年金の手取りはいくらになる?引かれる税金・保険料からシミュレーション

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老後の生活資金を考える上で、年金は重要です。年金定期便などで将来受給できる年金額を把握できますが、受給額がそのまま手元に入るわけではありません。年金からは税金や保険料が天引きされるため、手取りは額面よりも少なくなります。

この記事では年金の手取りについて、引かれる税金や保険料の詳細、手取りのシミュレーションを紹介します。

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  • 【この記事を読んでわかること】
  • 年金は受給額でなく手取り額で考えることが必要
  • 年金からは税金や保険料が天引きされる
  • 年金の手取り額を知るには税金と保険料を計算しなければならない

年金の手取り=支給額とは異なる

年金の手取りはいくらになる?引かれる税金・保険料からシミュレーション

「ねんきん定期便」などから年金の支給額が確認できますが、実は支給額と手取りは異なります。実際にもらえる年金額は、支給額よりも低くなることが一般的。この仕組みは給料と同じであり、年金からもろもろのお金が差し引かれた上で受給者の手元に振り込まれます。

令和2年度末時点の実際の年金受給額

実際に、年金はいくら受給できるのでしょうか。厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、年金受給額をみていきます。なお、ここで紹介する受給額は手取りではありません。

国民年金

令和2年度末時点の国民年金の平均年金月額は56,252円。年齢別にみた受給額は、以下のとおりです。

年齢平均年金月額(円)
合計56,252
6039,019
6140,594
6241,689
6342,881
6443,513
6557,919
6657,737
6757,569
6857,272
6957,169
7057,234
7157,153
7257,066
7356,874
7456,675
7556,235
7656,204
7755,881
7855,651
7955,252
8057,241
8157,024
8256,866
8356,876
8456,464
8556,321
8656,067
8755,643
8855,132
8954,498
90歳以上50,554

参考:厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

60〜64歳は繰上げ受給制度を利用しているため、年金受給額が平均よりも低くなっています。
年金は納付月数によって受給できる額が異なり、令和2年度に国民年金を満額受給した場合は65,141円です。平均受給額は満額から、マイナス約1万円。最も平均受給額の高い年齢層は、65〜69歳の57,502円となります。

厚生年金

厚生年金は、会社員または公務員で働いていた人が受給できる年金です。令和2年度末時点の厚生年金の平均年金月額は144,366円で、厚生年金の平均年金月額には、国民年金月額も含みます。年齢別にみた受給額は、以下のとおりです。

年齢平均年金月額(円)
合計144,366円
6090,838
6159,575
6260,436
6378,770
6480,636
65145,337
66145,703
67143,386
68141,979
69140,036
70143,775
71147,105
72146,331
73145,724
74145,467
75147,519
76148,172
77149,924
78152,159
79154,467
80157,097
81158,604
82160,356
83160,851
84161,714
85162,711
86162,887
87161,929
88162,660
89163,514
90歳以上161,506

参考:厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

厚生年金は、年齢が上がるとともに受給額がアップする点が特徴です。受給額には納付月数と年収が関係するため、会社員でいた期間が長く、かつ年収が高かった人ほど受給できる厚生年金額が高くなります。
日本年金機構によると、令和2年度において平均的な収入で40年間働いた場合の標準的な厚生年金額は220,724円です。なお、この年金額には夫婦2人分の国民年金が含まれます。

年金受給額は現役世代の手取り50%ほど

厚生労働省では少なくとも5年に1度、公的年金財政の定期健康診断として財政検証を実施しています。なぜなら、公的年金制度には年金加入者の減少や平均寿命の延び、人口や経済全体の状況を考慮して、給付と負担のバランスを自動的に調整する仕組みがあるからです。
財政検証では、将来受給できる年金額が現在の現役世代の所得の何%かを示す「所得代替率」を算出しています。現在の所得代替率によると、将来受給できる年金額が現役世代の手取り50%程度と予測されます。令和3年の賃金構造基本統計調査によると一般労働者の賃金は30.7万円であるため、令和3年時点での将来の年金受給額はおよそ15万円ほどになるでしょう。

参考:厚生労働省「いっしょに検証!公的年金〜年金の仕組みと将来〜」
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」

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年金の手取りは税金・保険料の天引き後に決まる

年金の手取りはいくらになる?引かれる税金・保険料からシミュレーション

年金の手取りは、上記でご紹介した受給額から税金や保険料が天引きされた後の金額です。額面通り支給されるわけではないため、老後の生活費は年金の手取り額を把握した上で考える必要があります。

年金に税金がかかる理由

年金は、所得税法上「雑所得」に分類されます。そのため、控除対象となる一定額を超えた場合は課税対象です。なお、65歳未満で年108万円以下、65歳以上で年158万円以下の年金収入となる場合は非課税です。これは国民年金や厚生年金のような公的年金であっても、課税対象となります。

天引きされる税金・保険料の決まり方

年金から天引きされる税金は年間の年金受給額によって、税金以外で引かれる社会保険料は住民票のある市町村によって決定します。年金受給額は雑所得として扱われ、受給額から基礎控除や配偶者控除など、さまざまな控除を差し引いた額に対して課税されます。そのため、税金や保険料がいくら天引きされるかは個人の年金収入によってさまざまです。

年金の手取りに関係する!天引きされる税金・保険料は5種類

年金の手取りはいくらになる?引かれる税金・保険料からシミュレーション

では、年金の手取りはどんな税金・保険料が差し引かれて決定するのでしょうか。ここでは、年金の手取りに関係する全5種類の税金・保険料について解説します。

①所得税

所得税とは、収入に対してかかる税金のこと。一般的に知られる所得税は給与に対してかかるものですが、実は所得税の対象となる所得は税法上10種類あります。

  • 給与
  • 事業
  • 利子
  • 配当
  • 譲渡
  • 不動産
  • 一時
  • 退職
  • 山林

公的年金は雑所得に分類され、所得金額は年金収入から所得控除を差し引いた金額で計算します。なお、65歳未満は年108万円、65歳以上は年158万円の年金収入となる場合、所得税はかかりません。

所得税の計算方法

所得税は、「(所得−控除)×税率」で計算します。年金にかかる所得税の具体的な計算式は、以下のとおりです。

(年金額−社会保険料控除など各種控除)×5.105%(所得税率5%×復興特別所得税率1.021%)

各種控除は下記のようにさまざまであり、対象の控除があることで課税対象となる所得が減らせます。

  • 公的年金控除、基礎控除
  • 配偶者控除
  • 扶養控除
  • 特定扶養親族控除
  • 老人扶養親族控除
  • 普通障害者控除
  • 特別障害者控除
  • 同居特別障害者控除

②住民税

住民税とは、住民票をおく自治体に支払う税金です。65歳以上かつ年間の年金受給額が18万円以上となる場合に天引きされますが、年158万円以下の年金収入となる場合は、控除対象となるため住民税が課されません。

住民税の計算方法

住民税は、市町村民税と道府県民税の合計で決定します。下記は、住民税算出の計算手順です。

  1. 年金収入を含む総所得金額−総所得控除額=課税総所得金額
  2. 課税総所得金額×市町村民税率=市町村民税所得割額(①)、課税総所得金額×道府県民税率=道府県民税所得割額(②)
  3. 人的控除額の差額の合計額または市町村民+道府県民税の合計課税所得金額のいずれか少ない金額×5%(市町村民税4%(③)・道府県民税1%(④))=調整控除額
  4. ①−③=市町村民税、②−④=道府県民税
  5. 市町村民税+市町村民税均等割額(3,500円)=⑤、と道府県民税+道府県民税均等割額(1,500円)=⑥
  6. ⑤+⑥=住民税

住民税は、自治体によって税率が異なります。そのため、正確な計算式はお住まいの自治体のホームページなどを参照しましょう。

③国民健康保険料

社会保険料である国民健康保険料は、住民票のある自治体に支払う保険料です。所得税や住民税とは異なり税金ではないため、年金収入に応じて免除されません。なお、国民健康保険の納付は75歳未満までが対象であり、65歳以上75歳未満で年間の年金支給額が18万円以上となる場合は支給額から天引きされます。

国民健康保険料の概算

国民健康保険料は自治体によって計算が異なり、所得割額・均等割額・平均割額の合計で計算します。ここでは一例として、北海道札幌市における年金受給者の国民年金保険料の概算早見表を紹介します。

65歳未満
年金収入所得(控除を引いた後)1人世帯2人世帯
120万60万61,420円75,560円
140万77.5万108,500円100,050円
160万92.5万129,500円121,060円
180万107.5万165,550円173.120円
200万122.5万186,550円194,120円
220万137.5万207,550円215,120円
240万152.5万228,550円256,820円
260万167.5万249,550円277,820円
280万182.5万270,550円298,820円
300万197.5万291,550円319,820円
350万235万344,050円372,320円
400万272.5万396,550円424,820円
450万314万454,660円482,930円
500万356.5万514,160円542,430円

参考:北海道札幌市「令和4年度国民健康保険料の目安 64歳以下の公的年金収入の場合」

65歳以上
年金収入所得(控除を引いた後)1人世帯2人世帯
153万以下43万以下18,800円25,690円
160万50万26,890円33,780円
180万70万62,550円74,030円
200万90万104,470円97,150円
220万110万127,590円120,270円
240万130万163,260円169,080円
260万150万186,380円192,200円
280万170万209,500円232,460円
300万190万232,620円255,580円
320万210万255,740円278,700円
340万227.5万275,960円298,920円
360万242.5万293,300円316,260円
380万257.5万310,640円333,600円
400万272.5万327,980円350,940円
420万288.5万346,480円369,440円
440万305.5万366,130円389,090円
460万322.5万385,780円408,740円
480万339.5万405,430円428,390円
500万356.5万425,090円448,050円

参考:北海道札幌市「令和4年度国民健康保険料の目安 65歳以上の公的年金収入の場合」

国民健康保険料は、65歳未満まで「介護分」が含まれます。65歳以上は介護分は含まれず、「医療分」「支援金分」のみの算定です。

④後期高齢者医療保険料

後期高齢者医療制度は平成20年4月に開始した制度であり、75歳以上の人は国民健康保険ではなく後期高齢者医療保険に該当します。また、一定の障害がある65歳以上の人も後期高齢者医療保険の対象です。

後期高齢者医療保険料の計算方法

後期高齢者医療保険料の料率は2年ごとに見直され、次の見直しは令和6年度に実施されます。保険料は前年の所得から被保険者ごとに、下記計算式で算出します。

賦課のもとになる所得金額×9.49%(所得割額)+46,400円/人(均等割額)

賦課のもとになる所得金額は、前年の総所得金額から基礎控除額を差し引いた金額です。なお、限度額は66万円であり、それ以上の保険料にはなりません。

⑤介護保険料

介護保険制度にかかる介護保険料も、年金から引かれる保険料の1つです。65歳以上は第1号保険者、40〜64歳までは第2号保険者です。64歳までは健康保険の「介護分」として介護保険料を支払いますが、65歳からは独立した「介護保険料」として支払いが発生します。年18万円以上の年金受給者は、2ヶ月ごとに年金から天引きされます。

介護保険料の計算方法

介護保険料もお住まいの自治体によって保険料額が異なります。ここでは東京都江戸川区を例に、年金受給者の介護保険料を紹介します。

住民税非課税者
所得段階対象者保険料率保険料(年額)
第1段階
  • 生活保護受給者
  • 老齢福祉年金受給者
  • 合計収入80万円以下
基準額×0.3021,240円
第2段階
  • 世帯全員が住民税非課税
  • 合計収入80万円超、120万円以下
基準額×0.5035,400円
第3段階
  • 世帯全員が住民税非課税
  • 合計収入120万円超
基準額×0.7049,560円
第4段階
  • 住民税課税者がいる世帯で本人は非課税者
  • 合計収入80万円以下
基準額×0.9063,720円
第5段階
  • 住民税課税者がいる世帯で本人は非課税者
  • 合計収入80万円超
基準額70,800円

参考:東京都江戸川区「介護保険のページ」

住民税課税者
所得段階対象者保険料率保険料(年額)
第6段階合計収入120万円未満基準額×1.2084,960円
第7段階合計収入120万円以上210万円未満基準額×1.3092,040円
第8段階合計収入210万円以上320万円未満基準額×1.50106,200円
第9段階合計収入320万円以上400万円未満基準額×1.70120,360円
第10段階合計収入400万円以上500万円未満基準額×1.95138,060円
第11段階合計収入500万円以上700万円未満基準額×2.20155,760円
第12段階合計収入700万円以上900万円未満基準額×2.45173,460円
第13段階合計収入900万円以上1,200万円未満基準額×2.70191,160円
第14段階合計収入1,200万円以上2,000万円未満基準額×3.00212,400円
第15段階合計収入2,000万円以上3,000万円未満基準額×3.30233,640円
第16段階合計収入3,000万円以上基準額×3.60254,880円

参考:東京都江戸川区「介護保険のページ」

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年金は手取りいくらもらえる?年金額のシミュレーション

年金の手取りはいくらになる?引かれる税金・保険料からシミュレーション

ここでは、実際に年金が手取りでいくらもらえるのかをシミュレーションします。年金の手取りは、個人の年金受給額やお住まいの自治体などによって変動するため、参考として押さえましょう。

65歳以上・単身・年金受給額月20万円

年金手取り月およそ15.6万円(年およそ187万円)
年金受給額月20万円
(年240万円)
天引き額△月およそ4.4万円
(△年およそ53万円)
国民年金月6.5万円
(年78万円)
所得税
住民税
△月1.7万円
(△年およそ21万円)
厚生年金月13.5万円
(年162万円)
介護保険料
国民健康保険料
△月およそ2.7万円
(△年およそ32万円)

※40年間年金を納めた場合

単身で月20万円の年金を受給する場合、税金や保険料が差し引かれた後の手取りはおよそ月15.6万円です。年間で考えると年240万円受給できるところ、もろもろ天引きされることでおよそ187万円の受給となります。

65歳以上・夫婦・年金受給額月25万円

年金手取り月およそ19.3万円(年およそ231万円)
年金受給月25万円
(年300万円)
天引き額△月およそ5.7万円
(△年およそ69万円)
国民年金夫: 月6.5万円(年78万円)
妻: 月6.5万円(年78万円)
所得税
住民税
△月1.6万円
(△年およそ19万円)
厚生年金夫:月12万円
(年144万円)
介護保険料
国民健康保険料
△月およそ4.2万円
(△年およそ50万円)

※40年間年金を納めた場合
※妻は40年間専業主婦とする場合

夫婦の場合はそれだけ世帯の年金収入が増えるため、税金や保険料が上がり、天引き額もアップします。夫婦合わせて年金受給額が25万あっても、手取りは20万円を下回ります。単身世帯と比較すると税金や保険料、生活にかかるお金も増えるため、手取りを把握して老後の生活資金を考えることが必要です。

正確な年金手取り額は自治体HPなどを参考に計算しよう

年金の手取りを知るためには、各種税金や保険料がいくらかかるかを把握する必要があります。収入や自治体の税率によって金額は異なるため、正確な数値を知りたい場合はお住まいの自治体のホームページから保険料などをシミュレーションしてみましょう。より正確な年金手取り額を把握したい場合は、日本年金機構や年金事務所、年金相談センターなどに相談することがおすすめです。

年金の手取り額は税金・保険料の天引き後に決まる!

年金の手取りはいくらになる?引かれる税金・保険料からシミュレーション

実際に受け取れる年金は「ねんきん定期便」などに記載がある受給額ではなく、税金や保険料が天引きされた後の手取り額です。手取り額は所得税や住民税のような税金、介護保険料や国民健康保険のような社会保険料が差し引かれて決定します。そのため、年金の手取り額を知るには、受給額と税金、保険料がいくらかを知る必要があります。老後の生活資金を計画する上でも、年金は手取り額で考えることがポイントです。

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資金計画に不安がある場合、プロであるFP(ファイナンシャルプランナー)への相談がおすすめです。
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老後資金2,000万円問題に代表されるように、老後の生活費はひとりあたり数千万円が必要と言われています。
漠然とした不安を抱えるのは辛いものです。まずは現状を把握し、どのような対策が必要なのかを相談してみましょう。

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執筆者
エイジレスメディア編集部
エイジレス社会の専門誌として、すべての人が何歳でも豊かな暮らしを紡げるよう有益な情報を発信していきます。主に、エイジレスなビジョンを体現している人物や組織へのインタビュー記事を執筆しています。