【IT経験者向け】Azureエンジニアの仕事とは?年収や将来性を解説

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Microsoftが提供する「Azure」は、国内外の多くの企業が採用する人気のクラウドコンピューティングプラットフォームです。Azureエンジニアは、企業がAzureを利用する際に欠かせない重要な役割を担います。
本記事では、Azureエンジニアに興味のあるIT業界経験者に向けて、仕事内容や年収相場、キャリアアップ方法、将来性などを詳しく解説します。

  • 【この記事を読んでわかること】
  • Azureエンジニアの仕事は、Azure上でクラウドインフラ環境を設計・構築・運用すること
  • Azureエンジニアの年収相場は、正社員で平均600万円と一般的なインフラエンジニアより高め
  • キャリアアップには、資格取得やほかのクラウド知識、マネジメントスキル習得が有効
  • クラウド市場は今後も成長が見込まれるため、高い専門知識を持つAzureエンジニアの将来性は高い

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Azureエンジニアの仕事を知る

Azureエンジニアの業務範囲

Azureエンジニアとは、Azure上にシステムを開発する際の土台となる「クラウドインフラ」を構築する技術者です。まずは、Azureエンジニアの特徴やAzureエンジニアの役割、求められるスキルを見てみましょう。

Azureの特徴

「Azure(アジュール)」は、WindowsやOfficeでおなじみのMicrosoftが提供するクラウドコンピューティングプラットフォームです。Azureを利用する企業や個人は、サーバーやストレージ、データベース、ネットワーク、アプリケーションなどのコンピューターリソースを、インターネットを経由していつでもどこでも利用できます。

Azureは、Amazonの「AWS」に次いで世界第2位(22%)のシェアを持つクラウドコンピューティングプラットフォームです。

Azureには、主に下記のような特徴があります。

  • Windows ServerやOffice365などMicrosoft製品との高い親和性
  • 使用量に応じた従量課金でコスト削減が可能
  • 世界50か所以上、国内2か所のデータセンターで高い可用性・耐障害性
  • Dynamics 365、Power BIなどビジネス向けソリューションが豊富
  • オンプレミスとの連携を推進するためのサポートが充実

中でもAzureのもっとも大きな特徴は、1つ目にあげたMicrosoft製品との高い親和性でしょう。Windows ServerやSQL ServerなどのWindows製品を利用しているシステムのクラウド移行が容易にでき、移行後も資産が活用できます。

また、Office365などのMicrosoftのサービスとも簡単に連携できるため、業務効率の向上を図ることが可能です。このMicrosoft製品との親和性の高さが、Azureが選ばれる大きな理由の1つとなっています。

上記に加え、特徴にあげた可用性・耐障害性の高さや豊富なビジネスソリューションなどを武器に、Azureは医療、金融、製造などの幅広い分野の民間企業から、官公庁や地方自治体などの行政機関まで、多くの企業や組織で利用されています。

参考:Canalys

Azureエンジニアの役割と業務範囲

Azureエンジニアの役割は、企業や組織がAzure上にシステム開発する際の土台となるクラウドインフラを設計・構築・運用することです。

  • 要件に沿ったインフラの設計
  • 設計したインフラの構築
  • 構築したシステムの運用

それぞれの主な業務内容を見てみましょう。

要件に沿ったインフラの設計

はじめに、Azure上に構築するシステムの要件に沿って、必要なインフラ環境を設計します。開発の手戻りや、本番稼働後のシステムトラブルを起こさないために、適切な設計を行うことが重要です。

具体的には、システム構築に必要な処理性能やストレージ容量、ネットワーク要件、セキュリティ要件などを洗い出し、Azureのどのサービスをどのように組み合わせれば実現できるかを検討します。
設計時には、コストにも配慮して過不足のない最適なサービスを選定することが重要です。

設計したインフラの構築

設計した内容に沿って、実際にAzure上に環境を構築していく作業です。構築作業では、Azureのサービスやツールを使用して、サーバー、ストレージ、ネットワークなどのインフラを組み立てていきます。ここで、Azureのおもな代表的なサービスを見ておきましょう。

  • 仮想サーバー:Azure Virtual Machines
  • ストレージ:Azure Blob Storage、Azure Files
  • データベース:Azure SQL Database
  • 負荷分散:Azure Load Balancer
  • セキュリティ:Azure Firewall、Azure Active Directory
  • 運用監視:Azure Monitor

など

構築後には、設計に沿って実装されたか確認するためのテストやデバッグも行います。

構築したシステムの運用

構築したAzure環境の運用もAzureエンジニアの役割の一つです。運用業務にはシステムのモニタリングやメンテナンス、バックアップや復旧などがあります。
障害が発生した場合には、速やかなトラブルシューティングを行い、システムを復旧することも重要な役割です。運用においては、セキュリティ、パフォーマンス、コストなどの観点を重視し、Azure環境を最適な状態に維持することが求められます。

Azureエンジニアに求められるスキル

Azureエンジニアとして働くために必要な6つのスキルを解説します。

  • Azureの知識・スキル
  • ネットワークの知識・スキル
  • モニタリングとトラブルシューティングの知識・スキル
  • DevOpsの知識・スキル
  • セキュリティの知識・スキル
  • OSやプログラミング言語の知識・スキル

Azureの知識・スキル

Azureエンジニアとして働くには、Azureに関する知識とスキルが必要です。Azureが提供するサービスから適切なものを選び、組み合わせ、カスタマイズしてシステム要件にあった環境を構築することが求められます。そのためには、Azureのサービスやツールを広く、深く理解することが欠かせません。
また、性能や操作性、コストなど機能面以外への配慮も大切です。

ネットワークの知識・スキル

Azureエンジニアには、Azureが提供するネットワークサービスを理解し活用できることが求められます。ネットワークの知識は、セキュリティの確保やパフォーマンスの向上にもつながるため重要です。
ネットワークに関連するAzureのサービスには、下記のようなものがあります。

  • Virtual Network (VNet):仮想的なプライベートネットワークを構築
  • Azure VPN Gateway:リモートオフィスとセキュアな接続を確立
  • Azure ExpressRoute:Azureとオンプレミスや他のクラウドサービスを接続

モニタリングとトラブルシューティングの知識・スキル

Azure上に構築したシステムを安定的に運用するには、モニタリングやトラブルシューティングのスキルも欠かせません。Azureから提供されるサービスやツールの機能や操作方法を深く理解することが求められます。
Azureのモニタリングとトラブルシューティングに関する代表的なサービスは、下記のとおりです。

  • Azure Monitor:Azure上のリソースのパフォーマンスや稼働状況を監視しアラートを通知
  • Azure Log Analytics:Azure上のサービスからのログデータを分析
  • Azure Network Watcher:Azure上のネットワークリソース監視とトラブルシューティングのためのツール

DevOpsの知識・スキル

Azureエンジニアには、開発と運用を統合するDevOpsの知識も必要です。DevOpsにより、システム品質やスピードが向上し、利用者のニーズや市場の変化に応えた素早いリリースが可能になります。
AzureのDevOpsに関するサービスには、下記のようなものがあります。

  • Azure Boards:タスク管理、バグトラッキング、要件管理などのアジャイルプロジェクト管理
  • Azure Pipelines:多言語、プラットフォーム、クラウド間での CI/CD パイプラインを支援
  • Azure Test Plans:テストプランとテストケースの管理、手動テストの実行、検証などのテスト管理

セキュリティの知識・スキル

インターネット経由で利用するクラウドサービスでは、セキュリティ対策が重要です。Azureは有名企業や政府機関も利用する信頼性の高いクラウドサービスですが、インフラ構築時に適切に設計しなければセキュリティリスクが生じます。

Azureエンジニアは、システムのセキュリティ要件に応じて、適切なAzureのサービスを利用して安全なインフラを構築しなくてはなりません。
Azureのセキュリティに関する代表的なサービスは、下記のとおりです。

  • Azure Active Directory (AAD):アカウント管理、シングルサインオン、アクセス制御などを提供
  • Azure Key Vault:鍵や証明書などのセキュリティアイテムを管理
  • Azure DDoS Protection:DDoS攻撃からAzureリソースを保護

OSやプログラミング言語の知識・スキル

AzureではWindows ServerやLinuxが利用されることが多く、AzureエンジニアにはこれらのOSの知識が求められます。また、.NET、Python、Rubyなどのプログラミング言語を使いこなせると、タスクの自動化やスクリプト作成などができ、作業の効率化が可能です。

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Azureエンジニアの気になる収入事情

Azureエンジニアの年収相場

Azureエンジニアへの転向・転職を目指す方が知っておきたい、収入事情を解説します。

正社員Azureエンジニアの年収相場は平均600万円程度

まずは、正社員のクラウドエンジニアの年収相場を見てみましょう。
「求人ボックス」のデータによると、クラウドエンジニアの平均年収は599万円です。ここにはAWSやGoogle Cloud Platform(GCP)など他社クラウドエンジニアも含まれます。

次に紹介するフリーランスのデータでは、AzureエンジニアはAWSやGCPに比べてやや低めです。正社員のAzureエンジニアも599万円より多少低い可能性があります。
一般のインフラエンジニアと比べると、下記のとおりクラウドエンジニアは平均年収が50万円ほど高くなっており、高年収であることがわかります。

平均年収
クラウドエンジニア 599万円
インフラエンジニア 544万円

▼案件例
・フロントエンジニア:600万円/年〜
【募集内容】業務を効率化/自動化するアプリケーションの 開発業務
・ソフトウェアエンジニア:400万〜600万円/年
【募集内容】開発エンジニア
会員登録で非公開・新着案件も紹介可能です。

参考:エイジレスエージェント
参考:求人ボックス(クラウドエンジニア)/(インフラエンジニア)

フリーランスAzureエンジニアの月収相場は平均73万円

「フリーランススタート」のデータによると、フリーランスのAzureエンジニアの月収相場は平均73万円です。スキルによる月収の幅は大きく、20万円から最高185万円と9倍以上の差があります。
月収の分布では60万円〜80万円台の案件がもっとも多く、100万円以上の案件も少なくありません。スキルの高いAzureエンジニアは正社員と比べて高収入であることがわかります。

同サイトのデータから、AWS、Google Cloud Platform(GCP)、および一般のインフラエンジニアの月収と比べてみましょう。

平均月収 最高月収
Azureエンジニア 73万円 185万円
AWSエンジニア 76万円 200万円
GCPエンジニア 75万円 200万円
インフラエンジニア 68万円 200万円

AWSエンジニアやGCPエンジニアに比べると平均月収はやや低めですが、一般のインフラエンジニアに比べると高いことがわかります。

▼案件例
・サーバーサイドエンジニア:800,000円/月
【募集内容】サービス保守運営
・インフラエンジニア:900,000円/月
【募集内容】クラウド基盤の保守運営
会員登録で非公開・新着案件も紹介可能です。

参考:エイジレスフリーランス
参考:フリーランススタート

未経験のAzureエンジニアの年収相場は300〜400万円台

「フリーランススタート」のデータによると、フリーランスAzureエンジニアの実務経験年数ごとの月収相場は下記のとおりです。

経験年数 月収相場 年収換算
1年未満 36万円 432万円
1〜2年 43万円 518万円
2〜3年 61万円 734万円
3〜5年 72万円 864万円
5年以上 86万円 1,037万円

上記のデータと正社員の年収分布から、未経験のAzureエンジニアの年収相場は300万円〜400万円程度と見込まれます。エンジニアのスキルは実務年数で評価されるケースが多いため、経験を積むことで年収もアップしていくでしょう。実際、上記のデータでは経験年数3年〜5年の年収は、1年未満の年収の2倍になっています。

▼案件例
・ソフトウェア開発職:372万〜450万円/年
【募集内容】ソフトウェア開発業務
・開発エンジニア:301万〜378万/月
【募集内容】開発案件
会員登録で非公開・新着案件も紹介可能です。

参考:フリーランススタート

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Azureエンジニアとしての収入水準を知るためには

ここまでは統計的な数値をもとに紹介しました。具体的に、自身の経歴を踏まえた収入の目安を知りたい場合には以下のようなサービスを利用してみましょう。

  • 手軽に知りたい|市場価値診断サービス
  • 詳しく知りたい|転職エージェント

それぞれ詳しく解説します。

手軽に知りたい|市場価値診断サービス

市場価値診断サービスは、ネット上で自身のスキルや経験に関するいくつかの質問に答えると、適正年収などを提示してくれるサービスです。会員登録すると、より詳しい分析や企業からのオファーを受けられます。

詳しく知りたい|転職エージェント

より正確な自身の市場価値を知りたい方は、転職エージェントに登録すると良いでしょう。自身の詳しい経歴や希望の職種、働き方などを伝えると、豊富な企業情報の中から最適な転職先を紹介してくれます。実際の求人情報を知ることで、正確な収入水準を知ることが可能です。

収入水準は、弊社サービス「エイジレスフリーランス」でもご相談いただけます。
エイジレスフリーランスは、年齢不問の求人のみを扱い、キャリアコンサルタントがひとりひとりの経験やスキルに合わせて企業・案件を紹介するサービスです。

CTACTA

Azureエンジニアのキャリアを考える

Azureエンジニアのスキルアップ方法

Azureエンジニアの働き方やキャリアアップ方法を解説します。

Azureエンジニアの多様な働き方

クラウド上でのインフラ構築を担うAzureエンジニアは、下記のような多様な働き方が可能です。

  • 企業の正社員として働く
  • 派遣エンジニアとして働く
  • フリーランスとして働く
  • 副業で働く

もっとも多いのは企業の正社員として働く方法です。安定した収入やスキルアップのサポートが魅力である反面、仕事内容や環境には制約があります。派遣エンジニアはさまざまな企業で経験を積めるメリットがありますが、収入は不安定です。
正社員や派遣エンジニアとして実務経験を積むと、フリーランスとして独立する道もあります。収入は不安定ですが、高いスキルと経験があれば正社員よりも高い報酬を得ることも可能です。

クラウドエンジニアはオンライン上で環境を構築するため、オンプレミスのインフラエンジニアと比べて、リモートワークを導入しやすい特徴があります。フリーランスで在宅ワーク中心で働いたり、副業として週末にAzureエンジニアで働いたりといった働き方ができるのもメリットです。

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Azureエンジニアがキャリアアップする手段

Azureエンジニアのキャリアアップに役立つ3つの手段を解説します。

  • Azure認定資格を取得する
  • 最新技術の習得を怠らない
  • 上流工程やマネジメントスキルを身につける

Azure認定資格を取得する

Azureエンジニアとしてのキャリアアップには資格取得がおすすめです。試験勉強を通じて体系的に知識を学ぶことができ、合格すれば社内やクライアントへのスキルの証明になります。ハイレベルな資格を持っていれば信頼感が増し、より難易度の高い仕事を任せられる可能性も高まるでしょう。

Azureエンジニアがぜひ取得したいのが、Microsoftが認定する「Microsoft Azure認定資格」です。Azure認定資格は、初級者向けから順に「Fundamentals」「associate」「Expert」の3つのレベルがあり、ほかに特定分野の専門知識を問う「Speciality」があります。
それぞれの中には、さらにデータベースやAI、ネットワークなどの領域ごとに細かく分かれており、2023年2月時点で全21種類です。 自身のスキルレベルや目指す分野にあった資格を取得しましょう。

参考:Become Microsoft Certified

最新技術の習得を怠らない

クラウド業界は非常に早いスピードで進化しており、技術のトレンドも変わっていきます。最新技術を習得し、市場の需要に応じてスキルをアップデートしていくことが大切です。常に新しい技術や知識をキャッチアップすることで、ほかのエンジニアと差別化でき、顧客満足の向上にもつながります。Azureエンジニアとしてキャリアアップしていくには、常に最新技術に注目し、勉強を続けることが大切です。

上流工程やマネジメントスキルを身につける

Azureエンジニアは、技術を高めるほかに、上流工程やマネジメントスキルを身につけることでキャリアアップを図る道もあります。上流工程には、顧客から要件やニーズを引き出しシステム要件に落とし込んだり、コストを見積もったりと、技術力と異なるスキルが必要です。

また、マネジメントでは、進捗や課題の管理、チームメンバーを取りまとめるリーダーシップといった能力が求められます。技術力に加えて、これらのスキルを備えたエンジニアは貴重なため、より高いステージで仕事に関わることが可能です。

未経験のAzureエンジニアが技術を磨く方法

未経験のAzureエンジニアが実務レベルのスキルを身につけるための3つの方法を紹介します。

  • Azureの基本を学ぶ
  • 実際にAzureを操作してみる
  • 初級者向けのAzure認定資格を取得する

Azureの基本を学ぶ

Azureのサービスや機能について勉強する際は、Microsoft公式の学習サイトMicrosoft Learnから始めるのがおすすめです。Microsoft Learnは誰でも無料で利用できる学習コンテンツが豊富に揃っています。学習する中で、サービスや機能についてさらに詳しく知りたい場合には、Microsoft公式のドキュメントを参照すると良いでしょう。とても詳しく解説されているため、より知識を深められます。
独学は苦手という方は、オンライン講座やプログラミングスクールを受講するのもおすすめです。料金はかかりますが、体系的にポイントを押さえて学べます。

参考:Microsoft Learn
参考:Azureのドキュメント

実際にAzureを操作してみる

知識を習得したら、実際にAzureを操作して実践力を身につけることが重要です。上で紹介したMicrosoft Leanの中にもハンズオン形式のトレーニングがあるため、実際にAzureを操作して学べます。

また、Azureのアカウントを作成して、無料でさまざまな機能を試すことも可能です。常に無料で使える55以上のサービスや、12ヶ月間無料で使える人気サービスなど、身につけた基礎知識を実際に手を動かして試してみるには十分なサービスが揃っています。

参考:Azure

初級者向けのAzure認定資格を取得する

習得したAzureの基礎知識を確かめるには、前述のAzure認定資格に挑戦するのがおすすめです。まずは初級者向けの「Fundamentals」を受験しましょう。基礎的な知識が問われるので、実務未経験でも独学で十分に合格可能です。資格を取得すれば学習の成果が目に見えて、より勉強に身が入るでしょう。また、第三者にスキルを証明できるので、転職や案件獲得の際の武器にもなります。

Azureエンジニアの転職ノウハウ

専門性の高いAzureエンジニアの転職では多くの場合、即戦力が求められます。開発経験豊富なエンジニアは転職市場でも需要が高いでしょう。

一方、Azureでの実務経験に乏しいエンジニアは、企業にアピールできるスキルや経験を積み上げることが重要です。
そんな方が転職を成功させるための、3つのノウハウを紹介します。

  • Azureの知識・スキルを高める
  • 開発実績を積む
  • 転職エージェントを活用する

Azureの知識・スキルを高める

まずは、Azureの知識・スキルを開発実務をこなせるレベルまで高めることが重要です。前述のとおりAzureは、公式のトレーニングサイトやドキュメントに加えて、オンライン講座や書籍なども充実しているため学習環境に困ることはありません。身につけた知識やスキルは、Azure認定資格の取得に向けた勉強を通じて定着を図ると良いでしょう。
中級レベル以上の資格を持っていれば、ほかのエンジニアとの差別化に役立ちます。

開発実績を積む

即戦力が求められるAzureエンジニアの転職市場で企業に選ばれるには、開発実績を積むことが重要です。所属する職場で開発の機会がある場合には、積極的に手を上げましょう。職場に機会がない場合は、自身で開発の機会をつくる必要があります。
例えば、副業として、クラウドソーシングなどで小規模な初級者向けのAzure開発案件を探し、実際に開発をしてみると良いでしょう。企業にアピールできる実務経験を作ることが大切です。

転職エージェントを活用する

スキルや開発実績を積み転職活動を始める際には、転職エージェントを活用するのがおすすめです。現在の仕事と並行して転職活動を行う場合、十分に時間がとれない方も多いでしょう。転職エージェントなら、自身のスキルや希望を登録しておけば、転職のプロが企業探しや面接の手配、手続きなどをサポートしてくれます。エージェントは求人サイトに載っていない企業も抱えているため、希望にあった転職先が見つかる可能性も高まるでしょう。

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大手転職エージェント
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Azureエンジニアの求人や案件

  エンジニア案件の探し方  

Azureエンジニアを求める企業や、実際にAzureが使われた開発プロジェクトを見てみましょう。

Azureエンジニアを求める企業

Azureは業種を問わず大手企業から中小企業、公的機関まで幅広く利用されています。そのため、Azureエンジニアにはさまざまな企業から需要があります。
その中から代表的な3つを紹介します。

  • システムインテグレーター(SIer)
  • 一般企業の社内エンジニア
  • スタートアップ企業

システムインテグレーター(SIer)

SIerは、顧客企業から案件を受託開発するシステム開発専門の企業です。近年のクラウド需要の増加から、SIerでもAzure上でインフラ構築スキルを持つエンジニアに対する需要が豊富にあります。SIerでは、さまざまな業種や分野の企業の開発案件に関わることが可能です。また、SIerとしての企業価値を高めるため、社員のスキルアップに対するサポートが手厚いのも魅力といえるでしょう。

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一般企業の社内エンジニア

Azureを活用する企業で社内エンジニアとして活躍することもできます。Azureは医療や金融、製造などの大量のデータを安全に管理することが求められる業種に強みがあります。
これらの企業では、自社でシステム開発を内製したり、SIerと共同で開発プロジェクトをすすめたりします。一般企業に所属するAzureエンジニアは、技術力はもちろん、事業部門とコミュニケーションやベンダーコントロールなどのマネジメントスキルが必要です。

スタートアップ企業

創業間もないスタートアップ企業は、常に新しい技術やサービスを採用することで競争力を高めていきます。スタートアップ企業では、少ない初期投資で始められ、高い拡張性を持つクラウドの活用にも積極的です。スタートアップ企業で働くAzureエンジニアには、業界トレンドや最新の技術動向に敏感で、継続的にスキル向上を図る積極性が求められます。

Azureが使われる開発プロジェクト

Azureはさまざまな企業で開発プロジェクトを支えるクラウドインフラとして活用されています。その中から、Azureの公式サイトで公開されている代表的な事例を3つ紹介します。

  • 野村信託銀行:既存システムのクラウド移行
  • 大和運輸:AzureとGitHubを活用した開発環境の内製化
  • 大阪府:スマートシティ実現に向けたデータ活用プラットフォーム構築

野村信託銀行:既存システムのクラウド移行

野村グループの信託銀行である野村信託銀行は、データセンターの移転を機にクラウド移行を検討します。同社は以下の3つの理由からAzureへの移行を決めました。

  • Azure Site Recovery (ASR) を活用した短時間での移行
  • ASRを用いて低コストでDRサイト(ディザスタリカバリサイト)への準リアル連携を実現可能
  • 従来利用していたWindows Serverのラインセンスを継続利用可能

約20システムをAzureに移行した同社では、ASRでの移行により数億円規模の移行コスト削減効果があったとのことです。

ヤマト運輸:AzureとGitHubを活用した開発環境の内製化

宅配大手のヤマト運輸は情報システムやアプリケーションの内製化を決め、開発基盤のモダン化やDevOps導入のプラットフォームとしてAzureとGitHub Enterprise Cloudを採用しました。Azure採用のポイントはサービスの安定性や低遅延DR(Disaster Recovery)の実現に加え、セキュリティや無停止環境構築などのDevOpsに必要なサービスが提供されている点にあったといいます。
同社では、AzureとGitHubを活用した内製化の促進で、サイロ化していたナレッジの社内共有促進にも期待しているとのことです。

大阪府:スマートシティ実現に向けたデータ活用プラットフォーム構築

大阪府は、ICTを活用した社会課題の解決を図る「スマートシティ」の取り組みを進めています。その一環として、大阪府と市町村が保有する多様なデータを集約する「大阪府市町村データ活用プラットフォーム(OSA43)」を整備しました。
拡張性やセキュリティの高さが評価され、OSA43に採用されたのがクラウド基盤であるAzureとデータ分析ツールPower BIです。データ活用により、府民には「赤ちゃんの駅マップ」や「保育施設等情報マップ」といったサービスが提供されています。

参考:Azure「Azure のケース スタディとお客様事例

Azureエンジニアが業務委託案件を見つける方法

フリーランスや副業で働くAzureエンジニアが業務委託案件を探すための、代表的な3つの方法を紹介します。

  • 求人サイトやクラウドソーシングサイト
  • フリーランスエージェント
  • ネットワーキング

求人サイトやクラウドソーシングサイト

自身で案件を探す場合には、ネット上で手軽に探せる求人サイトやクラウドソーシングサイトを利用するのがおすすめです。求人サイトでは正社員だけでなく業務委託案件を募集しているケースも多くありますので、覗いてみると良いでしょう。

クラウドソーシングサイトは、案件のワーカーを探す企業と、仕事を探すフリーランスや副業ワーカーをマッチングするサービスです。大手サービスなら、初級者向けから上級者向けまで、さまざまな案件が揃っているので、自身のスキルレベルや希望にあった案件を見つけられるでしょう。

フリーランスエージェント

案件探しをプロに手伝って欲しい、という人にはフリーランスエージェントの活用がおすすめです。フリーランスエージェントは、独自のコネクションで多くの企業案件を抱えたエージェントが、スキルや希望にあった企業・案件を紹介してくれるサービスです。求人サイトやクラウドソーシングサイトに出ていない好条件の案件に出会える可能性もあります。また、報酬の交渉や手続きのサポートも行ってくれるため、本業に集中できるのもメリットです。

AWSエンジニアの案件をお探しの方は、弊社の「エイジレスフリーランス」にご相談ください。
エイジレスフリーランスは、年齢不問の求人のみを扱い、キャリアコンサルタントがひとりひとりの経験やスキルに合った企業・案件を紹介します。

ネットワーキング

さまざまな方法で人脈を広げて案件獲得につなげる方法もあります。Azureでは、Microsoftやユーザー企業などが開催するセミナーやイベントが頻繁に開催されています。
参加している企業担当者やほかのエンジニアとの交流を通じて人脈を広げ、案件の獲得につながるケースもあります。また、近年ではSNSを通じた求人も盛んです。自身のスキルを積極的に発信することで、Azureエンジニアを探す企業の目に留まる可能性が高まります。

CTACTA

Azureエンジニアの将来性

Azureエンジニアの将来性

最後に、Azureエンジニアの将来性を見てみましょう。
クラウドコンピューティングプラットフォーム市場で世界第2位のシェアを持ち、WindowsやOfficeと高い親和性のあるAzureには、今後も高い需要が見込まれます。

総務省の「令和4年版情報通信白書」によると、クラウドサービス市場は今後も高い成長が予測されています。中でも、Azureが得意とするPaaS市場は成長が特に顕著です。

世界のパブリッククラウドサービス市場規模(売上高)の推移及び予測(億ドル)
2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年
パブリッククラウド全体 2,513 3,281 4,208 5,115 5,919 6,589
うちPaaS 389 533 715 876 1,015 1,126

※2021年以降は予測値

参考:総務省「令和4年版 情報通信白書

これらのことから、Azure上でのインフラ構築のプロであるAzureエンジニアの将来性も高いといえるでしょう。

今からAzureエンジニアを目指すべき?

下記の点から、Azureエンジニアへの転職や転向は将来性のある選択といえるでしょう。

  • Azureは第2位のシェアを持ち、WindowsやOfficeなどのMicrosoft製品と高い親和性がある
  • Azureを使ったシステム開発は活発で、Azureエンジニアの需要は豊富
  • Azureエンジニアの収入水準は一般のインフラエンジニアに比べて高い

Azureエンジニアとして第一線で活躍するには、高い専門性が求められます。常に最新のサービスやトレンドに追随し続けることが大切です。

まとめ:成長するクラウド市場で活躍できるAzureエンジニアの将来性は高い

Azureエンジニアは、Microsoftが提供するクラウドコンピューティングプラットフォーム「Azure」上に、クラウドインフラを構築する技術者です。正社員エンジニアの年収相場は平均600万円で、一般的なインフラエンジニアに比べて高年収が期待できます。
AzureエンジニアにはITインフラの知識に加えて、Azureのサービスに関する高い専門性が求められ、実績豊富なエンジニアには高い需要があります。
今後も成長が見込まれるクラウド業界において、インフラ構築に不可欠な存在であるAzureエンジニアには、高い将来性があるといえるでしょう。

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執筆者
しーそー
大手証券系システム会社での20年間のシステムエンジニア(SE)歴を経て、2022年4月よりライターの道へ。前職では主に設計・要件定義などの上流工程やプロジェクトマネジメントを経験。職歴を活かしたIT・金融関係の記事や、趣味と実益を兼ねた資産運用・仮想通貨などが得意ジャンル。2児の父として子育てにも奮闘中