IT経験者が知りたいReactエンジニアの仕事内容や年収を徹底解説
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システムの受託開発の企業で経験を積み、一定のITスキルを身に着けたら、次は利益率が高い自社サービスの企業へ転職を目指している人も多いでしょう。本記事では自社サービスを開発する企業で採用例が多いReactエンジニアの仕事内容と将来性、年収について併せて解説します。
- 【この記事を読んでわかること】
- ReactはSPA(シングルページアプリケーション)を開発する人気のJavaScirptライブラリである
- フロントエンドエンジニアの需要増、人手不足によりReactエンジニアの年収水準は高い傾向にある
- Reactは自社サービス開発をする企業で採用例が多い傾向にある
- 大手:業界や職種にこだわらず自分に合った転職先を幅広く探る
- 特化型:希望する業界や職種への転職を専門的にサポートしてもらう
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Reactエンジニアの仕事を知る
Reactエンジニアは、「React」を使用したWebアプリケーション開発を専門とするエンジニアです。
SNSで有名なMeta社(旧Facebook社)が開発したことで知られるReactは、Webアプリケーションの中でも、ユーザーの直接目に触れるUIを作ることに特化したライブラリです。
アプリケーションの機能を、複数の小さな部品(コンポーネント)に分解するコンポーネント指向を取り入れたReactの開発手法は、近年複雑化するWebアプリケーションにおいて管理がしやすく、再利用性も高いことから日本企業でも採用する事例が増えています。
Webエンジニア内でのReactの立ち位置
Webアプリケーションは大きく「フロントエンド」と「バックエンド」の2つに分けられ、それぞれの領域を「フロントエンドエンジニア」と「バックエンドエンジニア」が開発するのが一般的です。
フロントエンドエンジニアは、ユーザーが目にしたり操作したりする視覚的な部分であるUIを専門に開発します。そしてReactでUIを開発するエンジニアはフロントエンドエンジニアに分類されます。
対してバックエンドエンジニアは、ユーザーの目に触れないサーバーサイドで動く処理の開発を担当し、例えばデータベースに会員情報を登録したり、クレジットの決済処理をしたりするのはバックエンドエンジニアが担当する領域です。
Reactエンジニアの役割と業務範囲
Reactエンジニアの役割と業務範囲には、以下のものが挙げられます。
Webアプリケーションのフロントエンド開発
Reactエンジニアは、おもにWebアプリケーションのフロントエンド開発を担当します。Reactは近年トレンドとなりつつあるSPA(シングルページアプリケーション)を開発するのに適したライブラリで、企業から出されている求人も、このSPAでのアプリケーション開発が多いです。
経験を積んだエンジニアであればアプリの設計から担当します。設計工程ではクライアントもしくはデザイナーからの要求仕様に基づきUIの仕様を決めたり、バックエンドエンジニアとのAPIサーバー要件のすり合わせなどを行います。
コンポーネント開発
プログラムを小さな機能の単位に分割し、それらの部品(コンポーネント)を必要に応じて組み合わせる「コンポーネント指向」がReactの基本的な開発スタイルです。Reactエンジニアは要求されている機能をコンポーネントの単位に分割し、それぞれのコンポーネントの役割と管理するデータを設計します。デザイナーと連携しデザインシステムを構築するなどコンポーネント開発の重要性が高まっています。
パフォーマンス最適化
Reactは仮想DOMを採用しています。仮想DOMの役割は、画面の変更内容をまず JavaScriptのインメモリ上に構築したDOMツリーに対して変更を行い、リアルDOM(実際に画面に表示されているHTML)には、その差分のみ反映させることで、無駄な再描画を抑えパフォーマンスを高速化させることです。
アプリケーションテスト
Reactに限らずコーディングで作成したコードは、テストまたはデバッグによってバグを取り除き、初めて製品として使えるプログラムとなります。専門のテストエンジニアがアプリのテストを請け負う場合もありますが、Reactアプリであれば Reactエンジニアが開発とテストを担当するのが一般的です。
Reactアプリケーションのテスト手法には、テスト仕様書に沿って手動で画面を操作しながらバグを見つける従来の方法もありますが、Jestのようなテストランナーを使って、UIのテストを自動化する方法もあります。
Reactエンジニアに求められるスキル
Javascriptのスキル
ReactはJavaScirptのライブラリであるため、基礎となるJavaScirptの知識はもちろんのこと、ブラウザAPIに関する知識なども求められます。ブラウザAPIとは、カメラや位置情報(GPS)などの環境データや、デバイス上のファイルなどにアクセスするために、ブラウザに組み込まれたJavaScriptのAPIのことです。
また、JavaScirptを拡張したプログラミング言語のTypeScirptでReactアプリケーションを開発する企業も増えているため、JavaScriptとTypeScirptの両方のスキルを持っておくとよいでしょう。
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Reactの基本的なスキル
Reactのスキルとしてフック (hook) や仮想 DOM (virtual DOM)、JSX構文などの基本的な知識を身に付けておくことが必要です。Reactでのアプリケーション開発では、他のライブラリやフレームワークと組み合わせることが多いため、React Routerなどの一般的に用いられるライブラリや、Material UIやAnt Designなどのデザインフレームワークの知識を持っておくと、対応できる案件の幅も広がります。
HTML、CSSの知識
Reactでは、JSX(JavaScript XML)という HTMLとJavaScirptの記述が合体した独自の記法で画面のデザインをします。「ul」「div」などの HTMLでよく見かけるタグも使うため、HTMLやCSSに関する知識が必須です。
Reactでは一般的なCSSの記法も使えますが、コンポーネント間のCSSクラス名の衝突を避けるため「styled-components」「CSS Modules」「Material-UI」のようなライブラリを使って開発することもあります。これらの知識があることでより重宝されるReactエンジニアになれるでしょう。
テスト・デバッグ
コーディングだけをしたコードに、バグが一切ないことは基本的にありません。世に公開されているサービスが安定して動いているのは、テストやデバッグが十分にされバグが取り除かれているからです。
もし、テストされていないプログラムがリリースされたら、頻発するバグによって、とてもサービスが継続できる状況ではなくなるでしょう。それほどに、テストやデバッグはアプリケーション開発において重要な工程です。
技術的なスキルも重要ですが、効率よくテストやデバッグをしてバグを取り除くスキルもReactエンジニアに求められます。ReactのテストライブラリにはJest、React Testing Library、Enzyme、Cypressのようなものがあります。
コミュニケーションスキル
多くのWebアプリケーションは、複数名のチームで一緒に開発するのが一般的であるため、プロジェクトを推進するためにコミュニケーションスキルは欠かせません。
リーダーポジションのエンジニアにコミュニケーションスキルが必要なのはもちろん、メンバー間の意思疎通が取れていないと、作業タスクが重複したり中断したりする問題が発生する恐れがあります。セールスパーソンのような高度は対人スキルまでは必要ありませんが、エンジニア間での連携がとれるコミュニケーションスキルは必要です。
Reactエンジニアの気になる収入事情
気になるReactエンジニアの年収事情を紹介します。
Reactに限定した平均年収の調査結果は公開されていないため、Angular や Vue.js などのUIライブラリも含めた「フロントエンドエンジニア」の年収事情を紹介します。
正社員Reactエンジニアの年収相場は599万円
全国の求人を一括検索するサービスを提供する「求人ボックス」の情報によると、2023年2月時点で掲載されている求人ではフロントエンドエンジニアの平均年収は約599万円でした。国税庁が発表した日本の給与所得者の平均年収が441万円であったことを考えると、Reactを含むフロントエンジニアの年収は高い傾向にあると言えます。
ただし、フロントエンドエンジニアの年収は、地域や個人のキャリアによって大きく変わるため、この平均年収はあくまで参考値であることを認識しておく必要があります。
参考:フロントエンドエンジニアの仕事の年収 – 求人ボックス
▼案件例
・フロントエンジニア:6,000,000円/年
【募集内容】プロダクト開発
・ソフトウェアエンジニア:6,000,000円/年
【募集内容】ソフトウェア開発
会員登録で非公開・新着案件も紹介可能です。
フリーランスReactエンジニアの月収相場は72万円
フリーランス向けの案件紹介サービスを展開する「レバテックフリーランス」が公開している情報によると、2023年2月時点でフリーランスのフロントエンドエンジニアの単価(月収)平均は72万円でした。ボリュームゾーンは 60〜80万円となり、他のエンジニア職に比べても給料が高い傾向にあります。
▼案件例
・フロントエンジニア:950,000円/月
【募集内容】コードレビュアー
・サーバーサイドエンジニア:700,000円/月
【募集内容】ECサイト開発
会員登録で非公開・新着案件も紹介可能です。
未経験のReactエンジニアの年収相場は339万円~445万
未経験のフロントエンドエンジニアの年収相場を大々的に調査した結果はありません。代わりに求人ボックスが公開している年齢別の平均年収を見ると、未経験者が多いとされる20〜24歳の平均年収は339万円、ある程度の経験を積んだ25〜29歳では445万円でした。このことから、スキルや経験が少ない未経験エンジニアの年収は経験者に比べて低くなる傾向にあります。
参考:フロントエンドエンジニアの仕事の年収 – 求人ボックス
Reactエンジニアとしての収入水準を知るためには
Reactをはじめとするフロントエンドエンジニアの年収は、スキルや経験、勤務地によって大きく変動します。日々生まれるWebサービスによって、フロントエンドエンジニアの不足が叫ばれており、優秀なエンジニアであれば企業から高待遇で迎え入れられることもあります。
このような状況の中で、自分が保有するスキルや経験が、どの程度の市場価値を持っているのかは気になるところでしょう。エンジニアとしての適正年収を知るには、次のような方法があります。
年収診断を利用する
転職サイトなどにある年収診断を利用することで、より自分のスキルや経験に近い適性年収を調べることが可能です。また、多くの求人サイトには応募条件と想定年収が掲載されているため、自分にスキルに近い求人を探すことでも、収入水準を知ることができます。
転職エージェントを利用する
より正確な適正年収が知りたい場合や、スキルアップを目指している場合は転職エージェントを利用するのもお勧めです。専門のコンサルタントが、自分のキャリアやスキルを評価し、数多くのデータから適正な年収を教えてくれます。また、スキルアップが目指せる求人も紹介してくれるため、キャリアや年収を上げたいエンジニアは転職エージェントを活用してみてください。
収入水準は、弊社サービス「エイジレスフリーランス」でもご相談いただけます。エイジレスフリーランスは、年齢不問の求人のみを扱い、キャリアコンサルタントが一人ひとりの経験やスキルに合わせて企業・案件を紹介するサービスです。
Reactエンジニアのキャリアを考える
React はおもに SPA(シングルページアプリケーション)の Webアプリ開発で用いられるライブラリです。
同じような UIライブラリである Angular や Vue.jsと比べても人気が高く、採用している企業も多いため、Reactエンジニアの求人は多い傾向にあります。
Reactエンジニアの多様な働き方
Reactの開発ではバックエンド側の処理は、AWSやAzureなどのクラウド上に構築されるケースが多いです。クラウドであればインターネットが繋がれば作業場所を選ばず繋がるため、在宅ワークとの相性も良く、中には社員すべてがフルリモートで働く企業もあります。
Reactエンジニアがキャリアアップする手段
Reactエンジニアがキャリアアップするためには、次のような方法があります。
スキルアップする
Reactは進化が早いライブラリです。頻繁に新しいバージョンがリリースされ、Reactの機能を拡張するサードパーティのライブラリについても、次々と新しいものがリリースされています。日々更新される新しい技術をキャッチアップし、常に学習していくことがスキルアップの道です。
Reactを経験した後は、サーバーサイドとして使えるRemix.jsやNext.js、モバイルアプリ開発のスキルを習得するならReact Nativeの学習がおすすめです。
開発実績を積む
ITエンジニアの人材市場では開発実績が重要視されます。転職やフリーランスで仕事を取る場合でも、実務経験や実績によって得られる給料は大きく異なります。特にReactは比較的、難易度が高いライブラリであるため、アピールできる開発実績を積むことで、企業やクライアントからの評価が期待できるでしょう。
上流工程を経験する
システムのクオリティを決める重要な要素である、要件定義、基本設計などの上流工程を経験するのもスキルアップに繋がります。特にクライアントとのコミュニケーションができ、円滑にプロジェクトを推進できるエンジニアは貴重な存在とされ、高待遇で迎え入れられるでしょう。
スペシャリストを目指す
これまで、プログラマーがキャリアアップするなら、設計やマネジメントなどの上流工程を目指すのが一般的でした。近年ではエンジニアのキャリアパスも多様化し、特定の技術、分野に特化したスペシャリストを目指すことでキャリアアップする方法もあります。
マネジメントを経験する
プロジェクトの進捗管理、クライアントとの調整など、システム開発プロジェクトを遅延なく成功させるには、プロジェクトマネージャー(PM)のマネジメントスキルが重要です。日本ではマネジメント層のほうが給料が高い傾向にあるため、早い段階からマネジメントスキルを磨き、プロジェクトマネージャーなどの管理職にキャリアアップする方法もあります。
未経験のReactエンジニアが技術を磨く方法
Reactエンジニアに転向を目指すなら、多少なりともReactに関するスキルを身に着けておくことが必要です。特に他言語のエンジニアからReactエンジニアへの転向を目指している場合、企業は少なからず経験者としての動きを期待しています。
React未経験者が学習を始める場合は、次のような方法で進めることが効果的です。
Reactを使用したアプリを実際に開発する
Reactを始めとするプログラミング学習は、実際に手を動かしてアプリケーションを作ることが、最も理解しやすい学習方法だと言われます。また、Reactアプリ開発の現場では、MUI(Material UI)などのUIライブラリや、React Query、React Hock Formなどの拡張ライブラリなどを組み合わせて1つのアプリを開発します。学習の段階からこういったライブラリに実際に触れ、Reactのスキルを磨きましょう。
プログラミングスクールで学ぶ
Reactが学べるプログラミングスクールを使用するのも一つの学習方法です。費用は決して安くはありませんが、分からないことが続き挫折してしまう可能性があるなら、カリキュラムや教材に沿って学習を進めていくプログラミングスクールで学ぶことも検討しましょう。プログラミングスクールでは、チャットやWebミーティングで分からないことを気軽に聞けるサービスや、転職先の紹介やポートフォリオの添削をしてくれるサービスもあります。
資格を取得する
資格の取得が必須ではありませんが、資格を取得しておくことでスキルの証明に繋がります。React自体のスキルを証明する資格はありませんが、Reactに関連する資格は数多くあります。企業によっては資格手当が支給されることもあり、転職の際にアピールする材料にもなるでしょう。
動画教材・書籍で学ぶ
YouTubeで「React 入門」と検索すると、Reactの基礎を教える動画が何本も見つかります。無料で見れるため、YouTubeにアップされている動画教材で学び始めるのも1つの方法です。動画でもっと詳しく学びたい場合は、有償ですがUdemyなどの動画教材を購入して学習する方法もあります。Udemyには初心者向けの動画はもちろん、中級、上級者向けの動画も揃っています。
Reactエンジニアの転職ノウハウ
ユーザー体験を向上させ、競合するサービスとの差別化を図るため、SPA(シングルページアプリケーション)でWebアプリを開発する案件が増えています。それに伴って、Reactエンジニアの人手不足が発生している状況です。しっかりと転職に向けて準備をすれば、Reactエンジニアへ転向することは難しくないでしょう。
Reactエンジニアとして転職を目指すなら、以下のポイントを押さえておきましょう。
最初に転職の目的を明確にする
転職は社会人にとって大きな節目となるため、転職に際し、自己分析から始めることが重要です。これまでの仕事の成功体験や失敗の経験を振り返り、自身の強みや他にアピールできるポイントを把握します。
また、進むべき方向として自社サービスを開発している企業に貢献していくのか、SIer企業に入り、さまざまな業界のユーザーと関わりながらシステムを開発する道に進むのか、転職は自分にとって最善のキャリアプランを選択する機会となります。
ポートフォリオを作成する
ポートフォリオは自らのスキルをアピールする重要なツールです。そもそもポートフォリオとは、自作アプリなどの作品や実績をアピールする書類をまとめたもので、採用担当者に「こういうアプリが作れる人なんだな」と実績をストレートに伝えることができます。また、フリーランスや副業で収入を得ることを目指している場合、ポートフォリオをインターネット上に公開しておくと、スキルを求める企業から連絡がくることもあるため、ホームページで見れる形式でポートフォリオを作成するのがよいでしょう。
履歴書・職務経歴書を更新する
履歴書や職務経歴書は求人に応募する際に必要な書類であり、採用担当者が最初に目を通す資料となります。誤った情報や内容が古かったりすると最初の書類選考で落とされるため、日頃から履歴書・職務経歴書は最新の情報に更新しておきましょう。特に、他言語のエンジニアからReactエンジニアへの転向を目指している場合は、過去に携わった案件や言語、使用したOSやデータベースなどの情報がアピールポイントです。
面接の準備をする
新卒・転職に限らず採用試験では面接があります。何の準備もなしに挑むのは無謀であるため、想定される質問に答えられるようにしておきましょう。React未経験者の場合、採用担当者はコミュニケーションスキルや、エンジニアに必要とされる論理的思考の素質を見ています。
フロントエンド、バックエンド両方の知識を有していると、サーバーサイド側の処理も含めて一貫してWebアプリケーションの開発に携われます。こうした人材は様々な場面で重宝されるため、現職がバックエンドエンジニアである場合は、これまでの開発実績や自分のポジションをアピールできるようにしておきましょう。
Reactエンジニアの求人や案件
スマートフォンなどの普及により、Webアプリケーションはさまざまなデバイス上で動くようになりました。そうした中、デバイスごとに最適化されたUI(ユーザーインターフェース)が必要とされています。Reactはこうしたマルチデバイスの複雑なWebアプリケーションを開発できるライブラリで、多様なニーズに答えられます。具体的にどのような企業がReactエンジニアを求めているのか見ていきましょう。
Reactエンジニアを求める企業
自社サービス・アプリを展開する企業
Reactはレンダリングが高速で、コンポーネントごとに機能を分割して開発するスタイルです。さらにテストの自動化がしやすく、小規模から大規模なWebアプリケーション開発に対応するライブラリです。このようなメリットから、自社サービスを展開する企業で採用例が増えています。
下記は、Reactで開発された有名なサービスの一例です。
- Airbnb
- Dropbox
日本でもReactを採用する企業が増え、有名なところで「ディー・エヌ・エー」「合同会社DMM.com」「楽天」「チームラボ」といった、IT先進企業でReactが使われています。
メディア・ゲーム
クリエイティブなコンテンツが要求されるメディア企業や、複雑な操作や動きが必要なゲーム業界などでも、Webアプリケーション開発にReactを採用する企業があります。
SIer(エスアイヤー)
一般的にReactでのアプリケーション開発では、記述するコード量が増え作業期間が増える傾向があります。そのため、クライアントからの依頼を受け、決まった期間・予算でシステムを受託開発するSIerではReactの採用事例は少ないのが現状です。
近年、DXという言葉が聞かれるように、業務システムも単なるデータ入力のシステムから、ITを活用したビジネス戦略に活用する動きがあり、そうした企業の一部では、Reactを使ってリッチなアプリ開発を行っているところもあります。
Reactが使われる開発プロジェクト
Reactは、Webアプリケーション中でもフロントエンドの部分を開発するJavaScirptのライブラリです。そのため、Reactを使う開発プロジェクトの多くはWeb開発プロジェクトとなり、具体的には次のような開発プロジェクトで使われます。
ソーシャルアプリケーション
SNSなどのソーシャルアプリ開発でReactは使われています。元々、ReactはMeta社(旧Facebook社)のエンジニアが、UIを効率的に開発する目的に設計したライブラリであるため、SNSのような複雑なアプリケーション開発に適しており、FacebookやInstagramと言った巨大SNSでも使われています。
ECサイト
ECサイトの開発にもReactは使用されています。大手ファストファッションのユニクロや、無料でオンラインショップを開設できるBASEもReactを活用しています。
Saasアプリケーション
Reactはクラウド開発との相性がよいとされるライブラリです。Reactで開発したアプリをビルドすると、最終的にHTML、CSS、JavaScriptと言った静的なファイルとなるため、低コストでクラウド上にホスティングできます。
ポータルサイト
Reactの開発では、プログラムを小さな機能ごとの部品(コンポーネント)に分け、Webページに必要な部品を組み合わせる「コンポーネント指向」で開発します。コンポーネント指向の開発によって、1つのページに多くの情報を表示するポータルサイトの開発でも、システムが複雑化せず、保守性が高いコードを作れます。
Reactエンジニアが業務委託案件を見つける方法
フリーランスのReactエンジニアとして働くことで、自由な働き方や収入アップを目指せる可能性があります。ただしフリーランスは個人事業主であるため、業務委託案件を自分で探し受注することが必要です。
Reactのフリーランスエンジニアが業務委託案件を見つけるには、次のような方法があります。
フリーランス向けのエージェントを利用する
フリーランス向けに案件を紹介するエージェントサービスも増え、こうしたサービスを活用することで簡単に業務委託案件を見つけられます。
エージェントが保有する数多くの案件から、自分のスキルに合った案件を紹介してくれるため、スキルのミスマッチも起こりにくいのが特徴です。
クライアントから得られる月収(単価)から毎月エージェントにいくらか手数料を払う必要がありますが、継続して仕事が得られる環境が手に入ります。さらに、エージェントによっては正社員と同じような福利厚生を受けれるサービスもあります。
クラウドソーシングサービスを利用する
「クラウドワークス」や「ランサーズ」のようなクラウドソーシングサービスでもReactの開発案件を見つけられます。長期契約の案件も一部ありますが、基本的には単発の開発案件が多いのが特徴です。また、時間単価ではなく納品物に対して報酬が支払われる案件が多いため、効率的に作業できれば短時間で多くの報酬を得ることも可能です。
信用を獲得して継続案件を受注する
仕事で成果を出しクライアントの信頼が得られれば、案件が終了しても別の案件で仕事を継続して依頼されることがあります。複数のクライアントとこうした信頼関係が築ければ、直接契約となっても仕事が途切れる心配を減らすことができます。
継続して案件が受注できるよう、日頃から顧客とのコミュニケーションや成果物の品質を高めることを意識しましょう。
おすすめの転職エージェント
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Reactエンジニアの将来性
SPA(シングルページアプリケーション)で開発されるWebアプリケーションが増える中で、Reactが注目されています。約4万人にフロントエンドフレームワークの人気を調査した「The State of JS」の結果でも、Reactは常に上位を維持しています。
今のところWebアプリケーションの開発が衰退する気配はなく、むしろ新しいサービスや企業のDX化の推進などにより、今後もさらなる需要が増えていくことが予想されるでしょう。
今からReactエンジニアを目指すべき?
ReactはWebアプリケーションの、フロントエンドの部分を開発するライブラリです。Webエンジニアの道を目指している方であれば、人気のReactは習得しておいた方がいいライブラリとなるでしょう。
今からでもReactエンジニアを目指すメリットには、次のものが挙げられます。
求人数が多い
「The State of JS」のアンケート結果でも分かるように、Reactはフロントエンドで人気のライブラリであるため、他のライブラリに比べて求人数が多いのが特徴です。JavaScriptの3大ライブラリと呼ばれる「React」「Angular」「Vue.js」について、レバテックフリーランスに登録されている業務委託案件を検索してみたところ、2023年2月時点では次のような結果でした。
ライブラリ | 案件数 |
---|---|
React | 2,379 |
Angular | 296 |
Vue.js | 763 |
豊富な学習資料
Reactは技術ブログなどの情報発信が多いので、AngularやVue.jsなど他のライブラリと比べると情報が豊富であり、さらにReact自体は軽量なライブラリであるため学習コストが低いです。また、ビューにあたる部分はHTMLとJavaScirptで記述するため、特殊なテンプレート構文などを追加で学習する必要がありません。JavaScirptで習得しているエンジニアであれば、短時間で学習できるのもReactのメリットです。
キャリアアップのチャンス
Reactは比較的、新しいライブラリであり、習得することでフロントエンド開発に必要な次のようなスキルを身につけられます。
- JavaScriptの基本的な知識
- コンポーネント指向の開発
- SPAアプリにおけるステート管理
- Reactのデザインパターンの理解
- ReactとのAPI連携
「一度学習すれば、どこでも使える」というコンセプトで作られたライブラリであり、Reactのスキルを活かしてiPhoneとAndroidアプリを作るReact Nativeのようなフレームワークや、AR/VRの開発にも活用の幅を広げることができます。
トレンドのReactを扱うエンジニアを目指そう
モダンな開発をサポートするReactは、今後ますます複雑化するWebアプリケーションの課題を解決するライブラリとなっています。コミュニティの活動も活発で、数ヶ月ごとに新しいバージョンのReactがリリースがされており、今後も新しい機能が追加されていくでしょう。この記事を参考に、今後も需要が見込まれるReactエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。