今後SIerのエンジニアが取るべき戦略は?SIerの将来を徹底分析!
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しーそー
エンジニアとしてキャリアを築いていきたい人で、SIerへの入社を志望している人は多いのではないでしょうか。
しかしコーディング以外にどんな業務をしているのか、その実態がよくわからないという声もよく聞きます。
本記事では、SIerで働くエンジニアがどんな仕事をしているのか、その詳細を明らかにしていきます。
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- 【この記事を読んでわかること】
- SIerはシステム開発を支援する企業で、ユーザー系・メーカー系・独立系・外資系の4つに分類できる
- SIerはさまざまな業界のプロジェクトを経験できるが、会社によって技術が身につきづらいなどデメリットもある
- SIer業界全体は伸びていくが、高付加価値を生み出せないエンジニアは淘汰される懸念アリ
SIerとは
しーそー
まずSIerがどのような企業なのか、以下2つの観点で確認しましょう。
- SIerとは”クライアントのシステム開発を支援する企業”
- IT業界の多重下請け構造の影響を受ける
SIerとは”クライアントのシステム開発を支援する企業”
SIerとは”クライアントのシステム開発の各工程を支援するための企業”です。
システム開発は構想から実際にリリースして運用するまで、多数のフェーズに分かれています。
そのいろいろなフェーズの各場面でクライアントの困りごとを解決し、システムをリリースするサポートをするのがSIerと認識しておいてください。
IT業界の多重下請け構造の影響を受ける
SIerはIT業界に属しており、IT業界は多重下請けをとる構造が特徴的です。
直近では、COVID-19の罹患者管理用アプリ『COCOA』の開発費約4億円の受注に対し、94%にあたる3.68億円を2次請けへ再委託しています。
1次請けが中間マージンを抜き、特に開発を行わずに2次請けに委託しているこの件は、まさにIT業界を象徴している構図です。
システム開発は発注元を頂点とし、それに近づくほど影響力や発言力が増すことを、まずは覚えておいてください。
以上、SIerがどういった企業なのかを2つの観点で分解してみました。
続いてSIerとエンジニア(SE)はそもそもどう違うのか、疑問を解明していきます。
SIerとエンジニア(SE)の違い
しーそー
SIerとエンジニア(SE)の違いを明確にするため、下表を確認していきましょう。
単語 | 形態 | 内容 | 類語 |
---|---|---|---|
SIer | 企業 | システム開発を支援するサービスを提供する団体、企業のこと。 | メーカー、小売、放送など |
エンジニア | 人 | システム開発を行うエンジニアという職種、およびそれに従事する個人のこと。 (SIerに勤めるエンジニア、のように用いる) | 営業、医師、経理など |
SIerとは、上述のとおり企業体を指し、株式会社などの法人をイメージするとつかみやすいです。
一方でエンジニアは職種、およびそれを生業とする人を指します。
類する言葉としては営業や医師、弁護士などを思い浮かべるのが適当でしょう。
IT業界と接点がないとカタカナ語を理解するタイミングや必要性もないため、この項で認識を合わせられれば後段も読みやすくなると思います。
続けてSIerのおもな分類や企業を見ていきましょう。
SIerの4つの分類と代表的な企業
しーそー
SIerはシステム開発支援サービスを取り扱う会社であり、2018年時点で国内には3,600社以上存在します。
それらの解像度を上げる手がかりは、以下4つの会社の成り立ちです。
- メーカー系
- ユーザー系
- 独立系
- 外資系
順にみていきましょう。
メーカー系
1つ目はメーカー系SIerです。
メーカー系SIerはメーカー企業そのもの、もしくはその企業のシステム部門が法人として独立・分社化した背景を持つ会社を指します。
具体例として日立や富士通、東芝で表すと以下のとおりです。
親会社(メーカー) | メーカー系SIer会社名 |
---|---|
富士通 | 富士通エフサス |
富士通FIP | |
富士通マーケティング | |
日立 | 日立ソリューションズ |
日立システムズ | |
日立情報通信エンジニアリング | |
東芝 | 東芝情報システム |
東芝デジタルエンジニアリング | |
東芝デジタルソリューションズ |
特徴としては、機器を製造する親会社がある場合が多いことが挙げられます。
ユーザー系
続いてはユーザー系です。
ユーザー系とは、ある企業のシステム部門が独立・分社化した企業を指します。
メーカー系と成り立ちは似ていますが、大きな違いは親会社が含まれないことと、親会社が一般企業である2点です。
ユーザー系の企業として有名な会社を何社か紹介します。
業界 | 親会社名 | ユーザー系SIer会社名 |
---|---|---|
商社系 | 住友商事 | SCSK |
伊藤忠 | 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC) | |
三井物産 | 三井情報 | |
金融系 | 野村證券 | 野村総合研究所(NRI) |
三菱UFJ銀行 | 三菱UFJインフォメーションテクノロジー(MUIT) | |
東京海上日動火災保険 | 東京海上日動システムズ | |
その他 | NTT | NTTデータ |
電通 | 電通国際情報サービス(ISID) | |
日本製鉄 | 日鉄ソリューションズ(NSSOL) |
商社や金融など長い歴史を持ち、グローバルに事業を展開している企業はユーザー系SIerを保有していることが多いです。
独立系
続いては独立系SIerです。
上記のメーカー系・ユーザー系と対比して用いられる言葉で、読んで字のごとく親会社をもたずSIerとして興された企業を指します。
具体例は以下のとおりです。
- オービック
- 大塚商会
- インターネットイニシアティブ(IIJ)
SI事業や自社プロダクトを強みとし、上記2系列とは違った成り立ちで事業を展開している企業が独立系と呼ばれています。
外資系
最後4つめは外資系SIerです。
こちらも字面のとおり海外企業の資本をもとにした企業、およびその企業の日本法人であるSIerを指します。
具体例は以下のとおりです。
- アクセンチュア
- IBM
- 日本オラクル
おもに外国に本社がある会社の日本法人という立ち位置で、SI事業も行っている企業がメインです。
コンサルティングファームとして世界最大の人員を擁するアクセンチュアもここに該当します。
以上、SIerの分類をその成り立ちと具体例から4つ紹介しました。
SIerと同じ分類に属していてもその内実はさまざまです。
続いてSIerのおもな仕事内容を確認していきましょう。
SIerで働くエンジニアの4つのおもな仕事内容
しーそー
SIerがなにかを理解したところで、SIerに属するエンジニアがどういった仕事をしているか詳細を解説します。
以下4つの観点からみていきましょう。
- コンサルティング
- システムデザイン
- システム実装・検証
- システム運用・保守
コンサルティング
まずはコンサルティングです。
クライアントがビジネスの拡大を望む場合、ITを用いてどのように実現すべきかわからないケースは多く存在します。
そんなときに現行のシステムやデータを分析しつつ、どんなプロダクトを用いてこれくらいの期間や人員を動員すれば可能です、などのコンサルティングを行うのもSIerの仕事です。
おもにITコンサルタントと分類されるエンジニアが、こういった業務を担当します。
システムデザイン
2つめはシステムデザインです。
どのようなシステムを作るか大方針が決まったら、それをより具体的にするためにデザイン(設計)を行います。
建物の図面と同じく、システムも設計書を必要とするためその詳細を決めていくのがデザインです。
どのような連携方式で他システムと接続するのか、画面のボタンはどこにおいてどのような項目チェックを行うかなど、クライアント二人三脚で進めていくのがシステムデザイン工程での仕事となります。
システム実装・検証
3つめはシステムの実装と検証です。
設計が決まったら、その内容を機械が理解・実行できる形にプログラミングしていきます。
仲間のエンジニアと協力しながら作業分担を行い、設計書どおりにコードを書き上げてはレビューする作業を反復します。
その後組み上げたコードが正しいか、いくつかの検証を行い、動作に問題がなければ本番環境にリリースしていくのがおおまかな流れです。
これらの実装や検証も、エンジニアとして必要な仕事となっています。
システム運用・保守
最後はシステム運用・保守です。
システムは本番環境にリリースして終わりではありません。
実際に本番環境で数多くのユーザーによってシステムが利用され、その蓄積された利用データやリソースの推移をもとにいろいろなチューニングが必要です。
サーバーのCPUやメモリ使用率が高まっていればリソースの増強を検討したり、データの表領域がパンクしそうであればデータの保存期間を見直したりします。
システムの稼働状況を確認しながら対策を立てるのも、エンジニアとして欠かせない仕事です。
以上、SIerに勤めるエンジニアとしての仕事を4つ紹介しました。
ほかにも大手企業になるほど管理業務など事務的なものも増加する傾向です。
続いて、SIerに勤めるエンジニアのキャリアパスを紹介します。
SIerで働くエンジニアのおもなキャリアパス
しーそー
SIerに所属するエンジニアがたどれるキャリアパスは実に多様です。
その中でもメインなものを3つ紹介します。
- システムエンジニア
- 〇〇スペシャリスト
- ITコンサルタント
順を追ってみていきましょう。
システムエンジニア
まずはシステムエンジニアです。
イメージとしては、エンジニアの職務全般をこなすジェネラリストで、五角形のレーダーチャートですべて中央値となる状態となります。
たとえばプロジェクトの推進や設計作業、テストケースの作成や稼働後のデータ分析などどんな仕事を任せても一定程度の水準で遂行してくれるのがシステムエンジニアです。
管理職層からするとこういったメンバーがいるのは非常に心強いですが、本人のキャリアパスとしてはなんとも中途半端になってしまう可能性があります。
通常SIerに入社するとだいたいがシステムエンジニアという肩書を与えられるため、言ってしまえば”入社以来特定の領域に特化できていない人”と思われてしまう場合があるためです。
どんな職種にも成れるポテンシャルはあるため、ここからさらなるキャリアアップを目指すのがよいでしょう。
〇〇スペシャリスト
続いてはシステムエンジニアから1歩踏み込んで、特定の領域に特化したエンジニアです。
OracleやPostgreSQLなどのデータベース領域に強ければデータベーススペシャリスト、ネットワークに強ければネットワークスペシャリストのような肩書きとなります。
スペシャリストになると、いろいろなプロジェクトに参画しやすくなるのがメリットです。
データベースに強みがあれば、大規模システム移行案件のデータ移行担当として設計段階から参画でき、強みを活かしながら伸ばす経験を得られたりします。
さらに、強みを伸ばせばそのスキルだけで講演や研修講師として招聘されることもあるため、ただシステム開発を行うだけではない仕事をこなすチャンスが舞い込む可能性もあるでしょう。
なにごとも万里一空の志で臨み、スペシャリストとなってキャリアパスを広げるのはエンジニアにとって有効な手段となります。
ITコンサルタント
最後はITコンサルタントです。
こちらもいうなればスペシャリストのひとつであり、ITコンサルタントはIT戦略の策定や要件定義など、システム開発の上流工程で価値を発揮します。
企業が売上拡大や経費圧縮に向けてITを活用したい、そんなときがITコンサルタントの出番です。
SIerでも上流工程であれば、ITコンサルティングに準ずる業務を行うことも多いため、1次請けなど発注元に近いSIerであれば普段の業務を通じてITコンサルタントになれる素地を養えます。
ITコンサルタントはエンジニア職の中でも高年収になりやすいため、年収アップを狙いたい人にもおすすめです。
ユーザー系SIerなどで、普段からクライアントと接点のあるエンジニアにとって、ITコンサルタントは魅力的なキャリアパスとなるでしょう。
以上、SIerに勤めるエンジニアにおすすめなキャリアパスを3つ紹介しました。
続いて、SIerではたらくメリットやデメリットにはどんなものがあるのか、その内容を解明していきましょう。
エンジニアがSIerで働くメリットとデメリット
しーそー
SIerの実態やキャリアパスの次は、実際に働いたときにどんなメリデメがあるのか確認が必要です。
メリット、デメリットの順に掘り下げていきましょう。
SIerで働くメリット
SIerに勤めるメリットは以下の3つです。
- システム開発を上流から下流まで一貫して経験できる
- 多様な案件にチャレンジできる環境がある
- 福利厚生や研修・学習支援が充実している
システム開発を上流から下流まで一貫して経験できる
SIerで働くことで、システム開発工程の流れを理解できるのは大きなメリットです。
特にメーカー系やユーザー系であれば、身近なクライアントが親会社となるため、クライアントと一緒に要件定義からリリース、さらにリリースしたシステムの今後の改修計画まで参画できます。
システム開発にまつわる一連の作業や苦労を知れるのは、今後の転職を考えたときに大きな財産となります。
SESなどのスポットでの契約となると、システム開発を局所的にしか経験できないため、この点はSIerに勤めるエンジニアならではのメリットでしょう。
多様な案件にチャレンジできる環境がある
続いて、さまざまな案件に参画できる環境もSIerに勤める強みです。
現在システムを使わずに会社経営を行うのは、不可能な状況になってきています。
そのため、たとえば独立系であれば案件さえ獲得できれば金融や小売、物流やメーカーなどさまざまな業界の案件に携わることが可能です。
特定の企業のシステム部門の場合、携われるのはその会社が扱う業界やサービスに限定されてしまいます。
飽き性な人はSIerに勤めるとメリットを享受できるかもしれません。
福利厚生や研修・学習支援が充実している
福利厚生や学習支援が充実しているSIerも多いです。
大手SIer、特にメーカー系やユーザー系の場合はこの傾向が強くなります。
メーカーなどはいわゆる大企業と呼ばれる企業が多く、その分福利厚生が手厚いです。
子会社であるSIerは、その基準に準拠することが多いため、たとえば住宅補助や子ども手当などが同規模の他企業に比べて充実しています。
特定の条件を達成していれば、会社の資金で海外大学院でMBA取得できるなど手厚い学習サポートを用意している企業もあります。
キャリアを拡大していきたいエンジニアにとって、サポートが充実しているのは非常に魅力的な環境に映るのではないでしょうか。
続けてデメリットを見ていきましょう。
SIerで働くデメリット
SIerで働くおもなデメリットは以下の3つです。
- クライアントのシステム開発理解度に依存する
- 技術力が身につきづらい
- 若年時から高年収をねらうのが難しい
クライアントのシステム開発理解度に依存する
SIerは、クライアントのシステム開発理解度に依存して業務繁忙が決定されます。
システム開発にはただ目に見えるシステムを作るだけでなく、裏側の機能を作る部分やほかのシステムとの連携部分など、目に見えない部分も非常に多いです。
そのためクライアントがこの点を理解せず、さらに悪いことに発注側の立場を利用してくる場合、プロジェクトは終盤になるにつれ炎上の可能性が高まります。
仕事の忙しさや合理性がクライアントの当たり外れに依存してしまうのは、SIerで働くデメリットとなるでしょう。
技術力が身につきづらい
技術力や開発力が身につきづらいのもSIerの特徴です。
特にクライアントに近い立場になると傾向が顕著になります。
IT業界は多段的な下請け構造となっているため、上流にいくほど開発をせず、下請けに再委託するのが主流です。
重要な開発部分も丸投げする形になるため、SIerは管理や契約事務など、およそエンジニアらしからぬ業務に従事せざるをえません。
こうなってはコーディングや検証する時間も必要もなくなるため、技術力は身につくはずがありません。
大手SIerにいくデメリットとして認識しておくのがよいでしょう。
若年時から高年収をねらうのが難しい
最後は、若いときから高年収を狙うのが難しい点です。
こちらもメーカー系やユーザー系の会社ほど傾向が強く出てきます。
大手企業は、旧態依然とした年功序列制度がいまだに幅を利かせているため、給料に影響を与えるのは個人の成果よりも年次です。
子会社系は給与体系も親会社に準拠することが多いため、たとえば30歳で1,000万円達成はなかなか難易度が高いでしょう。
福利厚生と裏返しのデメリットとなりますが、野心的なエンジニアはベンチャーなどを考えたほうがQOLが上がる可能性が高いです。
以上、SIerで働くメリットとデメリットを3点ずつ紹介しました。
どんな企業にも働くうえでのメリットやデメリットは存在するので、しっかりと調査をして選択する意識が重要です。
続いて、SIerで活躍するエンジニアに共通するスキルを確認していきましょう。
SIerで活躍するエンジニアに求められる3つのスキル
しーそー
SIerに勤めたときに活きてくるスキルを以下3点紹介します。
- 高度な専門知識やスキル
- 高レベルなソフトスキル
- 柔軟なマインドセット
それぞれみていきましょう。
高度な専門知識やスキル
SIerで働く場合、担当する領域での高度な知識やスキルがあれば当然ですが活躍が可能です。
たとえば金融業界、その中でも銀行の決済領域のシステムを担当するとします。
その場合、業務知識である”決済”の詳細を把握できていれば、要件定義でユーザーから詳細な要件を巧みに抽出できるでしょう。
また国内決済に利用される”全銀ネット”、決済時に海外送金で用いられる”SWIFT”の知識があればどのようなインターフェース項目を用いるべきなのか、基本・詳細設計でもバリューを発揮できます。
参画するプロジェクトの知識やスキルを保持していれば、仮にその会社へ転職したてでもすぐにプレゼンスを出すことができるのは自明でしょう。
高レベルなソフトスキル
2つめは高いレベルのソフトスキルです。
ソフトスキルとはリーダーシップやコミュニケーション能力など、個人の能力に依存する定性的なスキル一般を指します。
プロジェクトを率いるときは、メンバーにしっかりと範を垂れるためのリーダーシップが必要ですし、クライアントやメンバーと認識齟齬を生まないコミュニケーション能力も不可欠です。
マネジメント層へのレポーティングにおいても、相手の立場や気持ちを汲んだ資料作りが求められます。
徹底的に想像力を働かせ、高い視座で状況を俯瞰できるソフトスキルを持っていればSIerで活躍できること間違いなしです。
柔軟なマインドセット
最後は柔軟なマインドセットです。
マインドセットとは、個人の仕事への熱意や姿勢、考え方のことを表します。
いかに広範かつ深淵な知識があり、優れたリーダーシップをもっていても、”適当に仕事すればいい”と考えている人がリーダーになればプロジェクトは失敗します。
逆に能力は少し劣っていても、”最後まで絶対にやりきる”と強いコミットメントの姿勢を持つ人がリーダーになれば、プロジェクトの成功確率は上がるでしょう。
逆境を跳ね返せるメンタリティ、理不尽にさらされようともプロジェクトのリリースというゴールを意識して最善手を考えられるマインドは、プロジェクト稼業のSIerでこそ真価を発揮します。
SIerで活躍するために必要なスキルを3つ紹介しました。
続いてSIerのエンジニアの将来性をみてみましょう。
SIerで働くエンジニアの将来性
しーそー
SIerで働くエンジニアの将来性がどの程度あるのか、業界とそれに属するエンジニアの2軸でみていきましょう。
- SIer業界は今後しばらく成長見込み
- SIerで働くエンジニアの需要は2極化が進む
SIer業界は今後しばらく成長見込み
SIerの業界そのものは今後しばらく、最低でも10年程度は伸長していくと考えられます。
SIer業界は10年連続での拡大を果たしており、まだまだDX需要も盛んです。
企業のシステム開発需要が旺盛な現状を背景に、市場規模も2桁成長を実現しています。
日本の経済成長は2023年時点で限界を迎えつつあり、2050年に向けてさらに低下していく見込みです。
かかる状況下では世界を意識した働き方が必要となり、時間や距離を超越するシステムの存在感は相対的に向上していくでしょう。
アメリカを筆頭とした経済成長が見込める限り、SIer業界もともに成長していくと考えるのが自然だと考えられます。
SIerで働くエンジニアの需要は2極化が進む
SIer業界のエンジニアの需要は、2極化が進むと見込まれます。
技術や知識を高いレベルで保有する高スキル人材に需要が集中し、ただコーディングをするだけや管理をするだけのエンジニアは、AIなどに取って代わられると考えるべきでしょう。
今後は特定分野のみのスキルではなく、たとえばデータベース×ITコンサルティング、ネットワーク×データサイエンティストなど、スキルを掛け合わせて高付加価値を狙っていく必要があります。
Tableauを初めとするBIツールやMicrosoftのCopilotを見るに、ただシステムを作るだけのエンジニアは淘汰される可能性が高いです。
現状に危機感を覚えつつ、自身が属しているSIerにどんな価値をもたらすことができるのか、しっかり考える必要のあるフェーズにきています。
以上、SIerとそこに属するエンジニアの将来性を論じてみました。
業界的にはしばらくは安泰ですが、そこに甘んじていると足許を救われてしまうかもしれません。
続いてはSIerへ転職を成功させるポイントの確認です。
SIerへの転職を成功させるための3つのポイント
しーそー
SIerに就職・転職したいと考えている人は、以下3つのポイントに気をつけてみましょう。
- 自分の強みと実績を整理する
- 戦略的な転職先企業を選定する
- IT業界に強い転職エージェントを活用する | エイジレスをご活用ください。
自分の強みと実績を整理する
転職するときは、まず自身の強みと実績の理解がファーストステップです。
SIerへの転職でもここは変わりません。
転職は自分という商材を転職先企業に売り込む営業活動なため、商品の強みや稼働実績をアピールする必要があります。
そのためにも、現職で積んだ経験がSIerにどのように活きてくるのかを示す定量的な事実と、なぜそれができたかという定性的な面を整理するのがよいでしょう。
いかにして難局を乗り越えたのか、自分の活躍を客観的に伝えられるのがベストです。
近年は、ITコンサルティング業界などで、非IT人材のポテンシャル採用も多くなってきています。
そういったところに滑り込むためにも、経歴の棚卸しをしっかりできているかが転職成功の大きなキーポイントです。
この部分にしっかりと注力していきましょう。
戦略的な転職先企業を選定する
強みがわかったら、それにマッチングする売り込み先企業を選定していきましょう。
今までのキャリアとこれからのキャリアパスを検討し、選べる企業の範囲を決定します。
その中から”自分がいける範囲で、最高のキャリアを積めるSIer”を選ぶのがおすすめです。
このとき自分が行きたい会社よりも、自分のスキルを高く評価してくれそうな会社を選ぶとよいでしょう。
将来的な大目標と照らし合わせつつ、得られる福利厚生やキャリアなど総合的な観点で最高の企業を選ぶことで、結果的にQOLを上げてくれる道しるべとなります。
IT業界に強い転職エージェントを活用する | エイジレスをご活用ください。
具体的な転職のステップを進めるにあたり、エージェントの利用は欠かせません。
特にIT業界は、市場の成長を背景に求人数やその内容も多様になっており、自分1人で最適な仕事を探すのが難しい状況です。
そんなときにITに強いエージェントを活用すれば、スキルや志向マッチングを駆使して自分に合った求人と出会う確率が格段に上がります。
弊社エイジレスは、さまざまな大手企業とのコネクションを武器に、スキルさえあれば年齢を問わずどんな人でも働ける案件を各種取り揃えています。
SIerの求人も多く扱っているため、SIerに転職したくなったときはエイジレスにお声掛けください。
以上、SIerに転職するときのポイントを3つ紹介しました。
最後にまとめにうつっていきましょう。
まとめ | SIerで高付加価値を生み出せるエンジニアを目指そう
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この記事をとおして、以下のことがわかりました。
- SIerはシステム開発を支援する企業で、ユーザー系・メーカー系・独立系・外資系の4つに分類できる
- SIerはさまざまな業界のプロジェクトを経験できるが、会社によって技術が身につきづらいなどデメリットもある
- SIer業界全体は伸びていくが、高付加価値を生み出せないエンジニアは淘汰される懸念アリ
IT業界は構造的な問題こそあるものの市場は伸び盛りで、SIer各社も史上最高の売上を出す企業も多いです。
たとえば福利厚生のしっかりした大企業直系のSIerに勤め、安定した環境で着実にスキルを身につけながら、より専門的なキャリアパスを模索するのは非常に現実的な戦略でしょう。
エンジニアとして技術や経験を修得すれば、今後しばらく食いっぱぐれることはありません。
ぜひ今後も需要の見込まれるIT人材になるために、SIerで明るい未来を手に入れましょう。
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