メーカー系SIerの魅力とは?将来成長が期待できる企業も紹介
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SIerは、情報システムの開発・導入・運用を担当するIT企業を指します。特にメーカー系SIerは、大手メーカーの組織力を背景に、社会に大きな影響を及ぼす大規模プロジェクトを多数手がけることが特徴です。
本記事では、メーカー系SIerの業務内容や、将来性が期待される企業を詳しく解説していきます。
- 【この記事を読んでわかること】
- メーカー系SIerは、大規模案件を中心にシステムの提案から運用までを請け負う企業
- 大手企業の安定性や多くの業務経験が魅力として挙げられる一方で、少なくないプレッシャーなどのリスクも存在
- 高いコミュニケーション能力やIT知識、責任感が強いことなどがメーカー系SIerには求められる
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メーカー系SIerとは
そもそも「SIer」は、クライアント企業からの要望を受けて、システムの設計・開発・運用を一貫して請け負うIT企業です。
SIerは、企業の成り立ちによって「メーカー系」「ユーザー系」「独立系」の3つの種類に大別されます。
その中でも「メーカー系」は、大手製造業やハードウェアメーカーから派生した企業です。
もともとはそのメーカーの情報システム部門やIT部門として機能していた組織が、独立または子会社として分社化して誕生しました。
日本のIT産業において、メーカー系SIerは非常に大きな役割を持っています。
メーカー系SIerのなりたち
メーカー系SIer企業の成り立ちは、1980年代から1990年代の製造業のITニーズの高まりから始まります。
多くの大手メーカーは、このニーズに対応するため独自のIT部門を設立しました。
2000年代に入ると一部のIT部門が分社化・独立する動きが見られ、これが「メーカー系SIer」の原点となりました。
そして、その専門性と実績から、今では国の重要なITインフラの構築や運営にも関与しています。
独立を果たしたメーカー系SIerは、親会社の仕事にとどまらず、メーカー時代に培った専門知識を活用してほかの企業からの要望にも応えるように進化しました。
メーカー系SIerの仕事内容
メーカー系SIerは親会社の強力な知名度と業界経験を武器に、大規模システムの構築を中心に多くの案件を手がけています。
メーカー系SIerのおもな特徴を3つ解説します。
ソリューションの提案・導入
メーカー系SIerは親会社が製造するハードウェアと連動したソリューションの提供を主軸としています。
近年では、ERPの導入やAIを活用した先進的なソリューションの開発案件も増加しています。
上流工程の担当
メーカー系SIerの特徴は、要件定義や基本設計などのシステム開発の上流工程をおもに担当する点です。
具体的な開発作業は、外部の下請け企業などに委託するのが一般的です。
大規模システムの構築
メーカー系SIerは、特に大規模なシステム構築においてその力を発揮します。
ときには、複数のメーカー系SIerが連携し、一つのプロジェクトを共同で進めることも少なくありません。
これらの活動を通じて、メーカー系SIerは企業のIT環境を最適化し、ビジネスの競争力を向上させる役割を果たしています。
ユーザー系SIer・独立系SIerとの違い
メーカー系SIerと、ユーザー系SIer・独立系SIerとの違いを見ていきましょう。
まず、ユーザー系SIerは特定の企業グループ内のITニーズに特化して活動するSIerです。親会社やその関連企業のITシステムの構築・運用をおもに担当します。
グループ内の業務効率化や経営課題の解決に特化したサービスを提供します。
メーカー系SIerとは異なり、親会社やグループ企業からの案件が中心で外部の案件への関与は限定的です。
一方、独立系SIerはどの企業グループにも属さず、独立経営で親会社を持たないSIerを指します。
その強みは、ハードウェアやミドルウェアの選定において特定のメーカーに縛られることなく、最適な選択が可能であることです。
さらに、ユーザー系やメーカー系SIerと比較すると、独立系SIerは開発やテストなどの下流工程をおもに担当します。
このため、実際のプログラミング作業などの機会が増え、技術的スキルを磨きやすいのが特徴です。
次は、国内の主要なメーカー系SIerを紹介します。
メーカー系SIer一覧
日本国内には、数多くのメーカー系SIerが存在します。
これらの企業は、親会社の製品やサービスと連携したシステム開発やソリューションの提供を得意としています。
今回は、その中から特に注目される大手メーカー系SIerを一覧としてまとめました。
親会社グループ | 企業名 | 平均勤続年数 | 平均年収 | 従業員数 |
---|---|---|---|---|
富士通株式会社 | 富士通 | 19年 | 約880万 | 124,000人 |
富士通エフサス | 20年 | 約630万 | 5,964 | |
富士通Japan | 非公開 | 約720万 | 10,000名 | |
富士通ネットワークソリューションズ | 非公開 | 約670万 | 1,330 | |
株式会社日立製作所 | 日立製作所 | 19年 | 約890万 | 29,485名 |
日立ソリューションズ | 14年 | 約600万 | 4,874名 | |
日立システムズ | 21年 | 約610万 | 9,838名 | |
日本電気株式会社 | NEC | 15年 | 約842万 | 118,527名 |
NECソリューションイノベータ | 18年 | 約600万 | 12,321名 | |
NECネッツエスアイ | 非公開 | 約750万 | 7,825人 |
これらの企業は、各親会社の信頼と実績を背景に、高度な技術力と専門知識を持ったエンジニアたちが集まっています。
平均勤続年数や平均年収を見ても、それぞれの企業がどれだけの魅力を持っているか、どれだけの規模で事業を展開しているかを感じ取ることができるでしょう。
次は、メーカー系SIerで働くメリットを解説します。
メーカー系SIerで働くメリット
SIerとしてのキャリアを検討する際、その魅力やメリットを知ることは重要です。
メーカー系SIerとは、大手メーカーのグループ企業として、情報システムの提案から構築・運用までを一貫して手掛ける企業です。
ここでは、メーカー系SIerで働く際の次の5つのメリットを解説します。
- 経営が安定している
- さまざまな業界の経験が積める
- 大規模プロジェクトのマネジメント経験
- 年収や福利厚生の待遇が良い
- 資格の取得がしやすい
経営が安定している
メーカー系SIerの最大の特長は、大手メーカーの一部としての経営の安定性です。
親会社が豊富な資本と長い歴史を持つことから、経済的な不況や業界の変動に強いと言われています。
親会社が富士通・NEC・日立などの名だたる大手メーカーであるため、倒産するリスクもほぼありません。
これは、雇用の安定性や将来のキャリアプランを考える際に、大きな安心感をもたらします。
さまざまな業界の経験が積める
メーカー系SIerは、製造業・金融・医療・教育などの、さまざまな業界のプロジェクトに関与します
そのため、メーカー系SIerに勤めているエンジニアは多岐にわたる業界知識やビジネスの実務経験を積むことが可能です。
これは、特定の分野・業界に特化したソフトハウス会社では得ることができない経験です。
多岐にわたる業界経験は、エンジニアの汎用性を高め、さまざまなプロジェクトやチームで役立つスキルを身につけることができます。
メーカー系SIerでの豊富な経験は、転職市場においても高く評価されるため、中長期的なキャリアビジョンを持つエンジニアには非常に価値があります。
大規模プロジェクトのマネジメント経験
メーカー系SIerは、国の大型プロジェクトや大手企業との大規模なシステム開発案件を多く手掛けています。
このようなプロジェクトに携わることで、大人数のチームを統括するマネジメントスキルや、多様なステークホルダーとのコミュニケーション能力を養うことが可能です。
年収や福利厚生の待遇が良い
大手メーカー系SIerは、一般的に年収や福利厚生、各種手当などの待遇が優遇されています。
特に中途採用の場合、経験やスキルを正当に評価される傾向があり、待遇面での魅力も大きいです。
また、子育て支援や健康管理のための各種サポート制度も充実している場合が多いです。
資格の取得がしやすい
メーカー系SIerでは、社員のスキルアップを支援するための研修制度や資格取得支援が充実しています。
特に、IT関連の資格は業務に直結するため、資格取得のための時間や費用のサポートを受けることが可能です。
このように、メーカー系SIerでの働き方には多くのメリットがあります。
一方で、業務の特性上、長時間労働や出張が多いという側面もありますが、その分キャリアアップのチャンスや待遇面でのメリットを享受できるでしょう。
次は、メーカー系SIerで働くデメリットを解説します。
メーカー系SIerで働くデメリット
メーカー系SIerにはさまざまなメリットがありますが、一方でデメリットや注意点も存在します。
デメリットを理解しキャリア選択の参考とするのが重要です。
メーカー系SIerで働く際の次の5つのデメリットを解説します。
- プレッシャーが大きい
- 長時間労働のリスク
- プログラミングスキルは身につけにくい
- 変化に対応するスピードが遅い場合もある
- 転勤や長期出張を命じられるケースもある
プレッシャーが大きい
メーカー系SIerは、大手クライアントの大規模プロジェクトを担当するケースが多いため、その重要度や規模が担うプレッシャーを増大させます。
顧客からの期待・納期の厳しさ・品質への要求など、多方面からのプレッシャーがかかることは日常茶飯事となります。
一つのミスが大きな影響を及ぼす可能性があるため、失敗が許されない緊張感の中での業務が続くことも少なくありません。
長時間労働のリスク
すべてのメーカー系SIerが長時間労働を強いるわけではありませんが、プロジェクトの納期に迫られると、深夜までの作業や休日出勤が求められることが珍しくありません。
特に、プロジェクトの終盤やクリティカルなフェーズでは、メンバー全員が一丸となって作業に取り組むシーンも頻繁に見られます。
プログラミングスキルは身につけにくい
メーカー系SIerでの業務は、要件定義や基本設計などの上流工程、またはプロジェクトのマネジメントやクライアントとの調整が中心です。
そのため、実際のコードを書く機会は限られます。これが、プログラミングのスキルを磨くチャンスが少なく、実際の開発経験を積むのが難しい環境となっています。
変化に対応するスピードが遅い場合もある
大手企業が多いメーカー系SIerは、その体制上、新しい技術やトレンドの導入に時間がかかることが一般的です。
小規模なスタートアップと比較すると、意思決定のプロセスや承認ルートが複雑で、新しいアイディアや技術を取り入れるスピードが遅れる傾向にあります。
転勤や長期出張を命じられるケースもある
メーカー系SIerのクライアントは全国各地に点在しており、特に地方の大手企業との取引も多いため、地方への転勤や長期出張が求められることも珍しくありません。
このような業務命令は、家族を持つ社員や特定の場所に住み続けたい社員にとっては大きなデメリットとなり得ます。また、業務の性質上、転勤や長期出張を断ることは難しい場合が多くあります。これがキャリア選択の際の懸念点となることもあるでしょう。
これらのデメリットを踏まえ、メーカー系SIerでのキャリアを検討する際には、自身の価値観やキャリアビジョンと合致するかどうかをしっかりと考慮しましょう。
次は、将来性が見込まれるメーカー系SIer企業を紹介します。
メーカー系SIer企業の中でもおすすめな企業
日本のIT業界は、大手メーカー系のSIerが中心的な役割を果たしています。これらの企業は、長年の歴史の中で確固たる地位を築いてきましたが、中には特に注目すべき優良企業も多いです。
このセクションでは、メーカー系SIerの中で特におすすめの企業と、それぞれの魅力を詳しくご紹介します。
おすすめメーカー系SIer企業とその魅力
メーカー系SIerでおすすめの5社を紹介します。
ここで取り上げる企業は、業界内での信頼性・技術力・待遇面での優れた条件など、大手ならではの多岐にわたる点で高い評価を受けています。
日本電気株式会社(NEC)
【会社データ】
平均年収 | 約842万円 |
---|---|
従業員数 | 単独:22,036名(2023年3月末現在) 連結:118,527名(2023年3月末現在) |
売上収益 | 単独:1兆7,756億円 連結:3兆3,130億円 ※2022年度実績 |
創立 | 1899年(明治32年)7月17日 |
名前を知らない人はいないでしょう。
日本を代表するメーカーであるNECは、「情報の未来を創造」という経営理念の下、幅広い技術領域において業界トップの実績を持っています。
NECは、AI技術が今後の産業界や社会に与える影響を早い段階から予見し、その研究・開発に資源を大きく投じています。
特に、ディープラーニングや機械学習の技術を基盤とした各種のソリューションやサービス提供に強みがある会社です。
NECは顔認証技術などで世界的な評価を受けているだけでなく、各種産業においてもAIを活用した新しいビジネスモデルの創出をリードしている企業です。
国産のLLMの研究・開発においても、先駆けとして積極的な取り組みを展開しています。独自の技術と日本独特のニーズに対応したモデルは、多くのビジネスシーンでの応用が期待されます。
このように、NECは先進的技術への投資に積極的です。その結果として、多くの革新的な成果を上げています。
そのため、NECの将来性は非常に明るく、業界をリードする存在としてその動向が今後も注目されることでしょう。
富士通
【会社データ】
平均年収 | 約880万円 |
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従業員数 | 124,000名(グローバル) |
売上収益 | 連結決算 3兆7,137億円 ※2022年度実績 |
創立 | 1935年6月 |
富士通は日本を代表する情報通信技術(ICT)企業の一つです。
その名前は国内外で高い認知度と信頼性を持っています。その歴史は長く、多様なIT製品やサービスを提供してきた結果、企業・官公庁・個人を問わず多くの顧客からの支持を受けています。
特に、サーバー・ストレージ・ネットワーク製品、さらにはシステムインテグレーションの分野での高い技術力や実績を持っています。
2019年、富士通は変革の一環として、みずからを「IT企業」から「DX企業」へと変革するという宣言を行いました。
DXとはデジタルトランスフォーメーションの略で、企業や組織がデジタル技術を駆使してビジネスやサービスを変革・革新する内容を指します。
この宣言の背景には、デジタル技術の進化や社会の変化に対応し、企業の競争力を向上させるための取り組みが求められている現代のビジネス環境があるからです。
富士通はDXの波を先取りし、自社・顧客企業・パートナー企業と一緒に、新しい価値を創出していくことを目指しています。
日立製作所
【会社データ】
平均年収 | 約890万円 |
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従業員数 | 単独:29,485名 連結:368,247名 ※2022年3月末現在 |
売上収益 | 単独:1,623,424百万円(2022年3月末現在) 連結:10,264,602百万円(2022年3月末現在) ※2022年3月末現在 |
創立 | 1920年2月 |
日立製作所は、日本を代表する大手総合電機メーカーの一つとして、幅広い分野での事業展開を行っています。
その中でも、情報・通信システム事業は大きな柱の一つとなっており、ITの領域での高い技術力や多岐にわたるソリューションが特徴です。
長年の研究開発による革新的な技術や製品を提供し続けてきた日立製作所は、公共交通から社会インフラ・ビジネスシステムに至るまで、多くの分野でその技術力を活かしています。
日立研究所では、AI・IoT・ビッグデータ解析などの最先端技術を研究し、それらをビジネスの現場で活用するためのソリューションを開発しています。
富士通Japan
【会社データ】
平均年収 | 約720万円 |
---|---|
従業員数 | 連結:10,000名 ※2023年4月時点 |
創立 | 株式会社富士通マーケティングと富士通エフ・アイ・ピー株式会社を統合し、2020年10月に事業を開始。 |
富士通Japanは、富士通グループの一員として、日本国内の情報通信技術(ICT)事業を担当しています。
富士通グループ全体のビジョンや方針を踏まえつつ、日本国内に特化したサービス展開やソリューション提供を行っているのが特徴です。
富士通グループが掲げる「デジタルコボリューション」のもと、富士通Japanはデジタル技術を活用して、お客様や社会の変革を支援する活動を強化しています。特に、国内企業・自治体・教育機関などとの連携を深め、日本特有の課題やニーズに応えるソリューションを展開している点が注目されます。
日立ソリューションズ
【会社データ】
平均年収 | 約600万円 |
---|---|
従業員数 | 単独:4,874名 連結:13,860名 ※2023年3月31日現在 |
売上収益 | 単独:1,847億2,000万円 連結:3,632億4,200万円 ※2023年3月期 |
創立 | 1970年9月 |
豊富な業務経験、クラウド・AI・IoTなどの最先端技術を駆使したソリューションを持っており、これらの技術を組み合わせて企業のデジタルトランスフォーメーションを支援するソリューションを提供しています。
日立ソリューションズは、日立グループのITソリューション事業を担当する中核企業として知られています。
多岐にわたる業界と顧客のニーズに応えるため、ビジネスソリューションからITインフラまで、幅広いサービスを提供しています。
将来性があるSIerの特徴とは?
DX(デジタルトランスフォーメーション)の波が押し寄せる中、先進的な技術を取り入れ、従来の人月商売から脱却しようとする企業が増えてきました。
AI・IoT・ブロックチェーンなどの技術を活用し、新しいソリューションやサービスの開発に力を入れている企業は、今後の市場で大きな成長を遂げる可能性が高いです。
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次は、メーカー系SIerが求める人材像を解説します。
メーカー系SIerで求められる人材の特徴
メーカー系SIerは、さまざまな業界の顧客からの要望に対応可能なスキルセットを持つ人材が求められます。
その背景には、さまざまな業界のクライアントとの取引や、大規模なプロジェクトの実施があるためです。
では具体的に、どのような人材が求められているのでしょうか。
高いコミュニケーション能力
メーカー系SIerにとって、クライアントやチーム内のコミュニケーションは非常に重要です。
プロジェクトの進行中、多くの課題や変更が生じることが一般的です。その都度、正確で迅速なコミュニケーションがエンジニアには求められます。
メーカー系SIerでの仕事においては、技術的なスキルだけでなく、人間関係の構築や情報の整理・伝達などのコミュニケーション能力が高く求められます。
深いIT知識を活かした設計スキル
メーカー系SIerの仕事は上流工程が主体となります。実際の開発作業は下請け企業に委託されることが一般的です。
そのため、顧客からの要望を正確にシステム設計に反映させるためのITスキルが不可欠です。また、最新のIT技術に常に精通しておくことで、トレンドに合わせた効果的なシステム設計をするスキルも求められます。
さらに、下請け企業とスムーズに連携するためには、共通の言語としてのITスキルを用いて的確なコミュニケーションをとる能力も必要とされます。
柔軟な問題解決スキル
クライアントの要望は多岐にわたります。
プロジェクト中には予期しない課題が生じることも少なくありません。そのような際に、固定概念にとらわれず新しいアプローチで問題を解決できる能力は、メーカー系SIerでは非常に高く評価されます。
プロジェクトマネジメント能力
大規模プロジェクトの進行には、スケジュールの管理やリソースの最適化など、高度なマネジメントスキルが必要です。
また、プロジェクトのメンバーやクライアントとのコミュニケーションを円滑に進める能力も重要となります。
責任感が強く顧客目線に立てる人材
メーカー系SIerでは、一次受け案件が多いため、プロジェクトの成功は直接クライアントのビジネス成果に影響を及ぼします。そのため、高い責任感を持ってクライアントおよびチームと接することが求められます。
顧客の立場やニーズを深く理解し、それに対応した提案や行動ができる人材は、メーカー系SIerにとって非常に価値のある存在です。
継続的に学ぶ姿勢
IT業界は日々進化しています。その変化に適応し、常に新しい知識やスキルを習得する姿勢が必要です。特にメーカー系SIerでは、多岐にわたるプロジェクトに携わるため、幅広い知識が必要とされる場面が多々あります。
このように、メーカー系SIerで活躍するためには、技術だけでなく人間性やビジネスの視点も併せ持ったバランスの良いスキルが求められます。
まとめ|組織力とリソースが強みのメーカー系SIerは今後も存在価値が高い
本記事を通して、以下のことが分かりました。
- メーカー系SIerは、大規模案件を中心にシステムの提案から運用までを請け負う企業
- 大手企業の安定性や多くの業務経験が魅力として挙げられる一方で、少なくないプレッシャーなどのリスクも存在
- 高いコミュニケーション能力やIT知識、責任感が強いことなどがメーカー系SIerには求められる
一部では、SIerのようなIT企業は将来的に衰退すると囁かれています。
しかし、現実には逆の動きが見られます。
デジタルトランスフォーメーション(DX)の波が高まる中、多くの産業や企業がITを核としたイノベーションを追求しており、この流れはSIerの専門性や経験が必要です。
メーカー系SIerはその強力な組織力やリソースで、新たな技術やソリューションの開発をリードしており、その役割や存在価値は今後も増していくでしょう。
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