ITコンサルタントの転職バイブル!業務内容や転職市場の詳細を解説

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おいとま

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近年ITコンサルタントの市場価値が高騰している中で、ITコンサルタントを志す人も増えているのではないでしょうか。

しかし実際にITコンサルタントに転職するのに足踏みしている人も多いでしょう。

本記事ではITコンサルタントを深く掘り下げ、転職に足る魅力があるのか徹底解説していきます。

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  • 【この記事を読んでわかること】
  • ITコンサルタントはIT戦略策定やPMO業務がメインで、大企業の案件に携わるチャンスが多い
  • ITコンサルタントは”売り手市場”、今後もニーズや募集年収が高まる見込み
  • 未経験からITコンサルタントになるためにはエンジニア経験を積む方法がベター
  • 転職時には基本情報技術者など、IT系資格を持っていると有利になりやすい
CTACTA

ITコンサルタントとは?

そもそもITコンサルタントとはどういった仕事なのか、具体的なイメージを持てていない人も多くいると思います。

ITコンサルタントの仕事は、”顧客の経営課題をITを駆使して解決に導くこと”です。

では具体的にどのような業務を行っているのか、以下の3点を確認していきましょう。

  • ITコンサルタントの仕事内容
  • ITコンサルタントの平均年収
  • ITコンサルタントの魅力とやりがい

ITコンサルタントの仕事内容

ITコンサルタントの具体的な仕事内容を掘り下げていきます。

大きく2つの仕事を紹介します。

IT戦略の策定

まず代表的なのが”IT戦略の策定”です。

世の中のすべての企業がなにかしらの課題を抱えており、その課題を解決して売上を上げたり社会的な貢献を成し遂げようとしたりしています。

近年はITを使わずに業務を行うことのほうが難しく、ITを用いることでドラスティックに課題を解消させることも可能な世の中になってきています。

そんなときに活躍するのがITコンサルタントです。

ITを用いた課題解決のスペシャリストとして経営層にアプローチし、顧客の課題を具体化して有効な方策を打ち出していきます。

3ヶ月ほどの短期戦略もあれば、数ヶ年を要する大きなITロードマップを敷くのもITコンサルタントの仕事です。

ITで企業の成長を手助けしながら企業全体の戦略策定を支援するのは、ITコンサルタントにとって花形の仕事なので、熱意をもって臨みましょう。

実行支援

次に実行支援です。

ITコンサルタントは戦略の策定のみにとどまらず、戦略を実現する過程もサポートします。

戦略の打ち手を前に進めるには現場社員の協力が不可欠ですが、変化の初めに抵抗はつきものです。

そんな現場の抵抗感をやわらげ、会社として目指すべき姿を浸透させ、顧客の利益を実現させていくのもITコンサルタントの重要な仕事となります。

たとえばITプロジェクトの設計や品質管理も行いますし、大規模プロジェクト群のPMOを担うこともあります。

ITコンサルタントとしての英知を結集させて顧客のよき伴走者となる、これもITコンサルタントの仕事の醍醐味です。

プロジェクトリーダー

ITコンサルタントは、プロジェクトのリーダーに任命されることもあります。

上記のような戦略から携わったプロジェクトの担当になることもあれば、炎上しているプロジェクトの立て直しを依頼されることもしょっちゅうです。

システム開発プロジェクトはさまざまな要因で炎上します。

ステークホルダーの利益相反で決裁が下りないこともあれば、オフショアの開発ベンダーとのコミュニケーションが難航し、大幅な手戻りが起こるなどはザラです。

そんな環境に放り込まれても体制の立て直しを図り、QCDを満たせる現実的な計画を組成し、プロジェクトを完了までもっていく役割を期待されます。

プロジェクトリーダーはITコンサルタントとしての事態収拾能力の真価を問われる、そんな業務です。

ITコンサルタントの平均年収

そんなITコンサルタントですが、平均の年収はどの程度なのでしょうか。

弊社エイジレスの独自調査によると東京都のITコンサルタントの求人平均で約932万円、最高年収では2,000万円の求人も存在していました。

DX支援を軸に顧客の課題を解消できる人材がおもに期待されており、英語などの語学スキル、SAPなどの専門性を備えるとプラスアルファで年収が上昇する傾向です。

最近ではグローバルな案件もかなり増えてきており、英語を用いて業務推進を行える人材の市場価値がきわめて高くなっています。

求人のボトム年収でも500万円は見込めるため、社会人2~3年目の人であれば、まずそこからスタートしても年収レンジとしてはまったく低くない水準でスタートできます。

総じて、ITコンサルタントは高年収な職種といえそうです。

ITコンサルタントの魅力とやりがい

ITコンサルタントの魅力とやりがい上位3つを紹介します。

  • 大企業のプロジェクトの最上流に携われる
  • 社会を変革できるほどの規模感を味わえる
  • どんな業界・業種にも関わることができる

大企業のプロジェクトの最上流に携われる

ITコンサルタントを活用するのは、そもそも資金的な余裕のある大企業が多いです。

ITコンサルタントは通常のSIerやSESなどのエンジニアと比較し、圧倒的に単価が高くなる傾向にあります。

その差はおよそ1.5~2倍にのぼることも多く、その資金を捻出できる体力のある企業と関わることになります。

業界のリードカンパニーのプロジェクトともなれば難易度も高く、周囲の人材レベルも高いです。

そんな中で多くの人と協業し、ときには周囲を導きながら目標に向かっていくのはそれだけで価値のあるキャリアになります。

ITコンサルタントにしか見えない景色があるのは間違いありません。

社会を変革できるほどの規模感を味わえる

大企業のプロジェクトに携わることと通じますが、ITコンサルタントは社会に影響を及ぼす仕事をする機会も多いです。

トヨタ自動車のウーブンシティにみられるコネクテッドカーを用いた新たな車社会の実現には心が躍りますし、通信業界の寡占を打破するため基地局ネットワークを完全仮想化した楽天モバイルには驚かされました。

ITコンサルタントであれば、これらのようなビッグプロジェクトに関わる可能性は十分にあります。

実際に参画できた暁には、ITの大きな可能性を感じることができるでしょう。

自分1人では成しえないことを多くの協力者を得ながら実現する、ダイナミックな仕事に携われるのはITコンサルタントの大きな魅力です。

どんな業界・業種にも関わることができる

ITコンサルタントは、関わる領域を限定されない珍しい職種です。

近年は農業でもドローンを用いて農薬を散布したり、過去のビッグデータを用いて水やりのタイミングを最適化する仕組みも存在します。

道路の状況を踏まえて最適な配達ルートを提案したり、人々の不定形な反応を取り込んで株価を予測しトレーディングするAIも活躍中です。

ITコンサルタントはITが利用されている領域はもちろんのこと、まだITが用いられていない場所でも活躍のチャンスがあります。

業界やサービスを問わず、さまざまな領域ではたらくチャンスがあるのはITコンサルタントの特徴的なポイントです。

好奇心旺盛な人や飽き性な人にとって、ほかでは変えられない魅力をもっているのではないでしょうか。

ITコンサルタントの仕事内容や魅力を確認してきました。

そんなITコンサルタントですが、もちろん転職して後悔している人もいます。

その内容を次の項で詳しくみていきましょう。

ITコンサルタントへの転職で後悔するパターン

ITコンサルタントに転職して後悔するパターンは大別して以下の3パターンです。

  • 仕事内容についていけない
  • 思うとおりに仕事を進められない
  • 在宅勤務ができない

順番に見ていきましょう。

仕事内容についていけない

1番多いのが、ITコンサルタントの業務についていけずに後悔するパターンです。

上述したとおり、さまざまな領域の巨大なプロジェクトに携われる可能性を秘めていることが、ITコンサルタントの特徴です。

これは言い換えれば、まったく未知の業界に放り込まれ、多数の関係者を自分でコントロールしていく必要があることにほかなりません。

キャッチアップには相応の時間が必要となり、なにかひとつ仕様を決めるだけでも、何人もの人との折衝が求められます。

長時間労働が必要になる場面も多く、パフォーマンスが低ければアサインを解かれる、つまりクビになることもあります。

こういった事態を予測せずにITコンサルタントに転職すると後悔してしまうため、しっかりとした事前の検討が重要です。

思うとおりに仕事を進められない

次に多い後悔パターンは、”自分のペースで仕事を進められない”ことです。

エンジニアからITコンサルタントに転職した場合、とくに顕著にみられます。

エンジニアといえばリモートで仕事ができ、コードさえ納品できればフルフレックスでいつ働いてもいい、そんな自由度の高さが魅力のひとつです。

しかしITコンサルタントは同じIT系の職種ではあるものの、自分の思ったとおりに仕事を進められないことのほうが多いです。

ITコンサルタントが関わるプロジェクトは関係者も多く、課題も恒常的に発生します。

計画が当初の予定どおりに進まないことはザラで、システムトラブルや突然の人員配置変更など外部の要因で乱されることも多いです。

自分の思うとおりに仕事が進まないとイライラしてしまう人は、ITコンサルタントに転職しても後悔する可能性が高いため注意しましょう。

在宅勤務ができない

在宅勤務ができずに後悔した、というのもエンジニアの人から多く聞こえてきます。

ITコンサルタントは顧客の課題解決を専門とするため、顧客との密なコミュニケーションが肝心です。

実際に対面で会話を行うことで構築されるリレーションシップも確かに存在し、原則出社を義務づけるコンサルティング会社も散見されます。

コロナ自粛期間も明けてしばらく経ち、事業会社でも出社を推奨する会社がでてきました。

在宅勤務ができるからエンジニアになった人も一定数存在するため、そういった人であればなるべくITコンサルタントには転職しないほうが無難でしょう。

以上、コンサルタントに転職して後悔するパターンを3つ紹介しました。

続いてITコンサルタントの転職市場を確認していきましょう。

ITコンサルタントの転職・中途採用市場のサマリー

ITコンサルタントの転職市場は、ひとことで言えば「市場の要求に対して需要が不足している」、つまり圧倒的な売り手市場です。

概況から背景までくわしく確認していきましょう。

  • ITコンサルタントの転職・中途採用市場の概況
  • ITコンサルタントへの企業側のニーズ背景
  • ITコンサルタントに転職する難易度

ITコンサルタントの転職・中途採用市場の概況

大手求人サイトでの募集数

大手求人サイトでの募集数はかなりの増加傾向にあり、ITコンサルタントの求人数は2022年7月と2023年8月で比較すると2.48倍に増えています。

倍以上に増えていることからニーズの高さを伺えます。

大手求人サイトでの平均給与

大手求人サイトでの平均給与も高く、年収にして平均932万円、月収にすると63万円ほどになります。

通常のエンジニアの平均年収が550万円程度であることを踏まえると、1.7倍ほどの高年収です。

ITコンサルタントへの企業側のニーズ背景

ITコンサルタントの需要が高まっている背景はDX(デジタルトランスフォーメーション)の普及です。

現代はVUCAの時代といわれるように市場環境が目まぐるしく変化しており、少し先の未来すら誰も見通せない状況になっています。

ITを用いた画期的な商品やサービスの開発、コストの徹底的な削減が企業の課題になっており、その対策として出てきたのがDXです。

企業側も未経験のDXを急にできるようになるわけではないため、専門家であるITコンサルタントの手を借りたいという機運から昨今のニーズ上昇があります。

しかし、求人募集内容も”10億円以上のシステム開発経験”や”SAPの導入経験”などの条件を設定しているものも多く、人材は欲しいがニーズとマッチする人を確保できていない現状もうかがえます。

こういったニーズをしっかりと分析し、自身の市場価値を高めるための戦略を練ることが大切です。

ITコンサルタントに転職する難易度

ITコンサルタントへの転職難易度は、以下のようにあらわすことができます。

  • IT業界完全未経験         :相当難しい
  • プログラマとしての実務経験あり :難しい
  • 開発上流工程の実務経験あり   :比較的簡単かつ給与アップも狙える
  • ITコンサルタントの実務経験あり  :簡単に転職でき、給与アップも狙える

まずIT業界が完全に未経験の場合、ITコンサルタントにいきなり転職するのはかなり難しいです。

SIerなどに入社して実務経験を積んでから検討するのをおすすめします。

同じくプログラマの経験しか持っていない人も、いきなりITコンサルタントになるのはハードルが高いため、より上流の要件定義や設計の経験を積む必要があるでしょう。

すでにSIerなどで上流工程を経験済みの場合、ITコンサルタントへ転職する難易度はぐっと下がります。

現状は売り手市場となっているため、自身が培ってきたスキルを上手にアピールすれば、ITコンサルタントになることはそう難しくはありません。

ITコンサルタント経験者であればなおさらです。

コンサルタント業界はファームからファームへの横移動が活発に行われており、採用サイドも抵抗なく受け入れてくれることでしょう。

ITコンサルタントはシステム開発工程の知識、とくに上流工程のスキルを求められる場面が多くなります。

自身に不足している部分を補いつつ、強みを活かしてITコンサルタントの転職に臨みましょう。

ITコンサルタントの転職・中途採用市場の概観をお伝えしました。

続いては、転職する際に求められる要件を確認していきましょう。

ITコンサルタントへの転職で求められる経験・スキル

ITコンサルタントを目指すにあたり、求められる経験やスキルは以下のとおりです。

  • システム開発をリードした経験
  • タフな局面を乗り越えた経験
  • TPOにあわせたコミュニケーションスキル

それぞれ確認していきましょう。

システム開発をリードした経験

ITコンサルタントを目指すのであれば、規模の大小は問わず、プロジェクトをリードした経験は必須です。

どんなプロジェクトもそうですが、リーダーとメンバーの役割は大きく異なります。

リーダーは、プロジェクト全体を見渡す大局観・関係各所と調整を行うコミュニケーション能力・メンバーに仕事を割り振る能力など、行うべき業務が多岐に渡ります。

システム開発は難航する場合も多いため、そんなときでも焦らずにどうしたら状況を打開できるか考え続けるのもリーダーの仕事です。

ITコンサルタントになれば、より難易度の高い局面で同じようなケースに出くわすことも多いため、システム開発をリードした経験が必須となります。

タフな局面を乗り越えた経験

ITコンサルタントには、肉体的・精神的にタフさを求められることも多いです。

コンサルタントという職種上、顧客から求められるのは成果です。

IT戦略の策定であれば具体的な戦略と実行案、プロジェクト推進であれば各工程の完遂とプロジェクトのリリースなど、なにかしらの結果を出す必要があります。

コンサルタントはこの成果主義構造に準拠しており、質の高いアウトプットを顧客に提示するために長時間労働が必要になることもあります。

たとえばIT戦略の策定は3ヶ月程度の短期間で行われることも多く、リサーチから課題の抽出・対応策の立案およびブラッシュアップ・ドキュメント作成など、やることが山積みです。

扱うべきテーマや課題も重たいため、ある程度の能力があっても長時間労働が必要になる場面がどうしてもでてきます。

実際に顧客に報告してみたらコテンパンにこき下ろされた、なんてことも珍しくないです。

顧客側も企業を存続させるために必死ですし、高い料金を払ってコンサルタントに依頼しているため、納得感が薄い成果物は酷評されます。

深夜まで働いてやっとの思いで形になったパワーポイントが役員から10分でNGを食らう、そんな体力的にも精神的にも辛いシーンは、コンサルタントであればみなさん経験します。

困難な状況をみずからの力で克服して乗り越えてきた経験があれば、ITコンサルタントとしてやっていける素地ができていると思ってよいでしょう。

TPOにあわせたコミュニケーションスキル

最後は、TPOにあわせたコミュニケーションスキルです。

ITコンサルタントは経営層から課題をヒアリングする機会もあれば、ビジネスの現場で働いている社員の人々と協業する場面もあります。

このときに求められるのが、相手の立場を想像したコミュニケーションです。

経営層へ報告を行う際にシステムのインターフェース仕様をこまごまと話す必要はなく、現場の社員に構想中の数ヶ年のITロードマップをお披露目しても詮ないことです。

相手がどんな立場で、今どういう情報を求めているのかについて想像力をはたらかせましょう。

相手の望む答えを提示できれば信頼を獲得でき、今後の仕事も進めやすくなります。

顧客と仕事を越えた関係性を構築していくためにも、TPOに沿った適切なコミュニケーションを行えるスキルはマストです。

以上、コンサルタントに転職する際に必要となるスキルを3つ紹介しました。

ほかにもロジカルシンキングやリサーチ能力など、NICE TO HAVEなスキルはありますが、もう少し抽象的でコアな部分に踏み込んだ内容としています。

ぜひ参考になれば幸いです。

続いては、未経験からITコンサルタントになった場合のキャリアパスを紹介します。

未経験からITコンサルタントに転職するためのキャリアパス

未経験からITコンサルタントを目指す場合、想定されるおもなキャリアパスは以下のとおりです。

  • エンジニア経験を積んでからITコンサルタントになる
  • 特定領域のスペシャリストからITコンサルタントになる
  • フリーランスでITコンサルタントの経験を積んでみる

エンジニア経験を積んでからITコンサルタントになる

1番おすすめなのは、まずSIerなどでエンジニアとしての経験を積み、そのあとにITコンサルタントを目指すパターンです。

未経験の場合はIT系の知識もないですし、コンサルタントとしての実力も低く、顧客からの納得感も得難くなります。

そのため、いきなりITコンサルタントになるのはよほど突出した能力がない限りは難しく、まずはSIerなどでシステム開発を経験するのが良いでしょう。

可能であれば、1次請けといわれるSIerに入れるとベターです。

IT業界は構造上2次請け、3次請けと下にいくほど裁量がなくなっていき、みずから考えて状況を変える自由が奪われていきます。

ITコンサルタントが提供する価値は思考によって生まれるため、上から言われたことを唯々諾々とこなす人には務まりません。

1次請けのSIerに入社してシステムのイロハを学びながら考える力を養うためにも、まずはエンジニアになって経験値を溜めるのがおすすめです。

特定領域のスペシャリストからITコンサルタントになる

次におすすめなのが、特定領域のスペシャリストとなってITコンサルタントになるキャリアパスです。

たとえばAWSやAzureなどのクラウド系スキル、ビッグデータを用いたデータサイエンス、OracleやSAPなどのプロダクトのスペシャリストが挙げられます。

なにか突出したスキルや知識がある場合、その領域専門のコンサルタントとしてニーズが発生します。

オンプレミスで経費がかさんでいる企業であれば、クラウドに強いコンサルタントは魅力的に映りますし、M&Aで規模を拡大してきた企業であれば、ERPシステム統合に向けたSAPコンサルタントの獲得が急務です。

企業の経営課題は抽象的であいまいなことが多いですが、それを解消するときに繰り出される打ち手は細部に至るまで具体化されます。

プロジェクトを進めていく中で出てくる細かな課題も、スペシャリストがいることでスムーズな解決を期待できます。

企業課題の解決を、スペシャリストならではの観点で推進するのもITコンサルタントの仕事なので、専門性を深めてから転職を目指すのも有効な戦略です。

フリーランスでITコンサルタントの経験を積んでみる

最後は、”フリーランスでITコンサルタントをやってみる”という少し変則的なキャリアパスです。

ITコンサルタントは資格が必須な仕事ではないため、極論誰でも名乗ってしまえばITコンサルタントになることができます。

クラウドソーシングのサイトでも、未経験OKなITコンサルタント募集があるので、こういった場所で経験を積むのもアリでしょう。

あれこれ思い悩んでしまいがちな人であれば、とりあえず平日は今の仕事を続けながら、土日にITコンサルタントとしてフリーランスの活動をしてみるのもおすすめです。

もちろん未経験なので、なかなかうまくいかないことが多いとは思いますが、なんとなくの概要や感覚を体験してみるとITコンサルタントに対する見方にも変化が現れます。

自分に向いているのかいないのか、やっていけそうかを測る物差しを手に入れるためにも、フリーランスでITコンサルタントの経験を積んでみるキャリアパスは有効手かもしれません。

未経験からITコンサルタントになる際のキャリアパスを3つ紹介しました。

次に、ITコンサルタントへの転職で失敗しないためのポイントを見ていきましょう。

ITコンサルタントへの転職で失敗しないためのポイント

ITコンサルタントに転職して後悔しないために、以下の3つのポイントに留意が必要です。

  • 激務になるタイミングがある
  • 求められる成果や期待値が高い
  • 仕事内容が変わらない場合もある

激務になるタイミングがある

ITコンサルタントは、プロジェクトによって激務になる可能性があります。

短期の戦略策定プロジェクトであれば終盤に行くにつれ残業が必要になったり、システム開発プロジェクトであれば要件定義や設計時に月の残業が一時的に80時間を超えることもあり得ます。

昨今は労務管理も厳しくなっていることから、恒常的に80時間の残業が続く可能性は低いですが、なにかトラブルが発生した場合など一時的に激務になることへの覚悟が必要です。

この部分の認識が甘いと、”こんなはずじゃなかった”と思う原因にもなるので、激務への心構えをしておくことを推奨します。

求められる成果や期待値が高い

ITコンサルタントはその職業柄、顧客から求められる期待値が高くなりがちです。

ITコンサルタントは通常のSIerなどと比較すると高単価なので、SIerが出す成果物よりも高品質なアウトプットを期待されているためです。

前職のノリで上司へ成果物レビューを依頼したら指摘が100個返ってきた、というのもよく聞きます。

スライドのフォントや文字サイズ、使う色味や図形ひとつひとつに意図をもって資料を作り、顧客の期待値を超える価値を提供するのがITコンサルタントの責務です。

転職して後悔しないためにも、要求されるレベルを見誤らずに認識するのがよいでしょう。

仕事内容が変わらない場合もある

現在SIerに勤めている場合、仕事内容が変わらないこともある点を認識しておきましょう。

ITコンサルタントには実行支援の案件も多く、PMOとして現場配属されることもよくあります。

その場合、SIerでPMOをやっていた人にとっては業務内容が変わらない事態が発生します。

仮にPMOばかりやらされて飽き飽きして転職していたとすると、せっかく転職したのに同じ仕事をしなければいけないのは大きな後悔ポイントです。

さまざまなプロジェクトがあり、ある程度の選択権はあるのでそうそう陥らないとは思いますが、可能性として認識しておく必要があるでしょう。

ITコンサルタントに転職して後悔するパターンを3つ紹介しました。

どれも事前に調べて認識しておくことで回避できるポイントなので、転職の際にはエージェントに相談するなどしっかりと押さえておきましょう。

続いて、コンサルタントへの転職で役立つ資格を見ていきます。

ITコンサルタントへの転職に役立つおすすめの資格

ITコンサルタントへの転職でおすすめの資格を4つ紹介します。

  • 基本情報技術者 (IT業界未経験者向け)
  • 応用情報技術者 (IT業界未経験者向け)
  • プロジェクトマネージャ (転職者向け)
  • ITストラテジスト (転職者向け)

基本情報技術者

項目内容
①資格の概要ITを活用してシステム開発を行うための基礎知識が問われる試験
②実際の試験の概要四肢択一、CBT方式
③難易度ITSS Level 2
想定される勉強時間200時間

まずは、IT業界を志す人が最初に取るべき資格、基本情報技術者(FE)試験です。

システム開発にまつわる基礎的な事項を広く学ぶことができるため、この試験を受験すればエンジニアとしてのベースが作られます。

採用側も未経験者を採るのは根拠が必要になるため、資格を持っていることでその根拠を補強できます。

合格率も53~57%くらいで推移しており、1か月しっかりと勉強すれば合格を目指せる難易度です。

ITに携わりたい人は、まずFE取得を目指しましょう。

応用情報技術者

項目内容
①資格の概要ITを活用してシステム開発を行うための応用知識が問われる試験
②実際の試験の概要午前:四肢択一 午後:記述式
③難易度ITSS Level 3
想定される勉強時間500時間

次に応用情報技術者(AP)試験です。

先ほどのFEの上位資格に位置する試験で、今度は応用的な知識が問われます。

さらに記述式の設問があるため、問題文の文意を正確に読み取る力が必要です。

未経験者にとってはかなりハードルの高い資格となりますが、その分持っていれば面接時など採用担当者に熱意を感じ取ってもらえることは間違いありません。

計画を立てて勉強を進めることが得意な人は、FEをとおりこしてAPを目指すのもよいでしょう。

プロジェクトマネージャ

項目内容
①資格の概要高度IT人材としてシステム開発のプロジェクトマネジメントを行うために必要な知識が問われる試験
②実際の試験の概要午前:四肢択一 午後:記述式(含む論文)
③難易度ITSS Level 4
想定される勉強時間500~700時間

次はすでにIT業界を経験している人に向けた資格、プロジェクトマネージャ(PM)試験です。

システム開発プロジェクトの推進を担うための知識が求められるため、実際にPM経験があれば体感的に理解できる問題もあります。

一方で午後試験の中に論文記述があり、2時間で論文の構成から3,000字程度の記述を行う必要があるため難易度は高めです。

ITコンサルタントはプロジェクトマネジメントを担当する機会も多いので、取っておくと面接のときも有効にはたらいてくれます。

ITストラテジスト

項目内容
①資格の概要高度IT人材としてIT戦略の策定・推進を行うための知識を問われる試験
②実際の試験の概要午前:四肢択一 午後:記述式(含む論文)
③難易度ITSS Level 4
想定される勉強時間500~800時間

最後はITストラテジスト(ST)試験です。

これはまさにITコンサルタント向けの資格で、情報処理試験の中でも最難関といわれます。

PM試験と同じく論文が必要で、かつIT戦略に関する知識を問われるため周到な準備が必要です。

現役のITコンサルタントでも合格できないことも多く、持っているだけで高い評価を獲得できます。

ITコンサルタントになるために有効な資格を4つ紹介しました。

どれも難易度は相応にあるため、しっかりと準備して試験に臨むのがおすすめです。

次はITコンサルタント転職でおすすめな企業を少し紹介します。

ITコンサルタントの転職で目指すべき企業の代表例

ITコンサルタントが活躍している有名な企業を3社紹介します。

  • アクセンチュア
  • デロイト・トーマツ・コンサルティング
  • 野村総合研究所

アクセンチュア

ITに強い総合コンサルティングファームの代表といえば、アクセンチュアです。

外資系企業としてグローバルな地盤を持ち、こまかなインダストリーカットで専門性も伸ばしやすい組織構造になっています。

各業界のリードカンパニーの案件も多数受注しており、世間的なネームバリューも抜群です。

ITコンサルタントを目指すにあたってこの企業を避けてとおることはできないため、しっかりと会社研究をしていきましょう。

デロイト・トーマツ・コンサルティング

続いては、世界4大監査法人(BIG4)のひとつ、デロイト・トーマツ・コンサルティングです。

会計監査のみならず、IT監査やITアドバイザリー業務も行っており、ITコンサルタントであれば大いに活躍できます。

こちらも外資系ですが、日本での活動歴が長いことから日系企業の文化も多分に入り混じっていることが特徴です。

外資系と日系の社風両方を体感したい場合におすすめの企業です。

野村総合研究所

最後は野村総合研究所です。

野村證券から分社化・独立したユーザー系シンクタンクですが、SI案件に非常に強く、業界内でも確固たる売上を築いています。

シンクタンクのためIT戦略策定の案件も多く、ITコンサルタントとして多くの経験を積める環境です。

また年収水準も非常に高く、会社四季報によれば平均年収が1,242万円となっています。

その分ハードな場面も多くなると思いますが、ITコンサルタントとして経験を積みながら高年収を狙うのにおすすめな企業です。

ITコンサルタントが活躍できる企業3つを紹介しました。

高い専門性をもったITコンサルタントであれば大手企業に入ることも難しくなく、近年のニーズの高まりから活躍できる場も豊富です。

ぜひ大企業への転職を目指して一緒に頑張りましょう。

まとめ|ITコンサルタントへの転職はエイジレスにお任せください

この記事では以下のことがわかりました。

  • ITコンサルタントはIT戦略策定やPMO業務がメインで、大企業の案件に携わるチャンスが多い
  • ITコンサルタントは”売り手市場”、今後もニーズや募集年収が高まる見込み
  • 未経験からITコンサルタントになるためにはエンジニア経験を積む方法がベター
  • 転職時には基本情報技術者など、IT系資格を持っていると有利になりやすい

ITコンサルタントを目指している人や、現在ITコンサルタントとして活躍して独立を考えている人は、ぜひエイジレスのサービスをご活用ください。

転職向けのエイジレスエージェントでは、多くの大手企業と信頼関係を構築しているため、高い確率で面談や内定を獲得できる体制があります。

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多くの人から年収をアップできたというお声もいただいており、万全のサポート体制で独立したい人を応援しています。

エイジレスでは、転職・フリーランスに関わらず、数多くのノウハウをもってみなさんを全力でサポートさせていただきます。

ぜひお気軽にコンタクトいただき、ITコンサルタントとしての人生をスタートするお手伝いをさせてください。

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執筆者
shin_zo
大手銀行システム会社で9年のシステムエンジニア歴を経てITコンサルタントへ。2023年3月よりライター業をスタート。金融市場商品、特に外国為替予約(FX)とリーブオーダーに強み。IT領域では要件定義からリリース・保守まで各工程を一貫して経験。金融やITの記事を得意とし、株やETF、投資信託などの資産形成方法も楽しく勉強中。特技はドラム、趣味は愛猫と遊ぶこと。