プロジェクトマネージャー試験を受けても意味がない？｜試験概要などを解説

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プロジェクトマネージャー試験を受けても意味がないと言われていますがそれはなぜでしょうか。

例えば、PMを目指さない人にとってはプロジェクトマネージャー試験は意味がないでしょう。

この記事では、試験を受けても意味がないケースや試験の概要などを解説しています。

この記事を読んでプロジェクトマネージャー試験について学んでみてください。

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プロジェクトマネージャー試験とは？意味ないのはなぜ？

PM（プロジェクトマネージャー）を目指す際に役立つ資格として「プロジェクトマネージャー試験」があります。

PMに必須の資格ではありませんが、PMのスキルが求められる仕事や職種に必要な資格です。

ただ、今後PMの職に就く予定のない人が試験を受けても役に立たないでしょう。

また、PMの経験がない人は試験内容の理解が難しいと感じる可能性があります。

ここでは、PMの仕事内容と役割の解説をした上で、プロジェクトマネージャー試験がどういう試験なのかを解説します。

• PMの仕事内容と役割
• プロジェクトマネージャー試験の概要

PMの仕事内容と役割

PMは、プロジェクト成功達成のためにプロジェクト内で中心的な役割を果たす必要がありますが、そのおもな役割や仕事内容は以下の通りです。

• プロジェクト計画の立案・進行
• リスク・品質・変更管理
• プロジェクトチームの指揮と調整
• ステークホルダー（利害の一致関係者）とのコミュニケーション
• プロジェクトの報告と文書管理

これら役割の遂行には、リーダーシップ・問題解決能力・コミュニケーション能力・時間管理などの幅広いスキルと知識がPMには必要です。

プロジェクトマネージャー試験の概要

プロジェクトマネージャー試験の概要を以下4つ解説します。

• 試験の概要
• 試験の種類
• 試験の内容
• 試験の有効期限

参考：試験情報｜独立行政法人情報処理推進機構

それぞれみていきます。

試験の概要

プロジェクトマネージャー試験は、IPA(情報処理推進機構）が実施している、国家資格の一つです。

プロジェクトを計画・実行・管理できる人やこれらスキル獲得を目指す人などが資格取得するのを対象とした資格です。

試験の出題形式

試験の出題形式は以下表の通りです。

	午前Ⅰ	午前Ⅱ	午後Ⅰ	午後Ⅱ
試験時間	9:30～10:20(50分)	10:50～11:30(40分)	12:30～14:00(90分)	14:30～16:30(120分)
出題形式	多肢選択式（四肢択一）	多肢選択式（四肢択一）	記述式	論述式
出題数・解答数	出題数：30問 解答数：30問	出題数：25問 解答数：25問	出題数：3問 解答数：2問	出題数：2問 解答数：1問

一般的に筆記試験形式で実施され、場合によっては複数の選択肢から選ぶ形式・記述式の問題・ケーススタディを解析する問題が含まれる場合があります。

試験の出題範囲

PMの役割に関連する幅広いトピックが出題され、以下の項目に則した内容が出題されます。

• プロジェクト計画
• スケジュール管理
• 予算管理
• リスク管理
• 品質管理
• チームリーダーシップ
• コミュニケーションスキル
• ステークホルダーとの関係管理

これらの範囲を網羅した理解力が求められます。

試験の有効期限

資格試験の中には一定の有効期限があり、期間毎に更新が必要な試験があります。

また、有効期限がない試験は一度資格を取得すれば更新は必要ありませんが、資格取得後も最新の情報を常に吸収し続けるべきです。

これら試験で獲得した知識は時代とともに移り変わるため、最新の情報を常に吸収し続けることで、より高いレベルのプロジェクトマネージャーに成長できるでしょう。

プロジェクトマネージャー試験はPMとして活躍する人におすすめな試験

ここまで、PMの仕事内容や役割に加え、プロジェクトマネージャー試験の概要をみてきました。

プロジェクトマネージャー試験は、PMの必要な知識とスキルを網羅的に習得できる試験です。

このため、これからPMになる人や現在PMで活躍している人におすすめな試験です。

次に、プロジェクトマネージャー試験で資格取得に意味がないケースをみていきます。

プロジェクトマネージャー試験で資格取得に意味がないケース

プロジェクトマネージャー試験に合格すれば、PMの知識やスキルを有していることを証明できますが、合格しても意味がないケースがあります。

ここでは、その一例として以下4つのケースを解説していきます。

• すでにPMとして経験・実績が豊富な人
• PMになる予定のない人
• 資格手当がつかない職場
• ほかの資格取得が重視されている

すでにPMの経験・実績が豊富な人

プロジェクトマネージャー試験は、PMの幅広い知識やスキルを習得できるため、PMにおすすめの試験です。

しかしながら、すでにPMの経験が豊富で、実績も十分な人は試験を受けても物足りないと感じる可能性があります。

資格取得でPMの知識やスキルを有していることを証明できるため、完全に無駄とはなりませんが、自身のスキルアップには役に立たないでしょう。

PMになる予定のない人

PMになる予定のない人がプロジェクトマネージャー試験に合格しても、そこで得た知識やスキルを活かせないため、意味がないでしょう。

PMの知識やスキルは、PMになることで活かせるものが多いため、PMにならなければ役に立ちません。

このような人は、プロジェクトマネージャー試験よりも、自身のキャリアにあった資格の取得を考えるべきです。

資格手当がつかない職場

資格手当がつかない職場では、プロジェクトマネージャー試験に合格しても意味がないでしょう。

職場によっては資格手当てが出る企業もあり、このような企業では資格取得が年収アップにつながり有益となります。

このため、自身の資格取得の目的が年収アップである場合、資格手当が出ないと目的達成とならず資格取得の意味がないでしょう。

このような人は、資格手当が出る企業に転職するのも一つの方法です。

ほかの資格取得が重視されている

プロジェクトマネージャー試験よりもほかの資格のほうが重視されている場合、プロジェクトマネージャー試験の合格に意味がなくなる可能性があります。

プロジェクトマネージャー試験の資格は、PMの知識やスキルを有していることを証明できますが、ほかにも似たような資格はあります。

P2M試験やPMPも、資格取得することでプロジェクトマネジメントスキルの証明ができる資格です。

ほかの資格取得を企業が推奨している場合、プロジェクトマネージャー試験の合格に意味がなくなってしまうでしょう。

資格取得しても意味がないケースがある

ここまで、資格取得しても意味がないケースをみてきました。

すでに実績が豊富な人や、そもそもPMにならない人がプロジェクトマネージャー試験の資格を取得しても意味がありません。

このような場合、PMにおすすめなほかの資格や、自身のキャリアにあった資格取得を検討すると良いでしょう。

次に、プロジェクトマネージャー試験の資格取得に意味があるケースをみていきます。

プロジェクトマネージャー試験で資格取得に意味があるケース

先ほどはプロジェクトマネージャー試験での資格取得に意味がないケースをみてきましたが、次は資格取得に意味があるケース、以下4つをみていきます。

• 昇進の条件となっている
• 組織内での評価や信頼の向上
• PMになりたい人や実績経験が浅い人
• 転職を考えている人

それぞれみていきましょう。

昇進の条件となっている

企業によっては、プロジェクトマネージャー試験の合格がPMとなるために求められる場合があります。

このように、資格取得がPMの職務に就く機会を広げる可能性があります。

また、プロジェクトマネージャー試験を受けることでPMの知識やスキルを獲得できるため、今後PMとして活躍したい人は資格取得を目指すと良いでしょう。

組織内での評価や信頼の向上

プロジェクトマネージャー試験の資格取得は、プロジェクト管理のスキルと知識を有していることを証明する手段となります。

資格を取得できれば組織内でPMとして認められ、評価が上がり信頼される存在になれるでしょう。

組織内の評価アップは自身の年収アップにもつながる可能性があるため、資格取得には意味があります。

PMになりたい人や実績経験が浅い人

プロジェクトマネージャー試験の資格獲得のために学習すれば、PMの知識やスキルを習得できます。

このため、これからPMになりたい人やPMになりたてで実績経験が浅い人には、意味のある資格取得となるでしょう。

PMの知識やスキルを習得できれば、今まで以上にPMとして活躍する道がひらけます。

転職を考えている人

プロジェクトマネージャー試験の資格取得は、転職を考えている人にとって意味があるでしょう。

これは、資格取得がほかの業界や企業での新たなキャリアアップの機会となる可能性があるからです。

プロジェクトマネージャー試験の資格はさまざまな業界で広く認知されているため、合格すれば転職でも有効に活用できるでしょう。

資格取得でPMの知識やスキルの習得ができ自身の価値向上につなげられる

ここまで見てきたように、プロジェクトマネージャー試験に合格すればPMの知識やスキルが向上し、周りからの評価も上がる可能性があります。

このように、PMとして活躍する人の資格取得には意味があります。

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プロジェクトマネージャー試験の合格率と難易度

プロジェクトマネージャー試験は、プロジェクトに関する幅広い知識とスキルが問われる試験で、合格率は15%程度と難易度は高いです。

難易度が高いのは、試験範囲が幅広いだけでなくPMの実務に関する内容や専門知識に基づいた問題が出題されるためです。

ここでは、プロジェクトマネージャー試験の合格率と、難しいとされるポイントを詳しく解説します。

• 合格率は15%程度
• プロジェクトマネージャー試験が難しいとされるポイント

それぞれみていきましょう。

合格率は15%程度

以下は、IPAが公表している統計資料をもとに、現行の試験制度がはじまった平成21年度から令和3年までの推移を表にまとめたものです。

年度	受験者数（人）	合格者数（人）	合格率（%）
平成21年度春期	9,372	1,187	12.7
平成22年度春期	12,463	1,613	12.9
平成23年度春期	12,340	1,637	13.3
平成24年度春期	12,458	1,628	13.1
平成25年度春期	11,850	1,485	12.5
平成26年度春期	10,927	1,385	12.7
平成27年度春期	11,050	1,485	13.4
平成28年度春期	10,263	1,491	14.5
平成29年度春期	11,596	1,521	13.1
平成30年度春期	11,338	1,496	13.2
平成31年度春期	10,909	1,541	14.1
令和2年秋期	6276	948	15.1
令和3年秋期	6,680	959	14.4

この推移を見ると、プロジェクトマネージャー試験の合格率は15%程度となります。

これは、難関と言われている「応用情報技術者試験」の合格率が20%程度であることを考えると、さらに難しい試験であることがわかるでしょう。

次に、プロジェクトマネージャー試験が難しいとされるポイントをみていきます。

プロジェクトマネージャー試験が難しいとされるポイント

ここではプロジェクトマネージャー試験が難しいとされるポイントを4つみていきます。

• 幅広い知識とスキルが要求される
• PMの実務経験を必要とする問題が出題される
• シナリオやケーススタディの分析が必要
• 複数の選択肢からの正解選択が必要
• 読解力と記述力が要求される

幅広い知識とスキルが要求される

プロジェクトマネージャー試験は、プロジェクトに関する幅広い知識とスキルが問われる試験で、広範囲の内容を理解しなければ合格できません。

プロジェクト計画・スケジュール管理・予算管理・リスク管理・品質管理・リーダーシップ・コミュニケーションスキルなど、多岐にわたるテーマが出題されるため、偏った知識での合格は難しいでしょう。

PMの実務経験を必要とする問題が出題される

プロジェクトマネージャー試験では、PMの実務経験に基づく問題が出題される場合があり、実際のプロジェクト経験を活かして問題を解決するスキルが必要です。

このため、プロジェクト経験が浅い人は試験を難しく感じる可能性があります。

シナリオやケーススタディの分析が必要

プロジェクトマネージャー試験では、実際のプロジェクトシナリオやケーススタディをもとにした問題が出題されます。

このような問題を解決するために、複数の要因を考慮した上で適切なアプローチと戦略を立てるスキルが必要です。

問題解決能力が試される問題も出題されるため、PMの知識だけでなくさまざまなスキルが必要となり、試験が難しいと感じる可能性があります。

複数の選択肢からの正解選択が必要

一般的な試験では複数の選択肢から正解を選ぶ問題が出題され、このような問題は正解を見極めるのが難しい傾向にあり、特に似たような選択肢には慎重な判断が必要です。

プロジェクトマネージャー試験でも似たような選択肢がある問題が出題される場合があるため、試験を難しいと感じる可能性があります。

覚えた内容をあいまいにしておくのではなく正確に覚えておくことで、似たような選択肢があっても迷わず正解を選べるように対策をすることが必要です。

読解力と記述力が要求される

プロジェクトマネージャー試験の内容は、午前試験がマークシート式で午後は記述式で回答します。

午後の試験は120分となっており、これを長いと感じる人がいるかもしれません。

しかしながら、問題文を読みながら解答を考える必要があるため、読解力がなかったり考えをまとめて正確に記述できなかったりすると時間が足らず、試験が難しいと感じる可能性があります。

試験時間を今一度理解した上で、時間内にしっかりと文章を書けるようにするなどの十分な試験対策が必要です。

参考：試験要綱・シラバスについて｜独立行政法人情報処理推進機構

合格率が15%程度で難易度が高い試験

ここまでで、プロジェクトマネージャー試験の合格率と難易度をみてきました。

プロジェクトマネージャー試験は、合格率が15%程度と難しい試験で、プロジェクトに関する幅広い知識とスキルが問われる試験です。

また、PMの実務経験も必要なため、ある程度PMの経験がないと難しく感じるでしょう。

試験合格のためには、プロジェクト管理の幅広い知識に加えスキルの習得など、十分な試験対策がポイントです。

次に、プロジェクトマネージャー試験の勉強におすすめのサイトや参考書を解説します。

プロジェクトマネージャー試験の勉強におすすめのサイト・参考書

合格が難しいとされるプロジェクトマネージャー試験ですが、勉強するのにおすすめなサイトや参考書がいくつかあります。

ここでは、おすすめのサイトや参考書を4つ紹介します。

• プロジェクトマネージャ過去問道場
• 情報処理教科書 プロジェクトマネージャ
• ポケットスタディ プロジェクトマネージャ
• プロジェクトマネージャ合格論文集

プロジェクトマネージャ過去問道場

出典：過去問道場｜プロジェクトマネージャ試験ドットコム

午前II対策に使用できる過去問サイトで、無料で利用可能です。

どの過去問題を出題してほしいかを選択し、「出題開始」のボタンを押下すると問題が出題されます。

出題内容には、答えのほかに解説も掲載されるためわかりやすいです。

情報処理教科書 プロジェクトマネージャ

出典：Amazon

試験に合格するためにどのように学習すれば良いかという視点で内容がよくまとまっており、試験範囲を網羅した内容となっています。

学習しきれないほどの過去問を採点基準や論文例も併せてダウンロードでき、これ一冊でほぼ全てを学習できるレベルのため、この参考書だけで合格できる人もいるようです。

ポケットスタディ プロジェクトマネージャ

出典：Amazon

いつもカバンに入れておけるようなコンパクトな参考書で、いつでもさっと取り出してすき間時間に学習できます。

小さいながらも内容がよくまとまっており、プロジェクトの実務経験が豊富で文章作成に慣れた人であれば、この1冊だけで合格できる人もいるおすすめの1冊です。

プロジェクトマネージャ合格論文集

出典：Amazon

出版が2007年と少々古いものの、論文作成のポイントは昔から変わらないため、今でも十分に活用できます。

プロジェクトマネージャー試験での論文を書くポイントが、論理的かつ具体的に示されているため、午後試験の論文に不安がある人におすすめです。

本のサイズはコンパクトなポケットサイズで持ち運びにも便利なので、いつも持ち歩いてちょっとした時間に学習できるでしょう。

「情報処理教科書 プロジェクトマネージャー」は試験内容の全てを網羅できおすすめ

ここまで、プロジェクトマネージャー試験の勉強におすすめのサイトや参考書をみてきました。

どのサイトや参考書も、プロジェクトマネージャー試験対策に有効なものばかりです。

合格が難しいとされるプロジェクトマネージャー試験でも、これらをうまく活用して学習できれば合格できるでしょう。

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まとめ｜プロジェクトマネージャー試験の取得を応援します！

今回は、プロジェクトマネージャー試験の概要などを解説しました。

• プロジェクトマネージャ試験はPMを目指さない人には意味がない 
• 資格を取得できれば、組織内や業界での価値向上が見込めるため、PMで活躍したい人には意味がある 
• プロジェクトマネージャー試験は合格率が15%程度と難易度が高い 
• 試験勉強には学習サイトや参考書の活用がおすすめ 

プロジェクトマネージャー試験の資格は、PMを目指さない人には意味のない資格です。一方PMで活躍する人にとっては、自身の価値向上につながるので意味のある資格です。

合格率が15%程度で難易度が高いものの、実務経験を重ねたうえでサイトや参考書を活用して学習すれば、合格できる確率もアップするでしょう。

PMとして今後活躍していきたいという人は、ぜひ資格取得を目指してみてください。