ITコンサルタントとSIerの業務内容・役割の違いを解説！

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ITが欠かせない現代のビジネスで、ITコンサルタントとSIerは重要な存在になり、多くの方がこれらのIT職を目指して転職活動をしています。この記事では、ITコンサルタントとSIerの違いを業務内容・年収・必要なスキルなどの点から詳しく解説し、あなたの転職活動をサポートする情報をお伝えします。

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ITコンサルタントとSIerは顧客に提供する価値が異なる

ITコンサルタントとSIer（エスアイヤー）は、混同されがちな業種です。どちらも顧客にITサービスを提供する共通点はあります。しかしその役割や提供する価値は異なり、求められるスキルも異なります。ここでは、ITコンサルタントとSIerの特徴と違いを明確にしてみましょう。

ITコンサルタントは経営戦略面からITの価値を提案

ITコンサルタントは、企業や個人事業主のビジネス課題や目的を明確にして、それに対する最適なITソリューションを提案する役割を果たします。いわゆるコンサルと呼ばれる業種に該当し、具体的には、ビジネス戦略の策定・最適なIT投資・新しいテクノロジーの導入可否などを検討します。

また、ITコンサルタントは新しい技術トレンドや市場の動向に常に敏感であり、顧客企業の競争優位を維持・向上させる戦略的アドバイスを提供するのも役割の一つです。

SIerは具体的なシステムの実装による技術的な価値を提供する企業

一方、SIerは「システムインテグレーター」とも呼ばれ、具体的なシステムの設計から実装・運用までを手掛けるエキスパートが集まる企業です。

SIerは顧客からの業務要件をもとに、SE（システムエンジニア）やプログラマーがオーダーメイドのシステムを構築し、顧客にITサービスを提供します。

SIerは技術的な深い知識と経験が求められるため、最新のフレームワークやツールを駆使して、効率的かつ高品質なシステムを構築します。また、システムが順調に稼働するための運用・保守も担当し、長期的なシステムの安定性や性能向上をサポートするのも役割の一つです。

ITコンサルタントとSIerを経験した人の体験談

大学卒業後、富士通グループ会社（現富士通Japan株式会社）に入社
13年勤務し、おもにプロジェクトマネージャー・ITコンサルタントとして企画支援〜構築〜運用まで幅広く経験
現在はフリーランスとして執筆業・マーケティング業に従事
保有資格：ITストラテジスト、Fujitsu Certified Professional Cloud、等

近年はITコンサルタント・SIerがお互いのビジネス領域へ進出

SIerに勤務した13年のキャリアでは、はじめの5年ほどはシステムエンジニアとして経験を積み、その後6年ほどプロジェクトマネージャー、さらに2年をITコンサルタントとして働きました。

現在、コンサルティングファームは従来のように企画工程のみでなく、システム導入までをワンストップでサポートするビジネスモデルを展開しています。

同時に、SIerもシステム実装などの技術的な価値提供のみでなく、上流の企画へ業務領域を広げておりSIerに所属するITコンサルタントも増えています。

ITコンサルタントとしてのやりがい

ITコンサルタントとしてやりがいを感じるポイントは、大きな責任が与えられることです。

私はクライアントの中期3年IT計画の策定支援や、個別プロジェクトの企画支援を行ってきました。
このような仕事ではコミュニケーションが重視され、機密情報も扱うためクライアントのオフィスで働くことが多く、クライアントの経営層との接点も多くあります。

プレッシャーや激務はあるものの、その分責任の重さからやりがいを感じられました。

SIerとしてのやりがい

SIerとして働く魅力は、プロジェクト現場で構築される人間関係にあります。

SIerで働くと大小さまざまなプロジェクトに携わり、数多くのクライアントやパートナーと関わることになります。
予算やスケジュールに余裕があるプロジェクトはほとんど無く、ストレスを感じることも多いことが事実です。

しかし、苦労を共有し合うことで達成感を味わえ、深い人間関係を築けます。

次は、ITコンサルタントとSIerのおもな業務内容を確認していきましょう。

ITコンサルタントとSIerのおもな業務内容

ITコンサルタントとSIerでは、提供するサービスの最終的な目的が異なります。

ITコンサルタントは、ITを活用した経営課題の解決をおもなミッションとしています。一方のSIerは、顧客の業務課題を解決する具体的なシステムを提供するのがおもなミッションです。

情報技術の導入や活用は、現代のビジネスの中で欠かせなく、その中でITコンサルタントとSIerはどちらも重要な存在です。ここでは、ITコンサルタントとSIerの代表的な業務内容を詳しく見ていきましょう。

ITコンサルタントの4つのおもな業務

ITコンサルタントは、さまざまな視点で企業の経営課題を分析しITを活用した利益の最大化をサポートします。ITコンサルタントがおもに手掛ける、以下の4つの業務内容を深掘りしてみましょう。

ITを活用したビジネス戦略の策定支援

顧客企業のビジネスの現状や課題を分析し、企業経営のIT戦略をコンサルティングする仕事です。

現代のビジネスにおいて、ITの活用は企業の経営戦略に欠かせないツールとなっています。ITコンサルタントはビジネスの目的や成果を達成するためのITの活用方法を提案し、システム導入のアドバイスやデジタル変革の推進など、多岐にわたるサポートを提供します。

システム導入のアドバイス

顧客が新しいシステムを導入する際、その必要性やROI（投資対効果）を評価し、最適なシステムの選択や導入方法をアドバイスします。顧客企業の既存のIT環境や業務フローを理解し、それらを考慮しながら新しいシステムとの統合や適応を計画します。

プロジェクト管理

ITプロジェクトの成功は管理が鍵です。企業はITプロジェクトを成功させるべく、高いマネジメントスキルを持つITコンサルタントに、プロジェクト管理を依頼する場合もあります。

その際には、プロジェクトのスケジュール管理・リスク管理・コスト管理などを担当し、プロジェクトの進行をスムーズにします。

技術トレンドやセキュリティ対策のアドバイス

常に進化する技術トレンドを追い、その情報を収集・分析し、顧客に最新の動向に合わせたアドバイスを行います。現代のIT環境においては、セキュリティは現代のITシステムにおいてきわめて重要です。ITコンサルタントは、顧客の情報資産を守るための最適なセキュリティ対策を提案します。

SIerの6つのおもな業務

SIerは顧客企業のシステム開発を請け負う専門家が集まる企業です。SIerは、顧客のビジネスニーズを実現するため、システムの設計から運用までをトータルでサポートします。

以下では、SIerの主要な6つの業務を詳しく解説します。

システムの企画立案

顧客のビジネス課題や戦略を基に、最適なITソリューションを提案・計画します。この業務ではプロジェクト提案書や計画書などをアウトプットとして作成し、顧客の業務要件やシステム化計画を明確化します。

要件定義

このヒアリングを通じて、実際のビジネスニーズや期待する成果を理解し、それを具体的なシステム要件に落とし込む作業を行います。

システム設計

要件定義によって明確化したシステム要件を基に、システムの詳細な構造や動作を設計します。ここでは、SE（システムエンジニア）などのエンジニアが、全体のフローや各機能の相互作用・データフローなどの多岐にわたる要素を設計します。

開発・テスト

プログラマーなどのエンジニアが中心となり、設計書に基づき具体的なソフトウェアを製造するのが開発・テストです。

システムの運用要件や技術トレンドから最適なプログラミング言語やツールを活用し、高品質かつ効率的なコードの実装を目指します。
また、開発されたソフトウェアが正しく動作するか、要件を満たしているかを確認するためのテスト作業も行います。

システム導入

開発したシステムを顧客の環境に導入し、運用をスタートさせるための準備をする業務です。ここでは、システムを利用するユーザーへの操作教育・導入手順書・操作マニュアルを提供します。また、外部のシステムや専用機器と接続するシステムの場合、正しく疎通できることも確認します。

保守・運用

システム導入後の継続的な運用やトラブル対応も、主要業務のひとつです。システムの利用状況や発生した問題、改善点などをまとめた運用レポートを作成し、顧客に報告します。

次は、業務内容以外で、ITコンサルタントとSIerで違う点を見ていきましょう。

ITコンサルタントとSIerの5つの違い

ITを活用した現代のビジネスを支えるために、ITコンサルタントとSIerは重要な役割を担っています。この2つの役割や職務の内容、キャリアの流れは大きく異なります。

ここでは、ITコンサルタントとSIerの違いを次の5つの観点から詳しく紹介しましょう。

• 年収
• 働き方
• 求められるスキル
• 将来のキャリアパス
• やりがいと大変さ

【年収】ITコンサルタントはSIerよりも高年収

携わる業務にもよりますが、平均的にはITコンサルタントはSIerよりも高収入です。大手求人情報サイトに掲載されている求人情報を基に、この2つの平均年収を紹介します。

ITコンサルタントの平均年収

ITコンサルタントは、企業のビジネス戦略やIT戦略の策定をサポートする役割を持つため、その対価として高い年収が得られることが一般的です。

経済産業省が発表した「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると、ITコンサルタントの平均年収は約928.5万円と推定されています。

また、外資系や業界のトップを走るコンサルティングファームであれば、さらに高い収入が期待できる職業です。

SIerの平均年収

SIerで働くITエンジニアの年収は、役職や専門性によって大きく異なることが特徴的です。
経済産業省が発表した前述の調査によると、プログラマーや初級SEの平均年収は約568万円であるのに対し、プロジェクトマネージャーや上級SEは778万円と、経験やスキルに応じて大きな幅が見られます。

【働き方】 ITコンサルタントは案件次第、SIerはプロジェクト依存

ITコンサルタントとSIerの働き方には顕著な違いがあります。ITコンサルタントは案件や顧客により業務内容が変動するのに対し、SIerはプロジェクトの開発プロセスによってその働き方が異なります。

将来のキャリアパスを描く上で、具体的に違いをしっかり把握しておきましょう。

ITコンサルタントの働き方

ITコンサルタントの働き方は多様です。まずは、顧客とのヒアリングを行い、そこから市場調査・データの分析などを通じて経営課題を洗い出します。

分析には統計学をはじめとした一般的な分析手法を駆使しますが、顧客の業種や現行のシステム構造に応じ、柔軟にアプローチの方法を選択します。

クライアントとの打ち合わせやリサーチのため、移動や出張が多いのもITコンサルタントの特徴です。このような外部との密接なコミュニケーションを通じ、経営課題を解決するITソリューションを顧客に提案してシステム開発の計画を立案します。

SIerはシステム開発を中心とした働き方

SIerの場合、プロジェクトや携わる工程によって働き方が変わります。
新規システムの開発フェーズでは、顧客との密なコミュニケーションを取りながら要件定義や設計を進めるため、客先での作業が中心です。
一方で、実際にプログラミング言語を用いてシステムを構築するフェーズでは、SIerのオフィスでの作業が中心となることもあります。

運用・保守フェーズに移行すると、システムが順調に稼働しているかの監視や、問題の修正・定期的なアップデートなどがおもな業務です。多くの場合、システムの運用状況をリアルタイムで把握し、迅速な対応が求められます。そのため、客先常駐やリモートでの遠隔監視が業務の中心です。

【求められるスキル】ITコンサルタントはビジネス系・SIerは技術系

ITコンサルタントとSIerとでは、求められるスキルセットも異なります。関わる業務にもよりますが、基礎スキルとしてITコンサルタントはビジネス系のスキル、SIerには技術系のスキルが求められます。

それぞれの職種に求められるスキルセットを詳しく見ていきましょう。

ITコンサルタントの求められるスキル

ITコンサルタントには、業界のトレンドを理解し、クライアントの課題を戦略的に解決するビジネススキルが必要です。また、高度なコミュニケーションスキルやプレゼンテーション能力、多岐にわたる業界知識も必須となります。

SIerのエンジニアに求められるスキル

SIerには、システムを設計・開発・運用するための高度な技術スキルが必要です。特定のプログラミング言語やミドルウェア、データベース技術など、専門的なスキルが求められます。最近のトレンドとして、クラウドサービスの利用経験や、ローコード・ノーコードツールによるシステム構築スキルも求められるケースもあります。

【将来のキャリアパス】 ITコンサルタントの選択肢はSIerよりも多い

ITコンサルタントとSIerのキャリアパスには、より上流工程を扱う役職へのキャリアアップがあります。ITコンサルタントであれば、IT分野に縛られない将来のキャリアパスも存在します。

ITコンサルタントのキャリアパス

ITコンサルタントとしてのキャリアは、初級のコンサルタントからスタートします。そこから中級・上級とスキルを磨くことで、プロジェクトリーダーやマネージャーとしての役職に進むことができます。また、特定の業界や技術領域に特化した専門家としての道や、ビジネス戦略や経営戦略に関する高度なコンサルティングを行うパートナーへのキャリアアップが可能です。

IT分野に縛られない多岐にわたる選択肢が存在するため、自身の興味や志向に合わせてキャリアをデザインできます。

SIerのキャリアパス

SIerとしてのキャリアもまた、技術的スキルや経験に応じて多様な道が開かれます。

経験が少ないうちはシステムの開発や運用に従事しますが、経験を積むことでプロジェクトマネージャーやアーキテクトの役職に進むことが可能です。
また、より条件の良い環境への転職やフリーランスとして独立する方法のほか、独立してみずからのITサービスを提供するスタートアップ設立の道もあります。

【やりがいと大変さ】ITコンサルタントは成果の影響力、SIerは具体的な成果物

IT業界の中で、ITコンサルタントとSIerは役割や成果の形が異なります。また、人によって、それぞれの職種で感じるやりがいと大変さもまた異なります。

ITコンサルタントのやりがいと大変さ

ITコンサルタントとしての職務は、激務ながらも非常にやりがいがあります。特に、経営課題の解決に関与する際の大きな達成感は、SIerの業務では得ることが難しい部分となります。
企業が直面する複雑な問題を、みずからのIT知識を駆使して解決し、顧客の悩みを直接的に解消できるのがITコンサルタントの特徴です。
また、企業や社会への貢献度の高さから高年収を得られるのも、ITコンサルタントのやりがいの一つです。

その反面、高い責任感とプレッシャーもともない、残業も多く日常的に激務となることが珍しくありません。ITコンサルタントとしての価値を維持するためには、最新のトレンドを常に学び続け、それを顧客の課題解決に活かす能力が求められます。

SIerのやりがいと大変さ

SIerは、設計やプログラミング工程を経て具体的なシステムやサービスを創出する喜びがあります。
特に、新しい技術を取り入れた開発プロジェクトに参加すると、先端技術の実務経験を積むことができるのは大きな魅力です。
さらに、さまざまな業種のプロジェクトに関わることができ、多岐にわたる業務知識を蓄積できるのも魅力と言われます。

一方で、納期に間に合わせるための残業や徹夜、さらには休日出勤などの過酷な労働環境に置かれることも珍しくありません。品質への要求は日常的に厳しく、それに伴うプレッシャーも大きいです。

次は、ITコンサルタントとSIerのどちらに向いているか確かめるポイントを解説します。

ITコンサルタントとSIerのどっちに向いている？適性を解説

ITコンサルタントとSIerは、どちらもIT職ですが人によって向き不向きがある職種です。
業務内容の違いや自分の得意や興味に合致するかどうかを理解すると、より良いキャリアパスの選択に繋がります。
どちらの道に進むのが向いているのか、ITコンサルタントとSIerの適性を解説します。

ITコンサルタントに向いているのは課題解決能力が高い人

ITコンサルタントはビジネス課題の特定と、それを解決するための戦略の提案がおもな仕事です。したがって、経営課題や市場の動向をしっかりと捉え、それを元にした戦略的な提案ができる分析能力と課題解決能力の高い人が向いています。

また、顧客や経営層とのコミュニケーションを円滑に進める能力が求められます。課題をヒアリングし、提案を伝える能力も必要です。

SIerに向いているのは連携してシステムの構築に携わりたい人

SIerの業務はシステムの設計から実装・テスト・運用に至るまで、一連の流れを請け負います。そのため、最新の技術やツールに興味を持ち、それらを活用したシステムの構築に情熱を感じる人が向いています。

通常システム開発は複数の人と協力してプロジェクトを進めるので、協調性やコミュニケーション能力も重要です。

さらに、システムの品質を確保するには、細かい部分までの確認やテストが必要です。顧客が気が付かない細部にまで目をとおせる広い視野を持ち、緻密な作業が得意な人に適しています。

ITコンサルタントとSIerの仕事で共通するのが、どちらも体力がなければ務まらない業務であることです。政府による働き方改革などで長時間労働は減ってきているものの、クライアントや納期によっては長時間の勤務が多くなる時期もあります。

次は、ITコンサルタントとSIerの大手企業を紹介します。

ITコンサルタント・SIerへの就職や転職の候補となる大手企業

ITコンサルタントやSIerを目指す方々の中には、どの企業を目指せば良いのか迷っている方も多いでしょう。ここでは、参考となるITコンサルタントやSIerの大手企業を紹介します。

コンサルティングファームの代表的な大手企業

コンサルティングファームは、コンサルタントが多く在籍しクライアント企業にコンサルティングを行っている組織です。ITコンサルタントとしてのサービスを提供する企業も多くあり、以下はその代表例です。

アクセンチュア

グローバルに展開するコンサルティングファームで、ITコンサルティングも得意としています。基幹業務のERPパッケージとして有名なSAP社と長期にわたって戦略的パートナーシップを結んでおり、SAPエキスパートの在籍者数も世界トップレベルです。

デロイト トウシュ トーマツ

総合コンサルティングを手がけている、日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループです。経営課題を解決するビジネスコンサルティングのみならず会計・監査・税務などコンサルティングをワンストップで提供しています。

ITに関する課題解決にも強みを持っており、企業のIT組織が抱える問題を的確に捉え、IT組織変革を支援しています。

PwCコンサルティング

総合的なコンサルティングサービスを提供する企業です。経営戦略やIT戦略の策定支援を行なっており、多岐にわたる業界の知識を持っています。

SIerの代表的な大手企業

SIerはシステムの設計から構築、運用までをトータルでサポートする企業です。SIerは大きく5種類に分類され、それぞれの大手企業は次のとおりです。

メーカー系SIer

ハードウェア開発を行っていたメーカーから、システム開発部門を独立させたSIerです。
日立システムズ・富士通Japan・NECネッツエスアイなどの、名だたる大手企業がメーカー系SIerとして有名です。

ユーザー系SIer

IT以外が本業の企業が、情報システム部門を独立させたのがユーザー系SIerです。
ユーザー系SIerの大手には、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)、SCSKなどがあります。

独立系SIer

メーカー系、ユーザー系とは異なり、親会社を持たずにSIerとして独立した経営をしている企業です。大塚商会・TIS・オービックなどが独立系SIerの大手として有名です。

外資系SIer

グローバルにIT事業を展開する企業が日本法人を設立し、システム開発のサービスを展開しているのが外資系SIerです。日本オラクル・IBM・SAPジャパンなどが大手外資系SIerとして有名です。これらの企業は、コンサルティングもしているためITコンサルタントも多く在籍しています。

次は、ITコンサルタントとSIerの垣根が近年薄れていることを解説します。

近年は大手コンサルティングファームのSIerビジネス進出が目立つ

近年、DX（デジタルトランスフォーメーション）の広がりによるIT投資の増加などを背景に、コンサルティングファームがSIerに進出するケースが増えています。

従来コンサルティングファームは、クライアントのデジタル変革を計画する立場にありました。しかし、クライアントからの要望に答える中で、自然とワンストップでシステムを提供する業態に変化しました。
またノーコード・ローコードツールの進化により、深いIT知識がなくてもシステムが構築できるようになったのも、この流れを後押ししています。

その逆に、SIerでもコンサルティング事業を手がけているところもあり、近年では両者の境界は曖昧です。求職者としてコンサルティングとSIの両方やっている企業に入れば、どちらの仕事も経験でき、キャリアの選択肢が広がるメリットが得られるでしょう。

次は、ITコンサルタント・SIerへ転職するためのポイントを解説します。

ITコンサルタント・SIerへの転職を成功させる3つのポイント

転職は人生の大きな節目であり、特にITの分野では、自身の経験やスキルを大きく伸ばすチャンスです。しかし、新たな挑戦でよりよい職場・キャリアを築くためには、転職活動でよい企業と出会うことが重要です。ここでは、ITコンサルタントやSIerへの転職を成功させるための、以下の3つのポイントをご紹介します。

• 自身のスキルと市場のニーズを照らし合わせる
• 転職先で求められるスキルを身につける
• ITに強い転職エージェントの活用

詳しく見ていきましょう。

自身のスキルと市場のニーズを照らし合わせる

ITコンサルタントやSIerはトレンドの変化が激しい業界で、市場のニーズも絶えず変わっていきます。
この業界で転職を成功させるためには、自身が持つスキルや経験が、現在の市場のニーズとどのように合致しているのかを認識するのが不可欠です。

転職サイトなどで需要が高いスキルを調査し、自分の強みや得意分野を活かせる分野を見極めることが大切です。

転職先で求められるスキルを身につける

希望する職種や企業で特に求められるスキルがある場合、そのスキルを磨くことで転職の成功確率を高めることが可能です。オンライン講座やセミナーを活用し、必要な資格の取得や技術の習得を進めることで、理想のポジションを手に入れるチャンスを増やすことができます。

ITに強い転職エージェントの活用

IT専門の転職エージェントを利用すると、業界の動向や求人情報を深く知るプロフェッショナルが求職者の希望に合わせて求人を紹介します。
また、エージェントのネットワークを利用すると非公開求人などの情報にもアクセス可能となり、より広い選択肢から転職先を選ぶことができます。

近年では求職者の多くが何らかのエージェントサービスを利用しており、ITコンサルタント・SIerへの転職を目指すなら転職エージェントの活用は必須です。

特に、年齢を気にせずにキャリアを築きたい方には、弊社サービスの「エイジレスエージェント」をおすすめします。エイジレスエージェントは、正社員を目指す方に向けた転職エージェントサービスです。エイジレスでは年齢関係なく働ける持続可能な社会の実現を目指し、年齢不問案件のみを取り扱う業界唯一のエージェントです。
年収大幅アップでの内定実績も多数あり、キャリアアップを目指す方にとって有効な選択肢です。

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まとめ／違いを把握して自分に合ったキャリアを選択しよう

この記事を通して、以下のことがわかりました。

• ITコンサルタントは、顧客の経営課題の分析と最適なIT投資の立案がおもな業務
• SIerは、顧客の業務要件からシステム要件を策定しシステムを構築するのがおもな業務
• ITコンサルタントには課題解決スキルが、SIerには技術的スキルが求められる
• 近年ではITコンサルタント・SIerの業務に垣根がなくなってきている

この記事で紹介した内容を基に、自分の得意分野・興味・スキルを照らし合わせて、どちらのキャリアが自分に適しているのかを考えてみましょう。どちらの分野も魅力的で、将来的には両方のスキルを活かすキャリアも可能です。