Flutterエンジニアの年収を解説!将来性や必要なスキルとは

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Flutter(フラッター)は、複数のプラットフォーム(OS)に対応したクロスプラットフォーム開発フレームワークであり、特にモバイルアプリ開発を中心に採用が増えています。それに伴い、Flutterの専門スキルを持つエンジニアへの需要が高まっており、注目度も上昇しています。 本記事では、Flutterエンジニアの仕事内容や年収事情、転職ノウハウ、将来性について詳しく解説します。Flutterエンジニアへの転職やキャリアチェンジに興味がある方は、ぜひご一読ください。

  • 【この記事を読んでわかること】
  • Flutterはクロスプラットフォーム開発やウィジェットによるUI構築が特徴の新しいフレームワーク
  • コスト削減や開発効率化を求める企業で導入が進み、Flutterエンジニアの需要は年々増加している
  • 進化を続けるFlutterの専門家として、Flutterエンジニアは常に最新情報を収集し、常にスキルアップが求められる

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Flutterエンジニアの仕事を知る

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Flutterエンジニアへの転職やキャリアチェンジを検討する際には、仕事内容を詳しく理解することが不可欠です。Flutterはクロスプラットフォーム開発やウィジェットを用いたUI構築などの特徴を持っています。

以下では、Flutterエンジニアの概要、使用言語、仕事内容、そして必要なスキルについて詳しく解説します。

Flutterエンジニアとは

Flutterエンジニアとは、Googleが開発したオープンソースのアプリケーション開発フレームワーク「Flutter」を使用して、アプリケーションを開発する技術者です。2018年にリリースされたFlutterは、以下の複数のプラットフォームに対応したアプリケーションを単一のコードから開発できます。

  • iOS
  • Android
  • Windows
  • macOS
  • Linux
  • Webアプリケーション

特に、iOSおよびAndroid向けのクロスプラットフォームモバイルアプリ開発において、広く利用されています。Flutterを使用することで、従来OSごとに行われていた開発が不要になり、コストや時間の削減が可能です。また、Flutterには以下のような開発者にとって魅力的な特徴が備わっています。

  • ホットリロード機能:コードの変更が即座にアプリケーションに反映されるため、短いサイクルで開発・テストが行える
  • シンプルなUI作成:ウィジェットを組み合わせることで、Googleが推奨するマテリアルデザインに基づいた直感的で統一感のあるUIを容易に作成できる
  • 高パフォーマンス:高速なレンダリングエンジンやAOTコンパイルにより、アプリケーションのスムーズな動作が実現される

ただし、以下のようなデメリットも存在するため、理解して利用することが重要です。

  • カメラや位置情報など、OS独自機能へのアクセスは個別に開発が必要
  • 新しいフレームワークであるため、ライブラリの充実度が低い
  • 日本語の資料や教材がまだ少なく、学習やリサーチに英語力が求められる

Flutterエンジニアは上記の特徴を活かして、モバイルアプリやデスクトップアプリ、Webアプリケーションの開発を行います。

Flutterエンジニアが使用するプログラミング言語

Flutterでは、Googleが2011年に公開したプログラミング言語「Dart(ダート)」が使用されます。Dartは、元々JavaScriptの問題を解消する後継言語として登場し、GoogleのWebブラウザ「Chrome」に組み込まれる予定でしたが、その計画は後に断念されました。その後、Dartは一時期、「学ぶ価値がないプログラム言語」とされるほど不遇の時代を過ごします。しかし、2018年にFlutterの開発言語に採用されると、現在ではFlutterの普及とともにDartの利用も広がっています。

Dartの特徴は、以下のとおりです。

  • クラスベースのオブジェクト指向言語
  • 実行時コンパイラ(JIT)と事前コンパイラ(AOT)の両方をサポート
  • 静的型付けと動的型付けの両方に対応
  • JavaScriptに変換可能

DartはJavaScriptやJava、C#などの言語に文法が近いため、これらの言語を習得しているエンジニアにとっては学びやすいメリットがあります。ただし、まだ本格的な利用が始まったばかりであるため、Javaなどと比較すると発展途上の言語であり、日本語の情報も限られている点に注意が必要です。

Flutterエンジニアの役割と業務範囲

Flutterエンジニアは、アプリケーションの設計、開発、テスト、運用などの業務を担当します。中でも重要度の高い下記の3つの業務を解説します。

  • UX設計
  • フロント開発
  • APIとの連携

UX設計

現在、FlutterはおもにiOSおよびAndroid向けのモバイルアプリ開発で利用されています。広い範囲のユーザーが利用するモバイルアプリの開発では、使いやすく、良質なユーザー体験(UX)を提供することが重要です。UX設計が不十分な場合、ユーザーがアプリをうまく使えなかったり、使うのが嫌になったりしてアプリから離れる可能性があります。そのため、FlutterエンジニアはUX設計に時間をかけ、丁寧に行うことが重要です。

モバイルアプリのUX設計では、以下のポイントに注意すると良いでしょう。

  • ターゲットユーザーを設定し、ニーズを把握する
  • 機能は必要最小限に絞る
  • iOS、AndroidのUIガイドラインに沿って統一感のあるデザインで設計する
  • ユーザビリティテストを行い、フィードバックを受けて改善する

フロント開発

アプリ開発には、デバイス上で動作する処理を作るフロント開発と、サーバー上で動作する処理を作るサーバーサイド開発があります。このうち、Flutterエンジニアがおもに担当するのは、フロント開発です。ユーザーが直接操作する部分であるため、操作性や見やすさなどがアプリの評価に直結します。

Flutterエンジニアは、Flutterが提供する豊富なライブラリを活用して魅力的なUI開発が可能です。例えば、ウィジェットを使って美しいレスポンシブUIが簡単に作成できます。また、豊富なアニメーションライブラリが提供されており、簡単に動的なアプリの作成が可能です。このように、FlutterエンジニアはFlutterの機能を駆使して、ユーザーにとって使いやすく魅力的なアプリを開発します。

APIとの連携

Flutterエンジニアは、アプリをより便利で使いやすいものにするために、API(Application Programming Interface)を活用します。APIとは、外部のアプリケーションと通信するための規約や手順のことです。APIを利用すれば、独自に機能を構築することなく、外部サービスの機能が使えるようになります。代表的なAPIの例として、Google Mapが挙げられます。アプリ開発者は「Google Maps API」を利用することで、自身のアプリに地図表示機能を簡単に組み込めます。API連携の開発では「REST API」や「JSON」「XML」の知識や、APIのエラー処理、認証やセキュリティなどの理解が重要です。

Flutterエンジニアの仕事の流れ

Flutterエンジニアのアプリ開発の流れは、一般的なシステム開発と大きな違いはありません。基本的な5つの工程を解説します。

  • システム要件定義
  • システム設計
  • アプリケーション開発
  • テスト
  • 導入・運用

システム要件定義

システム要件定義は、ユーザーやクライアントのニーズを把握し、アプリケーションに必要な機能や要件を決定する工程です。要件定義の初期段階では、ユーザーヒアリングや市場調査、競合情報の収集などを通じてニーズや課題を正確に把握します。その情報に基づき、アプリに必要な機能や要件を洗い出し、要件定義書を作成します。さらに、要件定義工程では開発予算や納期、技術的制約などを考慮し、クライアントや開発チームと協力して進めることが重要です。要件定義は設計のベースになるため、丁寧かつ綿密に行うことが求められます。

システム設計

システム設計は、要件定義に基づいてアプリの実装に必要な設計を行う工程です。システム設計では、アーキテクチャやライブラリ選定、画面遷移、UIデザイン、データモデルといった開発要素が具体化されます。さらに、開発後のテスト計画もこの工程で行われることが一般的です。テスト計画では、実施するテストの種類や方法、使用するテストフレームワーク、自動化の範囲などを決定します。適切な設計を行うことで、後続の開発やテスト工程を手戻りなくスムーズに進められるでしょう。

アプリケーション開発

アプリケーション開発は、Flutterを使ってアプリを実装する工程です。画面構築やロジックのコーディングがおもなタスクとなります。Flutterを使用した画面開発では、ウィジェットを駆使して直感的なGUI開発が可能です。さらに、ホットリロードにより開発結果が素早く反映され、UIの変更が簡単に確認できます。ロジックの開発では、Dart言語を使用してビジネスロジックやデータ処理などを実装します。Flutterで提供されている豊富なライブラリを活用することで、ロジック実装の効率化が可能です。また、API連携やサーバーサイドとの連携の開発も行われます。

テスト

アプリケーション開発が終わると、次に設計や実装の不具合を検出し修正するテストが実施されます。テストはアプリ品質の確保において重要な工程です。Flutterでは自動テストの仕組みが整備されており、ユニットテスト、ウィジェットテスト、結合テストの3つのテストが用意されています。これらのテストはコマンドラインで簡単に自動化することができ、効率的なテストの実施が可能です。

導入・運用

品質を確保したアプリは、リリースされ運用が始まります。モバイルアプリの場合、iOS向けには「App Store」、Android向けには「Google Play」に申請し、審査を通過すれば公開が可能です。また、Webアプリケーションならサーバーにデプロイ、デスクトップアプリならビルドして配布します。リリース後は、利用状況やエラーログの監視を行い、バグ修正やパフォーマンス対策を行います。また、ユーザーの満足度を高めてアプリ利用を拡大するために、フィードバックを活用して継続的に機能改善を行うことが重要です。

Flutterエンジニアに求められるスキル

Flutterエンジニアが開発現場で活躍するために求められる、代表的な3つのスキルを解説します。

  • アプリケーション開発スキル
  • データベースの知識
  • コミュニケーションスキル

アプリケーション開発スキル

Flutterの開発でロジックを記述するには、Dartの構文や変数を理解し活用するスキルが必要です。Dartの文法はJavaScriptやJavaによく似ており、これらの言語に慣れている人は、比較的容易に習得できます。また、Flutterの機能や操作方法も熟知することが必要です。ホットリロードやウィジェットなどの特徴を理解し、効率的な開発を行うスキルが求められます。さらに、こうした開発をスムーズに行うには、バージョン管理やテスト自動化の知識も欠かせません。Flutterでは一般に、Gitを用いたバージョン管理が行われています。また、前述のとおりテスト自動化の仕組みも備えており、効率的なテスト実行も可能です。

データベースの知識

Flutterエンジニアは、モバイルアプリ開発でおもに使用されるローカルデータベースとリモートデータベースの両方の知識が必要です。ローカルデータベースとしては、「SQLite」や「Hive」「Isar」などがおもに使われます。ローカルデータベースはデバイス内にデータを保存するため応答が速く、オフラインでも使える点がメリットです。一方で、リモートデータベースに比べると容量の制約があり、不足するとパフォーマンス低下を招く可能性があります。リモートデータベースでは、一般によく使われる「MySQL」や「PostgreSQL」のほか、Googleが提供するクラウドベースの「Firebase Realtime Database」や「Firestore」なども活用されています。

コミュニケーションスキル

Flutterを用いた開発は、個人レベルの小規模アプリから、商用やビジネス向けの大規模アプリまで幅広く可能です。開発は、ごく小規模な場合を除いて、チームで行います。チーム開発をスムーズに進めるためには、他のエンジニアやデザイナー、プロジェクトマネージャー、クライアントとのコミュニケーションが欠かせません。コードレビュー、進捗報告、要件ヒアリングなどコミュニケーションの機会は多岐にわたります。伝える力や引き出す力などのコミュニケーションスキルを身につけるには、ツールやテクニックの習得に加えて、実践を通じて経験を積むことが重要です。

Flutterエンジニアに向いている人とは

パソコンでコードを書いている女性

ここまで解説したFlutterエンジニアの仕事内容を踏まえて、Flutterエンジニアに向いている人物像を見ていきましょう。

  • 新しい技術の習得に積極的な人
  • UI/UXデザインに興味がある人
  • JavaScriptやJavaの知識がある人

Flutterは2018年に誕生した新しいフレームワークで、現在も進化を続けています。新機能やアップデートが頻繁にリリースされるため、Flutterエンジニアは情報収集と技術習得に積極的であることが重要です。

また、Flutterは美しく洗練されたモバイルアプリ開発が可能なフレームワークです。Flutterエンジニアは、UI/UXデザインに関する高度な知識を持っていると、豊富な機能を使いこなすことができ、より魅力的なアプリを開発できるでしょう。

Flutterで使用されるDartはjavaScriptやJavaによく似た文法を持っています。すでにJavaScriptやJavaに精通している人は、Dartを習得しやすく、Flutter開発において有利です。

Flutterエンジニアの気になる収入事情

パソコンとお金の画像

Flutterエンジニアに転職やキャリアチェンジを考える際に知っておきたい収入事情を見てみましょう。IT人材の年収相場とFlutterエンジニアの収入水準を知る方法を紹介します。

IT人材の年収相場は約600万円

経済産業省が2021年に公表した「我が国におけるIT人材の動向」によると、IT人材の平均年収は598万円です。国税庁の「民間給与実態統計調査」による全給与所得者の平均年収433万円と比較すると、約1.4倍と高年収であることがわかります。

IT人材の年収を年代別でみると、下記の通りです。

年代 平均年収 ボリュームゾーン
20代 413万円 350万円〜450万円
30代 526万円 350万円〜650万円
40代 646万円 450万円〜750万円
50代 754万円 450万円〜950万円

日本では年功序列が根強いため、年代が上がるにつれて年収が高くなる傾向があります。初めは年収が低くても、スキルと経験を積むことでキャリアアップが図れるでしょう。

なお、米国では30代の年収がもっとも高く、スキルがあれば若くても高年収を得られることが分かります。スキルと英語力に自信のある人は、外資系企業や海外での活躍も視野にいれると良いでしょう。

参考:経済産業省「我が国におけるIT人材の動向」
参考:国税庁「民間給与実態統計調査」

Flutterエンジニアとしての収入水準を知るためには

続いて、自身のスキルや経験を踏まえた、より具体的な収入水準を知りたい人に向けて、3つの方法を紹介します。

  • 求人情報や転職サイトを参考にする
  • 転職エージェントや人材紹介会社を利用する
  • 同業種の仲間や上司、採用担当者と相談する

求人情報や転職サイトを参考にする

求人情報や転職サイトでFlutterエンジニアの求人を調べると、各企業が提示している具体的な給与を確認できます。転職サイトは職種や勤務地、働き方、スキルなどさまざまな条件で検索できるため、手軽に収入水準を知りたい場合に便利です。給与は地域や業種などによって大きく異なるため、希望条件をより具体化し、複数サイトを比較すると良いでしょう。代表的なサービスに「DUDA」「求人ボックス」「Green」などがあります。

転職エージェントや人材紹介会社を利用する

自身の市場価値を正確に把握したい場合は、転職エージェントや人材紹介会社に相談することをおすすめします。経歴やスキルを伝えることで、自身に適した企業や案件を紹介してもらえ、より正確な収入水準を知ることが可能です。

収入水準は、弊社サービス「エイジレスフリーランス」でもご相談いただけます。

エイジレスフリーランスは、年齢不問の求人のみを扱い、キャリアコンサルタントがひとりひとりの経験やスキルに合わせて企業・案件を紹介するサービスです。

同業種の仲間や上司、採用担当者と相談する

周囲にFlutterエンジニアがいる場合、収入について聞いてみることもできます。知人がいない場合には、SNSやコミュニティーを活用して新たに人脈を築くのも良いでしょう。また、自社にFlutterを導入している部署があれば、担当部署の上司や採用担当者に相談すると、収入に関する情報を得られる場合があります。ただし、相手によっては収入について答えることに抵抗を持つ場合もあるため、信頼関係を築いた上で情報収集することが大切です。

Flutterエンジニアのキャリアを考える

机に置かれたパソコンとノートブック

Flutterエンジニアへの転職やキャリアチェンジを検討するうえで重要な、働き方やキャリアアップ方法を見ていきましょう。

Flutterエンジニアの多様な働き方

Flutterはモバイルアプリからデスクトップアプリ、Webアプリケーションに至るまで幅広い開発で利用されています。オープンソースであり自由に環境構築できるため、リモートワークの導入も容易です。そのため、Flutterエンジニアは下記のような多様な働き方が選べます。

  • 会社員エンジニア
  • 派遣エンジニア
  • フリーランスエンジニア

会社員エンジニアはIT企業や一般企業のIT部門などに所属し、自社のアプリ開発や、他社のアプリ開発の支援を行います。安定した収入や福利厚生、スキルアップ支援が魅力ですが、仕事の選択や働く時間、環境には制約があります。

派遣エンジニアは、派遣会社に所属してさまざまな企業のプロジェクトに参画する働き方です。多くの企業で案件を経験できるため、スキルアップが期待できますが、契約終了時に次の仕事が決まっていないこともあるなど安定性が低く、収入も一般に会社員より低いのがデメリットです。

フリーランスエンジニアは、個人事業主として企業などから案件を受託して開発を行います。案件選択の自由度が高く、スキルと実績によっては会社員より高年収を得ることも可能です。一方、案件探しや契約手続きなどを自身で行う必要があり、案件獲得が難しい場合は収入が途絶えるリスクもある不安定さがデメリットです。

Flutterエンジニアがキャリアアップする手段

Flutterエンジニアが収入や市場価値を高め、キャリアアップするためにおすすめの3つの方法を紹介します。

  • プロジェクトマネジメントやリーダーシップのスキルを磨く
  • 技術スキルを磨く
  • 資格を取得する

プロジェクトマネジメントやリーダーシップのスキルを磨く

エンジニアのキャリアには技術を追求するスペシャリストの道と、プロジェクトやチームを管理するマネージャーの道があります。マネージャーへのキャリアアップを目指す場合、プロジェクトマネジメントやリーダーシップのスキルを磨くことが重要です。プロジェクトマネジメントでは、スケジュールやコスト、品質などを管理する力が求められます。リーダーシップでは、メンバーとの円滑なコミュニケーションやモチベーションアップのスキルが重要です。こうしたスキルは、書籍や研修で得た知識を開発現場で積極的に実践することで磨くことができます。

技術スキルを磨く

新しいフレームワークであるFlutterは扱えるエンジニアの数が少なく、高いスキルを持つ人材は貴重です。また、Flutterは新機能やアップデートが頻繁に行われているため、素早くキャッチアップすることで他のエンジニアと差別化を図ることができます。

Flutterの技術スキル向上には、オンラインのドキュメントの参照やコミュニティ、オープンソースプロジェクトへの参加などがおすすめです。現状では日本語の情報は限られるため、英語力があるとより速く正確な情報を入手できるでしょう。常に新しい技術にアンテナを張り、スキルアップに励むことが大切です。

資格を取得する

エンジニアは資格を取得することで、社内評価や転職、案件獲得で有利になり、キャリアアップにつながる場合があります。しかし現在のところ、日本で受験できるFlutterに特化した資格試験はありません。代わりにFlutterエンジニアにおすすめしたい資格は下記の3つです。

  • Javaプログラミング能力認定試験
  • システムアーキテクト試験
  • プロジェクトマネージャー試験

Javaプログラミング能力認定試験は、Javaの基礎知識を問う試験です。Flutterで使用するDartはJavaに類似しているため、Javaの知識が役立つでしょう。システムアーキテクト試験とプロジェクトマネージャー試験はともに国家資格であり、高度なスキルを証明する資格として認知されています。業界内での信頼性が向上し、キャリアアップに役立つでしょう。

未経験のFlutterエンジニアが技術を磨く方法

Flutterは新しいフレームワークのため、これから本格的にスキルを習得するという人も多いでしょう。未経験のFlutterエンジニアが技術を磨くための4つの方法を紹介します。

  • 学習サイトで学ぶ
  • 実際にアプリケーションを開発する
  • オープンソースへの貢献
  • ハッカソンやコンテストへの参加

学習サイトで学ぶ

Flutterの基礎知識を身につけるには、WEB上の学習サイトがおすすめです。書籍はすぐに古くなりがちですが、WEB上の情報は書籍に比べタイムリーに更新されることが多く、頻繁にアップデートされるFlutterの学習に適しています。まずは、充実した情報が揃っているFlutterの公式サイト(英語)を参照すると良いでしょう。英語が苦手な方向けに、有志のエンジニアが翻訳している日本語サイトも存在します。また、UdemyやYouTubeなどでも解説動画が公開されているので、活用するのもおすすめです。

実際にアプリケーションを開発する

学習サイトでの知識習得と並行して、実際にアプリケーションを開発して知識の定着と実践力を養いましょう。Flutterはオープンソースのため、無償でインストールして開発することが可能です。豊富なウィジェットライブラリがあるため、楽しみながらUIの構築操作を身につけられるでしょう。また、Dart言語も比較的習得しやすいため、シンプルなアプリやゲームから開発を始めることで、短期間でのスキルアップが期待できます。

オープンソースへの貢献

FlutterやDartは誰でも自由に利用、変更、改良、再配布できるオープンソースです。オープンソースの多くは、GitHubなどのバージョン管理プラットフォームで、バグの修正やドキュメントの改善、機能拡張のためプラグイン開発などが行われています。まずはコードやコミュニティ投稿を読み、課題解消や技術習得に役立てると良いでしょう。スキルが向上してコミュニティ活動に参画できるようになれば、貢献した成果をポートフォリオに加え、実績としてアピールすることも可能です。

ハッカソンやコンテストへの参加

Flutterの知識とスキルにある程度の自信がついたら、ハッカソンやコンテストに挑戦してみるのも良いでしょう。ハッカソンやコンテストは、多くの開発者が集まって短期間で開発の成果を競うイベントです。これらのイベントではスキルを試すとともに、フィードバックを受けて課題や改善点の発見にも役立ちます。また、他の開発者と交流し、新たなアイデアや人脈を得る機会にもなるでしょう。成果をあげることができれば、実績としてポートフォリオに加えて、転職やフリーランスの案件獲得の際のスキル証明にもなります。

Flutterエンジニアの転職ノウハウ

Flutterエンジニアが転職活動を行う際の、代表的な3つのノウハウを紹介します。

  • 履歴書や職務経歴書の作成・更新
  • ポートフォリオの作成
  • 転職サイトや人材エージェントの利用

履歴書や職務経歴書の作成・更新

履歴書や職務経歴書は転職活動の基本書類です。採用担当者が最初に目を通し、転職希望者のスキルや適性を判断します。履歴書や職務経歴書には、自身のそれまでのプロジェクト経験や保有資格・スキルをできるだけ詳しく記載しましょう。ただし、単に多くの経歴を列挙するだけではなく、企業が求める人材像を把握し、適切な経歴を選択してアピールすることが重要です。求人によっては、Flutterの実務経験がなくても、他のフレームワークや言語でのモバイルアプリ開発経験が評価されることもあります。企業のニーズと自身のスキル・経験をマッチさせることが大切です。

ポートフォリオの作成

ポートフォリオは、エンジニアの転職活動でスキルのアピールに役立ちます。ポートフォリオとは、自身が開発したアプリケーションやプロジェクトを、履歴書や職務経歴書よりも具体的にまとめたものです。例えば、Flutterで開発したモバイルアプリのデモ画面やスクリーンショット、コードの一部などが挙げられます。また、前述したオープンソースへの貢献やハッカソンでの成果などもスキルアップへの積極性をアピールする材料になるでしょう。こうしたポートフォリオをブログや自身のWEBサイト上に整理しておけば、転職活動やフリーランスの案件獲得などの際に役立ちます。

転職サイトや人材エージェントの利用

転職サイトや人材エージェントは、求職者と企業をマッチングするサービスです。転職サイトは多くの求人情報が掲載されており、自身で職種や勤務地、スキルなどの条件で企業を検索して応募するサービスです。自己分析や転職活動に役立つコンテンツを提供しているサイトもあります。人材エージェントは、経歴やスキル、転職先の希望などを伝えると、転職のプロが条件に合った企業を紹介してくれるサービスです。エージェントは独自の求人情報を持っており、自身に適した企業が見つかる可能性が高まります。また、転職活動に関するさまざまな手続きなどを代行してもらえることも魅力です。これらのサービスを活用し、働きながら効率的に転職活動を進めましょう。

おすすめの転職エージェント

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Flutterエンジニアの求人や案件

求人募集のサインが出されたお店のドア

Flutterエンジニアが活躍する企業や、フリーランスの業務委託案件の探し方を見ていきます。

Flutterエンジニアを求める企業

Flutterは、クロスプラットフォーム開発のフレームワークとして注目が高まっており、導入企業も増えています。Futterエンジニアを求める代表的な3つの企業は下記のとおりです。

  • Sier・SES
  • メディア企業
  • IT通信企業

SIer・SES

SIer(エスアイヤー:システムインテグレーターの略称)・SES(システムエンジニアリングサービス)はシステム開発を専門とする企業です。SIerは、クライアント企業からシステム開発案件を一括で受託して開発する企業を指します。一方、SESは多くのエンジニアを抱え、システム開発の人材が不足している企業に対してエンジニアの労働力を提供する形態の企業です。どちらも、競争力の源泉はスキルの高いエンジニアであり、需要が高い分野のエンジニアを確保する必要があります。Flutterは、アプリ開発において開発期間やコストの削減が見込めるため、企業の開発プロジェクトでの採用が増加傾向です。SIerやSESでのFlutterエンジニアの需要も増えています。

メディア企業

メディア企業とは、ニュースやエンターテイメント、スポーツなどさまざまなジャンルのコンテンツを提供する企業です。スマートフォンの普及により、メディア企業ではモバイルアプリが重要な顧客接点になっています。Flutterは、クロスプラットフォーム開発によるコスト削減やUX向上が見込めるため、メディア企業にとって魅力的です。メディア企業で働くFlutterエンジニアには業界特有のスキルとして、関連するコンテンツの知識やデザインの知識、クリエイティブは発想力が求められることもあります。

IT通信企業

IT通信企業とは、インターネットや通信インフラを活用し、情報サービスや通信サービスを提供する企業です。近年、IoTデバイスやスマートフォンの普及により、モバイル開発の重要性が増しています。FlutterはiOSとAndroid向けに同時に効率的なアプリ開発を行うことができ、IT通信企業は開発コストを削減し、短期間でのリリースが可能です。IT通信企業で働くFlutterエンジニアは、通信技術やインターネットサービスに関する基本的な知識や、セキュリティ対策に関する知識が必要とされることがあります。

Flutterエンジニアが業務委託案件を見つける方法

フリーランスのFlutterエンジニアが業務委託案件を見つけるための3つの方法を紹介します。

  • 求人サイトで探す
  • フリーランスエージェントを活用する
  • ポートフォリオを公開する

求人サイトで探す

WEB上には多くの求人サイトがあり、フリーランス向け案件の掲載も豊富です。求人サイトを活用することで、スキルや業種、プロジェクトの規模など、希望に合った案件を簡単に探すことができます。求人サイトでは応募手続きもオンラインで行えるため、手間をかけずに複数案件にアプローチすることが可能です。中には競争が激しい案件もあるため、フリーランスには、スキルや経験をアピールする自己プロデュース力が求められます。

フリーランスエージェントを活用する

フリーランスエージェントは、案件探しから交渉、契約手続きまでをサポートしてくれる専門サービスです。フリーランスエージェントに登録すると、経歴やスキルに合った案件を紹介してもらえます。また、エージェントは業界の動向や市場価格を把握しているため、適正な報酬や条件で働けるようサポートしてくれる点も魅力です。フリーランスエージェントを利用することで、案件探しに時間を割かずに済むため、開発に専念できます。

iOSの案件をお探しの方は、弊社の「エイジレスフリーランス」にご相談ください。

エイジレスフリーランスは、年齢不問の求人のみを扱い、キャリアコンサルタントがひとりひとりの経験やスキルに合った企業・案件を紹介します。

ポートフォリオを公開する

フリーランスが業務委託案件を見つける方法の一つとして、ポートフォリオを作成・公開して営業する方法があります。ポートフォリオを通じて、これまでに開発したアプリやプロジェクトの成果を具体的にアピールすることが可能です。Flutterは近年注目度が増しているフレームワークですが、高いスキルを持つエンジニアはまだ少なく、希少性が高い状況です。Flutterエンジニアがポートフォリオを公開し積極的に営業活動を行うことで、好条件の案件を獲得しやすくなるでしょう。

Flutterエンジニアの将来性

Flutterを使ったデモコードが書かれたパソコンの画面

2018年に誕生し、急速に進化とともに利用が広がっているFlutterは、以下の点から将来が明るいと見られています。

  • クロスプラットフォーム開発の需要増加
  • Googleによる積極的な技術支援
  • 世界規模のコミュニティ成長

一方、現状では「React Native」や「Xamarin」などのクロスプラットフォーム開発フレームワークと競合しており、Flutterが確固たる地位を確立しているわけではありません。また、OS固有の機能にアクセスが必要な場合には、ネイティブ開発のほうが優れているケースもあります。こうした実情を踏まえ、Flutterエンジニアを目指す場合は、他の技術にも柔軟に対応できるスキルの習得が望ましいでしょう。

今からFlutterエンジニアを目指すべき?

今からFlutterエンジニアを目指すべきか迷っているなら、下記の理由からFlutterエンジニアの道に進むことをおすすめします。

  • 求人数が多い
  • 担当業務が多数ある
  • フリーランスで働くことができる

求人数が多い

近年、開発効率やコスト削減のため、クロスプラットフォーム開発に対するニーズが高まり、Flutterを採用する企業が増えています。それに伴い、Flutterエンジニアに対する求人も増加傾向です。しかし、新しいフレームワークであるFlutterを扱えるエンジニアは少なく、需要と供給のバランスがとれていません。そのため、高いスキルを持つFlutterエンジニアは好待遇で迎えられる可能性が高いでしょう。

Flutterで使われるDartは、JavaScriptやJavaの経験者には習得しやすい言語です。ウィジェットベースのFlutterも操作方法を学べば効率的に開発できるようになります。このような状況を踏まえると、現在は、Flutterエンジニアを目指すにはチャンスといえるでしょう。

担当業務が多数ある

Flutterは、モバイルアプリ開発を中心に、デスクトップアプリやWEBアプリケーションの開発にも対応しており、Flutterエンジニアは幅広いプロジェクトに携わることが可能です。そして、参画するプロジェクトでは、UI/UXの設計、開発、テスト、リリース、メンテナンスなど、開発工程全体でスキルを発揮できます。このように、Flutterエンジニアは多様な開発分野や開発工程で活躍の機会があり、自身の希望やスキルにあった仕事を選べる点が魅力です。

フリーランスで働くことができる

Flutterエンジニアは、スキルと実績を積むことでフリーランスとして独立する道も開けます。Flutterが活用されるモバイルアプリ開発は、企業システムの開発などと比較して小規模な場合が多く、リモートワークも導入しやすいため、フリーランス向けの案件が豊富です。フリーランスエンジニアは実力をつけていけば、高収入を得ることができます。ただし、案件が途切れると収入が途絶えるため、常にスキルアップを続ける積極性が重要です。

まとめ:需要が増加しているFlutterエンジニアを目指すなら今がチャンス

本記事では、Flutterエンジニアの仕事内容や年収事情、転職ノウハウ、将来性について詳しく解説してきました。Flutterの最大の特徴はクロスプラットフォーム開発です。Flutterを採用することで、企業はOSごとの開発が不要となり、コスト削減や期間短縮が実現できます。また、ウィジェットベースで直感的にUIを構築できるのも魅力です。

このような特徴を持つFlutterへの注目度は高く、Flutterエンジニアの求人も増加傾向にあります。新しいフレームワークであるFlutterは、まだ扱えるエンジニアが少なく、転職やキャリアチェンジを目指すなら今がチャンスといえるでしょう。

CTACTA
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執筆者
しーそー
大手証券系システム会社での20年間のシステムエンジニア(SE)歴を経て、2022年4月よりライターの道へ。前職では主に設計・要件定義などの上流工程やプロジェクトマネジメントを経験。職歴を活かしたIT・金融関係の記事や、趣味と実益を兼ねた資産運用・仮想通貨などが得意ジャンル。2児の父として子育てにも奮闘中