ほかのエンジニアとの競争に生き残っていくには、Swiftだけでなく関連する言語やツール、インフラの知識や、最新の技術をキャッチアップしていく積極性が重要です。

まとめ：SwiftエンジニアはiOSアプリ開発を担う将来性の高い職種

Swiftエンジニアは、おもにiOS向けのアプリ開発を行う技術者です。Swiftエンジニアの正社員の年収相場は400万円〜600万円、フリーランスの平均月収は79万円となっています。
現在は、iPhoneの高い人気に伴う豊富な需要がありながら、扱えるエンジニアが不足しているため、Swiftエンジニアは高収入が期待できます。Swiftエンジニアがキャリアアップを図るには、関連するほかの言語やUI/UXの知識の習得や、日々進化するアプリ開発の最新技術を素早くキャッチアップする積極的な姿勢が重要です。

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執筆者

しーそー

大手証券系システム会社での20年間のシステムエンジニア（SE）歴を経て、2022年4月よりライターの道へ。前職では主に設計・要件定義などの上流工程やプロジェクトマネジメントを経験。職歴を活かしたIT・金融関係の記事や、趣味と実益を兼ねた資産運用・仮想通貨などが得意ジャンル。2児の父として子育てにも奮闘中