ユーザー系SIerにホワイト企業が多い理由 | 経緯や文化から真相を導出

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ユーザー系SIerにはホワイト企業が多くあると噂されています。

ひと昔前はSIerはブラックの代名詞となっていましたが、2023年現在はどうなっているのでしょうか。

本記事ではユーザー系SIerの実態を詳細に解説し、本当に勤めても大丈夫なのか詳細を解き明かします。

SIer業界に興味のある人はぜひ参考にしてみてください。

  • 【この記事を読んでわかること】
  • 非メーカーの親会社を持つのがユーザー系SIerであり、その成り立ちからホワイトになりやすい
  • ユーザー系SIerは安定した受注、コンプライアンス遵守、法に則った労務管理でホワイト環境を実現
  • NTTデータは売上3兆円超、野村総研は年収1,200万越えなど魅力的な企業多数
  • 親会社からの影響を強く受ける、競争意識が下がるなどデメリットもあるため吟味が必要

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ユーザー系SIerとは

ユーザー系SIerの詳細を知るために、まずユーザー系SIerとはなにかを以下の3つの観点で解説します。

  • SIerとは
  • SIerは大きく4つに分類される
  • ユーザー系SIerとは

詳しくみていきましょう。

SIerとは

SIerとは” System Integrater”の略称で、システム開発の支援業務を請け負う会社を指します。

新しいシステムが欲しい一般企業などに対して、システムの設計や開発、運用保守のサポートを行うのがメインの業務です。

現代の企業ではシステムは不可欠であり、言い換えればSIerはどんな業種・サービスでも仕事を獲得できる業界横断的な販売チャネルを持つ稀有な業態です。

SIerは今後も業容拡大が見込まれる業種となっています。

SIerには大きく4つの種類がある

SIerは、その企業の成り立ち方で大きく以下の4つに分類できます。

それぞれの特徴は下表のとおりです。

系統特徴
メーカー系メーカー系SIerは”親会社がメーカーのSIer”のことです。
もともと親会社のシステム部など1部門であった企業が独立・分社化し、元のメーカーを親として持つようになった企業がメーカー系と言われます。
メーカー系は親会社もSI事業を行っている場合があり、その点が特徴的です。
ユーザー系ユーザー系は”親会社が一般企業のSIer”を指します。
親会社のシステム部など1部門が独立・分社化した由来はメーカー系と同じですが、ユーザー系は親会社が一般企業なのが最大の相違点です。
ユーザー系の特徴は親会社と業務的なシナジーを創出しやすい点が挙げられます。
独立系メーカー系やユーザー系と異なり、SIerとして興された企業が独立系にあたります。
上記2つと対を成す概念として用いられる用語です。
独立系は、製品やサービスに縛られずにSI事業を行えるのが最大の特徴となっています。
外資系その名のとおり海外資本の企業にまつわるSIerで、外資系企業の日本法人がおもになっています。
日系と外資系に分類されるため、外資系の中にもメーカー系やユーザー系のSIerが存在している点は押さえておくべきです。
外資系のため本社との会議や製品仕様ドキュメントが英語であることが多く、海外志向のある人にとってはおすすめの業態となっています。

ユーザー系SIerとは

ユーザー系SIerは、”親会社とのシナジーで幅広いプロジェクトに携われる”点が強みです。

親会社が広告系の企業であれば、広告を受注したタイミングでDXの提案につなげられるなど、ITに依らないさまざまなクライアントとのチャネルが持てる点は大きな特徴となっています。

ユーザー系は親会社が広告や通信など非メーカーなため、親会社との売上競合が発生せず純粋な協力関係のもと業務を円滑に進めることが可能です。

以上、SIerの基本情報と、そのなかでのユーザー系SIerの役割や立ち位置を解説しました。

続いてはホワイト企業とはなにか、その特徴に迫っていきます。

ホワイト企業とは|3つのおもな特徴

ホワイト企業とはなにか、その特徴を以下3つの視点で紐解いていきます。

  • 給与や残業代が適正に支払われる
  • 適正な労働時間
  • コンプライアンス意識が高くガバナンスもしっかりと効いている

それぞれ詳しく説明します。

給与や残業代が適正に支払われる

語るまでもありませんが、適正な労働対価の支払いが行われるのはホワイトの大前提です。

労働基準法24条には賃金支払の5原則が記載されており、通貨で労働者に直接全額毎月1回以上期日を定めて支払うことが義務付けられています。

37条では残業にも触れており、労使間の協定に基づいた割増賃金を基底として残業を依頼できるのが法律に基づいた解釈です。

法に則っていない会社がブラックと称され、法律を守る法治国家での当然の振る舞いが行える会社をホワイトと称するのは、いささか悲しい現実を感じます。

毎月労働の質量に準じた報酬が適正に支払われる、ホワイト企業の大前提として労働基準法はしっかりと押さえておくとよいでしょう。

適正な労働時間

労働基準法では労働時間も細かく定められています。

法律上は原則として週に40時間以上働かせてはいけないと明記されており、そもそも残業が例外的な扱いです。

労使間の取り決めに基づいた会社からのお願いを労働者が受諾し、初めて残業を行ってよい状況になります。

使用者である企業がこの事実を正しく認識し、労働者側も使用者が誤っていたらすぐに指摘できるよう勉強しておくことが必要です。

週に40時間以上の労働時間は残業となり、仮に休日出勤をしたらそのぶん平日に代休を取る、こうした労働時間の調整が適正に行われているのもホワイト企業の特徴となります。

コンプライアンス意識が高くガバナンスもしっかりと効いている

ホワイト企業は、法令遵守意識の高さも大きなポイントです。

当然のことで恐縮ですが、ホワイト企業は労働基準法を初めとする各種の法律をしっかりと守っています。

これは労使間の契約のみならず、企業が育む文化を社員がしっかりと守れているか、ガバナンスの面も例外ではないでしょう。

企業は社員が顧客の情報を不正に持ち出したり、業務上でのみ知りえた情報を不正に利用するなど多くのレピュテーションリスクを抱えています。

最近では、NTTドコモの委託先社員が7万件以上の業務情報を不正に持ち出していたのも記憶に新しいです。

コンプライアンスの意識が高く、かつそれを社員が通底した意識を持っている、これはホワイト企業として必携の要素です。

以上、ホワイト企業とはなにかという前提を3つのポイントで説明しました。

続いてユーザー系SIerがホワイトと称される理由を解明していきます。

ユーザー系SIerにはホワイト企業が多いと言われている|4つの理由

ユーザー系SIerにはホワイト企業が多いとよく言われますが、その理由を以下4つの視点から説明します。

  • 親会社・グループ企業の開発案件を安定的に受注できる
  • 大手企業グループとして法令遵守意識が高い
  • 法に則った適正な労務管理が為されている
  • 人材の長期雇用と育成に注力している

それぞれ深堀りしていきましょう。

親会社・グループ企業の開発案件を安定的に受注できる

ユーザー系SIerは、グループからの継続的な受注が見込めます。

もともと親会社の1部門が独立している経緯から、親会社が利用しているシステムのほとんどを管理しているのがユーザー系SIerです。

そのため親会社でシステム開発ニーズがあれば、まず100%ユーザー系SIerに発注します。

さらに親会社は大手企業であることが多く、市場が変われば頻繁にシステム開発のニーズも生まれるでしょう。

継続的な開発案件は企業の経営を安定させるため、ユーザー系SIerは安定した経営環境をつくることができることになります。

大手企業グループとして法令遵守意識が高い

ユーザー系SIerは大規模なコンツェルンに属するため、コンプライアンス意識も高いです。

大手企業の多くは上場する株式会社であり、金融庁へ自身の財務体質の報告を義務付けられます。

さらに企業としての清廉性をアピールするためにも、会計事務所などの第3者による監査が不可欠です。

法令に則っていなければ会計監査などのプロセスで指摘が発生し、是正されなければ当局に報告が行われて是正勧告、ひどいときには行政処分や罰金が科されることもあります。

もし、グループ内の企業が不正をしようものならグループ全体に影響が波及するため、社員に対してもさまざまなコンプライアンス研修を欠かしません。

法令を守ることを世間や社会に約束している、このコンプライアンス意識が醸成されやすいのがユーザー系SIerの特徴です。

法に則った適正な労務管理が為されている

コンプライアンスは労務管理も適用対象です。

2019年より36協定を違反した場合に罰則が適用されるようになり、罰則が科される実例も出てきています。

36協定は過労死を背景に厳罰化された労使間の協定であり、SNSが隆盛の現在では看過できない大切な要素です。

企業は社員を大事にすることで営利団体として体裁を保つことができます。

法令遵守意識の高いユーザー系SIerでは、この協定や徹底した労務管理体制が敷かれているため、ホワイトと言われやすくなっているのが現状です。

人材の長期雇用と育成に注力している

ユーザー系SIerは人材の長期育成に強みを持っています。

親会社が歴史のある大企業であり、終身雇用制度を長く運用してきた会社が多いためユーザー系SIerはその血統を強く受け継いでいます。

加えて現在は転職市場も活況になっており、せっかく育成した社員を転職させないための仕組みづくりに熱心です。

これら2つの背景から、もともと得意だった長期での人材育成カリキュラムに加えて、社員のキャリア形成を自社内で完結させるための新制度も多く採用されています。

NTTデータを初め多くのユーザー系企業で社内異動や公募制度が運用されており、社内での人材流動性を高めることで企業価値を上げることが狙いです。

以上、ユーザー系SIerがホワイトと言われる理由4つを解説してきました。

続いてはホワイト度をいくつかの指標でランキング付けしてみましょう。

ユーザー系SIerのホワイト度をランキングでチェック

ユーザー系SIerのホワイトさをランキングをとおして垣間見てみましょう。

取り上げる観点は以下の3つです。

  • 売上高トップ10 – 安定した経営状況
  • 平均年収トップ10 – 適正かつ潤沢な報酬
  • 平均勤続年数トップ10 – 長く働きやすい環境

売上高トップ10 – 安定した経営状況

まずは経営状況を見る1番の指標、売上高のランキングです。

順位企業名売上高(単位:円)出典
1位NTTデータ3兆4,900億公式HP
2位野村総研(NRI)6,921億公式HP
3位伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)5,709億公式HP
4位SCSK4,459億23年3月期決算説明資料
5位日鉄ソリューションズ(NSSOL)2,916億公式HP
6位トヨタシステムズ1,753億公式HP
7位ユニアデックス1,383億公式HP
8位京セラコミュニケーションシステム(KCCS)1,379億公式HP
9位電通国際情報サービス(ISID)1,290億公式HP
10位キヤノンITソリューションズ1,095億公式HP

NTTデータが頭抜けた売上となっていることがわかります。

後に続く野村総研やCTCもかなりの規模となっており、いずれの企業も前年度から数%成長を達成しているのは注目すべきでしょう。

DXを背景に業界全体として伸長している、これもホワイトを生む遠因です。

平均年収トップ10 – 適正かつ潤沢な報酬

続いては働く人なら誰しもが気になる年収ランキングです。

ユーザー系SIerは高水準となっていることでも有名ですが、実態はどうなっているのでしょうか。

順位企業名平均年収(単位:円)出典
1位野村総研(NRI)1,242万有価証券報告書
2位電通国際情報サービス(ISID)1,128万有価証券報告書
3位伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)1,028万有価証券報告書
4位三菱総研1,024万有価証券報告書
5位日鉄ソリューションズ(NSSOL)869万有価証券報告書
6位NTTデータ867万有価証券報告書
7位SCSK746万有価証券報告書
8位みずほリサーチ&テクノロジーズ676万
9位京セラコミュニケーションシステム(KCCS)604万
10位トヨタシステムズ575万
非上場企業はOpenworkの情報を参考にしています。

平均年収では野村総研がトップとなりました。

NTT出たの約1.5倍ほどの水準となっており、野村総研が利益を社員にしっかりと還元する企業のようです。

次いでISIDやCTC、三菱総研も1,000万を越えており、日本人の平均年収の約2倍を支払っています。

報酬をもらってこそ頑張ろうという気力が湧いてくる、ユーザー系SIerはそんな人間の心理をしっかりつかんでいるようです。

平均勤続年数トップ10 – 長く働きやすい環境

最後は働きやすい環境の指標である勤続年数をみてみましょう。

順位企業名勤続年数出典
1位SCSK18.5年有価証券報告書
2位みずほリサーチ&テクノロジーズ18.0年リクナビ
3位三菱UFJインフォメーションテクノロジー(MUIT)14.7年キャリタス就活
4位野村総研(NRI)14.6年有価証券報告書
5位NTTデータ14.5年有価証券報告書
6位三菱総研14.1年有価証券報告書
7位伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)13.4年有価証券報告書
8位日鉄ソリューションズ(NSSOL)12.8年有価証券報告書
9位電通国際情報サービス(ISID)12.0年有価証券報告書
10位京セラコミュニケーションシステム(KCCS)11.2年公式HP

勤続年数は住友商事を親会社にもつSCSKが18.5年と最長で、次いで2~4位は金融系が追随しています。

長く働けるのは休職など空白期間があってもそれを受け入れる環境が整っている証左でしょう。

産休や育休を取得しても戻りやすい、これぞホワイトの真骨頂です。

以上、3つの観点からホワイトさを読み解いてきました。

しかしユーザー系SIerに勤めるのはメリットだけではありません。

次にデメリットもしっかり確認していきましょう。

ユーザー系SIerは「やめとけ」と言われる理由は?3つのデメリット

ユーザー系SIerにはデメリットも存在します。

以下3つが注意ポイントです。

  • 親会社やグループの業績、企業戦略の影響を受けやすい
  • 継続して仕事が降ってくるため競争意識が下がる
  • 古い技術を扱うことが多く、つぶしが効かなくなる

順番に解説します。

親会社やグループの業績、企業戦略の影響を受けやすい

ユーザー系SIerは、なんといっても親会社やグループからの影響を受けやすいのがデメリットです。

とくに業績悪化にともなう人事制度や福利厚生の改悪は、ほぼ100%の確率で降りかかってきます。

より成果主義を強める人事制度になるのはまだマシで、職位と基本給の上昇を下げるために昇格要件が厳しくなることもあるでしょう。

いままで出ていた家賃補助が半額になったり、テレワーク手当などの細かい手当が撤廃されることもよくあります。

自社の売上がよくてもグループ全体として足並みを揃えられるため、ユーザー系SIerにいる以上、避けられないのが親会社からの影響です。

継続して仕事が降ってくるため競争意識が下がる

ユーザー系SIerにいると競争意識を養う場面がありません。

親会社が大きいため継続してシステム開発のニーズがあり、望まずとも仕事が降りてくることが多いです。

そのため努力して成果を出して次の案件も勝ち取る、そんな独立系SIerのような仕事をする場面が皆無であり、必然的に競争意識は培われません。

相対するシステムユーザーも同じグループの社員であることが多く、大きな枠での仲間に属するため必要以上に厳しい人も少ないです。

こういったある種の温室で仕事を遂行するため、誰かと競ったりする力が醸成されないのはユーザー系SIerに勤めるデメリットでしょう。

古い技術を扱うことが多く、つぶしが効かなくなる

ユーザー系SIerでは新しい技術を身につけるチャンスに乏しいです。

親会社が歴史のある会社の場合、いまだに1990年代に開発したシステムが現役で動いていることもあり得ます。

金融機関ではこの傾向が顕著であり、いわゆるCOBOLやPL1などの古の言語で記述されたシステムも稼働中です。

プログラミング言語や技術は日進月歩で進化しているため、COBOLの技術で現在の転職市場に打って出ようとするとなかなか厳しい戦いを強いられるでしょう。

古いシステムは周辺のシステムと密かつ複雑に結合していることが多く、意外と開発機会が多いこともあり、業務をとおしてほかの言語を学ぶタイミングもなかなかとれません。

レガシーシステムを担当する必要があるのもユーザー系SIerのつらいところです。

以上、ユーザー系SIerに勤めるデメリットを3つみてきました。

続いてはホワイトなユーザー系SIerを発見するためのコツの紹介です。

自分にあったホワイトなユーザー系SIerを見つける3つのポイント

自分に合ったユーザー系SIerを見つけるにはどうしたらよいか、以下3つの手がかりをガイドラインにしてみてください。

  • 自分の興味関心が向く業界のユーザー系SIerを選ぶ
  • 親会社やグループの業績や戦略をよく調べる
  • 社員・元社員の口コミや評判をチェック

それぞれ解説します。

自分の興味関心が向く業界のユーザー系SIerを選ぶ

まずは、自分が興味を持てる業界のSIerがあるか確認しましょう。

銀行や証券など金融に興味があれば野村総研や日本総研が選択肢になりますし、商社や広告であればCTCやNSSOLが有力候補となるでしょう。

自分が興味や関心を持ててこそ対象の業界や企業を調べる活力が湧いてきます。

その業界が社会に与えている影響、人々にもたらす利益や幸福を調べることが大切です。

自分がどんなことを仕事で実現していきたいか、狙いを定めることで対象となるユーザー系SIerが浮き彫りになってきます。

親会社やグループの業績や戦略をよく調べる

親会社やグループ企業の業績、戦略は調査するうえで欠かせない情報です。

自分がどんなことをやりたいのか自己分析したうえで、就職したいユーザー系SIerや属するグループの方針と照らし合わせてみましょう。

たとえば就職したい先の業界全体が尻すぼみになっており、親会社やグループ全体も縮小傾向にあるならばなるべく違う企業を選んだ方が無難です。

逆に親会社が採ろうとしている戦略が自身の性質にマッチする場合、そのグループに属すれば大きく恩恵にあやかれることでしょう。

ユーザー系SIerは良くも悪くも親会社やグループに強く影響されます。

この特性を頭に入れるためにも、震源地である親会社を徹底的に調べるのがおすすめです。

社員・元社員の口コミや評判をチェック

最後は実際にその企業を体験したことのある生の声を収集しましょう。

企業が発信するIRやプレスリリースは、企業に有利なバイアスをかけてものであることが多いです。

たとえば”男性の育児休暇取得率80%!”と謳っていても、実態は特定の部署に限定した集計であったり、育休期間が1週間と短期でしか取得できていない可能性もあります。

企業の外部から見えない現場の運用状況を、かつて在籍していた社員から拾い上げられるのは非常にありがたいです。

このときユーザー系SIerだけでなく、親会社やグループ企業などの情報も参照するとグループとしての文化や傾向を読み取れるのでよりイメージしやすくなります。

以上、ホワイトなユーザー系SIerを見つけるための手がかりを3つ紹介しました。

ぜひ良い企業を見つける手段として活用いただけると幸いです。

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まとめ | ユーザー系SIerはホワイト傾向が強く安心して働ける土壌がある

この記事をとおして、以下のことがわかりました。

  • 非メーカーの親会社を持つのがユーザー系SIerであり、その成り立ちからホワイトになりやすい
  • ユーザー系SIerは安定した受注、コンプライアンス遵守、法に則った労務管理でホワイト環境を実現
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ユーザー系SIerがなぜホワイトと言われるか、成立の経緯から傾向を導出しました。

ホワイト企業が多くなることで法令を破るブラック企業を駆逐し、いずれはホワイト企業なる言葉がなくなるのがサラリーマンの総意でしょう。

そんな社会貢献の一端をエイジレスにも担わせてもらえると幸いです。

ユーザー系SIerに興味がある人はぜひいろいろ調べてみて、よりよいキャリアを作り上げていきましょう。

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執筆者
shin_zo
大手銀行システム会社で9年のシステムエンジニア歴を経てITコンサルタントへ。2023年3月よりライター業をスタート。金融市場商品、特に外国為替予約(FX)とリーブオーダーに強み。IT領域では要件定義からリリース・保守まで各工程を一貫して経験。金融やITの記事を得意とし、株やETF、投資信託などの資産形成方法も楽しく勉強中。特技はドラム、趣味は愛猫と遊ぶこと。