SESに事前面談がある?違法性・事前準備を徹底解説
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本記事ではSES企業に無事就職し、常駐先企業との面談を控えたITエンジニアの方や、SESエンジニアの常駐を依頼しようとしている発注側のクライアント企業側の担当者の方。
双方にとって、準備すべきこと・注意事項について説明します。
クライアントとの面談がなかなかうまくいかない、面談をこなしたとしても職場での不安や悩みがある方は思い切って環境を変えてみるのも良いでしょう。
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もしあなたが転職を少しでも考えているのであれば一度、面談をして今後のプランを一緒に考えてみませんか?
- 【この記事を読んでわかること】
- SESには「顔合わせ」「現場見学」という名目の「事前面談」(実質面接)がある
- その「面談」は法的にグレーであるが、現状では発注側・応募側双方にとって必要
- 事前面談という「実質」面接である以上、準備をしっかりして臨む
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SESでは事前にクライアントと面談するのが一般的
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SESの面談が発生する前提として、SESの契約形態から確認します。
SESは準委任契約で締結される業態です。
準委任契約では、成果物ではなく、労働に対して報酬が発生します。
派遣契約と違い、発注者側が指揮命令することができません。
そのため、SES契約で着任したITエンジニアは、現場の状況を見て能動的に業務遂行できることを期待されます。
面談時のクライアント側企業とITエンジニア側の意識
クライアント側企業は、労働に対して対価を払うため、労働時間内にできるだけ成果を上げることを応募者に臨みます。
ITエンジニア側は、「その期待に応えられるかどうか」を確認しようとします。
成果物を完成させる必要がなくても、「時間内に・より多く・期待される」業務を遂行できるかどうかの確認は、双方とも必要になるのです。
面接ではない名目の「面談」が行われる
双方がその確認をするために、就業開始前に「実質」面接が行われます。「顔合わせ」や「現場見学」という名目の「事前面談」が行われるのです。大抵は「1回勝負」になります。
ここまで読むと、法律に明るい方の中には「あれ?派遣とか請負とか準委任って、面接してはいけないのでは?」と思い浮かんだ方もいるでしょう。
次に、現状の法律(建前)と実態(本音)について説明いたします。
SES事前面談は違法?→「顔合わせ」「現場見学」という名目なら可
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SES事前面談の違法性を確認すべく、厚生労働省が出しているガイドラインと法律に基づいて、実際は面接が行われているという現状を紹介していきます。
法的にはかなりグレーゾーンですが、法律が現実に追いついていない実情と実質的な選考が行われていることを説明します。
「請負労働者の配置決定に影響を与える」が違法かどうかの分かれ目
厚生労働省が発行している『労働者派遣・請負を適正に行うためのガイド』によると、事前面談は「請負労働者の配置決定に影響を与える」ことになります。
簡単に言うと、事前面談の結果、クライアント企業側が採用・不採用にするということです。
法的には、事前面談を行うと「(準委任契約を含む)請負契約ではない」と判断される可能性があります。
本来は、SES企業側が連れてきたITエンジニアを、発注元であるクライアント企業が選定できません。
『労働者派遣・請負を適正に行うためのガイド』(17頁)
Q13 請負業務の実施に当たり、情報漏洩防止のため、発注者が、請負労働者から請負事業主あての誓約書を提出させ、その写しを発注者に提出するよう求めることは可能ですか。
●発注者による請負労働者の氏名等の事前確認
また、請負事業主の業務遂行能力の確認のため、請負労働者に職務経歴書を求めたり事前面談を行ったりすることは可能ですか。
A
発注者が請負労働者の職務経歴書を求めたり事前面談を行ったりする場合は、一般的には当該行為が請負労働者の配置決定に影響を与えるので、労働者派遣事業又は労働者供給事業と判断されることがあります。特に、職務経歴書の提出や事前面談の結果、発注者が特定の者を指名して業務に従事させたり、特定の者について就業を拒否したりする場合は、発注者が請負労働者の配置等の決定及び変更に関与していると判断されることになります。
顔合わせや事前面談の実態
違法になる可能性があるとしても、前項の「SESでは事前にクライアントと面談するのが一般的」にも記載したとおり、クライアント企業・ITエンジニア双方での適正は確認したいのが本音です。
この話題に関する法律で、ネット上で頻繁に出て来るキーワードは「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準を定める告示」になります。
この告示ですが、「昭和六十一年四月十七日 労働省告示第三十七号」として告示され、「改正 平成二十四年九月二十七日 厚生労働省告示第五百十八号」となりました。
日付を見るとわかるとおり、現在の複雑化した雇用状況(自社で従業員を育成せず外部依存する)に適切に対応していません。
その結果、「面接」ではなく「顔合わせ」や「現場見学」の名目で、「事前面談」という実質「面接」が行われている「グレー」な現状になっています。
「実質」面接が行われている現実である以上、面接対策が必要であると判明しました。続いて、クライアント企業担当者が、「事前面談」でチェックしている個所を説明します。
SESの事前面談でクライアントが見ている3つのポイント
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SESの事前面談が、実質「面接と同じ」である以上、見るべきポイントは通常の面接対策と変わりません。ここでは、基礎的な項目について「再確認」のように説明していきます。
なお、クライアント企業によって差異があることはご了承ください。
ITスキルと経験
スキル・経験が合致していないと業務遂行できません。
派遣とは違い、請負の一種となる準委任である以上、顧客からの指示や指導は「基本」受けることはできません。現場の状況を的確に把握し、自ら動けるレベルの知識・スキル・経験が必要となります。
ただし、現場にすでに同じSES会社から先輩・上司が着任しており、その方に習いながら業務遂行できるのであれば別です。
社会人としての常識を備える
言葉遣い・スーツなどの正装・時間を守る、等の最低限のマナーは確実におさえましょう。
また、クライアント企業担当者との話では、聞かれたことに対して適切に応答してください。
話すときは、相手の顔を見て・姿勢よく・きちんと通じる発音で明確に発言することを忘れずに、受け答えしましょう。
コミュニケーション力
この項目は、よく「コミュニケーション力とは?」と議論になることがあります。面接においては、下記の要領で進めます。
- 担当者の問に対して、的外れな回答をしない
- 冗長にならないように、簡潔かつ適切に話す
- 不明点がある場合、わからないままにせず、適切に質問して解消する
基本的な内容を再確認した後は、「SES事前面談に特化した対策」について話していきます。
SES事前面談でよく聞かれる質問と準備しておくこと
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「SES事前面談でよく聞かれる質問」と言われても、個別に全て挙げるのは難しいです。
IT職種は、プロジェクトマネージャ・プログラマー・インフラ・データベースなど多岐にわたるからです。
そこで、全てに共通する対策を説明します。
自社SES企業の営業担当者への依頼
募集には相応の理由があります。
自社SES企業で、最初にクライアント企業の担当者と話をするのは、営業担当者です。
つまり、「クライアント企業がどういうITエンジニアをSESとして必要としているのか」を初手で聞き出せるのは、営業担当者になります。
ならば、自社SES企業の営業担当者に質問依頼をするのが最善手となります。
営業担当者に聞き出してもらう項目を準備する
質問を準備する前に、すでに営業担当者とクライアント企業担当者の話は終えてる可能性があります。
しかし、「可能であれば」営業担当者とクライアント企業担当者の打ち合わせ前に、聞き出してほしい項目をまとめて依頼してみましょう。
すでに話を終えていたとしても、自分の準備した質問は無駄にはなりません。
どのSES企業の営業担当者も、定型の質問項目はあります。
その定型質問と自分の準備した質問を照合します。
不足分を後で追加質問という形で、営業担当者に聞き出してもらうのです。
どんな質問を自分で準備すれば良いのか
「自分の棚卸」と「クライアント企業の質問」を準備しておきます。
第一に、「自分の棚卸」項目をまとめます。下記項目は例となります。必要に応じて追加・削除してください。
- 経験:自分が今まで身につけてきたスキルや知見
- 今後:どのような職場環境・チーム体制で、どのようなスキルを身につけたいか
- 同僚:どのような同僚や上司を望むのか
- 環境:どのような立地・設備等を望むのか
続いて、「クライアント企業への質問」をまとめます。こちらも例になります。必要に応じて追加・削除してください。
- 職務範囲:新たな職場で遂行する業務の内容や範囲
- 背景:人員募集の前提
- 人物像:クライアント企業担当者は、どのようなスキルセットと性向の人物を求めているのか
- 必要経験:職務遂行に必要とされる、現時点で実施できなければならないこと
- 同僚:クライアント企業担当者・自社同僚など、どのような性向の方と働くことになるのか
- 雰囲気:職場は厳かで暗い感じなのか、あるいは陽気で明るいのか
- 通勤可否:職場の住所やリモート頻度
- 就業時間:定時と残業発生有無(※)
- 禁忌事項:どこの会社でも触れてはいけないその会社独自の「逆鱗」があるもの
新卒・IT未経験からSES企業にチャレンジする場合、これらをまとめるのはかなり難しいと推測されます。その場合、周囲の方々の話・ネットの話を参考にしながら、できるだけ頑張って言語化してみてください。
また、上記に挙げた全ての項目を、自社SES企業営業担当者が全て聞き取れないこともあります。
不明点は、事前面談当日、みずからクライアント企業担当者に聞いてみましょう。
※就業時間と残業時間については、「SESは残業が多い?現場の問題点や法律の観点をふまえて徹底解説」→「SESの残業に関する口コミ紹介」を是非ご一読ください。
自社SES企業とクライアント企業の定時時間の差異による、残業手当発生の有無についての注意点があります。
SESは残業が多い?現場の問題点や法律の観点をふまえて徹底解説
IT業界で働くことの懸念として、上位に上がるのは残業時間です。IT業界にあまねく存在する、SESという労働契約形態でも、その懸念が起こるのは
事前準備すべきことが明確になりました。次は、相手に好印象をもってもらうためのコツへと話をつなげます。
SES事前面談で「一緒に働きたい」と思われるための3つのコツ
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SES事前面談応募の前に、「自分の棚卸」と「クライアント企業への質問」に対する営業担当者からの回答を突き合わせて、納得いく現場かどうかを判定します。
納得した上で応募して、クライアント企業担当者に効果的に話せるようにする質問の準備をします。
答え合わせと応募判断
前項目「SES事前面談でよく聞かれる質問と準備しておくこと」で作成した、「自分の棚卸」と「クライアント企業への質問」を確認しましょう。
各「クライアント企業への質問」に対して、営業担当者からの回答を埋めてください。
そこで「自分の棚卸」と「質問回答」を照合します。
事前面談を受ける前に、その照合結果を見て「このクライアント企業に応募する・しない」を決めてください。
自分に合わないところに応募しても、後悔が残るだけです。予想以上にその現場を早々に後にすることとなるでしょう。
逆に、納得して応募すれば、事前面談にて発言内容や姿勢に説得力が増します。
先方にも「この人ならば一緒に働きたい」と思われる可能性が高まります。
経歴や自己PRをスムーズに話せる準備をする
照合して「挑戦してみよう」と決意が固まれば、この項目の準備はほぼ完了です。
自分の経験・スキルと職務範囲が合致しているのですから、自信をもって堂々とクライアント企業担当者に「ポジティブに」アピールできるはずです。
逆に「自分の棚卸」と「営業担当者から伺った質問回答」に納得がいかなければ、「自信をもって」「スムーズ」に事前面談に臨むことは難しくなるでしょう。
自分の考えを簡潔に表現する
自分の志向と次の環境が合致しているのであれば、業務内容については、事前面談での問題は解消します。
しかし、冗長な表現で話してしまうと、相手に「わかりにくい」という印象を与えてしまいます。
端的な表現で、自分の志向と次の現場が適合する内容の言葉を準備しておきましょう。
そのほかにも、服装・言葉遣い・時間に遅れない、という最低限のマナーを備えた上で、事前面談に臨みます。
次は「営業担当者から事前に伺えなかった」質問と、クライアント企業担当者の方に伺う際の注意点について説明します。
クライアントに対しても前向きな質問をしよう
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SES事前面談に限らず、質問をしないことは、クライアント企業担当者からすると「あまり興味ないのかな」と思われます。
適切な質問を事前面談時に行い、良い結果に結びつくようにしたいものです。
もちろん、事前面談の中で湧いた疑問は、きちんと聞いて解消しましょう。
職務範囲の質問
この項目は、仕事の進め方やスキルについて、より詳細に聞くことになります。積極的に質問して、やる気のアピールをしましょう。
但し、本筋からズレた質問をしないことや、簡潔に話すことを心掛けます。
事前に営業担当者から聞き出せなかった質問については注意
続いて気になるこちらの質問ですが、クライアント企業担当者との事前面談「前」に、営業担当者に「この質問聞いて言いですか?」と確認します。
自分は「聞いても大丈夫」と思っても、他人から見ると「これは聞くのはよくない」、あるいは「言葉を変えて聞かないとマイナスポイントになる」という可能性があるのです。
営業担当者が事前面談までこぎつけてくれたのに、その一言でダメになることもあります。事前に営業担当者から聞き出せなかった質問は、あらかじめ営業担当者と打ち合わせをしておきましょう。
しかし、このように準備しても、SES企業の中には事前準備に乗り気ではない会社もあります。
そもそも、自分の希望する案件とかなりズレた案件を、無理やりねじ込む営業担当者がいる会社も事実です。
改善の余地が見込めそうにない場合、環境を変えることも選択肢の一つになります。
SES事前面談がうまくいかない人は転職も視野に|エイジレスにご相談を
しーそー
自社SES企業の営業担当者が、「案件をとってくる」ことに執心して「事前の作戦を練れない」等、不安を覚える場面もあると思います。
仮にクライアント企業との事前面談を突破したとしても、就業後の不安が拭えない場合もあります。
年齢制限などの理由により、なかなか案件を紹介してもらえない、ということもあるでしょう。
そのような時は、転職者向け「エイジレスエージェント」・フリーランス向け「エイジレスフリーランス」も選択肢の一つとしてご一考ください。
両方とも共通しているのは、「年齢不問の求人のみ取り扱う」点にあります。年齢に不利さを感じているのであれば、力強い相談先になります。
それぞれの違いを紹介します。
エイジレスエージェントのおすすめポイント
- 大手企業様と信頼関係があるから高い面談/内定率
- 年収大幅アップでの内定実績多数
エイジレスフリーランスのおすすめポイント
- 高単価案件が豊富、上流商流の案件しか取り扱っていない
- 40代以上のベテランIT人材の大幅年収アップ事例多数
まとめ|営業担当者とタッグを組んで事前準備をぬかりなく
しーそー
この記事を読んで、以下のことがわかりました。
- SESには「顔合わせ」「現場見学」という名目の「事前面談」(実質面接)がある
- その「面談」は法的にグレーであるが発注側・応募側双方にとって必要
- 事前面談という「実質」面接である以上、準備を整えて臨む
法律上、派遣契約や請負契約(準委任を含む)では、面接はNGです。
しかし、発注者側・応募者側の双方が、仕事を始める前に事前に知っておきたいと思うのは当然です。
何より、現行の契約状況に法律が追いついていない事実もあります。
実質「面接」である以上、準備は欠かせません。
営業担当者の方と綿密に連携をとり、「自分に合う・合わない」を判定することも含め、質問を十分に準備して事前面談に臨みましょう。
良い結果になることを祈ってます。
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- 大手:業界や職種にこだわらず自分に合った転職先を幅広く探る
- 特化型:希望する業界や職種への転職を専門的にサポートしてもらう
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