SAPエンジニアの転職を解説|年収や中途採用される方法、スキルとは

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SAPエンジニアとして転職するキャリアパスは、将来の可能性や収入面でも魅力的な道です。この記事では、SAPエンジニアの仕事内容や求められるスキルを知ることに始まり、転職先の選び方やキャリアアップに役立つ資格などの重要な情報を解説します。

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さまざまな転職エージェントがありますが、結論として以下から選んでおくと、希望に沿った求人を逃すリスクを軽減できるでしょう。

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  • 【この記事を読んでわかること】
  • SAPエンジニアのおもな仕事は、SAPの導入と設定・アドオン開発などである
  • 多くの企業でSAP導入案件が発足しておりSAPエンジニアが不足している
  • SAPエンジニアへの転職を成功させるには、資格取得や実務経験を積むなどの準備が必要
CTACTA

SAPエンジニアとは?転職を考える人に知って欲しい魅力

SAPエンジニアの仕事内容3つが箇条書きされた図

SAPエンジニアは、企業の業務プロセスを効率化するために、SAPの導入・運用・保守を担当する専門のエンジニアです。

SAPに関する高度な技術スキルとビジネスの理解が求められる職種であり、その努力やスキルに見合った報酬として高い年収を得られることが魅力の一つです。

SAPエンジニアの魅力を、以下の3つの観点で解説します。

  • SAPエンジニアの仕事内容
  • SAPエンジニアの平均年収
  • SAPエンジニアの魅力とやりがい

SAPエンジニアの仕事内容

SAPエンジニアの仕事内容はおもに以下の3つです。

1. SAPの導入と設定

SAPエンジニアの仕事内容の一つ目は「SAPの導入と設定」です。SAPは標準設定でインストールしただけでは、企業のニーズを満たせません。

SAPにはシステムを構成する膨大なパラメータが存在し、SAPエンジニアは企業が求める業務プロセスを理解し、要求に合わせてパラメータをカスタマイズします。

また、運用開始後も顧客からのフィードバックを受けて、システムの改善や最適化にも取り組みます。これらの仕事を通じて企業のビジネス効率を最大化するのが、SAPエンジニアの仕事です。

2. アドオン開発

二つ目は「アドオン開発」です。SAPは、その標準機能だけでも多くの企業の基幹業務に対応できる多くの機能を備えているのが特徴です。

ただし、一部の独自性の高い業務の場合、SAPの標準機能だけではクライアント企業の要件を満たせないこともあります。そのようなケースでは、SAPエンジニアがプログラミング言語の「ABAP」を使用して独自のアドオン機能を開発します。

ABAPはSAPを開発をする独自のプログラミング言語です。

ABAPはSAP専用のプログラミング言語であり、Javaなどの一般的なプログラミング言語と同様にオブジェクト指向性を持つため、プログラミング経験者であれば比較的容易に習得できます。

3. メンテナンスとアップデート

三つ目は「メンテナンスとアップデート」です。導入したSAPシステムのメンテナンスとアップデートもSAPエンジニアにとって重要な仕事です。システムに問題が発生した際のトラブルシューティングには、SAPエンジニアが必要となります。

また、SAPのバージョンアップに伴う作業もします。これらの作業はSAPの安定性・セキュリティ・効率性を保つために欠かせません。

SAPエンジニアの平均年収

大手求人サイトで調査したところ、正社員SAPエンジニア求人の年収相場は380〜700万円でした。また、調査時点での最高年収は2,000万円でした。

年収の幅が広い要因には、SAPエンジニアのスキル・経験年数・業務内容・勤務地などが影響しています。

特に、実務経験が多いSAPエンジニアや、FI(財務会計)・MM(資材管理)などの特定の業務領域のモジュールに専門性を持つエンジニアは高い年収が期待できます。

また、英語力を持ち、グローバルで活躍できるビジネススキルを持つSAPエンジニアも高年収を得られる可能性が高いです。

SAPエンジニアの求人を出しているおもな企業は次のとおりです。

  • コンサルティング企業
  • SIer
  • メーカー系企業

これらの企業において、コンサルティング企業は特に実力主義が強く、自身のスキルレベルとパフォーマンスに応じて高収入を期待できます。この傾向は、特に外資系コンサルティング企業で顕著です。一方で、中堅のSIer企業は安定性を重視し、正社員として働くSAPエンジニアの年収は比較的控えめに設定される傾向があります。どの道を選択するかは、個々のキャリアプランやライフスタイルを総合的に考慮する必要があります。

※募集企業の業種は、大手求人サイトで募集が行われている求人を参考にしています。

SAPエンジニアの魅力とやりがい

SAPエンジニアの魅力とやりがいは、人によりさまざまです。一般的には、SAPエンジニアのやりがいとして以下を挙げるエンジニアが多いです。

  1. クライアント企業の基幹業務を改革できる
  2. 高い年収が期待でき、将来性もある
  3. 業界を横断する知識・経験を獲得できる

SAPエンジニアは、企業の基幹業務を最適になるよう設計を行い、SAPを使って効率化できます。

その結果、業務プロセスを改善し業績を向上させることが可能です。自分が関わったプロジェクトが企業の経営改善に直結するため、やりがいを感じやすいです。

また、二つ目に挙げているように、SAPエンジニアには高いビジネススキルと技術が求められる仕事であるため高収入が期待できます。

SAPエンジニアとして働くことで、幅広い業界のビジネスプロセスを理解できます。

SAPには会計・販売管理・物流・生産管理などのモジュール(専門領域のこと)があり、組み合わせることで多岐にわたる業務に対応可能です。その中でSAPエンジニアは業界特有の課題やトレンドも学ぶことができます。

次は、現在の中途採用市場の概要について理解を深めましょう。

SAPエンジニアに転職するには?中途採用市場のサマリー

SAPエンジニアへの転職前に知っておきたいこと3つが箇条書きされた図

SAPエンジニアへの転職を考えているなら、現在の市場動向・求人状況・待遇を知っておくことは重要です。

ここでは、SAPエンジニアの転職市場を、次の3つのポイントで紹介します。

  • SAPエンジニアの転職・中途採用市場の概況
  • SAPエンジニアへの企業側のニーズ背景
  • SAPエンジニアに転職する際の難易度

SAPエンジニアの転職・中途採用市場の概況

SAPエンジニアの転職・中途採用市場は、「求人は活発に出ているけど、募集要件に見合う人材が不足している」という売り手市場の状況です。

つまり、SAPエンジニアを目指す求職者にとっては、良い条件で転職活動を進める絶好の機会となっています。

具体的に、SAPエンジニアの求人数の動向と、大手求人サイトの給与平均を紹介します。

大手求人サイトでの募集数

大手求人サイトでのSAPエンジニア募集数は上昇トレンドです。SAPエンジニアの求人数を「2022年4月」と「2023年5月」で比較すると昨年比で約1.5倍に増えています。

これは、多くの企業がDX化推進や業務効率化を推進する中でSAPの導入・活用を進めていることを示しています。

以下のニュース記事でも、大手電力会社のグループ企業がSAPを導入し、成果を上げたことが紹介されました。さらに、関連会社へのSAPの展開を進めていくことも紹介されており、このような事例が広がっています。

参考:「中電CTI、SaaS版S/4HANAを導入してグループDXを推進|ZDNET

大手求人サイトでの給与平均

大手求人サイトで調査したところ、正社員募集のSAPエンジニアの平均年収は「650万円」でした。一方で、ITエンジニア全般の平均年収が「500万円」でした。このことから、一般的なシステム開発をするITエンジニアよりも、待遇面でSAPエンジニアは恵まれた条件が提示されやすいです。

※上記の正社員情報、フリーランス情報はランダムに求人情報を抽出し、求人募集の平均を算出しITエンジニアの全国給与平均と比較しています。

SAPエンジニアへの企業側のニーズ背景

企業がSAPエンジニアを求める背景には、業務効率化やデジタルトランスフォーメーションへの対応が挙げられます。DXという言葉をニュースなどで頻繁に見かけるように、あらゆる業種でITを活用したビジネス改革が求められています。

SAPをビジネスに最大限活用するためには、現状の業務フローの整理と最適化が必須です。そして、そこにはSAPエンジニアの存在がかかせません。SAPエンジニアは、企業のニーズを理解し最適なソリューションの提案や、膨大なパラメータから業務フローを実現するための設定をします。

このような背景から、SAPの導入を検討・実施している企業からSAPエンジニアへのニーズが高まっています。

しかし、その一方で「SAPの経験年数5年以上」や「SAPのFIモジュール業務経験」など、企業が求める条件を満たせるSAPエンジニアが少ないのが現状です。これは、SAPエンジニアの技術や知識が専門的であるため、それらを有するエンジニアの供給が需要に追い付いていないためです。

したがって、企業は「人材は必要だが、能力を持った人材が少ない」というジレンマを抱えています。これは、一方でSAPエンジニアとしてのスキルや経験を持つ人材にとっては、多くのチャンスと高い待遇があることを意味しています。今こそSAPエンジニアへの転職を考えるべき時かもしれません。

SAPエンジニアに転職する際の難易度

SAPエンジニアに転職する難易度は、個人の技術スキルや経験に大きく左右されます。以下は、SAPエンジニアに転職する際の難易度を、経験の有無やスキル別に解説します。

ケース1:エンジニア実務完全未経験

このケースでは転職は相当難しいと言わざるを得ません。SAPは独自のシステムと言語を使用しており、これらを習得するためには一定の時間と労力が必要です。

ケース2:汎用言語(JavaやRubyなど)の実務経験あり

JavaやRubyなどの汎用言語を用いたシステム開発とSAPでは開発プロセスが異なるため、この場合でも難易度は高くなります。プログラミングの基本的な知識と経験があるため、SAP開発のプログラミング言語であるABAPの習得は比較的容易です。

特に、バックエンドの開発経験があれば、領域的にSAPエンジニアと近いため転職が容易になります。

ケース3:そのほかのERPで実務経験あり

SAP以外のERPパッケージ、たとえばオラクルやオービックなどの実務経験がある場合は比較的簡単にSAPエンジニアへの転職が可能です。

既存のERP知識を活かすことで給与アップも狙えます。

ケース4:SAPエンジニアとしての実務経験あり

SAPエンジニアとしての実務経験があれば、多くの企業からオファーが来るでしょう。そのため、容易に転職が可能です。専門とする分野のスキルが活かせる現場であれば高い給与を狙うことも可能です。

SAPエンジニアの人材不足を背景に、エンジニア実務経験があれば「SAP未経験から採用して育てる」というスタンスの企業も増えています。売り手市場の今であれば、既存の経験を活かして未経験からSAPエンジニアへの道を切り開くことも可能です。

おすすめの転職エージェント

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SAPエンジニアへの転職で求められる経験・スキル

SAPエンジニアへの転職で求められる経験・スキル3つが箇条書きされた図

SAPエンジニアへの転職を考える際に、必要とされる経験やスキルを把握し、アピールできる材料を準備しておくことは重要です。

これらの要素を抑えることで、自身が求職市場でどれだけの価値を持つかを示すことが可能となり、結果的に年収やスキルアップに繋がります。

ここでは、転職するためにSAPエンジニアが持つべき、以下の3つの主要なスキルを解説します。

  • SAP特有の技術知識
  • 問題解決能力とコミュニケーションスキル
  • 多言語対応スキル

SAP特有の技術知識

SAPの技術知識は、SAPエンジニアに求められる最も基本的なスキルです。

SAPにはシステムを構成・カスタマイズする膨大なパラメータと、多種多様の業務領域をカバーするモジュールが存在します。これらの理解と適切な活用能力が必要となります。

特に、プログラミング言語ABAPの知識と経験は、システムのカスタマイズや問題解決のために不可欠です。

問題解決能力とコミュニケーションスキル

SAPは企業の基幹業務を支える重要な役割を担っています。したがって、SAPエンジニアには企業の基幹業務を理解し、業務最適化に向けてビジネス面と技術面でサポートする力が求められます。

また、クライアントとのコミュニケーション能力も大切です。SAPエンジニアにはクライアントの要望を正確に理解するヒアリング能力と、それをシステム化するための提案を正確に伝える能力が必要です。

多言語対応スキル

SAPは世界的にもシェアが高いERPパッケージです。

ビジネスをグローバルに展開する企業では、多国籍のチームでプロジェクトが進行します。そのため、英語を始めとする多言語対応能力があると、こうした高度な案件に関与する機会が増えます。

次は、未経験からSAPエンジニアになるための具体的なステップを見ていきましょう。

未経験からSAPエンジニアに転職するためのキャリアパス

未経験からSAPエンジニアに転職するためのキャリアパス3つが箇条書きされた図

SAPエンジニアへの転職は未経験からでも十分に可能です。しかし、一般的なエンジニアに比べてSAPエンジニアの数が少ない事情から、学べる参考書や情報量が圧倒的に不足しています。

現状、SAPのスキルを身につける方法は大きく2つあります。

1つめは「高額な受講料を支払って講習を受ける方法」で、2つ目は「SAPを扱う企業へ就職」する道です。おすすめは、実務経験とSAPのスキルを同時に磨けるメリットを持つ、2つ目の「SAPを扱う企業への就職」です。

この実務経験を積みながらSAPエンジニアになるための、基本的なキャリアパスを以下の3つのステップに分けて紹介します。

  • IT業界での基礎的な経験を積む
  • SAPの基礎知識とスキルを獲得する
  • SAPに特化したプロジェクトに参加

IT業界での基礎的な経験を積む

SAPエンジニアに転職するための最初のステップは、IT業界で基礎的な経験を積むことです。

SEとしてプログラミング言語だけでなく、システム設計・プロジェクト管理・問題解決のスキルなど、IT業界で必要とされる一般的な知識やスキルを身につけます。

これらのスキルは、SAPに限らずどのようなIT職種へ進むにも必要な基礎となります。

SAPの基礎知識とスキルを獲得する

次のステップとしてSAPの基礎知識とスキルを身につけます。SAPコア機能と業務領域ごとのモジュールが、どのような業務をサポートするのか理解するのは重要です。

また、SAPのアドオン開発ではプログラミング言語のABAPを使用するのが一般的です。。ABAPの基本的な文法を理解し、実際のコーディングができるレベルまでスキルを高めます。

正社員の採用であれば、SAP未経験でも採用を行っている企業もあります。SAPの基礎知識を学ぶために正社員として就職し、スキルアップした後にフリーランスで活躍するようなキャリアパスもあるでしょう。

SAP未経験で就職した場合の想定年収は300〜500万程度が相場です。

SAPに特化したプロジェクトに参加

基礎的なITスキルとSAPの知識を獲得したら、次のステップは実際にSAPに特化したプロジェクトに参加するスキルを磨きます。

実際のSAP導入案件に関わることで、具体的な業務プロセスへの理解を深め、SAPのツールやシステムを使った実践的な経験を積むことができます。

最初から大規模な案件に関わると、SAP導入案件の全体像を掴めず終わってしまう可能性もあるため、小規模なプロジェクトから関わるのがポイントです。

そして、徐々に大規模なプロジェクトに参加して経験と知識を増やし、自身のキャリアをSAPエンジニアへと進めていくことが可能です。

この段階に到達すると、SAPエンジニアとしての経験を持つため、想定年収としては500〜700万程度が期待できます。

これは正社員として働く場合の想定年収ですが、フリーランスとしてSAPエンジニアの仕事ができれば、さらに高い年収を得ることも可能です。

実際、フリーランスのSAPエンジニアの中には、1,000万円を超える年収を得ている方もいます。

次は、転職を成功させるために知っておきたいポイントを解説します。

SAPエンジニアへの転職で失敗しないためのポイント

SAPエンジニアへの転職で失敗しないためのポイント3つが箇条書きされた図

SAPエンジニアへの転職を成功させるためには、自分自身の能力を理解し、それが求人要件とマッチしているかを確認するのが重要です。また、将来のキャリアパスを明確にして求職活動を行うことが大切です。

ここでは、SAPエンジニアの転職で失敗しないために心がけるべき以下の3つのポイントを解説します。

  • 自己スキルと求人要件がマッチングしているか確認する
  • 将来のキャリアプランを明確にする
  • 激務の可能性は覚悟する

具体的に、この3つのポイントを解説します。


自己スキルと求人要件がマッチングしているか確認する

転職を成功させるためには、自分が持っているスキルと求人要件がマッチングしているかを確認するのが大切です。SAPは多機能なERPパッケージであるため、特定のSAPモジュールに対する経験年数や業務経験を持っているかを確認する必要があります。

また、新しい分野への挑戦はキャリアを広げる上で重要です。しかし、転職先でスキルマッチせず失敗するリスクも考慮が必要です。

対策として、従来のシステム開発で経験がある業務を踏まえつつ、SAPモジュールは未経験である新しい分野に挑戦するなど、部分的に未経験の領域に進出するのもよいでしょう。

将来のキャリアプランを明確にする

自分が将来何を達成したいのか、自分の強みでどのようなキャリアパスを歩みたいのかを明確にするのが、仕事に対する満足度と成功に導くために重要です。

SAPエンジニアとしてのキャリアプランを描くときに、将来的にモジュール領域のスペシャリストになるのか、あるいは管理職やリーダーシップの役割を目指すのかなどのビジョンを明確にしておくと良いでしょう。

また、働き方もフリーランスとして独立して高収入を目指すのか、正社員として安定して働きたいのかを明確にしておきます。

激務の可能性は覚悟する

SAPエンジニアの職務は、新しいシステムの導入や既存システムの改善など、企業の基幹業務を担当します。そのため、プロジェクトのピーク時には激務となる覚悟が必要です。

クライアントとの難しい調整が必要なケースもあり、人間関係でストレスが貯まることもあります。このような状況を理解し、それに耐えうる覚悟があるかを先に自問自答しておくことが大切です。

次に、SAPエンジニアとして活躍するために、おすすめする資格を紹介します。

SAPエンジニアへの転職に役立つおすすめの資格

SAPエンジニアへの転職に役立つおすすめの資格4つが箇条書きされた図

SAPエンジニアに必須資格はありませんが、スキルを証明できる資格を取得すると、面接の際にスキルをアピールする材料となります。

特にSAPに関する高度な資格や英語能力を証明する資格はスキルを証明する上で有用です。

ここでは、転職に役立つ資格と年収アップに繋がる資格を紹介します。

SAP認定コンサルタント資格

SAP認定コンサルタント資格は、SAP公式の資格です。

SAPモジュールや機能に関する深い理解と、それを適切にビジネスシーンで活用する能力を証明する資格です。

未経験者がこの資格を取得すれば、企業側がその人が一定のSAP知識とスキルを持っていることを客観的に認識できます。これによって転職市場での競争力が向上し、より多くの機会を獲得するための有力な手段となります。

参考:「SAP Global Certification」

受験要領

受験資格 誰でも受験可能
受験日程 随時
試験概要 試験は領域ごとに「アプリケーションコンサルタント」「デベロップメントコンサルタント」「テクノロジーコンサルタント」の3種類に大きく分けられる。
そこから、各領域・モジュールごとに100種類以上の資格が存在する。試験は選択式の問題で出題される。
難易度 それぞれの領域は「アソシエイト」「スペシャリスト」「プロフェッショナル」の3段階の難易度が設定されており、「プロフェッショナル」が最も難易度が高い。
目安勉強時間 実務経験の有無、難易度にもよるが、未経験の場合は数ヶ月程度の勉強時間が必要

PMP(Project Management Professional)

PMP資格はプロジェクト管理の専門知識を証明する資格です。

SAP導入プロジェクトの多くは大規模プロジェクトであり、プロジェクトやチームを束ねるSAPエンジニアにはプロジェクト管理スキルが求められます。
この資格を持つことで、転職時に対応できる求人の幅が広がります。

参考:「PMP®資格について | 一般社団法人 PMI日本支部」

受験要領

受験資格 誰でも受験可能
受験日程 随時
試験概要 選択式の問題で構成されており、PMIが定義するプロジェクトマネジメントの知識体系を網羅した問題が出題される
難易度 試験範囲が広範であり、具体的なプロジェクトマネジメントの経験と深い理解が求められるため、難易度は高い
目安勉強時間 一般的には、PMPの試験に対する準備として150〜200時間程度の学習時間が必要

SAP 認定開発アソシエイト – ABAP

SAPのプログラミング言語ABAPを理解し、SAPシステムの開発やカスタマイズができることを証明する資格です。SAPエンジニアにはSAPをカスタマイズするスキルが求められるため、この資格を保有すると専門性が高いとされ、年収も相応に高くなる傾向にあります。

参考:「SAP Certified Development Associate – ABAP」

受験要領

受験資格 誰でも受験可能
受験日程 随時
試験概要 選択式の問題で構成されており、PMIが定義するプロジェクトマネジメントの知識体系を網羅した問題が出題される
難易度 試験範囲が広範であり、具体的なプロジェクトマネジメントの経験と深い理解が求められるため、難易度は高い
目安勉強時間 一般的には、PMPの試験に対する準備として150〜200時間程度の学習時間が必要

TOEIC(ビジネス英語資格)

TOEICは、ビジネス英語コミュニケーション能力を測定するための、国際的に知名度が高い試験です。SAPは国際的にシェアが高いERPパッケージであり、グローバルに展開する企業がSAPを導入するプロジェクトでは、SAPエンジニアに英語力が求められます。

一般的に年収が高い外資系企業においては、特に英語能力は高く評価されるため、より高い給与を求める交渉が可能です。

参考:「TOEIC Program|IIBC」

受験要領

受験資格 誰でも受験可能
受験日程 随時
試験概要 リスニングテストとリーディングテストの二部構成となっている
難易度 合否や級などのレベル設定はなく、初心者から上級者まで同じ試験問題で測ります。問題もすべて英語で出題される
目安勉強時間 700点から800点のスコアを目指す場合、約300時間程度の勉強時間が必要

次は、SAPエンジニアが目指すべき、業界で注目される主要な企業をいくつかご紹介します。

SAPエンジニアの転職で目指すべき企業の代表例

SAPエンジニアの採用に力を入れている企業の代表例3つが箇条書きされた図

SAPエンジニアとしてのキャリアを積むにあたって、企業選びは重要なポイントです。以下では、特にSAPエンジニアの採用に力を入れている企業を代表例として取り上げ、その魅力や特徴を解説します。

アクセンチュア

アクセンチュアは、ITコンサルティングとアウトソーシングを主力事業とする大手企業です。SAP社と長期にわたって戦略的パートナーシップを結んでおり、SAPエキスパートの在籍者数も世界トップレベルです。

同社では、ABAPの知識を持つエンジニアだけでなく、ビジネス面にも理解を持つハイブリッド型の人材を求めています。また、年収は経験とスキルによりますが、平均年収は約700万円とされています。

福利厚生の面でも、充実した研修制度やキャリア支援、柔軟な勤務体制、ホテルなどの娯楽施設の割引サービスなどが魅力の企業です。

日立ソリューションズ

日立ソリューションズは、日立グループのITソリューション企業として、さまざまなSAP導入・運用に携わるサービスを展開する企業です。

ビジネスとITの視点から最適なSAPソリューションを、提案から導入までワンストップで実現できるエンジニアを求めています。

同社の平均年収は600-700万円程度とされており、子育て支援や健康支援など、従業員一人ひとりの生活をサポートする福利厚生が充実しています。

IBM

IBMは、世界的なIT企業であり、数多くのSAP導入プロジェクトを手がけています。そのため、国際的な視点からSAPソリューションを提供するエンジニアを求めています。特に、英語を活かしたグローバルなプロジェクトで活躍したいエンジニアにとって、IBMは魅力的な環境です。

同社の平均年収は約800万円と高水準です。ただし、同社は成果主義を導入しているため、この数値はあくまで参考値であり、実際の給与は成果によって変動します。

福利厚生の面でも豊富な研修制度や資格取得支援、柔軟な勤務体制など、エンジニアにとって魅力的な支援を提供しています。

まとめ|SAPエンジニアへの転職はエイジレスにお任せください

本記事を通して、以下のことが分かりました。

  • SAPエンジニアのおもな仕事は、SAPの導入と設定・アドオン開発などである
  • 多くの企業でSAP導入案件が発足しておりSAPエンジニアが不足している
  • SAPエンジニアへの転職を成功させるには、資格取得や実務経験を積むなどの準備が必要

エイジレスフリーランスは、IT業界で活躍するプロフェッショナルを支援する転職エージェントです。

弊社のサービスの特徴は、年齢を問わず高単価な案件を豊富に提供していることです。上流工程に携わる案件をメインに取り扱っており、40代以上のベテランIT人材が大幅な年収アップを達成した事例が多数あります。

上流工程から関われるSAP案件も多く、一般には公開されていない非公開求人もあります。この機会に、SAPエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。

CTACTA
CTACTA
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執筆者
エイジレスメディア編集部
エイジレス社会の専門誌として、すべての人が何歳でも豊かな暮らしを紡げるよう有益な情報を発信していきます。主に、エイジレスなビジョンを体現している人物や組織へのインタビュー記事を執筆しています。