プロジェクトマネージャー必見の資格10選!資格を選ぶ軸も解説
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資格は客観的に実力を判断できる便利な指標ですが、プロジェクトマネージャーはどんな資格を持っていると良いのか悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
本記事ではプロジェクトマネージャーとして評価されやすい資格について徹底解説します。
専門知識や資格を持つことは、今後のキャリアに大きな強みとなりますが、資格を取得するまでの勉強時間や資金は意外とかかります。
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- 【この記事を読んでわかること】
- プロジェクトマネージャーに資格は必須ではない
- ”プロジェクトマネージャーとして今後どうなりたいか”を軸に資格を選ぶべき
- プロジェクトマネージャー、PMPの資格は取っておいて損は無し
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プロジェクトマネージャー(PM)の資格の選び方
まず前提として、プロジェクトマネージャーになるために資格は必須ではありません。
エンジニアは特別な資格を前提としていることは少なく、資格がなくても職に就くことは可能です。
そんな中でプロジェクトマネージャーとしてスキルアップしていくためにどのように資格を選べばよいのか、そのポイントは以下3点です。
- キャリアの方向性に合わせて資格を選ぶ
- 今持っている知識や能力とシナジーがある資格を選ぶ
- 将来需要の高そうな資格を選ぶ
具体的に確認していきましょう。
キャリアの方向性に合わせて資格を選ぶ
まず最初に考えるべきは”今後どういったキャリアパスを形成していきたいか”という観点です。
例えば今後はゼネラリストとして広く知見を持ち、経営戦略など最上流工程に携わりたいと思っているとします。その場合は現在のポジションで上流の知見や興味があることをアピールする必要があるため、「ITストラテジスト」がおすすめです。
一方でスペシャリストとしてプロジェクトマネジメントに特化していきたい人であれば、「CAPM」や「PMP」などマネジメント系の資格を持っておくと他者から評価される可能性が高まります。
3年後、5年後、10年後などの各スパンにおいて自分はどのようなエンジニアになっていたいか考えてみるのをおすすめします。
自身のキャリアパスを明確に描いてから、戦略的に資格取得の勉強に臨みましょう。
今持っている知識や能力とシナジーがある資格を選ぶ
次におすすめなのが”現在の知識やスキルと掛け合わせることで付加価値が生まれるか”という観点です。
例えば今まではウォーターフォールの開発しかしてこなかった人の場合、アジャイルの開発形態を勉強すればお互いの長所・短所をうまく把握できるようになるでしょう。
こういった場合はProfessional Scrum Masterなどアジャイル関連の資格がおすすめです。
他方で既にプロジェクトマネージャーとして実績があり、現在通信業界の仕事に従事している人であればネットワークスペシャリストの資格を取得するのもよいでしょう。
今現在自身が保有している知識や能力を最大限に活かし、高付加価値を生み出せる人材になるための資格選択を意識しましょう。
将来需要の高そうな資格を選ぶ
最後は”将来性がある領域はなにか”という観点です。
1つ目の”今後のキャリアパス”観点が主観的なものであったのに対し、こちらは”世間が何を求めているか”を主軸においた客観的な選び方となります。
例えば昨今のビッグデータ関連の開発が続いていくという予測を踏まえ、データベーススペシャリストを取得するといった具合です。
今後どういったキャリアにしていくか検討中の人におすすめの考え方です。
資格選びの3つの方法を紹介してきました。
現在経済産業省も社会人のリスキリングを推進しており、転職者などに向けて最大で56万円の助成金が給付されるようになります。
ぜひ資格取得を契機として、より良いキャリアを歩めるように頑張っていきましょう。
参考:「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業費補助金(一次公募) | 経済産業省」
次にプロジェクトマネージャーが実際に持っておくと有利になるおすすめの資格について紹介します。
プロジェクトマネージャー(PM)におすすめの資格10選
この章ではプロジェクトマネージャーにおすすめの資格を有用度順に10個紹介します。
それぞれ取得難易度やおすすめの勉強方法など詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
- プロジェクトマネージャー
- PMP
- CAPM
- 応用情報
- ITストラテジスト
- CSM (Certified Scrum Master)
- PSM(Professional Scrum Master)
- PMOスペシャリスト認定資格
- 中小企業診断士
- 日商簿記2級
1.プロジェクトマネージャー
まず最初におすすめするのはプロジェクトマネージャー試験です。
基本情報
資格名 | プロジェクトマネージャー試験 |
運営 | IPA |
試験日 | 10月第2日曜日 年1回 (2023年は10/8(日)) |
受験料 | 7,500円 |
受験資格 | なし |
公式サイトリンク | https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/pm.html |
難易度 | ★★★★★★★★★☆ |
受験者数の平均 | 約10,000人 |
合格率 | 約13~15% |
試験内容
プロジェクトマネージャー試験は年1回、秋に開催される試験です。
プロジェクトを円滑に推進するための知識が広く求められる試験となっています。
試験時間は9:00~16:30(内1時間は休憩)と長丁場となっており、午前Ⅰ~午後Ⅱといった形式で分かれています。
午前は四肢択一、午後は記述式で午後Ⅱに至っては論文試験が課されるのが特徴です。
こんな人におすすめ
プロジェクトマネージャー試験はシステム開発に携わる人すべてにおすすめできる試験です。
中でもウォーターフォール開発を行っている人やプロジェクトマネージャーとしての実力をしっかりと固めたい人にはうってつけです。
論文試験では3,000文字を2時間以内に筆記する必要があるため、文字を書きなれている人であれば有利に試験を進められます。
試験難易度
プロジェクトマネージャー試験は高難易度の資格です。
その理由は午後の記述式試験にあります。
午後Ⅰの試験では問題文を正確に読み解き、プロジェクトマネージャーとしての知識を盛り込みながら回答する点で難易度が高く設定されています。
また論文試験でも事前対策としてストーリーのフォーマットを持っていったとしても、問われる内容に対して適切に調整して時間内に3,000字を書ききることが必要です。
記述式の問題がプロジェクトマネージャー試験の難易度を押し上げていますが、この点をしっかりと対策できれば合格の可能性は大きく上がるでしょう。
おすすめの勉強法・教材
プロジェクトマネージャー試験は午前と午後でそれぞれ適切な対策をとることが肝心です。おすすめの勉強法と教材を紹介します。
- 午前Ⅰ・Ⅱ ・・・ 過去問をひたすら解く
- 午後Ⅰ・Ⅱ ・・・ 模試に参加するなど、第3者に評価してもらう
午前Ⅰ・Ⅱ
午前に関しては基本的に過去問と同じ問題が40~60%程度出題されるため、半ば暗記する形で過去問を繰り返して解くことがおすすめです。
”過去問道場”というサイトが非常に便利なためぜひ活用しましょう。
午後Ⅰ・Ⅱ
午後Ⅰ・Ⅱに関しても過去問や回答例を読み込み、問題文で問われていることに対しどのように解答すればよいか型を把握することをおすすめします。
”情報処理教科書 プロジェクトマネージャ 2023年版”などサンプルの論文も掲載されている教材を用いて対策をしていきましょう。
2.PMP (Project Management Professional)
続いてはPMP試験を紹介します。
基本情報
資格名 | PMP (Project Management Professional) |
運営 | 米国PMI |
試験日 | 任意の試験日 (CBT方式) |
受験料 | PMI会員:$405.00 (≒¥56,700)非会員 :$555.00 (≒¥77,700)(1ドル140円換算) |
受験資格 | 以下2つの条件を満たすこと 条件1 1. 大学卒業またはそれに相当する資格保有者。直近8年間に3年以上かつ4,500時間以上のプロジェクトマネジメント経験があること。 2. 高校卒業またはそれに相当する資格保有者。直近8年間に5年以上かつ7,500時間以上のプロジェクトマネジメント経験があること。 条件2 35時間以上の公式なプロジェクトマネジメントの研修の受講 |
公式サイトリンク | https://www.pmi-japan.org/pmp_license/pmp/ |
難易度 | ★★★★★★☆☆☆☆ |
受験者数の平均 | 未公表 |
合格率 | 未公表 |
試験内容
PMP試験はCBT形式で受験する試験で、制限時間230分の中で180問の問題を解く必要があります。
基本的には四肢択一ですが、複数選択式設問や穴埋め問題なども出題されます。
受験資格の前提条件があるため、まずは自身が前提を満たせているか確認するのがおすすめです。
こんな人におすすめ
IPAのプロジェクトマネージャー試験同様、システム開発に携わる人すべてにおすすめできる試験です。
PMBOKの知識をベースにプロジェクトマネジメントに関する知識が広く求められます。
PMP試験は米国発祥の試験のため、外資系企業などグローバルに働く人にとってはプロジェクトマネージャー試験よりもこちらを取得した方が評価されやすいでしょう。
プロジェクトマネージャーとしてスペシャリストを目指していく人にぜひおすすめです。
試験難易度
PMPの合格難易度はそこまで高くありませんが、決して楽に受かるわけではありません。
PMP試験の合格率は公表されていませんが、約60%ほどと言われています。
また受験資格を満たすのも簡単ではないため、若年層のうちに取得するのは困難です。
一定の経験を積んでからチャレンジする必要がある点は若い人にはネックになる点でしょう。
試験そのものの難易度は中程度ですが、その他要件で難易度が高くなっているのがPMP試験といえます。
おすすめの勉強法・教材
PMPはPMBOKの内容を下敷きに問題が構成されているため、”PM教科書 PMP完全攻略テキスト PMBOKガイド第7版対応”など最新のPMBOKの内容を網羅的に学習できる教材がおすすめです。
自身の今までの経験をおさらいしながら、PMBOKのどういった領域と紐づくのか関連づけて学習していくことで高得点を狙っていきましょう。
3.CAPM (Certified Associate in Project Management)
続いてはCAPM試験を紹介します。
基本情報
資格名 | CAPM (Certified Associate in Project Management) |
運営 | 米国PMI |
試験日 | 任意の試験日 (CBT方式) |
受験料 | PMI会員:$225.00 (≒¥31,500)非会員 :$300.00 (≒¥42,000)(1ドル140円換算) |
受験資格 | 以下2つの条件を満たすこと 条件1 高校卒業程度、もしくはそれに準ずる中等教育の学位を取得していること 条件2 23 時間のプロジェクト管理教育を完了していること |
公式サイトリンク | https://www.pmi.org/certifications/certified-associate-capm |
難易度 | ★★★★☆☆☆☆☆☆ |
受験者数の平均 | 未公表 |
合格率 | 未公表 |
試験内容
CAPM試験はPMPの下位に相当する試験であり、CBT形式で180分で150問の問題を解く必要があります。
PMBOK第6版の内容が四肢択一で回答する形式です。
こんな人におすすめ
PMPよりも易しい難易度で設定されていることもあり、大学生や大学院生、新卒社会人や新しくプロジェクトマネージャーに任命された人におすすめの試験です。
PMBOKの基礎的な内容を問われるため、中堅のプロジェクトマネージャーの人も基礎固めに受験するのをおすすめします。
試験難易度
PMP試験同様に合格率は公表されていませんが、こちらも約60%ほどと言われています。
出題範囲がPMBOK第6版の基礎的な内容であること、四肢択一の出題形式となっていることからそこまで難易度は高くないといえるでしょう。
おすすめの勉強法・教材
CAPMはPMBOK第6版の内容がベースとなっていますが、CAPM用の教材やテキストはあまり市販されていません。
そのため”図解即戦力 PMBOK第6版の知識と手法がこれ1冊でしっかりわかる教科書”などPMBOKの解説をしているテキストをしっかりと読み込むことをおすすめします。
もしくは実際にPMBOKそのものを読んでみるのもよいでしょう。
PMBOK第6版は値段が数万円してしまうため、近場に図書館があるならそこで借りるのもおすすめです。
4.応用情報技術者
次におすすめするのは応用情報技術者試験です。
基本情報
資格名 | 応用情報技術者試験 |
運営 | IPA |
試験日 | 年2回開催 4月第2日曜日 / 10月第2日曜日 |
受験料 | 7,500円 |
受験資格 | なし |
公式サイトリンク | https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/ap.html |
難易度 | ★★★★★★☆☆☆☆ |
受験者数の平均 | 約30,000人 / 回 |
合格率 | 約20~25% |
試験内容
応用情報処理技術者試験は年2回、春と秋に開催される試験です。
IT業界など情報処理を行う技術者を対象とした資格で、基本情報技術者の上位、プロジェクトマネージャー試験の下位に相当します。
試験形式は午前は四肢択一、午後は記述式で9:00~15:30(内1時間休憩)で行われます。
ストラテジーや企業経営、監査に関連する問題が出題されるなど、プロジェクトマネージャーが基礎として押さえておくべき知識が問われる試験です。
こんな人におすすめ
まだITパスポートや基本情報処理技術者試験しか保持していない人におすすめなのが応用情報技術者試験です。
プロジェクト運営を行うにあたり、実務で使える知識や技能の最低ラインとして持っておくべき資格です。
これからプロジェクトマネージャーとして独立しようと考えている場合などに必携の資格といえます。
試験難易度
合格率が20~25%程度になっており、難易度は若干高めな傾向にあります。
イメージとしてはSIerなどに入社して3年目くらい、小規模なプロジェクトを1人で担当し始めたくらいの人が取得するとちょうどよい難易度になっています。
午後の問題は長文の問題文から正確に回答を抜き出す必要が出てくるため、小論文など現国が得意だった人は有利に試験を勧められるでしょう。
おすすめの勉強法・教材
午前問題はプロジェクトマネージャーなどと同じく過去問道場で過去問を繰り返し解くことが得点獲得への近道です。
午後問題は”2023 応用情報技術者 午後問題の重点対策”など長文読解について過去問を詳細に解説しているテキストがおすすめです。
出題者の意図を的確に把握して回答することが合格へのポイントとなります。
5.ITストラテジスト
次のおすすめはITストラテジスト試験です。
基本情報
資格名 | ITストラテジスト試験 |
運営 | IPA |
試験日 | 4月第2日曜日 年1回 |
受験料 | 7,500円 |
受験資格 | なし |
公式サイトリンク | https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/st.html |
難易度 | ★★★★★★★★★★ |
受験者数の平均 | 約5,000人 |
合格率 | 約13~15% |
試験内容
ITストラテジスト試験は年1回、春に開催される試験です。
企業経営におけるIT戦略を考える知識やスキルを問われる試験となっており、コンサルティング業務の色合いが濃くなっています。
プロジェクトマネージャー試験と同様に試験時間は9:00~16:30(内1時間は休憩)と長時間にわたり、午後Ⅱに論文試験がある点が特徴です。
こんな人におすすめ
ITストラテジスト試験はより上流に関わっていきたい人におすすめです。
プロジェクトマネージャーとして実績を積んでよりキャリアアップをしていきたい、年収を上げたりCIO職に就きたい人は取っておいて損のない資格です。
試験難易度
ITストラテジスト試験は資格試験の中でもトップクラスの難易度を誇る資格です。
エンジニアとしての技能を問われる問題から、コンサルタントとしての提案力や問題解決能力まで幅広い知識が必要になります。
さらに論文試験もあることで難易度が底上げされており、高度情報処理試験の中でもトップの難易度です。
保持しているだけで評価される資格となっているので、取得する価値は十分にあるでしょう。
おすすめの勉強法・教材
プロジェクトマネージャー試験と同様、午前問題は過去問道場の周回で実力をつけましょう。
午後問題は記述式試験や論文対策を効果的に行える”ALL IN ONE パーフェクトマスター ITストラテジスト”がおすすめです。
年1回の試験となるため、計画的に勉強をすすめて資格取得を狙っていきましょう。
6.CSM(Certified Scrum Master)
続いてはアジャイル系の資格、CSM試験を紹介します。
基本情報
資格名 | CSM(Certified Scrum Master) |
運営 | Scrum Alliance |
試験日 | 任意の試験日 |
受験料 | 研修受講料:20~30万円程度 |
受験資格 | 事前研修を受講し、講師から受験資格を得たのちに受験可能(なお研修中に講師より認定を受けられなかった場合は受験不可となるため、未経験の場合はしっかりと予習復習を行う必要あり) |
公式サイトリンク | https://www.scrumalliance.org/get-certified/scrum-master-track/certified-scrummaster |
難易度 | ★★★★★★★★☆☆ |
受験者数の平均 | 未公表 |
合格率 | 未公表 |
試験内容
CSM試験はアジャイルにおけるスクラムマスターの実力を証明する資格です。
今まで紹介した資格と異なり受験には事前の研修が必要となっており、大体3~5日程度の研修を受けた後に講師よりOKが出たら受験可能となります。
内容はアジャイル開発についての基礎知識やスクラムの運営方法など、アジャイル形式でのプロジェクト運営の能力を問われるもので、試験形式は多肢択一の選択問題です。
こんな人におすすめ
これからアジャイルのプロジェクトマネジメント経験を積みたい人、新しくアジャイル開発のプロジェクトにアサインされた人におすすめの資格です。
これまで紹介した資格はウォーターフォールの知識も必要でしたが、この試験ではおもにアジャイルの知識が問われます。
試験難易度
CSM試験は受験者数や合格者数が公開されていませんが、事前の研修をまじめに受講していれば大半の人が合格できる難易度となっています。
実務でアジャイル開発を経験している人であればそこまで苦労せずに取得できる資格といえるでしょう。
しかし研修受講費用が20万円以上と高額のため、その点で経済的な難易度は高い試験となっている点には注意が必要です。
おすすめの勉強法・教材
事前研修をどこの認定パートナーから受けるかがCSM試験の肝となります。
現状ではOdd-e Japan会社のトレーニングを受けてCSM試験を受験するのが一般的となっているため、こちらでしっかりとアジャイルの基礎知識を吸収して受験することをおすすめします。
7.PSM(Professional Scrum Master)
続いてもアジャイル系の資格であるPSM試験を紹介します。
基本情報
資格名 | PSM-Ⅰ(Professional Scrum Master) |
運営 | Scrum Org |
試験日 | 任意の試験日 |
受験料 | $150.00 (≒¥21,000)(1ドル140円換算) |
受験資格 | なし |
公式サイトリンク | https://www.scrum.org/assessments/professional-scrum-master-i-certification |
難易度 | ★★★★★☆☆☆☆☆ |
受験者数の平均 | 未公表 |
合格率 | 未公表 |
試験内容
PSM試験はCSM試験と同様、アジャイルにおけるスクラムマスターの実力を証明する資格です。
PSMは事前の講習が必須ではないため、比較的短期間で取得を目指せます。
また他のアジャイル系資格よりも圧倒的に安価で、かつ受験後の更新も不要なためコストを圧縮できます。
こんな人におすすめ
PSM-Ⅰはアジャイル開発の初心者向け資格となっているため、アジャイルは未経験の人におすすめです。
現状日本ではまだまだウォーターフォール型のプロジェクトがメインとなっていますが、欧米ではアジャイルがトレンドであり今後日本でもアジャイル型のプロジェクト運営が増えていく見込みです。
いずれの開発形態でもプロジェクト運営ができるように備えておくために、この資格を勉強するのはおすすめです。
参考:「2021年度アジャイルプロジェクトマネジメント実態調査報告 | 経済産業省」
試験難易度
PSM試験は受験者数や合格者数が公開されていませんが、PSMーⅠであればアジャイル開発の未経験者でも1カ月程度勉強すれば取得可能となっていることから難易度は比較的優しい資格といえるでしょう。
これからアジャイルを勉強していきたい人のとっかかりとして十分候補となる資格です。
注意点としては、日本語受験ができないため英語での受験が必須となる点です。
英語が苦手な場合は他のアジャイル系試験の受講を検討しましょう。
おすすめの勉強法・教材
PSMは受験言語が英語のため日本語のテキストは少なく、動画講義のサイトなどで教材を探して受講するのがおすすめです。
たとえばUdemyなどの”Scrum Master PSM 1 – Scrum Master Certification – Agile 2023”であれば動画1本単位での購入も可能なため、2,000円ほどで何度も見返すことができ効率的といえるでしょう。
8.PMOスペシャリスト認定資格
続いては少し毛色が変わったPMOスペシャリスト認定資格を紹介します。
基本情報
資格名 | PMOスペシャリスト認定資格 |
運営 | 日本PMO協会 |
試験日 | 任意 |
受験料 | NPMO会員: 9,900円非会員 :14,300円 |
受験資格 | 以下2点の条件を満たしていること・プロジェクトマネジメント系資格を保持していること・指定のNPMO認定教材での学習を修了していること |
公式サイトリンク | https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/st.html |
難易度 | ★★★★☆☆☆☆☆☆ |
受験者数の平均 | 未公表 |
合格率 | 未公表 |
試験内容
PMOスペシャリスト認定資格は日本PMO協会が発行するPMO向けの資格です。
PMO向けという点が特徴であり、通常のプロジェクトマネージャーと少し異なり多数のプロジェクトの管理を行うPMOに特化した資格となっています。
シングルスター、ダブルスターと難易度分けされており、いずれもオンラインで受験できる点が特徴です。
こんな人におすすめ
PMOとしてのキャリアを積んでいきたい人におすすめの資格です。
PMOの特徴として大規模なプロジェクトを管理することが多く、通常のプロジェクトマネージャーよりも管理面に特化したスキルが求められます。
そのため予兆管理などのリスク管理面に長けている人や、これから大きな企業で多数のプロジェクトを取りまとめる立場に就きたい人はぜひ取得しておくべき資格です。
試験難易度
シングルスターは合格率が公開されていませんが、ダブルスターの場合は56%程度の合格率となっています。
IPAのプロジェクトマネージャー試験の合格率15%弱と比較するとかなり受かりやすい資格であると分かります。
問題も多肢択一形式となっているため、1か月ほど準備すれば合格は容易な資格です。
おすすめの勉強法・教材
日本PMO協会が発行している”NPMO認定教材(映像型eラーニング)”を用いて勉強するのが最適です。
資格運営母体が発行しているため、教材の内容がそのまま試験内容に反映されると考えられます。
認定教材は購入すれば無制限に視聴できるため、何回も反復視聴しながら合格を目指していきましょう。
9.中小企業診断士
次は今までと少し違った視点で中小企業診断士を紹介します。
基本情報
資格名 | 中小企業診断士 |
運営 | 一般社団法人 中小企業診断協会 |
試験日 | 8月上旬の2日間 年1回 |
受験料 | 1次試験:14,500円2次試験:17,800円(合計 :32,300円) |
受験資格 | 1次試験:なし2次試験:1次試験に合格していること |
公式サイトリンク | https://www.j-smeca.jp/contents/007_shiken.html |
難易度 | ★★★★★★★★★★ |
受験者数の平均 | 約20,000人 |
合格率 | 約30% |
試験内容
中小企業診断士試験は年1回開催される試験であり、1次試験、2次試験(筆記・口述)、実務訓練の3ステップで構成されます。
中小企業を支援するための広い知識が求められる試験であり、経済学や経済政策の学問的な知識に加え、会計や法務、企業戦略など実務面での知識も必要となります。
こんな人におすすめ
プロジェクトマネージャーとして中小企業を支援したい人、コンサルティング業務の経験を積みたい人におすすめの資格です。
日本の会社のうち99.7%を占める中小企業の課題に対しどのようにアプローチをしていくか、コンサルティングに加えてプロジェクトマネージャーとして実行支援も行える人材は市場から高く評価される傾向にあります。
独立も視野に入れやすい資格となっているため、フリーランスとして活動したい人にもおすすめの資格です。
試験難易度
中小企業診断士は年1回開催かつ3Stepの合格が必要となるため、難易度はかなり高いです。
求められる知識も幅広く、筆記であれば60%を下回る科目があれば足きりとなってしまうためまんべんなく勉強する必要があります。
また口述試験では10分という短い時間で企業への提言を行う必要があるため、確かな知識に基づいた瞬発力も求められます。
その反面、保持していればこれだけで仕事を獲得できるパワーも備えている魅力的な資格ともいえます。
おすすめの勉強法・教材
難易度が高い資格であり、また筆記試験では3年以内に7科目すべてに合格すればよいという救済措置もあることから、2~3年かけて合格する計画を立てるとよいでしょう。
テキストは好みで選んで大丈夫ですが、注意点としては同じシリーズのテキストを購入するのがおすすめです。
経済学はAのシリーズ、財務・会計はBのシリーズとすると本の構成が違うことから勉強効率が下がる懸念があるので、なるべく同じシリーズで揃えて効率的な勉強を心掛けましょう。
10.日商簿記2級
最後は社会人としての必須科目ともいうべき日商簿記2級について紹介します。
基本情報
資格名 | 日商簿記2級 |
運営 | 日本商工会議所 |
試験日 | 任意の日付 (CBT方式) |
受験料 | 4,720円 |
受験資格 | なし |
公式サイトリンク | https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/class2 |
難易度 | ★★★★☆☆☆☆☆☆ |
受験者数の平均 | 約10,000人 |
合格率 | 約20% |
試験内容
日商簿記2級は日本商工会議所が発行している財務会計・簿記の検定試験です。
定例的な試験も年3回開催されていますが、他にもCBTで任意の日付での受験も可能です。
ビジネスの基礎である簿記の実力を証明するもので、2級は工業簿記などの原価計算やグループ企業での連結会計の知識が求められます。
こんな人におすすめ
プロジェクトマネージャーとしてもう少し上流の工程に携わりたい人や、ビジネスの基礎を学んで独立も視野に入れたキャリアパスを歩みたい人におすすめです。
ビジネスをやる以上、簿記の知識は無いと困る必須科目です。
企業がどのように経費や売上を計上しているのか、B/SやP/Lをどのように読み解けばよいかなど企業の本質を見抜く力を養うことができる点で簿記は取って損のない資格になっています。
試験難易度
簿記2級の難易度は合格率20%からも分かるとおり、若干難易度の高い試験です。
簿記の知識がまったくない状態で挑むのは厳しいため、可能であれば簿記3級を取得したあとに挑戦することが望ましいでしょう。
もし実務で経理などの基幹業務システム関連プロジェクトに従事していた場合はぜひ受験をおすすめします。
おすすめの勉強法・教材
簿記は2級までであれば独学でも合格可能な資格となっています。
おすすめの教材はYoutubeでふくしままさゆきさんが投稿している簿記勉強シリーズで基礎を学び、問題集で過去問を繰り返して解く方法がおすすめです。
誰かにしっかりと教えてもらいたい場合は資格取得予備校などの通信教育で学ぶのもよいでしょう。
以上、プロジェクトマネージャーにおすすめの資格を10個紹介してきました。
今後のキャリアパスや世間のトレンドを踏まえ、自身の将来を考えるうえでの参考にしてもらえたら幸いです。
まとめ|プロジェクトマネージャーは資格を持っておくのがベター
本記事ではプロジェクトマネージャーの資格について以下の点を紹介してきました。
- プロジェクトマネージャーに資格は必須ではない
- ”プロジェクトマネージャーとして今後どうなりたいか”を軸に資格を選ぶべき
- プロジェクトマネージャー、PMPの資格は取っておいて損は無し
経済産業省の調査によればプロジェクトマネージャーの年収は891.5万円となっており、通常のエンジニアの年収600万円弱と比較するとおよそ1.5倍ほど稼げる職種となっています。
年収だけがやりがいではありませんが、自身のスキルを評価してくれる会社やクライアントとともに高年収を稼ぐのは大きな充実感を得られることでしょう。
そのためにも客観的に実力を証明できる資格はプロジェクトマネージャーとして持っておいた方がよいのは間違いありません。
キャリアパスに適合する資格を見定め、自身が思い描く未来を手にするために資格取得に励んでいきましょう。
参考:「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果 | 経済産業省」
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