PMは技術力がないとダメ?コードが書けなくても優秀なPMの特徴
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PMとして働くことに興味があるものの、技術力がないから務まらないのではないかと不安を感じている人もいるのではないでしょうか。技術力が低くても、別のスキルを駆使することでPMとして活躍できます。この記事では、技術力がないPMでも評価される理由と、技術力がなくても優秀なPMの特徴を解説します。
もしPMとして働くことに不安を感じているのであれば転職するのもキャリアアップするための方法です。働く環境によっては、周りのサポートのおかげで自然と技術力が身に着き評価されたり、収入アップしたりする可能性があります。
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- 【この記事を読んでわかること】
- 技術力がないPMでも評価される理由は、「プロジェクトの成功を請け負う責任の重さ」と「必要なスキルの幅広さ」により高度なIT人材とみなされるため
- コードを書けなくても優秀なPMの特徴は、「問題解決力」「コミュニケーション力」「リーダーシップ」「三現主義」があげられる
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なぜ?技術力がないPMでも評価される理由
技術力がないPMでも評価される理由は、以下の2つです。
- 責任の重さ|PMはプロジェクトを成功させる責任が求められるため
- スキルの広さ|ITスキルに加えてビジネススキルが求められるため
責任の重さや求められるスキルの広さから、PMの平均年収は892万円と高年収です。(※経済産業省報告)
一方で、高度SE・ITエンジニア(基盤設計担当・ITアーキテクト)の平均年収は778万円であり、SE・プログラマー(ソフトウェア製品の開発・実装)の平均年収は569万円となっています。
参考:「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果|経済産業省」
なぜ、ほかのIT関連職種より高年収であるPMは、どれ程の責任・スキルが求められるのか、以下で解説します。
1.責任の重さ|PMはプロジェクトを成功させる責任が求められるため
PMがSEよりも評価されるもっとも大きな理由は、責任の重さです。
PMはプロジェクト全体の品質・コスト・納期を管理し、これらすべてを満たしたうえでプロジェクト目標を達成し、顧客や上司からの評価を得ることが重要です。
たとえば、PMはプロジェクト目標を達成するために、プロジェクトメンバーを統括してプロジェクトを推進し、課題が発生した場合は対応方針を決断しなければなりません。
これらのPMに求められる能力や実績は、SEが担うシステム構築の実作業スキルよりも高度なものと見なされることが一般的です。
PMとSEの違いをさらに詳しくみていきましょう。
PMはプロジェクト全体の管理を担当し、プロジェクトの目標達成に向けて推進します。
一方で、SEは技術的な専門知識を活かして実作業を通して、システムの構築や運用に従事する役割です。
以下の表は、PMとSEの役割の違いを簡潔にまとめたものです。
項目 | PM (プロジェクトマネージャー) | SE (システムエンジニア) |
---|---|---|
役割 | プロジェクトの全体的な管理と推進 | システムの設計・開発や運用などの実作業 |
責任範囲 | プロジェクトの立ち上げ・計画・実行・監視・完了までの全体管理 | システムの要件定義・設計・実装・テスト・運用などの実作業 |
コミュニケーション範囲 | プロジェクト内外のステークホルダー(利害関係者) | プロジェクトメンバー、顧客側の担当者(受託業務の場合) |
重点業務 | プロジェクト全体の戦略・計画・QCD管理(Quality:品質、Cost:コスト、Delivery:納期)・リスク管理 | システムの設計・開発や運用などの実作業の推進、技術的な問題解決 |
PMの仕事内容を詳しく知りたいという人は、以下の記事で解説しているので読んでみてください。
▼プロジェクトマネージャー(PM)の仕事内容の詳細な解説を読みたい人はこちら
プロジェクトマネージャー(PM)の仕事内容は?転職後の年収事例も紹介
プロジェクトマネージャー(PM)ってよく聞くけど、仕事の内容が曖昧。そう感じる方は少なくありません。PMとはつまり、プロジェクトの総責
PMが担うプロジェクト全体の管理と推進は、プロジェクトの成功や失敗に大きく影響します。
PMが適切にプロジェクトを管理できれば、プロジェクトの成功確率が高まり、顧客や上司からの信頼と評価を得ることができます。
一方で、プロジェクトを適切に管理できなければ、信頼と評価を失う可能性が高いです。
このように、PMはプロジェクトの成果に直結する責任を負っているため、評価も高くなります。評価が高まると、給与や昇進などにも反映されることがあります。
2.スキルの広さ|ITスキルに加えてビジネススキルが求められるため
PMがSEよりも評価される理由の2つ目は、PMに求められるスキルの広さです。
PMはプロジェクトを成功させるために、技術的な側面だけでなくビジネスの視点も考慮して戦略を立て、プロジェクトを牽引する役割を果たします。
PMには、ITスキルに加えて以下のようなビジネススキルが必要です。
- コミュニケーションスキル
- 問題解決スキル
- リーダーシップ
- 三現主義
これらのビジネススキルに関しては、後の章で詳しく解説します。
このように、PMにはITスキルだけでなくビジネススキルも求められます。
幅広いスキルを持ちビジネスに直接的な価値提供できる高度なIT人材と見なされるため、PMはSEよりも評価が高いです。
ここまでは、PMが評価される理由をお伝えしてきました。
PMの役割はプロジェクト全体の管理であり幅広いスキルが求められるため、もし技術力が低くてもほかの側面が秀でていれば活躍できます。
次の章では、コードを書けなくても優秀なPMの特徴をみていきましょう。
コードを書けなくても優秀なPMの4つの特徴
コードを書けるPMはプロジェクトメンバーの立場や気持ちを理解するという点で優れていますが、PMにはコードを書くスキルだけでなく、ほかのスキルも重要視されます。
以下の4つが、コードを書けなくても優れたPMの特徴です。
- 問題解決力に優れている
- ステークホルダーとのコミュニケーションが円滑
- リーダーシップを発揮している
- 三現主義で行動している
それぞれ解説します。
問題解決力に優れている
技術力がないリーダーでも、問題解決力が優れていれば活躍できます。
問題解決力を構成する要素を大別すると、以下の2つです。
- 問題を見極める力
- 問題を解決する力
一般的には問題を解決する力が注目されがちですが、実は問題を正しく見極める力が低ければ、問題解決力が高くても成果を上げることは難しいです。
たとえば、大量のコードを書く必要がある開発プロジェクトを考えてみます。
この場合、問題はPM自身がコードを書けないことではありません。
PMの役割は、プロジェクト全体のコード作成やレビューによる品質確保の体制確立です。
問題を正しく定義すると、PMはみずからコーディングやレビューに取り組むのではなく、コーディングを担当する協力会社や社内のメンバーで開発体制を構築して適切にタスクを割り当てることが求められます。
問題を正しく定義できると、目的と行動を一致させて生産性を高められます。
筆者自身も国内大手SIerで13年間働いてきましたが、会社が提供する研修では問題解決に関する専門的な学習機会はありませんでした。
そのため、書籍を通じて問題解決の知識を身につけ、プロジェクトで実践してきました。
問題解決力を向上させたい人には、「イシューからはじめよ」がおすすめです。
この書籍では、正しい問題定義の重要性をわかりやすく解説しています。
参考:「イシューからはじめよ 知的生産のシンプルな本質|英治出版」
ステークホルダーとのコミュニケーションが円滑
ステークホルダーとのコミュニケーションが円滑であることが優秀なPMの特徴のひとつです。
プロジェクトには、プロジェクトメンバーや上司、協力会社や顧客など多くのステークホルダーが関わっています。
これらのステークホルダーと円滑なコミュニケーションを築くことができれば、PMはプロジェクト目標に向けて推進できます。
以下は、実際に筆者が経験した事例です。
システム開発プロジェクトにおいて、本稼働直前の顧客受け入れテストで顧客の要件漏れが判明しました。
情報システム部門は、予算や納期の変更が制約されているため、追加要件を受け入れずに本稼働を進めたい意向です。
しかし、現場部門からは追加要件への対応を強く求める声がありました。
そこで、筆者はPMとして情報システム部門と現場部門の利害関係や期待値を分析し、解決策を交渉します。
結果として提案した解決策が受け入れられ、いったんは計画どおりのスケジュールのまま本稼働する方針となりました。
要件漏れの課題は、現場部門が一定期間は現場運用で対処し、2次開発プロジェクトを立ち上げて追加要件に対応する方針として課題解決となりました。
このように、技術力は使わなくても、円滑なコミュニケーションを通じてプロジェクトに貢献できることもあります。
リーダーシップを発揮している
優秀なPMに不可欠な特徴は、リーダーシップを発揮していることです。
プロジェクトは、立場が異なる多くの役割を持つステークホルダーが関わり、大規模なプロジェクトだと関係者は100人を超えることもあります。
その中でPMは、プロジェクトの目標や方向性を示し、プロジェクトメンバーやステークホルダーを統率してリードする役割を担います。
この役割を果たすには、リーダーシップが必要です。
ここでいうリーダーシップとは、以下の3つです。
- 関係者の考えや意志を理解する能力
- 自分の考えや意志を持ち、それを伝える能力
- 自分やプロジェクトメンバーの行動や成果に責任を持つ能力
リーダーシップを発揮できれば、プロジェクトの目標に向かってプロジェクトメンバーをリードし、プロジェクトの推進もうまくいくようになります。
三現主義で行動している
優秀なPMは、三現主義で行動しています。三現主義とは、現場・現物・現実に即した行動のことです。
PMは、プロジェクトメンバーから受けた報告内容や机上の空論にとらわれず、三現主義に準じた行動が重要です。
実際にプロジェクト現場に足を運び、開発したシステムやドキュメントなどの現物をみて、現実をしっかり理解したうえで判断や行動をする必要があります。
三現主義で行動する目的は2つです。
- 情報の裏づけをとる
- モノゴトの本質を捉える
特に炎上プロジェクトには、PMが三現主義で行動していなかったという傾向があるように感じます。
三現主義で行動できれば、プロジェクト現場で起きている問題やリスクを正しくタイムリーに認識できて、本質的な対策がとれます。
その結果として得られるのが、プロジェクトメンバーやステークホルダーとの信頼関係です。
このようにコードが書けないPM、もしくはマネジメントが主業務となりコードが書けなくなったPMでも上記のような特徴を持ち、PMとして活躍している人は実際に数多く存在します。
まとめ|コード書けるPMは至高。でも書けなくてもOK
この記事では、以下の2つのことがわかりました。
- 技術力がないPMでも評価される理由は、「プロジェクトの成功を請け負う責任の重さ」と「必要なスキルの幅広さ」により高度なIT人材とみなされるため
- コードを書けなくても優秀なPMの特徴は、「問題解決力」「コミュニケーション力」「リーダーシップ」「三現主義」があげられる
PMには技術力だけでなく、幅広いビジネススキルと専門知識が求められます。
そのため、もし技術力に自信がなくても、ほかの能力を駆使してプロジェクトに貢献できます。
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- 特化型:希望する業界や職種への転職を専門的にサポートしてもらう
さまざまな転職エージェントがありますが、結論として以下から選んでおくと、希望に沿った求人を逃すリスクを軽減できるでしょう。
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